民事訴訟法 / テーマ別まとめ

総則/当事者に対する住所、氏名等の秘匿

当事者に対する住所、氏名等の秘匿の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

民事訴訟法133条から133条の4は、申立て等をする者やその法定代理人が住所・氏名等を知られると社会生活に著しい支障を生ずるおそれがある場合に、裁判所の決定でこれらの情報や訴訟記録の閲覧を制限する制度を定めています。秘匿決定がされると、届け出た住所等・氏名等の部分は秘匿対象者本人しか閲覧できなくなり、住所・氏名に代わる事項が手続上使用されます。あわせて、送達先調査の結果に関する記録の閲覧制限や、決定の取消し・例外的な閲覧許可の手続も定められています。

当事者に対する住所、氏名等の秘匿
制度対象となる情報閲覧等を制限できる範囲不服申立て
秘匿決定(133条)住所等・氏名等届出部分は秘匿対象者のみ閲覧可却下に即時抗告可
秘匿事項記載部分の制限(133条の2)秘匿事項記載部分秘匿対象者のみ閲覧可に限定できる却下に即時抗告可
送達場所調査嘱託の制限(133条の3)送達調査の報告書面等当事者・法定代理人のみ閲覧可に限定できる規定なし
取消し・許可(133条の4)秘匿決定等全般取消し又は閲覧許可ができる裁判に即時抗告可
  • 133条1項の秘匿決定には「著しい支障を生ずるおそれ」の疎明が必要
  • 秘匿決定では住所・氏名に代わる事項を定め、以後の手続ではその事項を住所・氏名とみなす
  • 133条の2第5項・6項:電磁的記録からの消去等の措置と、却下・取消し確定時のファイル記録復帰(133条の3で準用)
  • 133条の4第2項の許可には自己の攻撃防御への実質的不利益の疎明が必要で、疎明があれば許可義務がある
  • 133条の4第4項:取消し・許可の裁判前に秘匿対象者等の意見を聴く必要がある
  • 133条の4第7項:許可で得た情報は目的外利用や秘匿決定等に係る者以外への開示が禁止される
1

当事者に対する住所、氏名等の秘匿

当事者に対する住所、氏名等の秘匿について、条文は何を定めているか。

第133条申立人の住所、氏名等の秘匿住所や氏名を秘匿する決定ができる5項判例 11件
  • 著しい支障が生じるおそれを疎明すれば秘匿決定を申し立てられる
  • 申立て時に住所等・氏名等を書面等で届け出る必要がある
  • 秘匿決定では住所・氏名に代わる事項を定め、以後はそれを住所・氏名とみなす
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第133_2条秘匿決定があった場合における閲覧等の制限の特則秘匿事項の記載部分も閲覧を制限できる6項判例なし
  • 秘匿決定後は届出部分を秘匿対象者以外閲覧できない
  • 秘匿事項が推知される記載部分も閲覧制限を申し立てられる
  • 却下決定には即時抗告ができる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第133_3条送達をすべき場所等の調査嘱託があった場合における閲覧等の制限の特則送達先の調査結果も閲覧制限できる2項判例なし
  • 著しい支障が明らかなときは調査結果の書面等を当事者等限定閲覧にできる
  • 氏名等特定のための調査嘱託でも同様の制限ができる
  • 133条の2〈秘匿決定があった場合における閲覧等の制限の特則〉の消去等の措置が準用される
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第133_4条秘匿決定の取消し等秘匿決定の取消しや例外閲覧を定める7項・2号判例なし
  • 秘匿決定等に関与しない者は要件を欠くとして取消しを申し立てられる
  • 攻撃防御に実質的不利益があれば裁判所の許可で制限部分を閲覧できる
  • 取消し・許可の裁判に対しては即時抗告ができる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第133条民事訴訟法

