会社法 / テーマ別まとめ

合同会社の計算等に関する特則/利益の配当に関する特則

利益の配当に関する特則の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

合同会社が社員に利益の配当をする場面のルールを整理したテーマです。配当できる金額の上限、その上限を超えて配当した場合の業務執行社員・受領社員の責任、配当後に欠損が生じた場合の追加責任までを扱います。実務担当者は、配当を検討する前に利益額の計算と社員間の同意の取り方を確認する必要があります。

利益の配当に関する特則
条文場面対象者効果
628条配当額が利益額を超える場合合同会社配当自体ができない
629条1項628条に違反した配当業務執行社員受領社員と連帯し配当額を支払う
629条2項629条1項の義務業務執行社員原則免除不可
630条1項629条1項の場合配当を受けた社員(善意)求償に応じる義務なし
630条2項629条1項の場合会社債権者配当額を社員に請求できる
631条1項配当後に欠損が生じた場合業務執行社員受領社員と連帯し欠損額を支払う
631条2項631条1項の義務業務執行社員総社員の同意なければ免除不可
  • 629条1項の責任は、業務執行社員が職務上の注意を怠らなかったことを証明すれば免れる。
  • 629条2項の免除は、配当日の利益額を限度として総社員の同意がある場合のみ可能。
  • 630条2項で債権者が請求できる額は、配当額と会社に対する債権額のうち低い方が上限。
  • 630条3項により、623条2項の規定は合同会社の社員には適用されない。
  • 631条1項の支払額は、欠損額と配当額のうち低い方が上限。
  • 631条2項の免除には総社員の同意が必要。
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利益の配当に関する特則

利益の配当に関する特則について、条文は何を定めているか。

第628条利益の配当の制限利益額を超える配当はできない1項判例なし
  • 配当額(交付する金銭等の帳簿価額)が利益額を超える場合は配当不可
  • この場合、会社は621条1項〈利益の配当〉の請求(配当請求)を拒否できる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第629条利益の配当に関する責任違反配当は業務執行社員が連帯責任2項判例なし
  • 628条〈利益の配当の制限〉違反の配当をした場合、業務執行社員は配当額を会社に支払う義務(受領社員と連帯)
  • 職務上注意を怠らなかったことを証明すれば免責される
  • 免除には総社員の同意が必要で、配当日の利益額が上限
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第630条社員に対する求償権の制限等求償の制限と債権者の請求権3項判例なし
  • 配当を受けた社員は、超過につき善意なら求償請求に応じなくてよい
  • 会社債権者は受領社員に配当額(債権額が上限)の支払いを求められる
  • 623条2項〈有限責任社員の利益の配当に関する責任〉は合同会社の社員には適用されない
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第631条欠損が生じた場合の責任配当後の欠損にも連帯責任2項判例なし
  • 配当年度末に欠損が生じたら、業務執行社員は欠損額(配当額が上限)を連帯して支払う
  • 職務上注意を怠らなかったことを証明すれば免責される
  • 免除には総社員の同意が必要
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第628条(利益の配当の制限) 詳細ページ
(利益の配当の制限)
第六百二十八条合同会社は、利益の配当により社員に対して交付する金銭等の帳簿価額(以下この款において「配当額」という。)が当該利益の配当をする日における利益額を超える場合には、当該利益の配当をすることができない。この場合においては、合同会社は、第六百二十一条第一項の規定による請求を拒むことができる。
会社法 第629条(利益の配当に関する責任) 詳細ページ
(利益の配当に関する責任)
第六百二十九条合同会社が前条の規定に違反して利益の配当をした場合には、当該利益の配当に関する業務を執行した社員は、当該合同会社に対し、当該利益の配当を受けた社員と連帯して、当該配当額に相当する金銭を支払う義務を負う。ただし、当該業務を執行した社員がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
2前項の義務は、免除することができない。ただし、利益の配当をした日における利益額を限度として当該義務を免除することについて総社員の同意がある場合は、この限りでない。
会社法 第630条(社員に対する求償権の制限等) 詳細ページ
(社員に対する求償権の制限等)
第六百三十条前条第一項に規定する場合において、利益の配当を受けた社員は、配当額が利益の配当をした日における利益額を超えることにつき善意であるときは、当該配当額について、当該利益の配当に関する業務を執行した社員からの求償の請求に応ずる義務を負わない。
2前条第一項に規定する場合には、合同会社の債権者は、利益の配当を受けた社員に対し、配当額(当該配当額が当該債権者の合同会社に対して有する債権額を超える場合にあっては、当該債権額)に相当する金銭を支払わせることができる。
3第六百二十三条第二項の規定は、合同会社の社員については、適用しない。
会社法 第631条(欠損が生じた場合の責任) 詳細ページ
(欠損が生じた場合の責任)
第六百三十一条合同会社が利益の配当をした場合において、当該利益の配当をした日の属する事業年度の末日に欠損額(合同会社の欠損の額として法務省令で定める方法により算定される額をいう。以下この項において同じ。)が生じたときは、当該利益の配当に関する業務を執行した社員は、当該合同会社に対し、当該利益の配当を受けた社員と連帯して、その欠損額(当該欠損額が配当額を超えるときは、当該配当額)を支払う義務を負う。ただし、当該業務を執行した社員がその職務を行うについて注意を怠らなかったことを証明した場合は、この限りでない。
2前項の義務は、総社員の同意がなければ、免除することができない。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。