主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定刑事訴訟法住居侵入、暴力行為等処罰に関する法律違反、傷害
- 位置づけ
- 最高裁大法廷 / 刑集登載
- 事件番号
- 昭和41(あ)2101
- 裁判
- 最高裁判所大法廷 昭和46年3月24日 棄却
- 登載
- 刑集 第25巻2号293頁
- 参照法条
- 刑訴法392条2項
- 判示事項
- 牽連犯または包括一罪として起訴された事実の一部を無罪とした第一審判決につき、被告人だけが控訴を申し立てた場合における控訴審の職権調査の範囲
裁判要旨牽連犯または包括一罪として起訴された事実につき、その一部を有罪とし、その余については理由中で無罪の判断を示した第一審判決に対し、被告人だけが控訴を申し立てた場合、控訴審が、職権調査によつて、原判決に事実誤認ありとし、これを破棄自判して、起訴事実の全部につき有罪とすることは、職権の発動として許される限度をこえるものであつて、違法である。
刑事訴訟法関税法違反
- 位置づけ
- 最高裁大法廷 / 刑集登載
- 事件番号
- 昭和26(あ)1897
- 裁判
- 最高裁判所大法廷 昭和32年11月27日 破棄差戻
- 登載
- 刑集 第11巻12号3132頁
- 参照法条
- 旧関税法(明治32年法律61号−昭和23年法律107号により改正されたもの)83条,旧関税法(明治32年法律61号−昭和23年法律107号により改正されたもの)76条,旧関税法(明治32年法律61号−昭和23年法律107号により改正のもの)83条1項,関税法(昭和29年法律61号)118条,関税法(昭和29年法律61号)118条1項,憲法13条,憲法29条,刑訴法405条,刑訴法414条,刑訴法392条
- 判示事項
- 一 控訴審において主張判断のない事項を上告理由とすることの適否。 二 旧関税法第八三条第一項の法意と憲法第二九条。
裁判要旨一 所論は原審において主張判断を経ない事項であるから、上告適法の理由とならない。
二 (所論の要旨)原判決の支持する第一審判決によれば「関税法第八三条第一項により主文第二項記載の物件を没収する」と摘示しており、右物件中にはAが包含せられている。これによつてこれを見れば、右法条中犯人の占有に係るものとして、右船舶を没収したものと解せられる、若し本件船舶が同法条にあたるものとせば、同法条は憲法第一三条、第二九条に違反し無効なりといわざるを得ない。蓋し右Aは、B株式会社の所有品であつて、訴外甲等が賃借し、更に同人等より被告人等が転借占有していたもので、被告人等において密輸入に使用するの企図を以て占有していたとしても、所有者たるB株式会社はかかる企図につきては、何等知ることなきは勿論何等関知せざりしものである。単に賃貸借契約せるのみで、その転借人の行為により、船舶が没収せらるるとせば、会社は何等の故意過失なくして没収されることとなるからである。
三 旧関税法第八三条第一項(昭和二三年法律第一〇七号により改正された明治三二年法律第六一号)は、犯人以外の第三者の所有に属する同条所定の貨物または船舶でも、それが犯人の占有に係るものであれば、右所有者の善意、悪意に関係なく、すべて無条件に没収すべき旨を定めたものではなく、右所有者たる第三者が貨物について同条所定の犯罪行為が行われることまたは船舶が同条所定の犯罪行為の用に供せられることをあらかじめ知つており、その犯罪が行われた時から引きつづき右貨物または船舶を所有していた場合にその貨物または船舶を没収できる趣旨に解すべきであつて、憲法第二九条に違反しない。
二 (所論の要旨)原判決の支持する第一審判決によれば「関税法第八三条第一項により主文第二項記載の物件を没収する」と摘示しており、右物件中にはAが包含せられている。これによつてこれを見れば、右法条中犯人の占有に係るものとして、右船舶を没収したものと解せられる、若し本件船舶が同法条にあたるものとせば、同法条は憲法第一三条、第二九条に違反し無効なりといわざるを得ない。蓋し右Aは、B株式会社の所有品であつて、訴外甲等が賃借し、更に同人等より被告人等が転借占有していたもので、被告人等において密輸入に使用するの企図を以て占有していたとしても、所有者たるB株式会社はかかる企図につきては、何等知ることなきは勿論何等関知せざりしものである。単に賃貸借契約せるのみで、その転借人の行為により、船舶が没収せらるるとせば、会社は何等の故意過失なくして没収されることとなるからである。
