会社法 / テーマ別まとめ

設立/発起人等の責任等

発起人等の責任等の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

設立時に出資された財産の価額が不足した場合や、出資の履行を仮装した場合、発起人・設立時取締役・設立時監査役が会社や第三者に対して負う責任を定めています。これらの責任は原則として総株主の同意がなければ免除できず、複数人が責任を負うときは連帯債務となります。

発起人等の責任等
責任の類型負う人内容主な例外・連帯
出資財産の価額不足(52条)発起人・設立時取締役不足額を連帯して支払う検査役調査経由等は対象外
出資仮装の履行(52条の2)発起人(関与役員も)仮装額の全額支払・給付無過失証明で免除あり
会社への損害賠償(53条1項)発起人・設立時取締役・監査役任務懈怠の損害を賠償―
第三者への損害賠償(53条2項)発起人・設立時取締役・監査役悪意・重過失で賠償―
不成立時の責任(56条)発起人設立行為の責任・費用を連帯―
  • 52条1項の義務は、28条1号・2号の検査役調査を経た場合、または注意を怠らなかった証明で負わない
  • 52条3項の証明者(33条10項3号)も連帯責任を負うが、無過失を証明すれば免除される
  • 52条の2第2項の関与者責任は、出資仮装をした本人を除き無過失証明で免除される
  • 出資仮装した設立時発行株式は、支払・給付が済むまで株主等の権利を行使できない(52条の2第4項)
  • 仮装株式を譲り受けた者は原則権利行使できるが、悪意・重過失があれば行使できない(52条の2第5項)
  • 52条1項・52条の2第1項2項・53条1項の責任免除には総株主の同意が必要(55条)
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発起人等の責任等

