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原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 第349条第4項、第353条及び第364条の規定にかかわらず、監査役設置会社と取締役との間の一定の訴えについては監査役が監査役設置会社を代表する。
- 監査役設置会社が取締役(取締役であった者を含む)に対し、又は取締役が監査役設置会社に対して訴えを提起する場合は監査役が会社を代表する。
- 株式交換等完全親会社である監査役設置会社がその株式交換等完全子会社の取締役、執行役又は清算人の責任(株式交換等の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じたものに限る)を追及する訴えを提起する場合も監査役が会社を代表する。
- 最終完全親会社等である監査役設置会社がその完全子会社等である株式会社の取締役、執行役又は清算人に対して特定責任追及の訴えを提起する場合も監査役が会社を代表する。
- 第349条第4項の規定にかかわらず、監査役設置会社が取締役の責任追及に関する請求、訴訟告知、和解の通知・催告等を受ける場合又は完全親会社側として請求・通知を受ける場合も監査役が会社を代表する。
監査役が監査役設置会社を代表する場合
原文解釈横スクロールできます| 項 | 号 | 場合 | 対象となる者・行為 | 代表者 |
|---|---|---|---|---|
| 第1項 | 第1号 | 監査役設置会社が取締役に対し、又は取締役が監査役設置会社に対して訴えを提起する場合 | 取締役(取締役であった者を含む) | 監査役 |
| 第1項 | 第2号 | 株式交換等完全親会社である監査役設置会社がその株式交換等完全子会社の取締役、執行役又は清算人の責任を追及する訴えを提起する場合(責任の原因事実は株式交換等完全子会社となる行為の効力が生じた時までに生じたものに限る) | 株式交換等完全子会社の取締役、執行役(執行役であった者を含む)又は清算人(清算人であった者を含む) | 監査役 |
| 第1項 | 第3号 | 最終完全親会社等である監査役設置会社がその完全子会社等である株式会社の取締役、執行役又は清算人に対して特定責任追及の訴えを提起する場合 | 完全子会社等である株式会社の取締役、執行役又は清算人 | 監査役 |
| 第2項 | 第1号 | 監査役設置会社が第847条第1項、第847条の2第1項若しくは第3項(第4項及び第5項において準用する場合を含む)又は第847条の3第1項の規定による請求(取締役の責任を追及する訴えの提起の請求に限る)を受ける場合 | 取締役の責任追及の訴え提起の請求 | 監査役 |
| 第2項 | 第2号 | 監査役設置会社が第849条第4項の訴訟告知(取締役の責任を追及する訴えに係るものに限る)並びに第850条第2項の規定による通知及び催告(取締役の責任を追及する訴えに係る訴訟における和解に関するものに限る)を受ける場合 | 訴訟告知・和解に関する通知及び催告 | 監査役 |
| 第2項 | 第3号 | 株式交換等完全親会社である監査役設置会社が第847条第1項の規定による請求(前項第二号に規定する訴えの提起の請求に限る)をする場合、又は第849条第6項の規定による通知(その株式交換等完全子会社の取締役、執行役又は清算人の責任を追及する訴えに係るものに限る)を受ける場合 | 株式交換等完全子会社の取締役等の責任追及に関する請求・通知 | 監査役 |
| 第2項 | 第4号 | 最終完全親会社等である監査役設置会社が第847条第1項の規定による請求(前項第三号に規定する特定責任追及の訴えの提起の請求に限る)をする場合、又は第849条第7項の規定による通知(その完全子会社等である株式会社の取締役、執行役又は清算人の責任を追及する訴えに係るものに限る)を受ける場合 | 完全子会社等である株式会社の取締役等の責任追及に関する請求・通知 | 監査役 |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定会社法組合員代表訴訟事件
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 平成20(受)442
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成21年3月31日 その他
- 登載
- 民集 第63巻3号472頁
- 参照法条
- (1につき)農業協同組合法(平成17年法律第87号による改正前のもの)39条1項,農業協同組合法(平成17年法律第87号による改正前のもの)39条2項,商法(平成17年法律第87号による改正前のもの)267条1項,商法(平成17年法律第87号による改正前のもの)267条3項,商法(平成17年法律第87号による改正前のもの)275条ノ4,会社法386条2項1号,会社法847条1項,会社法847条3項 (2,3につき)民法第3編第2章 契約
- 判示事項
- 1 農業協同組合の理事に対する代表訴訟を提起しようとする組合員が,同組合の代表者として監事ではなく代表理事を記載した提訴請求書を同組合に送付したが,監事において,当該理事に対する訴訟を提起すべきか否かを自ら判断する機会があった場合における,上記組合員の提起した代表訴訟の適法性 2 農業協同組合の合併契約に,被合併組合の貸借対照表等に誤びゅう等があったため新設組合が損害を受けたときは故意又は重過失のある被合併組合の役員個人が賠償責任を負う旨の条項がある場合,被合併組合の理事会で上記契約の締結に賛成した理事等は上記条項に基づく責任を負うか 3 農業協同組合の合併契約中の,被合併組合の貸借対照表等に誤びゅう等があったため新設組合が損害を受けたときは故意又は重過失のある被合併組合の役員個人が賠償責任を負う旨の条項が,被合併組合に貸倒引当金の過少計上があったときには,故意又は重過失のある被合併組合の役員に引当不足額相当額をてん補する義務を負わせる趣旨を含むとされた事例
