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否認権

公的資料に現れる論点です。条文と判例から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

否認権とは、会社更生手続において更生会社財産を害する行為の効力を管財人が争い、財産を原状に回復させる制度です。行使の方法・行使できる主体・期間、行使した場合の効果、行為の相手方から更に財産を得た転得者への行使可否を定めています。

否認権
項目内容
行使方法訴え・否認の請求・抗弁
行使主体管財人
管轄更生裁判所
行使の効果更生会社財産を原状回復
相手方が善意の場合の特則現存利益の償還で足りる
行使期間(開始日等から)2年
行使期間(行為の日から)10年
転得者への行使相手方に否認原因があれば可
  • 現存利益の償還で足りる特則は、第86条第3項に規定する行為が否認された場合が対象。
  • 2年の起算点は更生手続開始の日。ただしそれより前に破産手続・再生手続が開始していた場合はその開始の日から起算。
  • 転得者への行使は、転得者が転得の当時、行為が更生債権者等を害することを知っていた場合など3つの類型のいずれかに該当するとき。
  • 転得者がさらに他の転得者から転得した者である場合は、間に立つ転得者全員について否認の原因があるときに限り行使できる。
  • 無償行為又はこれと同視すべき有償行為による転得の場合は、相手方が善意なら現存利益の償還で足りる特則が準用される。
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否認権

否認権について、条文は何を定めているか。

第95条否認権の行使否認権は管財人が行使し更生裁判所が管轄2項判例なし
  • 行使方法は訴え、否認の請求、抗弁の3つ
  • 行使できるのは管財人のみ
  • 訴えと否認の請求事件は更生裁判所が管轄する
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第91条否認権行使の効果否認が認められると財産は原状回復2項判例なし
  • 行使の効果は更生会社財産の原状回復
  • 第86条第3項〈更生債権者等を害する行為の否認〉の行為が否認された場合、相手方が善意なら現存利益の償還で足りる
  • 善意とは支払の停止等と更生債権者等を害することを知らなかったこと
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第98条否認権行使の期間否認権の行使には期間制限がある1項判例なし
  • 更生手続開始の日から2年で行使不可(先行する破産・再生手続開始の日から起算する場合あり)
  • 否認しようとする行為の日から10年で行使不可
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第93条転得者に対する否認権一定の場合は転得者にも否認権を行使できる2項・3号判例なし
  • 前提として相手方に否認の原因があること
  • 知っていた場合・一定の者・無償行為等による転得の3類型で行使可
  • 転得者からの転得者には途中の転得者全員に否認原因が必要な場合あり
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社更生法 第95条(否認権の行使) 詳細ページ
(否認権の行使)
第九十五条否認権は、訴え、否認の請求又は抗弁によって、管財人が行う。
2前項の訴え及び否認の請求事件は、更生裁判所が管轄する。
会社更生法 第91条(否認権行使の効果) 詳細ページ
(否認権行使の効果)
第九十一条否認権の行使は、更生会社財産を原状に復させる。
2第八十六条第三項に規定する行為が否認された場合において、相手方は、当該行為の当時、支払の停止等があったこと及び更生債権者等を害することを知らなかったときは、その現に受けている利益を償還すれば足りる。
会社更生法 第98条(否認権行使の期間) 詳細ページ
(否認権行使の期間)
第九十八条否認権は、更生手続開始の日(更生手続開始の日より前に破産手続又は再生手続が開始されている場合にあっては、破産手続開始又は再生手続開始の日)から二年を経過したときは、行使することができない。否認しようとする行為の日から十年を経過したときも、同様とする。
会社更生法 第93条(転得者に対する否認権) 詳細ページ
(転得者に対する否認権)
第九十三条次の各号に掲げる場合において、否認しようとする行為の相手方に対して否認の原因があるときは、否認権は、当該各号に規定する転得者に対しても、行使することができる。ただし、当該転得者が他の転得者から転得した者である場合においては、当該転得者の前に転得した全ての転得者に対しても否認の原因があるときに限る。
一転得者が転得の当時、更生会社がした行為が更生債権者等を害することを知っていたとき。
二転得者が第八十六条の二第二項各号に掲げる者のいずれかであるとき。ただし、転得の当時、更生会社がした行為が更生債権者等を害することを知らなかったときは、この限りでない。
三転得者が無償行為又はこれと同視すべき有償行為によって転得した者であるとき。
2第九十一条第二項の規定は、前項第三号の規定により否認権の行使があった場合について準用する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。