会社法 / テーマ別まとめ

新株予約権の行使/責任

責任の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

新株予約権の行使に関して、不公正な条件や不公正な払込金額で新株予約権を取得した新株予約権者、現物出資財産の価額が著しく不足する場合の取締役等・証明者、そして払込みや給付を仮装した者とこれに関与した取締役等について、それぞれ会社に対する金銭支払義務を定めています。義務の対象・金額・免除の可否は場面ごとに異なるため、どの条文がどの立場の者に適用されるかを整理して確認する必要があります。

責任
場面対象者支払う額免除
無償発行を著しく不公正にした場合新株予約権者新株予約権の公正な価額規定なし
払込金額を著しく不公正にした場合新株予約権者払込金額と公正価額との差額規定なし
現物出資財産の価額が著しく不足新株予約権者不足額善意無重過失なら行使取消可
同上(現物出資財産の不足)業務執行取締役・議案提案取締役等不足額検査役調査/無過失なら免除
同上(現物出資財産の不足)価額証明をした者(証明者)不足額無過失を証明すれば免除
払込み・給付を仮装した場合新株予約権者(仮装者等)仮装した全額の支払等総株主の同意が必要
仮装への関与関与した取締役等同額の支払義務無過失なら免除(仮装者本人は除く)
  • 285条1号・2号は取締役と通じて引き受けた場合に限る
  • 286条2項:検査役の調査を経た場合は取締役等は責任を負わない
  • 286条3項:証明者も無過失を証明すれば責任を免れる
  • 286条4項:取締役等と証明者は連帯債務者となる
  • 286条の2第2項:仮装の責任は総株主の同意がなければ免除できない
  • 286条の3:仮装した者本人は無過失の証明による免除の対象外
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責任

責任について、条文は何を定めているか。

第285条不公正な払込金額で新株予約権を引き受けた者等の責任不公正な条件で予約権を得た者の責任2項・3号判例なし
  • 取締役と通じて無償発行を不公正にした場合、公正な価額を支払う義務
  • 取締役と通じて著しく不公正な価格で引き受けた場合、差額を支払う義務
  • 現物出資財産が著しく不足する場合、不足額を支払う義務(善意無重過失なら行使取消可)
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第286条出資された財産等の価額が不足する場合の取締役等の責任現物出資が不足した場合の取締役等の責任4項・7号判例なし
  • 業務執行取締役や議案提案取締役等が不足額を支払う義務を負う
  • 検査役の調査を経た場合、または無過失を証明した場合は免れる
  • 価額証明をした者も不足額を支払う義務を負うが、無過失なら免除される
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第286_2条新株予約権に係る払込み等を仮装した新株予約権者等の責任払込み等を仮装した新株予約権者の責任2項・3号判例なし
  • 払込みや給付を仮装した者は、仮装した全額を支払う義務を負う
  • 仮装を知って、または重過失で知らずに譲り受けた者も同様の義務を負う
  • この義務は総株主の同意がなければ免除できない
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第286_3条新株予約権に係る払込み等を仮装した場合の取締役等の責任仮装に関与した取締役等の責任2項判例なし
  • 仮装に関与した取締役等も、同じ支払義務を負う
  • 職務について無過失を証明すれば免れる(仮装した者自身は除く)
  • 新株予約権者と取締役等は連帯債務者となる
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関連する会計・監査の基準

