刑事訴訟法 / テーマ別まとめ

総則/証拠保全

証拠保全の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

証拠保全は、被告人・被疑者・弁護人が第一回公判期日前に限り、裁判官に押収・捜索・検証・証人尋問・鑑定などの処分をあらかじめ請求できる制度です。請求を受けた裁判官は裁判所や裁判長と同じ権限を持ちます。あわせて、保全処分に関する書類・証拠物の閲覧・謄写ができる範囲も定められています。

証拠保全
立場閲覧謄写
検察官できるできる
弁護人できる裁判官の許可が必要
被告人・被疑者(弁護人なし)裁判官の許可があればできるできない
  • 請求できる時期は第一回公判期日前に限られる
  • 押収には電磁的記録提供命令(102条の2第1項1号イの方法)を含む
  • 電磁的記録提供命令は同号ロに掲げる方法によるものに限り請求できる
  • 第157条の6第5項に規定する記録媒体は謄写できない
  • 被告人・被疑者は弁護人があるときは書類・証拠物を閲覧できない
1

証拠保全

証拠保全について、条文は何を定めているか。

第179条公判前に限り証拠保全を裁判官に請求できる2項判例 4件
  • 被告人・被疑者・弁護人が第一回公判期日前に限り請求できる
  • 押収・捜索・電磁的記録提供命令・検証・証人尋問・鑑定を請求できる
  • 請求を受けた裁判官は裁判所や裁判長と同じ権限を持つ
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第180条保全処分の書類・証拠物は閲覧謄写できる3項判例なし
  • 検察官・弁護人は書類・証拠物を閲覧・謄写できる
  • 弁護人が証拠物を謄写するには裁判官の許可が必要
  • 被告人・被疑者は裁判官の許可があれば閲覧できる(弁護人があれば不可)
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第179条刑事訴訟法

刑訴法一七九条に基づく押収の請求を却下する裁判と同法四二九条一項二号にいう「押収に関する裁判」

裁判要旨刑訴法一七九条に基づく押収の請求を却下する裁判は、同法四二九条一項二号にいう「押収に関する裁判」に含まれる。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和55年11月18日 昭和55(し)138
登載
刑集 第34巻6号421頁
参照法条
刑訴法179条1項,刑訴法429条1項2号
論点2第179条刑事訴訟法

再審請求のための証拠保全の請求が不適法とされた事例

裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和49年5月30日 昭和49(す)80
登載
集刑 第192号569頁
参照法条
刑訴法179条
論点3第179条刑事訴訟法

証拠保全手続は控訴審に適用があるか。

裁判要旨証拠保全手続は控訴審には適用がないと解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和35年5月28日 昭和35(し)18
登載
刑集 第14巻7号925頁
参照法条
刑訴法179条,刑訴法433条1項,刑訴規則137条,刑訴規則217条3号
論点4第179条刑事訴訟法

捜査機関が収集し保管している証拠を証拠保全手続の対象とすることの可否

裁判要旨捜査機関が収集し保管している証拠は,特段の事情が存しない限り,証拠保全手続の対象にならない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 平成17年11月25日 平成17(し)380
登載
刑集 第59巻9号1831頁
参照法条
刑訴法179条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

刑事訴訟法 第179条 詳細ページ
第百七十九条被告人、被疑者又は弁護人は、あらかじめ証拠を保全しておかなければその証拠を使用することが困難な事情があるときは、第一回の公判期日前に限り、裁判官に押収(電磁的記録提供命令(第百二条の二第一項第一号イに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)を含む。)、捜索、電磁的記録提供命令(同号ロに掲げる方法による提供を命ずるものに限る。)、検証、証人の尋問又は鑑定の処分を請求することができる。
2前項の請求を受けた裁判官は、その処分に関し、裁判所又は裁判長と同一の権限を有する。
刑事訴訟法 第180条 詳細ページ
第百八十条検察官及び弁護人は、裁判所において、前条第一項の処分に関する書類及び証拠物を閲覧し、及び謄写することができる。ただし、弁護人が証拠物の謄写をするについては、裁判官の許可を受けなければならない。
2前項の規定にかかわらず、第百五十七条の六第五項に規定する記録媒体は、謄写することができない。
3被告人又は被疑者は、裁判官の許可を受け、裁判所において、第一項の書類及び証拠物を閲覧することができる。ただし、被告人又は被疑者に弁護人があるときは、この限りでない。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。