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更生計画の作成及び認可/更生計画案の決議

更生計画案の決議の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

更生計画案は、裁判所が一般調査期間の終了や管財人の報告状況などを確認したうえで「決議に付する旨の決定」をして初めて、議決権者(更生債権者・更生担保権者・株主)の議決権行使にかけられます。議決権行使の方法(集会出席・書面等投票・選択制)、議決権の額や数の定め方、権利の種類ごとの可決要件などが条文で定められています。

更生計画案の決議
権利の種類計画案の内容可決に必要な同意
更生債権―議決権総額の1/2超の同意
更生担保権(期限猶予)期限の猶予のみ議決権総額の2/3以上の同意
更生担保権(減免等)減免など期限猶予以外の変更議決権総額の3/4以上の同意
更生担保権(事業全部廃止)事業の全部廃止議決権総額の9/10以上の同意
株式―議決権総数の過半数の同意
  • 決議は権利の種類ごとに行い、更生債権・更生担保権・株式はそれぞれ別の種類として扱う
  • 裁判所は相当と認めるときは2以上の種類を統合したり、1つの種類を細分できる(更生債権・更生担保権・株式間の区分は維持)
  • 議決権行使の方法は、集会出席・書面等投票・両者から選択、のいずれかを裁判所が定める
  • 社債管理者等がある社債は、届出や議決権行使の意思申出がなければ社債権者本人は議決権を行使できない
  • 続行期日を開くための同意要件は可決要件と異なり、更生債権1/3以上・更生担保権1/2超・株式1/3以上
  • 基準日を定めた場合、その基準日は公告の日から2週間を経過する日以後でなければならない
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更生計画案の決議

更生計画案の決議について、条文は何を定めているか。

第189条決議に付する旨の決定裁判所が決議に付するかどうかを決定する5項・7号判例なし
  • 一般調査期間の終了・管財人の報告がないと決議に付せない
  • 議決権行使方法は集会出席・書面等投票・選択制から定める
  • 期限と計画案の内容・要旨を議決権者に通知し公告する
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第190条社債権者の議決権の行使に関する制限社債権者の議決権行使には条件がある3項・2号判例なし
  • 社債管理者等がある社債は原則、本人の議決権行使が制限される
  • 届出をするか議決権行使の意思を申し出れば行使できる
  • 社債権者集会の決議等があれば本人は議決権を行使できない
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第191条関係人集会が開催される場合における議決権の額又は数の定め方等集会方式では議決権額に異議を述べられる3項・4号判例なし
  • 集会期日に届出者の議決権の額・数へ異議を述べられる
  • 確定した債権は確定額、異議なしは届出額・株主名簿の数による
  • 異議がある分は裁判所が額・数を定め、行使不可の場合もある
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第192条関係人集会が開催されない場合における議決権の額又は数の定め方等書面等投票では裁判所が額・数を定める2項・3号判例なし
  • 額が確定した債権は確定額で議決権を行使する
  • 未確定の届出債権は裁判所が定める額(行使不可の場合あり)
  • 株主は株主名簿記載・記録の数による
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第193条議決権の行使の方法等代理行使や議決権の不統一行使ができる3項判例なし
  • 議決権者は代理人に議決権を行使させることができる
  • 議決権を統一せず行使する場合は期限までに書面で通知する
  • 代理人が不統一行使する場合も同様の通知が必要
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第194条基準日による議決権者の確定基準日を定めて議決権者を確定できる2項判例なし
  • 裁判所は決議付託の決定と同時に基準日を定められる
  • 基準日は公告の日から2週間を経過する日以後とする