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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第285条(不公正な払込金額で新株予約権を引き受けた者等の責任) 詳細ページ
(不公正な払込金額で新株予約権を引き受けた者等の責任)
第二百八十五条新株予約権を行使した新株予約権者は、次の各号に掲げる場合には、株式会社に対し、当該各号に定める額を支払う義務を負う。
一第二百三十八条第一項第二号に規定する場合において、募集新株予約権につき金銭の払込みを要しないこととすることが著しく不公正な条件であるとき(取締役(指名委員会等設置会社にあっては、取締役又は執行役。次号において同じ。)と通じて新株予約権を引き受けた場合に限る。)当該新株予約権の公正な価額
二第二百三十八条第一項第三号に規定する場合において、取締役と通じて著しく不公正な払込金額で新株予約権を引き受けたとき当該払込金額と当該新株予約権の公正な価額との差額に相当する金額
三第二百八十二条第一項の規定により株主となった時におけるその給付した現物出資財産の価額がこれについて定められた第二百三十六条第一項第三号の価額に著しく不足する場合当該不足額
2前項第三号に掲げる場合において、現物出資財産を給付した新株予約権者が当該現物出資財産の価額がこれについて定められた第二百三十六条第一項第三号の価額に著しく不足することにつき善意でかつ重大な過失がないときは、新株予約権の行使に係る意思表示を取り消すことができる。
会社法 第286条(出資された財産等の価額が不足する場合の取締役等の責任) 詳細ページ
(出資された財産等の価額が不足する場合の取締役等の責任)
第二百八十六条前条第一項第三号に掲げる場合には、次に掲げる者(以下この条において「取締役等」という。)は、株式会社に対し、同号に定める額を支払う義務を負う。
一当該新株予約権者の募集に関する職務を行った業務執行取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執行役。以下この号において同じ。)その他当該業務執行取締役の行う業務の執行に職務上関与した者として法務省令で定めるもの
二現物出資財産の価額の決定に関する株主総会の決議があったときは、当該株主総会に議案を提案した取締役として法務省令で定めるもの
三現物出資財産の価額の決定に関する取締役会の決議があったときは、当該取締役会に議案を提案した取締役(指名委員会等設置会社にあっては、取締役又は執行役)として法務省令で定めるもの
2前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、取締役等は、現物出資財産について同項の義務を負わない。
一現物出資財産の価額について第二百八十四条第二項の検査役の調査を経た場合
二当該取締役等がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合
3第一項に規定する場合には、第二百八十四条第九項第四号に規定する証明をした者(以下この条において「証明者」という。)は、株式会社に対し前条第一項第三号に定める額を支払う義務を負う。ただし、当該証明者が当該証明をするについて注意を怠らなかったことを証明したときは、この限りでない。
4新株予約権者がその給付した現物出資財産についての前条第一項第三号に定める額を支払う義務を負う場合において、次に掲げる者が当該現物出資財産について当該各号に定める義務を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。
一取締役等第一項の義務
二証明者前項本文の義務
会社法 第286_2条(新株予約権に係る払込み等を仮装した新株予約権者等の責任) 詳細ページ
(新株予約権に係る払込み等を仮装した新株予約権者等の責任)
第二百八十六条の二新株予約権を行使した新株予約権者であって次の各号に掲げる者に該当するものは、株式会社に対し、当該各号に定める行為をする義務を負う。
一第二百四十六条第一項の規定による払込み(同条第二項の規定により当該払込みに代えてする金銭以外の財産の給付を含む。)を仮装した者又は当該払込みが仮装されたことを知って、若しくは重大な過失により知らないで募集新株予約権を譲り受けた者払込みが仮装された払込金額の全額の支払(当該払込みに代えてする金銭以外の財産の給付が仮装された場合にあっては、当該財産の給付(株式会社が当該給付に代えて当該財産の価額に相当する金銭の支払を請求した場合にあっては、当該金銭の全額の支払))
二第二百八十一条第一項又は第二項後段の規定による払込みを仮装した者払込みを仮装した金銭の全額の支払
三第二百八十一条第二項前段の規定による給付を仮装した者給付を仮装した金銭以外の財産の給付(株式会社が当該給付に代えて当該財産の価額に相当する金銭の支払を請求した場合にあっては、当該金銭の全額の支払)
2前項の規定により同項に規定する新株予約権者の負う義務は、総株主の同意がなければ、免除することができない。
会社法 第286_3条(新株予約権に係る払込み等を仮装した場合の取締役等の責任) 詳細ページ
(新株予約権に係る払込み等を仮装した場合の取締役等の責任)
第二百八十六条の三新株予約権を行使した新株予約権者であって前条第一項各号に掲げる者に該当するものが当該各号に定める行為をする義務を負う場合には、当該各号の払込み又は給付を仮装することに関与した取締役(指名委員会等設置会社にあっては、執行役を含む。)として法務省令で定める者は、株式会社に対し、当該各号に規定する支払をする義務を負う。ただし、その者(当該払込み又は当該給付を仮装したものを除く。)がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
2新株予約権を行使した新株予約権者であって前条第一項各号に掲げる者に該当するものが当該各号に規定する支払をする義務を負う場合において、前項に規定する者が同項の義務を負うときは、これらの者は、連帯債務者とする。
出

一次情報

原文ママ

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