判示事項
一 手形の裏書が裏書人を告とする詐害行為取消一一訟において取り消された場合と右被裏書人から隠れた取立委任裏書を受けていた者の地位
二 約束手形の振出人を原告としその受取人による裏書の被裏書人を被告とする右裏書に対する詐害行為取消の訴と右被裏書人から更に取立委任裏書を受けた者の振出人に対する手形金請求の訴とが併合審理された場合に詐害行為の成立が認められるときは手形金請求を棄却すべきものとされた事例
裁判要旨
一 約束手形の振出人甲が原告となりその受取人乙から裏書を受けた丙を被告として提起した右裏書についての詐害行為取消の訴において、甲の請求が認容された場合には、甲は、丙から隠れた取立委任裏書を受けていた丁に対し、丁の善意・悪意を問わず、乙丙間の裏書が詐害行為として取り消された事実を援用して、丁の手形金請求を拒むことができる。
二 約束手形の振出人甲を原告としその受取人乙から裏書を受けた丙を被告とする右裏書に対する詐害行為取消の訴と、丙から更に裏書を受けた丁を原告とし甲を被告とする右手形金請求の訴とが同一裁判所に係属し、後者の訴訟において、甲が、抗弁として、右詐害行為の事実及び丙丁間の裏書が隠れた取立委任裏書であり詐害行為としての取消をもつて丁に対抗しうる旨を主張し、両訴訟が併合審理された結果、甲の主張事実が認められたときは、裁判所は、甲の丙に対する詐害行為取消請求を認容するとともに、丁の甲に対する手形金請求を棄却する裁判をすべきである。
参照法条
民法424条,手形法
17条〈為替手形ニ依リ請求ヲ受ケタル者ハ振出人其ノ他所持人ノ前者ニ対スル人的関係ニ基ク抗弁ヲ以テ所持人ニ対抗スルコトヲ得ズ但シ所…〉,手形法
18条〈裏書ニ「回収ノ為」、「取立ノ為」、「代理ノ為」其ノ他単ナル委任ヲ示ス文言アルトキハ所持人ハ為替手形ヨリ生ズル一切ノ権利ヲ…〉,民訴法227条
判示事項・裁判要旨・参照法条は、裁判所ウェブサイトの記載を
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