会社法 平成十七年法律第八十六号 現行施行 2026-08-12 条文取得 2026-09-05

第764条株式会社を設立する新設分割の効力の発生等

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原文整理テーマ別まとめ
会社分割ステップ 3 / 3 効力の発生権利義務の承継と登記新設分割/株式会社を設立する新設分割ステップ 1 / 1 株式会社を設立する新設分割株式会社を設立する新設分割について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 新設分割設立株式会社は、その成立の日に、新設分割計画の定めに従い、新設分割会社の権利義務を承継する。
  • 第八百十条第二項の各別の催告を受けなかった債権者は、新設分割計画に請求不可の定めがあっても、新設分割会社又は新設分割設立株式会社に対し、それぞれ定められた財産の価額を限度として債務の履行を請求できる。
  • 新設分割会社が残存債権者を害することを知って新設分割をした場合、残存債権者は新設分割設立株式会社に対し承継した財産の価額を限度として請求できるが、前条第一項第十二号の定めがある場合はこの限りでない。
  • 残存債権者の請求権は、害することを知って新設分割をしたことを知った時から二年以内に請求等をしないとき又は成立の日から十年を経過したときに消滅し、新設分割会社について破産手続開始等の決定があったときは行使できない。
  • 新設分割会社は、成立の日に、新設分割計画の定めに従い、新設分割設立株式会社の株式の株主、社債の社債権者又は新株予約権の新株予約権者等となる。

新設分割会社の債権者保護及び残存債権者の直接請求権

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項対象債権者要件請求先限度・効果
第二項第八百十条第一項第二号により異議を述べることができる新設分割会社の債権者であって、同条第二項の各別の催告を受けなかったもの(同条第三項に規定する場合は不法行為によって生じた債務の債権者に限る)新設分割計画において新設分割後に新設分割会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているとき新設分割会社新設分割会社が新設分割設立株式会社の成立の日に有していた財産の価額を限度として請求可能
第三項第八百十条第一項第二号により異議を述べることができる新設分割会社の債権者であって、同条第二項の各別の催告を受けなかったもの新設分割計画において新設分割後に新設分割設立株式会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているとき新設分割設立株式会社承継した財産の価額を限度として請求可能
第四項残存債権者(新設分割会社が新設分割設立株式会社に承継されない債務の債権者)新設分割会社が残存債権者を害することを知って新設分割をしたとき(前条第一項第十二号に掲げる事項についての定めがある場合には適用しない〔第五項〕)新設分割設立株式会社承継した財産の価額を限度として請求可能
第六項第四項の規定による責任を負う場合における残存債権者新設分割会社が残存債権者を害することを知って新設分割をしたことを知った時から二年以内に請求又は請求の予告をしないとき/新設分割設立株式会社の成立の日から十年を経過したとき―その期間を経過した時に消滅
第七項残存債権者新設分割会社について破産手続開始の決定、再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定があったとき新設分割設立株式会社第四項の規定による請求をする権利を行使することができない

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
本条を直接の参照法条とする登載判例はありません※最高裁判所ウェブサイトの判例検索データベースに、本条を直接の参照法条とする登載判例はありません(条文通りの実務運用)。裁判例検索で自分で確かめる

実務注記

原文解釈
  1. 各別の催告漏れの債権者は計画の定めに関わらず請求可能第八百十条第二項の各別の催告を受けなかった債権者は、新設分割計画に請求不可の定めがあっても、第二項は新設分割会社に対し同社が成立の日に有していた財産の価額を限度に、第三項は新設分割設立株式会社に対し承継財産の価額を限度に、それぞれ請求できる。
  2. 不法行為債権者への限定に注意第二項の対象は、第八百十条第三項に規定する場合には不法行為によって生じた債務の債権者であるものに限られる。
  3. 残存債権者保護規定の適用除外を確認第四項の残存債権者保護は、前条第一項第十二号に掲げる事項についての定めがある場合には適用しない(第五項)。
  4. 残存債権者の請求権には期間制限がある第四項の責任は、新設分割会社が残存債権者を害することを知って新設分割をしたことを知った時から二年以内に請求又は請求の予告をしないと消滅し、新設分割設立株式会社の成立の日から十年を経過したときも同様に消滅する。
  5. 倒産手続開始後は残存債権者の請求権を行使できない新設分割会社について破産手続開始の決定、再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定があったときは、残存債権者は新設分割設立株式会社に対して第四項の規定による請求をする権利を行使することができない。