三 旧関税法第八三条第一項(昭和二三年法律第一〇七号により改正された明治三二年法律第六一号)は、犯人以外の第三者の所有に属する同条所定の貨物または船舶でも、それが犯人の占有に係るものであれば、右所有者の善意、悪意に関係なく、すべて無条件に没収すべき旨を定めたものではなく、右所有者たる第三者が貨物について同条所定の犯罪行為が行われることまたは船舶が同条所定の犯罪行為の用に供せられることをあらかじめ知つており、その犯罪が行われた時から引きつづき右貨物または船舶を所有していた場合にその貨物または船舶を没収できる趣旨に解すべきであつて、憲法第二九条に違反しない。
刑事訴訟法関税法違反、外国為替及び外国貿易管理法違反
- 位置づけ
- 最高裁 / 刑集登載
- 事件番号
- 昭和42(あ)582
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 昭和47年3月9日 その他
- 登載
- 刑集 第26巻2号102頁
- 参照法条
- 刑訴法396条,刑訴法413条,刑訴法256条2項,刑訴法378条3号,刑訴法392条2項,刑訴法414条,関税法111条1項,関税法113条の2,刑法45条,刑法54条
- 判示事項
- 一 上告審判決の主文に控訴棄却の旨を表示することの可否 二 関税法一一一条一項所定の無許可輸出罪と同法一一三条の二所定の虚偽申告罪との罪数関係 三 関税法の無許可輸出罪の公訴事実中に税関吏に対し虚偽の申告をした旨の記載があるが同法の虚偽申告罪の起訴はなかつたものとみるのが相当であるとされた事例 四 当初の関税法の無許可輸出罪の訴因につき第一審で無罪とされ検察官が控訴したが控訴審でも罪とならないとされただ外国為替及び外国貿易管理法の無承認輸出罪の成立する余地があるとして破棄差し戻した判決に対し被告人のみが上告した場合と上告審の職権調査の範囲
裁判要旨一 上告審が、第一審判決を破棄した控訴審判決を破棄して第一審判決を維持するのを相当と認めるときは、第一審判決と同一内容の主文を表示するかわりに、控訴を棄却する旨の主文を表示してもよい。
二 関税法一一一条一項所定の無許可輸出罪と同法一一三条の二所定の虚偽申告罪とは併合罪の関係にある。
三 関税法の無許可輸出罪の公訴事実中に、税関吏に対し実際に輸出しようとする薬品の輸出申告をしないで他の薬品の輸出申告をした旨の記載があるが、罪名は単に関税法違反と記載され、罰条として、関税法一一一条一項のみが示されているにすぎない場合には、同法上の虚偽申告の点は起訴されなかったとみるのが相当である。
四 当初の無許可輸出罪の訴因につき第一審で無罪とされ、検察官が控訴したが、控訴審でも罪とならないとされ、ただ、外国為替及び外国貿易管理法の無承認輸出罪の成立する余地があるとして破棄差し戻した判決に対し被告人のみが上告した場合には、上告審が職権調査により右訴因を有罪とすべきものとして破棄差し戻し、または、みずから有罪の裁判をすることは許されない。
二 関税法一一一条一項所定の無許可輸出罪と同法一一三条の二所定の虚偽申告罪とは併合罪の関係にある。
三 関税法の無許可輸出罪の公訴事実中に、税関吏に対し実際に輸出しようとする薬品の輸出申告をしないで他の薬品の輸出申告をした旨の記載があるが、罪名は単に関税法違反と記載され、罰条として、関税法一一一条一項のみが示されているにすぎない場合には、同法上の虚偽申告の点は起訴されなかったとみるのが相当である。
四 当初の無許可輸出罪の訴因につき第一審で無罪とされ、検察官が控訴したが、控訴審でも罪とならないとされ、ただ、外国為替及び外国貿易管理法の無承認輸出罪の成立する余地があるとして破棄差し戻した判決に対し被告人のみが上告した場合には、上告審が職権調査により右訴因を有罪とすべきものとして破棄差し戻し、または、みずから有罪の裁判をすることは許されない。
条文原文
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