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第195条議決権を行使することができない者影響を受けない権利者等は議決権を持たない1項判例なし
  • 更生計画で影響を受けない権利を有する者は議決権を行使できない
  • 200条2項〈同意を得られなかった種類の権利がある場合の認可〉で保護が定められた権利を有する者も議決権なし
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第196条更生計画案の可決の要件権利の種類ごとに可決要件が異なる5項・3号判例なし
  • 更生債権・更生担保権・株式は別種類として決議を行う
  • 裁判所は相当なら種類を統合・分割できる(3区分は維持)
  • 各種類ごとに定められた割合の同意があって可決となる
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第197条更生計画案の変更集会方式なら許可を得て計画案を変更できる1項判例なし
  • 議決権行使方法が集会出席か選択制の場合に限られる
  • 更生債権者等・株主に不利な影響を与えない範囲で変更可能
  • 変更には裁判所の許可が必要
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第198条関係人集会の期日の続行否決されても続行期日を定められる場合がある3項・3号判例なし
  • 集会方式で否決されても一定の同意があれば続行期日を開く
  • 続行の同意割合は更生債権1/3以上等、種類ごとに異なる
  • 続行での可決は最初の期日から2月以内(最大1月延長可)
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社更生法 第189条(決議に付する旨の決定) 詳細ページ
(決議に付する旨の決定)
第百八十九条更生計画案の提出があったときは、裁判所は、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、当該更生計画案を決議に付する旨の決定をする。
一第百四十六条第三項に規定する一般調査期間が終了していないとき。
二管財人が第八十四条第一項の規定による報告書の提出又は第八十五条第一項の規定による関係人集会における報告をしていないとき。
三裁判所が更生計画案について第百九十九条第二項各号(第四号を除く。)に掲げる要件のいずれかを満たさないものと認めるとき。
四第二百三十六条第二号の規定により更生手続を廃止するとき。
2裁判所は、前項の決議に付する旨の決定において、議決権を行使することができる更生債権者等又は株主(以下この節において「議決権者」という。)の議決権行使の方法及び第百九十三条第二項(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定により議決権の不統一行使をする場合における裁判所に対する通知の期限を定めなければならない。この場合においては、議決権行使の方法として、次に掲げる方法のいずれかを定めなければならない。
一関係人集会の期日において議決権を行使する方法
二書面等投票(書面その他の最高裁判所規則で定める方法のうち裁判所の定めるものによる投票をいう。)により裁判所の定める期間内に議決権を行使する方法
三前二号に掲げる方法のうち議決権者が選択するものにより議決権を行使する方法。この場合においては、前号の期間の末日は、第一号の関係人集会の期日より前の日でなければならない。
3裁判所は、第一項の決議に付する旨の決定をした場合には、前項前段に規定する期限を公告し、かつ、当該期限及び更生計画案の内容又はその要旨を第百十五条第一項本文に規定する者(同条第二項に規定する者を除く。)に通知しなければならない。
4裁判所は、議決権行使の方法として第二項第二号又は第三号に掲げる方法を定めたときは、その旨を公告し、かつ、議決権者に対して、同項第二号に規定する書面等投票は裁判所の定める期間内に限りすることができる旨を通知しなければならない。
5裁判所は、議決権行使の方法として第二項第二号に掲げる方法を定めた場合において、第百十四条第一項各号に掲げる者(同条第二項の規定により同条第一項前段の申立てをすることができない者を除く。)が前項の期間内に更生計画案の決議をするための関係人集会の招集の申立てをしたときは、議決権行使の方法につき、当該定めを取り消して、第二項第一号又は第三号に掲げる方法を定めなければならない。
会社更生法 第190条(社債権者の議決権の行使に関する制限) 詳細ページ
(社債権者の議決権の行使に関する制限)
