僞造公文書行使、公文書僞造、詐欺

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事件番号
昭和25(れ)1375
裁判年月日
昭和26年4月27日
裁判所
最高裁判所第二小法廷
裁判種別
判決
結果
破棄自判
判例集等
刑集 第5巻5号947頁
原審
大阪高等裁判所

判示事項

一 農業団体法(昭和一八年法律第四六号)に定める縣農業会の職員は公務員ではない−同会名義の木炭出荷指図書は私文書である
二 経済関係罰則の整備に関する法律第二条の趣旨

裁判要旨

一 経済関係罰則の整備に関する法律第一条の規定と対比して見ると、同条は別表甲号に掲げる経済団体の「役員其ノ他ノ職員ハ罰則ノ適用ニ付テハ之ヲ法令ニ依リ公務ニ従事スル職員ト看做ス」旨を規定しているが同第二条には、かかる規定は存在しない。すなわち、以上各規定の趣旨からみれば、右別表甲号、乙号掲記の経済団体の職員はいずれも本来の意義における公務員ではないのであるが、ただ甲号団体の職員に限つて罪則の適用については公務員とみなされるに過ぎないことがわかる。従つて、本件農業会のごとき乙号掲記の団体の職員は、もとより公務員でなく、又公務員とみなされるものでもなく、ただ同法第二条の涜職罪の規定の適用を受けるに止まるものというべきである。その他に右縣農業会の職員を以て「法令ニ依リ公務ニ従事スル職員」と解すべき何らの法規上の根拠はないのであるから、従つて縣農業会は、これを公務所と解すべきでなく、その作成すべき出荷指図書のごときは公文書たる性質を有しないものと解すべきである。
二 今経済関係罰則の整備に関する法律をみると、第二条は同法所定の「会社若シクハ組合又ハ此等ニ準ズルモノニシテ別表乙号ニ掲グルモノノ役員其ノ他ノ職員」について、涜職罪に関する罰則を規定し、右別表乙号には「二二」として縣農業会が掲げられているのであるが、若し縣農業会の職員が公務員ならば、刑法の涜職罪の規定が当然に適用せられるのであつてかかる同罪に関する特則を設ける必要はない。もとより、これらの職員に対して、特に法定刑を軽減するの趣旨を以て刑法涜職罪の規定に対する右のごとき特則が定められたものとは、右「経済関係罰則ノ整備ニ関スル法律」制定の趣旨からして、到底考えられない。

参照法条

農業団体法1条,農業団体法10条,經済関係罰則の整備に関する法律2条,經済関係罰則の整備に関する法律1条(別表甲号を省く),別表乙号「22」,刑法7条〈定義〉,刑法159条1項〈私文書偽造等〉,刑法197条〈収賄、受託収賄及び事前収賄〉,経済関係罰則の整備に関する法律2条,経済関係罰則の整備に関する法律1条(別表甲号を省く)

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