弁論再開をしないで判決をした控訴裁判所の措置が違法であるとされた事例

裁判要旨甲が提起した無権代理行為を理由とする土地所有権移転登記の抹消登記手続請求訴訟の控訴審の口頭弁論の終結前に甲が死亡し、無権代理人乙が甲を相続した結果、甲がみずから法律行為をしたのと同様の法律関係を生じたが、甲について訴訟代理人が選任されていたため訴訟承継の手続がとられないまま口頭弁論が終結された場合において、相手方丙がその責めに帰すべき事由によらないで右相続の事実を知らなかつたため、これに基づく攻撃防禦方法を提出せず、これを提出すれば勝訴する可能性があると認めるべき判示のような事実関係が存し、かつ、丙が後訴で右相続の事実を主張してその権利の回復をはかることができないことにもなる関係にあるという事情のもとで、右攻撃防禦方法について更に審理判断を求める必要があることを理由にして丙から弁論再開申請があつたにもかかわらず、控訴裁判所が弁論を再開しないで丙敗訴の判決をすることは、違法である。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和56年9月24日 昭和55(オ)266
登載
民集 第35巻6号頁
参照法条
民訴法133条
論点2第133条民事訴訟法

唯一の証拠方法である証拠の申出と弁論再開の要否

裁判要旨口頭弁論終結後唯一の証拠方法である証拠の申出と共に弁論再開の申立があつた場合でも、弁論の再開を命ずると否とは、裁判所の専権に属する。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和45年5月21日 昭和45(オ)66
登載
集民 第99号187頁
参照法条
民訴法133条,民訴法259条
論点3第133条民事訴訟法

控訴取下の効力を判断する審理において取下の新たな瑕疵を主張してなした弁論再開申請に応ずる義務。

裁判要旨控訴取下の効力を判断する審理において、口頭弁論終結後、取下の無効を主張する当事者が取下の新たな瑕疵を主張して弁論再開を申請したときは、裁判所は必ず弁論再開を許さなければならないと解することはできない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和40年5月28日 昭和39(オ)1305
登載
集民 第79号245頁
参照法条
民訴法133条,民訴法363条
論点4第133条民事訴訟法

一 弁論再開の不許と証拠提出の不当制限
二 国家賠償と賠償責任の負担者

裁判要旨一 裁判所が当事者の弁論再開の申請を採用しなかつたため、新たな証拠の提出ができなかつたとしても、証拠提出を不当に制限したことにはならない(昭和二三年(オ)第七号、同年四月一七日第二小法廷判決、民集二巻四号一〇四頁参照)。
二 公務員の職務執行に基づく損害については、国家または公共団体がその責任を負い、当該公務員は被害者に対し、その責任を負担しない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和38年8月30日 昭和37(オ)328
登載
集民 第67号361頁
参照法条
民訴法133条,民訴法137条,国家賠償法1条,民法709条
論点5第133条民事訴訟法

弁論再開申請の不採用は証拠提出の不当制限になるか。

裁判要旨弁論の再開を命ずると否とは裁判所の専権事項であつて、裁判所が当事者の弁論再開の申請を採用しなかつたため、新な証拠の提出ができなかつたとしても、証拠提出を不当に制限したことにはならない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和38年5月10日 昭和36(オ)565
登載
集民 第66号17頁
参照法条
民訴法133条,民訴法137条
論点6第133条民事訴訟法

一 弁論再開をしなかつたことは証拠申出の不当制限になるか
二 当事者一方の欠席と判決言渡期日の告知の効力
三 判決言渡期日変更の告知と不出頭当事者に対する効力

裁判要旨一 弁論の再開を命ずると否とは裁判所の専権事項であつて、裁判所が当事者の弁論再開の申請を採用しなかつたため、新な証拠の提出ができなかつたとしても、それは証拠申出を不当に制限したものとはならない。
二 当事者の一方が適法な呼出を受けながら口頭弁論期日に出頭しない場合に、裁判所が口頭弁論を終結し、裁判長において判決言渡期日を指定してこれを当事者に告知したときは、その告知は在廷しない当事者に対してもその効力を有する。
三 当事者の一方が判決言渡期日を適法に告知されながら右期日に出頭しない場合に、言渡期日が変更され次回期日が指定告知されたときは、その告知は在廷しない当事者に対してもその効力を有する。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和38年4月16日 昭和37(オ)528
登載
集民 第65号519頁
参照法条
民訴法133条,民訴法137条,民訴法207条,民訴法190条2項
論点7第133条民事訴訟法