第百九十条更生債権等である社債を有する社債権者は、当該社債について第四十三条第一項第五号に規定する社債管理者等がある場合には、次の各号のいずれかに該当する場合に限り、当該社債について議決権を行使することができる。
一当該社債について更生債権等の届出をしたとき、又は届出名義の変更を受けたとき。
二当該社債管理者等が当該社債について更生債権等の届出をした場合において、更生計画案を決議に付する旨の決定があるまでに、裁判所に対し、当該社債について議決権を行使する意思がある旨の申出をしたとき(当該申出のあった更生債権等である社債について次項の規定による申出名義の変更を受けた場合を含む。)。
2前項第二号に規定する申出のあった更生債権等である社債を取得した者は、申出名義の変更を受けることができる。
3更生債権等である社債につき、更生計画案の決議における議決権の行使についての会社法第七百六条第一項若しくは第七百十四条の四第三項の社債権者集会の決議が成立したとき、又は同法第七百六条第一項ただし書の定めがあるときは、第一項の社債権者(同項各号のいずれかに該当するものに限る。)は、同項の規定にかかわらず、当該更生計画案の決議において議決権の行使をすることができない。
会社更生法 第191条(関係人集会が開催される場合における議決権の額又は数の定め方等) 詳細ページ
(関係人集会が開催される場合における議決権の額又は数の定め方等)
第百九十一条裁判所が議決権行使の方法として第百八十九条第二項第一号又は第三号に掲げる方法を定めた場合においては、管財人、届出をした更生債権者等又は株主は、関係人集会の期日において、届出をした更生債権者等又は株主の議決権につき異議を述べることができる。ただし、第百五十条第一項の規定によりその額が確定した届出をした更生債権者等の議決権については、この限りでない。
2前項本文に規定する場合においては、議決権者は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額又は数に応じて、議決権を行使することができる。
一第百五十条第一項の規定によりその額が確定した議決権を有する届出をした更生債権者等確定した額
二前項本文の異議のない議決権を有する届出をした更生債権者等届出の額
三前項本文の異議のない議決権を有する株主株主名簿に記載され、若しくは記録され、又は第百六十五条第三項の許可において定める数
四前項本文の異議のある議決権を有する届出をした更生債権者等又は株主裁判所が定める額又は数。ただし、裁判所が議決権を行使させない旨を定めたときは、議決権を行使することができない。
3裁判所は、利害関係人の申立てにより又は職権で、いつでも前項第四号の規定による決定を変更することができる。
会社更生法 第192条(関係人集会が開催されない場合における議決権の額又は数の定め方等) 詳細ページ
(関係人集会が開催されない場合における議決権の額又は数の定め方等)
第百九十二条裁判所が議決権行使の方法として第百八十九条第二項第二号に掲げる方法を定めた場合においては、議決権者は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める額又は数に応じて、議決権を行使することができる。
一第百五十条第一項の規定によりその額が確定した議決権を有する届出をした更生債権者等確定した額
二届出をした更生債権者等(前号に掲げるものを除く。)裁判所が定める額。ただし、裁判所が議決権を行使させない旨を定めたときは、議決権を行使することができない。
三株主株主名簿に記載され、若しくは記録され、又は第百六十五条第三項の許可において定める数
2裁判所は、利害関係人の申立てにより又は職権で、いつでも前項第二号の規定による決定を変更することができる。
会社更生法 第193条(議決権の行使の方法等) 詳細ページ
(議決権の行使の方法等)
第百九十三条議決権者は、代理人をもってその議決権を行使することができる。
2議決権者は、その有する議決権を統一しないで行使することができる。この場合においては、第百八十九条第二項前段に規定する期限までに、裁判所に対してその旨を書面で通知しなければならない。
3前項の規定は、第一項に規定する代理人が委任を受けた議決権(自己の議決権を有するときは、当該議決権を含む。)を統一しないで行使する場合について準用する。
会社更生法 第194条(基準日による議決権者の確定) 詳細ページ
(基準日による議決権者の確定)
