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破産管財人/破産管財人の選任及び監督

破産管財人の選任及び監督の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

破産管財人は裁判所が選任し、その職務全般について裁判所の監督を受けます。ここでは選任・監督・解任の基本ルールに加え、管財人が複数いる場合の職務の進め方や、管財人代理の選任についても整理しています。

破産管財人の選任及び監督
場面権限者内容
選任裁判所裁判所が破産管財人を選任
資格―法人も管財人になれる
監督裁判所裁判所が管財人を監督
解任裁判所管理不適切・重要事由で解任
複数選任時の職務管財人原則共同、許可で単独・分掌
管財人代理管財人+裁判所許可必要時、許可を得て選任
  • 解任は利害関係人の申立て又は裁判所の職権により行われる
  • 解任にあたっては、その破産管財人を審尋しなければならない
  • 管財人が数人いる場合、第三者の意思表示は1人に対してすれば足りる
  • 管財人代理の選任は管財人自身の責任で行う
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破産管財人の選任及び監督

破産管財人の選任及び監督について、条文は何を定めているか。

第74条破産管財人の選任裁判所が管財人を選任する2項判例 6件
  • 破産管財人は裁判所が選任する
  • 法人も破産管財人になれる
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第75条破産管財人に対する監督等裁判所が管財人を監督・解任できる2項判例 4件
  • 破産管財人は裁判所の監督を受ける
  • 財産管理が不適切等のときは解任されうる
  • 解任の際は本人を審尋しなければならない
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第76条数人の破産管財人の職務執行管財人が複数いる時の職務の進め方2項判例なし
  • 複数選任時は原則として共同で職務を行う
  • 裁判所の許可があれば単独対応や職務分担も可能
  • 第三者からの意思表示は管財人1人にすれば足りる
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第77条破産管財人代理管財人が代理人を選任できる2項判例 7件
  • 必要があるとき、管財人は自己の責任で管財人代理を選任できる
  • 管財人代理の選任には裁判所の許可が必要
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第74条破産法

破産法七四条一項〈破産管財人の選任〉にいう「支払ノ停止」があつたとはいえないとされた事例

裁判要旨債務者が債務整理の方法等について弁護士と相談し、右弁護士との間で破産申立の方針を決めたとしても、他に特段の事情のない限り、破産法七四条一項〈破産管財人の選任〉にいう「支払ノ停止」があつたとはいえない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和60年2月14日 昭和59(オ)467
登載
集民 第144号109頁
参照法条
破産法74条
論点2第74条破産法

破産法七四条一項〈破産管財人の選任〉所定の期間の起算日

裁判要旨破産法七四条一項〈破産管財人の選任〉所定の一五日の期間は、権利移転の原因たる行為の日からではなく、当事者間における権利移転の効果を生じた日から起算すべきである。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和48年4月6日 昭和47(オ)577
登載
民集 第27巻3号483頁
参照法条
破産法74条1項
論点3第74条破産法

破産法七四条〈破産管財人の選任〉の法意

裁判要旨破産法七四条〈破産管財人の選任〉が対抗要件の否認について規定した趣旨は、対抗要件の充足行為も、本来は、同法七二条の一般規定によつて否認の対象となりうべきものであるが、原因行為に否認の理由がないかぎり、できるだけ対抗要件を具備させて当事者の所期の目的を達成させることとし、一定の要件をみたす場合にのみ、とくにこれを否認しうることとしたものと解すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和45年8月20日 昭和44(オ)1061
登載
民集 第24巻9号1339頁
参照法条
破産法74条
論点4第74条破産法

破産法第七四条第一項〈破産管財人の選任〉にいう「第三者ニ対抗スルニ必要ナル行為」の主体。

裁判要旨破産法第七四条第一項〈破産管財人の選任〉の規定により否認することのできる「第三者ニ対抗スルニ必要ナル行為」は、破産者の行為またはこれと同視すべきものに限られると解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和40年3月9日 昭和37(オ)374
登載
民集 第19巻2号352頁
参照法条
破産法74条
論点5第74条破産法

