民事訴訟法 / テーマ別まとめ

裁判権

公的資料に現れる論点です。条文と判例から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

民事訴訟法は、日本の裁判所が事件について裁判権を持つかどうかを判断する基準(被告の住所地など)と、国内でどの裁判所が管轄するかを決める普通裁判籍の基準を定めています。さらに、管轄裁判所が裁判権を行えない場合や管轄区域が不明な場合に、上級裁判所が決定で管轄裁判所を指定する仕組みも定めています。

裁判権
場面対象基準・決定方法
裁判権の有無個人住所→居所→提訴前の住所
裁判権の有無免除を受ける大使・公使等住所の有無を問わず認める
裁判権の有無法人・社団・財団事務所等→代表者の住所
国内の普通裁判籍個人住所→居所→最後の住所
国内の普通裁判籍免除を受ける大使・公使等最高裁規則で定める地
国内の普通裁判籍法人・社団・財団事務所等→代表者の住所
国内の普通裁判籍外国の社団・財団日本の事務所→代表者住所
国内の普通裁判籍国代表する官庁の所在地
管轄裁判所の指定裁判権を行えない等直近上級裁判所が決定で指定
  • 3条の2第1項:日本国内に最後の住所があった後に外国へ住所を移した場合は対象外
  • 4条3項:免除を受ける大使・公使等が普通裁判籍を持たない場合に適用される規定
  • 10条2項:裁判所の管轄区域が明確でないため管轄裁判所が定まらない場合に適用
  • 10条の決定には不服を申し立てることができない
  • 3条の2は裁判権(国際裁判管轄)の有無、4条は国内の管轄裁判所を決める基準で場面が異なる
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裁判権

裁判権について、条文は何を定めているか。

第10条管轄裁判所の指定裁判できない・不明なときは上級裁判所が指定3項判例なし
  • 管轄裁判所が裁判権を行えないとき上級裁判所が指定
  • 管轄区域が不明で決まらないときも上級裁判所が指定
  • この指定の決定には不服を申し立てられない
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第3_2条被告の住所等による管轄権被告の住所などで日本の裁判権の有無を判断3項判例なし
  • 住所→居所→提訴前の住所の順で日本国内かを判断
  • 免除を持つ大使・公使等の日本人にも管轄権が及ぶ
  • 法人等は主たる事務所→代表者の住所で判断
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第4条普通裁判籍による管轄訴えを起こす裁判所は被告の所在地で決まる6項判例 1件
  • 個人は住所→居所→最後の住所の順で決まる
  • 法人・社団等は事務所→代表者の住所の順で決まる
  • 国は代表する官庁の所在地、外国法人は日本の事務所が基準
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第4条民事訴訟法

日本国内に営業所を有する外国法人に対する損害賠償請求訴訟とわが国の裁判権

裁判要旨日本国内に営業所を有する外国法人に対する損害賠償請求訴訟については、右法人にわが国の裁判権が及ぶものと解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和56年10月16日 昭和55(オ)130
登載
民集 第35巻7号1224頁
参照法条
民訴法4条1項,民訴法4条3項,法例7条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民事訴訟法 第10条(管轄裁判所の指定) 詳細ページ
(管轄裁判所の指定)
第十条管轄裁判所が法律上又は事実上裁判権を行うことができないときは、その裁判所の直近上級の裁判所は、申立てにより、決定で、管轄裁判所を定める。
2裁判所の管轄区域が明確でないため管轄裁判所が定まらないときは、関係のある裁判所に共通する直近上級の裁判所は、申立てにより、決定で、管轄裁判所を定める。
3前二項の決定に対しては、不服を申し立てることができない。
民事訴訟法 第3_2条(被告の住所等による管轄権) 詳細ページ
(被告の住所等による管轄権)
第三条の二裁判所は、人に対する訴えについて、その住所が日本国内にあるとき、住所がない場合又は住所が知れない場合にはその居所が日本国内にあるとき、居所がない場合又は居所が知れない場合には訴えの提起前に日本国内に住所を有していたとき(日本国内に最後に住所を有していた後に外国に住所を有していたときを除く。)は、管轄権を有する。
2裁判所は、大使、公使その他外国に在ってその国の裁判権からの免除を享有する日本人に対する訴えについて、前項の規定にかかわらず、管轄権を有する。
3裁判所は、法人その他の社団又は財団に対する訴えについて、その主たる事務所又は営業所が日本国内にあるとき、事務所若しくは営業所がない場合又はその所在地が知れない場合には代表者その他の主たる業務担当者の住所が日本国内にあるときは、管轄権を有する。
民事訴訟法 第4条(普通裁判籍による管轄) 詳細ページ
(普通裁判籍による管轄)
第四条訴えは、被告の普通裁判籍の所在地を管轄する裁判所の管轄に属する。
2人の普通裁判籍は、住所により、日本国内に住所がないとき又は住所が知れないときは居所により、日本国内に居所がないとき又は居所が知れないときは最後の住所により定まる。
3大使、公使その他外国に在ってその国の裁判権からの免除を享有する日本人が前項の規定により普通裁判籍を有しないときは、その者の普通裁判籍は、最高裁判所規則で定める地にあるものとする。
4法人その他の社団又は財団の普通裁判籍は、その主たる事務所又は営業所により、事務所又は営業所がないときは代表者その他の主たる業務担当者の住所により定まる。
5外国の社団又は財団の普通裁判籍は、前項の規定にかかわらず、日本における主たる事務所又は営業所により、日本国内に事務所又は営業所がないときは日本における代表者その他の主たる業務担当者の住所により定まる。
6国の普通裁判籍は、訴訟について国を代表する官庁の所在地により定まる。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。