第百九十四条裁判所は、相当と認めるときは、更生計画案を決議に付する旨の決定と同時に、一定の日(以下この条において「基準日」という。)を定めて、基準日における更生債権者表、更生担保権者表又は株主名簿に記載され、又は記録されている更生債権者等又は株主を議決権者と定めることができる。
2裁判所は、基準日を公告しなければならない。この場合において、基準日は、当該公告の日から二週間を経過する日以後の日でなければならない。
会社更生法 第195条(議決権を行使することができない者) 詳細ページ
(議決権を行使することができない者)
第百九十五条更生計画によって影響を受けない権利又は第二百条第二項の規定によりその保護が定められている権利を有する者は、議決権を行使することができない。
会社更生法 第196条(更生計画案の可決の要件) 詳細ページ
(更生計画案の可決の要件)
第百九十六条更生計画案の決議は、第百六十八条第一項各号に掲げる種類の権利又は次項の規定により定められた種類の権利を有する者に分かれて行う。
2裁判所は、相当と認めるときは、二以上の第百六十八条第一項各号に掲げる種類の権利を一の種類の権利とし、又は一の当該各号に掲げる種類の権利を二以上の種類の権利とすることができる。ただし、更生債権、更生担保権又は株式は、それぞれ別の種類の権利としなければならない。
3裁判所は、更生計画案を決議に付する旨の決定をするまでは、前項本文の決定を変更し、又は取り消すことができる。
4前二項の規定による決定があった場合には、その裁判書を議決権者に送達しなければならない。ただし、関係人集会の期日において当該決定の言渡しがあったときは、この限りでない。
5更生計画案を可決するには、第一項に規定する種類の権利ごとに、当該権利についての次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める者の同意がなければならない。
一更生債権議決権を行使することができる更生債権者の議決権の総額の二分の一を超える議決権を有する者
二更生担保権次のイからハまでに掲げる区分に応じ、当該イからハまでに定める者
イ更生担保権の期限の猶予の定めをする更生計画案議決権を行使することができる更生担保権者の議決権の総額の三分の二以上に当たる議決権を有する者
ロ更生担保権の減免の定めその他期限の猶予以外の方法により更生担保権者の権利に影響を及ぼす定めをする更生計画案議決権を行使することができる更生担保権者の議決権の総額の四分の三以上に当たる議決権を有する者
ハ更生会社の事業の全部の廃止を内容とする更生計画案議決権を行使することができる更生担保権者の議決権の総額の十分の九以上に当たる議決権を有する者
三株式議決権を行使することができる株主の議決権の総数の過半数に当たる議決権を有する者
会社更生法 第197条(更生計画案の変更) 詳細ページ
(更生計画案の変更)
第百九十七条更生計画案の提出者は、議決権行使の方法として第百八十九条第二項第一号又は第三号に掲げる方法が定められた場合には、更生債権者等及び株主に不利な影響を与えないときに限り、関係人集会において、裁判所の許可を得て、当該更生計画案を変更することができる。
会社更生法 第198条(関係人集会の期日の続行) 詳細ページ
(関係人集会の期日の続行)
第百九十八条更生計画案についての議決権行使の方法として第百八十九条第二項第一号又は第三号に掲げる方法が定められ、かつ、当該更生計画案が可決されるに至らなかった場合において、関係人集会の期日の続行につき、第百九十六条第一項に規定する種類の権利ごとに、当該権利についての次の各号に掲げる区分に応じ当該各号に定める者の同意があったときは、裁判所は、管財人、更生会社若しくは議決権者の申立てにより又は職権で、続行期日を定めて言い渡さなければならない。ただし、続行期日において当該更生計画案が可決される見込みがないことが明らかである場合は、この限りでない。
一更生債権議決権を行使することができる更生債権者の議決権の総額の三分の一以上に当たる議決権を有する者
二更生担保権議決権を行使することができる更生担保権者の議決権の総額の二分の一を超える議決権を有する者
三株式議決権を行使することができる株主の議決権の総数の三分の一以上に当たる議決権を有する者
2前項本文の場合において、同項本文の更生計画案の可決は、当該更生計画案が決議に付された最初の関係人集会の期日から二月以内にされなければならない。
3裁判所は、必要があると認めるときは、更生計画案の提出者の申立てにより又は職権で、前項の期間を伸長することができる。ただし、その期間は、一月を超えることができない。
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