登記の否認によつて受益者に対する代価償還請求が行われる場合の価額算定の基準時。

裁判要旨破産者より不動産の譲渡を受けた者に対する登記が否認された場合において、その不動産が善意の転得者の所有に帰していて返還請求ができないため、右受益者に対する代価償還請求が行われるときの償還価額は、否認権行使の時の右不動産の時価を基準として算定される。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和39年3月24日 昭和36(オ)950
登載
集民 第72号589頁
参照法条
破産法74条,破産法77条
論点6第74条破産法

仮登記仮処分命令に基づく仮登記と破産法七四条一項による否認

裁判要旨破産者の支払停止の後に、これを知った根抵当権者が不動産登記法三三条による仮登記仮処分命令を得て根抵当権設定仮登記をした場合には、破産管財人は、破産法七四条一項〈破産管財人の選任〉によって右行為を否認することができる。
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成8年10月17日 平成7(オ)1060
登載
民集 第50巻9号2454頁
参照法条
破産法74条,不動産登記法32条,不動産登記法33条
論点7第75条破産法

強制執行としてした行為と破産法七二条二号の適用

裁判要旨破産法七二条二号〈破産者に対して債務を負担する者は、次に掲げる場合には、相殺をすることができない。 支払不能になった後に破産債権を取得した場合であって、その取得の当時、支払不能であったことを知っていたとき。〉にいう「債務ノ消滅ニ関スル行為」には、同法七五条〈破産管財人に対する監督等〉の執行行為に基づくものをも含むが、この場合に、右行為に関しては、破産者が強制執行を受けるにつき害意ある加功をしたことを必要とするものではない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和57年3月30日 昭和56(オ)1072
登載
集民 第135号599頁
参照法条
破産法72条2号,破産法75条
論点8第75条破産法

強制執行としてした行為と破産法七二条二号の適用

裁判要旨破産法七二条二号〈破産者に対して債務を負担する者は、次に掲げる場合には、相殺をすることができない。 支払不能になった後に破産債権を取得した場合であって、その取得の当時、支払不能であったことを知っていたとき。〉の債務消滅に関する行為とは、破産者の意思に基づく行為のみにかぎらず、賃権者が同法七五条の強制執行としてした行為であつて破産者の財産をもつて債務を消滅させる効果を生じさせる場合を含む。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和48年12月21日 昭和48(オ)544
登載
集民 第110号807頁
参照法条
破産法72条2号,破産法75条
論点9第75条破産法

破産者に対する強制執行に基づく配当行為に対する否認権の行使を認めた事例。

裁判要旨破産法第七二条第二号〈破産者に対して債務を負担する者は、次に掲げる場合には、相殺をすることができない。 支払不能になった後に破産債権を取得した場合であって、その取得の当時、支払不能であったことを知っていたとき。〉の債務の消滅に関する行為には、破産者に対する強制執行に基づく配当行為も含まれ、これに対する否認権行使が許される。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和39年7月29日 昭和38(オ)916
登載
集民 第74号797頁
参照法条
破産法72条2号,破産法75条
論点10第75条破産法

一 執行行為に基づく弁済の否認と破産法第七二条第一号の適用
二 破産法第七二条第一号〈破産者に対して債務を負担する者は、次に掲げる場合には、相殺をすることができない。 破産手続開始後に他人の破産債権を取得したとき。〉による否認権行使における受益者の悪意の立証責任

裁判要旨一 破産者が強制執行を受けるについて害意ある加功をなした場合には、執行行為に基づく破産者の弁済は、破産法第七二条第一号〈破産者に対して債務を負担する者は、次に掲げる場合には、相殺をすることができない。 破産手続開始後に他人の破産債権を取得したとき。〉によつて否認されうる。
二 破産法第七二条第一号による否認権行使においては、否認を免れようとする受益者がその行為の当時破産債権者を害することを知らなかつたことの立証責任を負う。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和37年12月6日 昭和37(オ)422
登載
民集 第16巻12号2313頁
参照法条
破産法75条,破産法72条1号,民訴法258条
論点11第77条破産法

