民事再生法 / テーマ別まとめ

再生手続の機関/保全管理人

保全管理人の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

再生手続開始の申立てから開始決定までの間、裁判所が保全管理人による管理を命じることができる制度について、民事再生法第79条から第83条が定めている。保全管理人が選任されると、再生債務者の業務の遂行並びに財産の管理及び処分をする権利は保全管理人に専属する。ここでは発令の要件・効果、権限の範囲、代理人の選任、監督委員に関する規定の準用関係を整理する。

保全管理人
項目内容
発令要件財産管理処分が失当等、必要時
発令時期開始申立て後、開始決定まで
選任義務命令時に一人以上を選任
権限帰属業務遂行・財産管理処分は専属
常務外行為裁判所の許可が必要
無許可行為の効力無効(善意の第三者に対抗不可)
代理人選任自己の責任で選任、許可必要
変更・取消裁判所がいつでも可能
即時抗告可能(執行停止の効力なし)
  • 開始申立てを棄却する決定への即時抗告があった場合も、選任等の規定が準用される(79条3項)
  • 保全管理命令の発令・変更・取消はいずれも公告される(80条1項)
  • 命令等についての裁判があった場合、裁判書は当事者に送達される(80条2項)
  • 保全管理人には監督委員に関する規定の一部が準用される(83条1項)
  • 保全管理命令が効力を失った場合等について監督委員に関する規定が準用される(83条2・3項)
  • 保全管理命令発令時の再生債務者(法人)の理事・取締役等について76条の2が準用される(83条4項)
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保全管理人

保全管理人について、条文は何を定めているか。

第79条保全管理命令裁判所が保全管理人による管理を命じる6項判例なし
  • 財産の管理処分が失当な場合等、開始決定までの間に命令できる
  • 命令をするときは保全管理人を一人又は数人選任しなければならない
  • 裁判所は命令を変更・取消でき、それらに即時抗告できる(執行停止効なし)
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第80条保全管理命令に関する公告及び送達保全管理命令は公告し、裁判書は送達される3項判例なし
  • 命令の発令・変更・取消はいずれも公告される
  • 命令や変更・取消の裁判についての裁判書は当事者に送達される
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第81条保全管理人の権限業務・財産の権限は保全管理人に専属する3項判例なし
  • 再生債務者の業務遂行と財産の管理処分の権利は保全管理人に専属する
  • 常務に属しない行為をするには裁判所の許可が必要
  • 無許可の行為は無効だが、善意の第三者には対抗できない
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第82条保全管理人代理必要なら保全管理人代理を選任できる2項判例なし
  • 保全管理人は自己の責任で一人又は数人の代理を選任できる
  • 代理の選任には裁判所の許可が必要
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第83条監督委員に関する規定等の保全管理人等への準用監督委員に関する規定等を準用する4項判例なし
  • 監督委員に関する多くの規定が保全管理人に準用される
  • 保全管理命令が効力を失った場合等の扱いにも監督委員の規定が準用される
  • 命令発令時の法人の理事・取締役等にも一部規定が準用される
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民事再生法 第79条(保全管理命令) 詳細ページ
(保全管理命令)
第七十九条裁判所は、再生手続開始の申立てがあった場合において、再生債務者(法人である場合に限る。以下この節において同じ。)の財産の管理又は処分が失当であるとき、その他再生債務者の事業の継続のために特に必要があると認めるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、再生手続開始の申立てにつき決定があるまでの間、再生債務者の業務及び財産に関し、保全管理人による管理を命ずる処分をすることができる。この場合においては、第六十四条第三項の規定を準用する。
2裁判所は、前項の処分(以下「保全管理命令」という。)をする場合には、当該保全管理命令において、一人又は数人の保全管理人を選任しなければならない。
3前二項の規定は、再生手続開始の申立てを棄却する決定に対して第三十六条第一項の即時抗告があった場合について準用する。
4裁判所は、保全管理命令を変更し、又は取り消すことができる。
5保全管理命令及び前項の規定による決定に対しては、即時抗告をすることができる。
6前項の即時抗告は、執行停止の効力を有しない。
民事再生法 第80条(保全管理命令に関する公告及び送達) 詳細ページ
(保全管理命令に関する公告及び送達)
第八十条裁判所は、保全管理命令を発したときは、その旨を公告しなければならない。保全管理命令を変更し、又は取り消す旨の決定があった場合も、同様とする。
2保全管理命令、前条第四項の規定による決定及び同条第五項の即時抗告についての裁判があった場合には、その裁判書を当事者に送達しなければならない。
3第十条第四項の規定は、第一項の場合については、適用しない。
民事再生法 第81条(保全管理人の権限) 詳細ページ
(保全管理人の権限)
第八十一条保全管理命令が発せられたときは、再生債務者の業務の遂行並びに財産の管理及び処分をする権利は、保全管理人に専属する。ただし、保全管理人が再生債務者の常務に属しない行為をするには、裁判所の許可を得なければならない。
2前項ただし書の許可を得ないでした行為は、無効とする。ただし、これをもって善意の第三者に対抗することができない。
3第四十一条の規定は、保全管理人について準用する。
民事再生法 第82条(保全管理人代理) 詳細ページ
(保全管理人代理)
第八十二条保全管理人は、必要があるときは、その職務を行わせるため、自己の責任で一人又は数人の保全管理人代理を選任することができる。
2前項の保全管理人代理の選任については、裁判所の許可を得なければならない。
民事再生法 第83条(監督委員に関する規定等の保全管理人等への準用) 詳細ページ
(監督委員に関する規定等の保全管理人等への準用)
第八十三条第五十四条第三項、第五十七条、第五十九条から第六十一条まで、第六十七条第一項、第七十条、第七十二条、第七十四条から第七十六条まで及び第七十七条第一項から第三項までの規定は保全管理人について、第六十一条の規定は保全管理人代理について準用する。この場合において、第七十六条第四項後段中「第六十五条第一項の規定による公告(再生手続開始の決定と同時に管理命令が発せられた場合には、第三十五条第一項の規定による公告)」とあるのは「第八十条第一項の規定による公告」と、第七十七条第二項中「後任の管財人」とあるのは「後任の保全管理人」と、同条第三項中「後任の管財人」とあるのは「後任の保全管理人、管財人」と読み替えるものとする。
2第六十七条第二項、第三項及び第五項の規定は保全管理命令が発せられた場合について、第六十八条第一項から第三項までの規定は保全管理命令が効力を失った場合について準用する。
3第六十七条第二項、第三項及び第五項並びに第六十八条第一項から第三項までの規定は、再生債務者の財産関係の事件で保全管理命令が発せられた当時行政庁に係属するものについて準用する。この場合において、第六十八条第一項及び第二項中「再生手続が終了したとき」とあるのは「保全管理命令が効力を失ったとき」と読み替えるものとする。
4第七十六条の二の規定は、保全管理命令が発せられた場合における再生債務者が法人であるときのその理事、取締役、執行役、監事、監査役、清算人又はこれらに準ずる者について準用する。
出

一次情報

原文ママ

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