条文原文

原文ママ
会社法 第764条(株式会社を設立する新設分割の効力の発生等)
(株式会社を設立する新設分割の効力の発生等)
第七百六十四条新設分割設立株式会社は、その成立の日に、新設分割計画の定めに従い、新設分割会社の権利義務を承継する。
2前項の規定にかかわらず、第八百十条第一項第二号(第八百十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の規定により異議を述べることができる新設分割会社の債権者であって、第八百十条第二項(第三号を除き、第八百十三条第二項において準用する場合を含む。次項において同じ。)の各別の催告を受けなかったもの(第八百十条第三項(第八百十三条第二項において準用する場合を含む。)に規定する場合にあっては、不法行為によって生じた債務の債権者であるものに限る。次項において同じ。)は、新設分割計画において新設分割後に新設分割会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、新設分割会社に対して、新設分割会社が新設分割設立株式会社の成立の日に有していた財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
3第一項の規定にかかわらず、第八百十条第一項第二号の規定により異議を述べることができる新設分割会社の債権者であって、同条第二項の各別の催告を受けなかったものは、新設分割計画において新設分割後に新設分割設立株式会社に対して債務の履行を請求することができないものとされているときであっても、新設分割設立株式会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
4第一項の規定にかかわらず、新設分割会社が新設分割設立株式会社に承継されない債務の債権者(以下この条において「残存債権者」という。)を害することを知って新設分割をした場合には、残存債権者は、新設分割設立株式会社に対して、承継した財産の価額を限度として、当該債務の履行を請求することができる。
5前項の規定は、前条第一項第十二号に掲げる事項についての定めがある場合には、適用しない。
6新設分割設立株式会社が第四項の規定により同項の債務を履行する責任を負う場合には、当該責任は、新設分割会社が残存債権者を害することを知って新設分割をしたことを知った時から二年以内に請求又は請求の予告をしない残存債権者に対しては、その期間を経過した時に消滅する。新設分割設立株式会社の成立の日から十年を経過したときも、同様とする。
7新設分割会社について破産手続開始の決定、再生手続開始の決定又は更生手続開始の決定があったときは、残存債権者は、新設分割設立株式会社に対して第四項の規定による請求をする権利を行使することができない。
8前条第一項に規定する場合には、新設分割会社は、新設分割設立株式会社の成立の日に、新設分割計画の定めに従い、同項第六号の株式の株主となる。
9次の各号に掲げる場合には、新設分割会社は、新設分割設立株式会社の成立の日に、新設分割計画の定めに従い、当該各号に定める者となる。
一前条第一項第八号イに掲げる事項についての定めがある場合同号イの社債の社債権者
二前条第一項第八号ロに掲げる事項についての定めがある場合同号ロの新株予約権の新株予約権者
三前条第一項第八号ハに掲げる事項についての定めがある場合同号ハの新株予約権付社債についての社債の社債権者及び当該新株予約権付社債に付された新株予約権の新株予約権者
10二以上の株式会社又は合同会社が共同して新設分割をする場合における前二項の規定の適用については、第八項中「新設分割計画の定め」とあるのは「同項第七号に掲げる事項についての定め」と、前項中「新設分割計画の定め」とあるのは「前条第一項第九号に掲げる事項についての定め」とする。
11前条第一項第十号に規定する場合には、新設分割設立株式会社の成立の日に、新設分割計画新株予約権は、消滅し、当該新設分割計画新株予約権の新株予約権者は、同項第十一号に掲げる事項についての定めに従い、同項第十号ロの新設分割設立株式会社の新株予約権の新株予約権者となる。

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