立証についての釈明権の不行使が違法とされた事例

裁判要旨破産管財人が破産者のした代物弁済を否認してその相手方に対し目的物である中古トラックの価額償還を求める訴訟において、裁判所が価額償還請求権の発生を肯認する判断に達したが、否認権行使時の時価については原告の主たる立証の対象とならず、また被告もこれを積極的に争わないという場合に、代物弁済時及び相手方の処分時の価額については書証があつて、否認権行使時の時価が零であるとは到底考えられず、またその立証も可能であるなど判示のような事情があるときは、裁判所は、右時価の立証を促すべきであり、かかる措置に出ることなく、その立証がないとの理由で請求を排斥することは、釈明権不行使、審理不尽の違法を免れない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和61年4月3日 昭和58(オ)1447
登載
集民 第147号489頁
参照法条
破産法72条,破産法77条,民訴法127条
論点12第77条破産法

破産者がした債務の弁済が否認され給付したものが破産財団に復帰した場合と連帯保証債務

裁判要旨破産者がした債務の弁済が破産管財人により否認され、その給付したものが破産財団に復帰したときは、さきにいつたん消滅した連帯保証債務は、当然復活する。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和48年11月22日 昭和48(オ)726
登載
民集 第27巻10号1435頁
参照法条
破産法72条,破産法77条1項,破産法79条,民法446条,民法458条
論点13第77条破産法

否認権行使の結果原物の価額の償還を求めうるにすぎない場合における、その価額算定の時期

裁判要旨否認権行使の結果、原物を破産財団に返還することを求めることができず、その価額の償還を求めうるにすぎない場合においては、その価額は、否認権行使時の時価をもつて算定すべきであり、口頭弁論終結時の時価によるべきではない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和42年6月22日 昭和39(オ)881
登載
集民 第87号1111頁
参照法条
破産法77条
論点14第77条破産法

否認権行使の効果として現物の返還に代る価格の償還を求める場合における価格算定の基準時

裁判要旨否認権行使の効果として現物の返還に代る価格の償還を求める場合においては、右価格は、否認権行使の時点における価格を基準として算定すべきである。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和41年11月17日 昭和37(オ)1323
登載
集民 第85号127頁
参照法条
破産法77条
論点15第77条破産法

否認権行使による利得返還の範囲を算定する基準時。

裁判要旨代物弁済契約の否認により、原物に代わる利得の返還をなすべき範囲は、否認された行為の時における目的物の価額ではなく、否認権の行使される現時の価額を基準として決定すべきであると解すべきである。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和40年4月6日 昭和38(オ)669
登載
集民 第78号523頁
参照法条
破産法77条1項
論点16第77条破産法

否認権の行使による返還金に付すべき利息の利率。

裁判要旨破産会社の銀行に対する債権譲渡行為が否認された結果、右銀行が該債権の取立によつて得た金員相当額を返還する場合において、これに付すべき利息は、年六分の商事法定利率によるのが相当である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和40年4月22日 昭和36(オ)1095
登載
民集 第19巻3号689頁
参照法条
破産法72条,破産法77条,商法514条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

破産法 第74条(破産管財人の選任) 詳細ページ
(破産管財人の選任)
第七十四条破産管財人は、裁判所が選任する。
2法人は、破産管財人となることができる。
破産法 第75条(破産管財人に対する監督等) 詳細ページ
(破産管財人に対する監督等)
第七十五条破産管財人は、裁判所が監督する。
2裁判所は、破産管財人が破産財団に属する財産の管理及び処分を適切に行っていないとき、その他重要な事由があるときは、利害関係人の申立てにより又は職権で、破産管財人を解任することができる。この場合においては、その破産管財人を審尋しなければならない。
破産法 第76条(数人の破産管財人の職務執行) 詳細ページ
(数人の破産管財人の職務執行)
第七十六条破産管財人が数人あるときは、共同してその職務を行う。ただし、裁判所の許可を得て、それぞれ単独にその職務を行い、又は職務を分掌することができる。
2破産管財人が数人あるときは、第三者の意思表示は、その一人に対してすれば足りる。
破産法 第77条(破産管財人代理) 詳細ページ
(破産管財人代理)
第七十七条破産管財人は、必要があるときは、その職務を行わせるため、自己の責任で一人又は数人の破産管財人代理を選任することができる。
2前項の破産管財人代理の選任については、裁判所の許可を得なければならない。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。