第二審の口頭弁論終結後判決言渡前になされた当事者参加の申出の効力。

裁判要旨第二審口頭弁論終結後に弁論再開の申請とともに当事者参加の申出があつた場合、本来の訴訟について弁論を再開することなく、そのまま判決し、参加申出については、これを分離して却下の判決しても違法でない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和38年10月1日 昭和35(オ)774
登載
集民 第68号5頁
参照法条
民訴法73条,民訴法133条,民訴法380条
論点8第133条民事訴訟法

口頭弁論再開の許否の性質

裁判要旨一旦終結した口頭弁論を再開するか否かは裁判所の裁量に属する。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和37年3月23日 昭和34(オ)1259
登載
集民 第59号509頁
参照法条
民訴法133条
論点9第133条民事訴訟法

一 弁論の再開申請の不採用と弁論の不当制限。
二 判決言渡期間の通知。

裁判要旨一 裁判所が当事者の弁論再開の申請を採用しなかつたため、新たな証拠及び抗弁の提出ができなかつたとしても、それは、証拠及び抗弁を不当に制限したことにはならない。
二 口頭弁論期日の呼出状で判決言渡の期日を通知することは適法である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和23年4月17日 昭和23(オ)7
登載
民集 第2巻4号104頁
参照法条
民訴法133条,民訴法137条,民訴法144条,民訴法154条,民訴法190条
論点10第133条民事訴訟法

弁論再開の規定の立法理由

裁判要旨弁論を再開するかどうかを裁判所の自由裁量に委ねた理由は、裁判所が裁判をするに熟したと認めて一旦弁論を終結すれば、爾後訴訟資料提出の機会を失う危険あることを当事者に警告し、その勤勉なる訴訟遂行を期待し、以つて訴訟の遅延を防止せんとするものに外ならない
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和23年11月25日 昭和23(オ)58
登載
民集 第2巻12号422頁
参照法条
民訴法133条
論点11第133条民事訴訟法

1 原告として確定されるべき者が訴訟提起当時その国名を「中華民国」としていたが昭和47年9月29日の日中共同声明に伴って「中華人民共和国」に国名が変更された国家としての中国であるとされた事例
2 訴訟当事者を代表していた者の代表権の消滅が公知の事実である場合における代表権の消滅の効力発生時期
3 外国国家を代表して外交使節が我が国で訴訟を提起した後に我が国政府が当該外国国家の政府として上記外交使節を派遣していた政府に代えて新たな政府を承認したために上記外交使節の我が国における当該外国国家の代表権が消滅した場合における訴訟手続の中断
4 上告審が職権探知事項に当たる中断事由の存在を確認して原判決を破棄する場合における口頭弁論の要否

裁判要旨1 (1)本件訴訟は昭和42年9月6日に提起されたが,その訴状には,原告の表示として「中華民国」と,原告代表者の表示として「中華民国駐日本国特命全権大使」とそれぞれ記載されていたこと,(2)原告の訴訟代理人に訴訟代理権を授与したのは,中華民国駐日本国特命全権大使であったこと,(3)「中華民国」は,国家としての中国(中国国家)の国名として用いられてきたものであること,(4)我が国政府は,中国国家の政府として中華民国政府を承認し,昭和27年4月28日,同政府との間で,「日本国と中華民国との間の平和条約」を締結しており,訴訟提起当時,中国国家の我が国における代表権は,中華民国駐日本国特命全権大使が有していたこと,(5)中華民国政府は,訴訟提起当時,自らが中国国家の唯一の政府であると主張していたこと,(6)我が国政府が,昭和47年9月29日,「日本国政府と中華人民共和国政府の共同声明」(日中共同声明)において,中国国家の政府として,中華民国政府に代えて中華人民共和国政府を承認したことに伴って,中国国家の国名が「中華民国」から「中華人民共和国」に変更されたことなど判示の事実関係の下では,原告として確定されるべき者は,訴訟提起当時その国名を「中華民国」としていたが,日中共同声明に伴って「中華人民共和国」に国名が変更された中国国家というべきである。
2 訴訟当事者を代表していた者の代表権の消滅は,それが公知の事実である場合には,相手方に通知されなくても直ちにその効力を生ずる。
3 外国国家を代表して外交使節が我が国で訴訟を提起した後に,我が国政府が,当該外国国家の政府として,上記外交使節を派遣していた政府に代えて新たな政府を承認したため,上記外交使節の我が国における当該外国国家の代表権が消滅した場合には,上記外交使節から訴訟代理権の授与を受けた訴訟代理人がいるとしても,上記代表権の消滅の時点で,訴訟手続は中断する。
4 上告審は,職権探知事項に当たる中断事由が存在することを確認して原判決を破棄する場合には,必ずしも口頭弁論を経ることを要しない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成19年3月27日 昭和62(オ)685
登載
民集 第61巻2号711頁
参照法条
(1につき)民訴法第1編第3章 当事者,民訴法133条2項1号 (2,3につき)民訴法37条 (2につき)民訴法36条1項 (3,4につき)民訴法124条1項3号 (3につき)民訴法58条1項4号,民訴法124条2項,外交関係に関するウィーン条約3条1(a) (4につき)民訴法87条,民訴法140条,民訴法297条,民訴法313条,民訴法319条,旧民訴法395条1項4号
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