発起人等の責任等について、条文は何を定めているか。

第52条出資された財産等の価額が不足する場合の責任現物出資の価額不足は発起人らが穴埋め3項・2号判例なし
  • 現物出資の価額が定款記載額に著しく不足すると発起人・設立時取締役が連帯で不足額を支払う
  • 検査役の調査を経た場合や注意を怠らなかったと証明すれば義務を負わない
  • 証明者も発起人らと連帯するが無過失を証明すれば免除される
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第52_2条出資の履行を仮装した場合の責任等出資を仮装したら全額支払う義務を負う5項・2号判例なし
  • 払込みを仮装したら仮装額の金銭全額を、給付を仮装したら財産全部を支払う
  • 仮装に関与した発起人・設立時取締役も同様の支払義務を負う(無過失なら除く)
  • 支払等が済むまで仮装株式の設立時株主・株主の権利行使はできない
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第53条発起人等の損害賠償責任任務を怠れば会社・第三者への賠償責任2項判例なし
  • 設立の任務懈怠で会社に損害を与えたら賠償する責任を負う
  • 職務に悪意・重過失があれば第三者への損害も賠償する
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第54条発起人等の連帯責任複数人が責任を負うときは連帯債務1項判例なし
  • 発起人・設立時取締役・設立時監査役が同じ損害の賠償責任を負うときは連帯債務者となる
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第55条責任の免除責任の免除には総株主の同意が必要1項判例なし
  • 52条1項〈出資された財産等の価額が不足する場合の責任〉、52条の2第1項〈出資の履行を仮装した場合の責任等〉・第2項、53条1項〈発起人等の損害賠償責任〉の義務・責任は総株主の同意がなければ免除できない
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第56条株式会社不成立の場合の責任会社が不成立なら発起人が連帯責任1項判例なし
  • 株式会社が成立しなければ発起人が設立行為の責任を連帯して負う
  • 設立に関して支出した費用も発起人が負担する
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第52条(出資された財産等の価額が不足する場合の責任) 詳細ページ
(出資された財産等の価額が不足する場合の責任)
第五十二条株式会社の成立の時における現物出資財産等の価額が当該現物出資財産等について定款に記載され、又は記録された価額(定款の変更があった場合にあっては、変更後の価額)に著しく不足するときは、発起人及び設立時取締役は、当該株式会社に対し、連帯して、当該不足額を支払う義務を負う。
2前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、発起人(第二十八条第一号の財産を給付した者又は同条第二号の財産の譲渡人を除く。第二号において同じ。)及び設立時取締役は、現物出資財産等について同項の義務を負わない。
一第二十八条第一号又は第二号に掲げる事項について第三十三条第二項の検査役の調査を経た場合
二当該発起人又は設立時取締役がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合
3第一項に規定する場合には、第三十三条第十項第三号に規定する証明をした者(以下この項において「証明者」という。)は、第一項の義務を負う者と連帯して、同項の不足額を支払う義務を負う。ただし、当該証明者が当該証明をするについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
会社法 第52_2条(出資の履行を仮装した場合の責任等) 詳細ページ
(出資の履行を仮装した場合の責任等)
第五十二条の二発起人は、次の各号に掲げる場合には、株式会社に対し、当該各号に定める行為をする義務を負う。
一第三十四条第一項の規定による払込みを仮装した場合払込みを仮装した出資に係る金銭の全額の支払
二第三十四条第一項の規定による給付を仮装した場合給付を仮装した出資に係る金銭以外の財産の全部の給付(株式会社が当該給付に代えて当該財産の価額に相当する金銭の支払を請求した場合にあっては、当該金銭の全額の支払)
2前項各号に掲げる場合には、発起人がその出資の履行を仮装することに関与した発起人又は設立時取締役として法務省令で定める者は、株式会社に対し、当該各号に規定する支払をする義務を負う。ただし、その者(当該出資の履行を仮装したものを除く。)がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
3発起人が第一項各号に規定する支払をする義務を負う場合において、前項に規定する者が同項の義務を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。
4発起人は、第一項各号に掲げる場合には、当該各号に定める支払若しくは給付又は第二項の規定による支払がされた後でなければ、出資の履行を仮装した設立時発行株式について、設立時株主(第六十五条第一項に規定する設立時株主をいう。次項において同じ。)及び株主の権利を行使することができない。
5前項の設立時発行株式又はその株主となる権利を譲り受けた者は、当該設立時発行株式についての設立時株主及び株主の権利を行使することができる。ただし、その者に悪意又は重大な過失があるときは、この限りでない。
会社法 第53条(発起人等の損害賠償責任) 詳細ページ
(発起人等の損害賠償責任)
第五十三条発起人、設立時取締役又は設立時監査役は、株式会社の設立についてその任務を怠ったときは、当該株式会社に対し、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
2発起人、設立時取締役又は設立時監査役がその職務を行うについて悪意又は重大な過失があったときは、当該発起人、設立時取締役又は設立時監査役は、これによって第三者に生じた損害を賠償する責任を負う。
会社法 第54条(発起人等の連帯責任) 詳細ページ
(発起人等の連帯責任)
第五十四条発起人、設立時取締役又は設立時監査役が株式会社又は第三者に生じた損害を賠償する責任を負う場合において、他の発起人、設立時取締役又は設立時監査役も当該損害を賠償する責任を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。
会社法 第55条(責任の免除) 詳細ページ
(責任の免除)
第五十五条第五十二条第一項の規定により発起人又は設立時取締役の負う義務、第五十二条の二第一項の規定により発起人の負う義務、同条第二項の規定により発起人又は設立時取締役の負う義務及び第五十三条第一項の規定により発起人、設立時取締役又は設立時監査役の負う責任は、総株主の同意がなければ、免除することができない。
会社法 第56条(株式会社不成立の場合の責任) 詳細ページ
(株式会社不成立の場合の責任)
第五十六条株式会社が成立しなかったときは、発起人は、連帯して、株式会社の設立に関してした行為についてその責任を負い、株式会社の設立に関して支出した費用を負担する。
出

一次情報

原文ママ

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