民事訴訟法 第133条(申立人の住所、氏名等の秘匿) 詳細ページ
(申立人の住所、氏名等の秘匿)
第百三十三条申立て等をする者又はその法定代理人の住所、居所その他その通常所在する場所(以下この項及び次項において「住所等」という。)の全部又は一部が当事者に知られることによって当該申立て等をする者又は当該法定代理人が社会生活を営むのに著しい支障を生ずるおそれがあることにつき疎明があった場合には、裁判所は、申立てにより、決定で、住所等の全部又は一部を秘匿する旨の裁判をすることができる。申立て等をする者又はその法定代理人の氏名その他当該者を特定するに足りる事項(次項において「氏名等」という。)についても、同様とする。
2前項の申立てをするときは、同項の申立て等をする者又はその法定代理人(以下この章において「秘匿対象者」という。)の住所等又は氏名等(次条第二項において「秘匿事項」という。)その他最高裁判所規則で定める事項を書面その他最高裁判所規則で定める方法により届け出なければならない。
3第一項の申立てがあったときは、その申立てについての裁判が確定するまで、当該申立てに係る秘匿対象者以外の者は、訴訟記録等(訴訟記録又は第百三十二条の四第一項の処分の申立てに係る事件の記録をいう。以下この章において同じ。)中前項の規定による届出に係る部分(次条において「秘匿事項届出部分」という。)について訴訟記録等の閲覧等(訴訟記録の閲覧等、非電磁的証拠収集処分記録の閲覧等又は電磁的証拠収集処分記録の閲覧等をいう。以下この章において同じ。)の請求をすることができない。
4第一項の申立てを却下した裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
5裁判所は、秘匿対象者の住所又は氏名について第一項の決定(以下この章において「秘匿決定」という。)をする場合には、当該秘匿決定において、当該秘匿対象者の住所又は氏名に代わる事項を定めなければならない。この場合において、その事項を当該事件並びにその事件についての反訴、参加、強制執行、仮差押え及び仮処分に関する手続において記載し、又は記録したときは、この法律その他の法令の規定の適用については、当該秘匿対象者の住所又は氏名を記載し、又は記録したものとみなす。
民事訴訟法 第133_2条(秘匿決定があった場合における閲覧等の制限の特則) 詳細ページ
(秘匿決定があった場合における閲覧等の制限の特則)
第百三十三条の二秘匿決定があった場合には、秘匿事項届出部分に係る訴訟記録等の閲覧等の請求をすることができる者を当該秘匿決定に係る秘匿対象者に限る。
2前項の場合において、裁判所は、申立てにより、決定で、訴訟記録等中秘匿事項届出部分以外のものであって秘匿事項又は秘匿事項を推知することができる事項が記載され、又は記録された部分(以下この条において「秘匿事項記載部分」という。)に係る訴訟記録等の閲覧等の請求をすることができる者を当該秘匿決定に係る秘匿対象者に限ることができる。
3前項の申立てがあったときは、その申立てについての裁判が確定するまで、当該秘匿決定に係る秘匿対象者以外の者は、当該秘匿事項記載部分に係る訴訟記録等の閲覧等の請求をすることができない。
4第二項の申立てを却下した裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
5裁判所は、第二項の申立てがあった場合において、必要があると認めるときは、電磁的訴訟記録等(電磁的訴訟記録又は第百三十二条の四第一項の処分の申立てに係る事件の記録中ファイル記録事項に係る部分をいう。以下この項及び次項において同じ。)中当該秘匿事項記載部分につき、その内容を書面に出力し、又はこれを他の記録媒体に記録するとともに、当該部分を電磁的訴訟記録等から消去する措置その他の当該秘匿事項記載部分の安全管理のために必要かつ適切なものとして最高裁判所規則で定める措置を講ずることができる。
6前項の規定による電磁的訴訟記録等から消去する措置が講じられた場合において、その後に第二項の申立てを却下する裁判が確定したとき、又は当該申立てに係る決定を取り消す裁判が確定したときは、裁判所書記官は、当該秘匿事項記載部分をファイルに記録しなければならない。
民事訴訟法 第133_3条(送達をすべき場所等の調査嘱託があった場合における閲覧等の制限の特則) 詳細ページ
(送達をすべき場所等の調査嘱託があった場合における閲覧等の制限の特則)
第百三十三条の三裁判所は、当事者又はその法定代理人に対して送達をするため、その者の住所、居所その他送達をすべき場所についての調査を嘱託した場合において、当該嘱託に係る調査結果の報告が記載され、又は記録された書面又は電磁的記録が閲覧されることにより、当事者又はその法定代理人が社会生活を営むのに著しい支障を生ずるおそれがあることが明らかであると認めるときは、決定で、当該書面又は電磁的記録及びこれに基づいてされた送達に関する第百条の書面又は電磁的記録その他これに類する書面又は電磁的記録に係る訴訟記録等の閲覧等の請求をすることができる者を当該当事者又は当該法定代理人に限ることができる。当事者又はその法定代理人を特定するため、その者の氏名その他当該者を特定するに足りる事項についての調査を嘱託した場合についても、同様とする。
2前条第五項及び第六項の規定は、前項の規定による決定があった場合について準用する。
民事訴訟法 第133_4条(秘匿決定の取消し等) 詳細ページ
(秘匿決定の取消し等)
第百三十三条の四秘匿決定、第百三十三条の二第二項の決定又は前条第一項の決定(次項及び第七項において「秘匿決定等」という。)に係る者以外の者は、訴訟記録等の存する裁判所に対し、その要件を欠くこと又はこれを欠くに至ったことを理由として、その決定の取消しの申立てをすることができる。
2秘匿決定等に係る者以外の当事者は、秘匿決定等がある場合であっても、自己の攻撃又は防御に実質的な不利益を生ずるおそれがあるときは、訴訟記録等の存する裁判所の許可を得て、第百三十三条の二第一項若しくは第二項又は前条第一項の規定により訴訟記録等の閲覧等の請求が制限される部分につきその請求をすることができる。
3裁判所は、前項の規定による許可の申立てがあった場合において、その原因となる事実につき疎明があったときは、これを許可しなければならない。
4裁判所は、第一項の取消し又は第二項の許可の裁判をするときは、次の各号に掲げる区分に従い、それぞれ当該各号に定める者の意見を聴かなければならない。
一秘匿決定又は第百三十三条の二第二項の決定に係る裁判をするとき当該決定に係る秘匿対象者
二前条の決定に係る裁判をするとき当該決定に係る当事者又は法定代理人
5第一項の取消しの申立てについての裁判及び第二項の許可の申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
6第一項の取消し及び第二項の許可の裁判は、確定しなければその効力を生じない。
7第二項の許可の裁判があったときは、その許可の申立てに係る当事者又はその法定代理人、訴訟代理人若しくは補佐人は、正当な理由なく、その許可により得られた情報を、当該手続の追行の目的以外の目的のために利用し、又は秘匿決定等に係る者以外の者に開示してはならない。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。