裁判要旨1 農業協同組合の理事に対する代表訴訟を提起しようとする組合員が,同組合の代表者として監事ではなく代表理事を記載した提訴請求書を同組合に送付した場合であっても,監事において,上記請求書の記載内容を正確に認識した上で当該理事に対する訴訟を提起すべきか否かを自ら判断する機会があったときは,上記組合員が提起した代表訴訟を不適法として却下することはできない。
2 農業協同組合の合併契約に,被合併組合の貸借対照表等に誤びゅう脱落等があったために新設組合が損害を受けたときは,そのことに故意又は重過失のある被合併組合の役員個人が賠償責任を負う旨の条項が含まれている場合,被合併組合の理事会に出席して上記契約の締結に賛成した理事又はこれに異議を述べなかった監事は,個人として上記条項に基づく責任を負う旨の意思表示をしたものとして,新設組合との関係で,上記責任を免れない。
3 農業協同組合の合併契約中の,被合併組合の貸借対照表等に誤びゅう脱落等があったために新設組合が損害を受けたときは,そのことに故意又は重過失のある被合併組合の役員個人が賠償責任を負う旨の条項は,次の(1),(2)などの判示の事実関係の下では,被合併組合において,不良債権が適正に評価されておらず,貸倒引当金が過少に計上されていることが判明したときには,過少に計上したことに故意又は重過失のある被合併組合の理事及び監事に対して,引当不足額相当額を新設組合にてん補する義務を負わせる趣旨を含むものと解される。
(1) 上記契約は,新設組合に引き継がれる被合併組合の財産が貸借対照表等どおりのものであることを前提とするものであり,被合併組合の総会では,不良債権であるのに,そうでないように見せ掛けるなどした場合に,被合併組合の役員が上記条項に基づく責任を負うことになるなどの説明がされている。
(2) 被合併組合及び新設組合では,不良債権を適正に評価し,必要な貸倒引当金を計上し,自己資本比率の維持,向上を図っていくことが重要な課題となっていた。
2 農業協同組合の合併契約に,被合併組合の貸借対照表等に誤びゅう脱落等があったために新設組合が損害を受けたときは,そのことに故意又は重過失のある被合併組合の役員個人が賠償責任を負う旨の条項が含まれている場合,被合併組合の理事会に出席して上記契約の締結に賛成した理事又はこれに異議を述べなかった監事は,個人として上記条項に基づく責任を負う旨の意思表示をしたものとして,新設組合との関係で,上記責任を免れない。
3 農業協同組合の合併契約中の,被合併組合の貸借対照表等に誤びゅう脱落等があったために新設組合が損害を受けたときは,そのことに故意又は重過失のある被合併組合の役員個人が賠償責任を負う旨の条項は,次の(1),(2)などの判示の事実関係の下では,被合併組合において,不良債権が適正に評価されておらず,貸倒引当金が過少に計上されていることが判明したときには,過少に計上したことに故意又は重過失のある被合併組合の理事及び監事に対して,引当不足額相当額を新設組合にてん補する義務を負わせる趣旨を含むものと解される。
(1) 上記契約は,新設組合に引き継がれる被合併組合の財産が貸借対照表等どおりのものであることを前提とするものであり,被合併組合の総会では,不良債権であるのに,そうでないように見せ掛けるなどした場合に,被合併組合の役員が上記条項に基づく責任を負うことになるなどの説明がされている。
(2) 被合併組合及び新設組合では,不良債権を適正に評価し,必要な貸倒引当金を計上し,自己資本比率の維持,向上を図っていくことが重要な課題となっていた。
実務注記
原文解釈- 適用除外される規定の範囲第1項は第349条第4項、第353条及び第364条の規定にかかわらず適用され、第2項は第349条第4項の規定にかかわらず適用される特則である。
- 「取締役」等の範囲本条にいう取締役には取締役であった者を含み、同様に執行役には執行役であった者を、清算人には清算人であった者を含む。
- 株式交換等完全子会社の責任追及の時的限定第1項第2号の責任追及は、第847条の2第1項各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じたものに限られる。
- 特定責任追及の訴えの対象第1項第3号の特定責任追及の訴えは、最終完全親会社等がその完全子会社等である株式会社の取締役、執行役又は清算人に対して提起するものに限られる。
- 請求・訴訟告知等の受領時の代表者第2項各号に定める請求、訴訟告知、通知及び催告は、いずれも取締役の責任を追及する訴えに係るものに限って監査役が会社を代表する。
条文原文
原文ママ会社法 第386条(監査役設置会社と取締役との間の訴えにおける会社の代表等)
(監査役設置会社と取締役との間の訴えにおける会社の代表等)
第三百八十六条第三百四十九条第四項、第三百五十三条及び第三百六十四条の規定にかかわらず、次の各号に掲げる場合には、当該各号の訴えについては、監査役が監査役設置会社を代表する。
一監査役設置会社が取締役(取締役であった者を含む。以下この条において同じ。)に対し、又は取締役が監査役設置会社に対して訴えを提起する場合
二株式交換等完全親会社(第八百四十九条第二項第一号に規定する株式交換等完全親会社をいう。次項第三号において同じ。)である監査役設置会社がその株式交換等完全子会社(第八百四十七条の二第一項に規定する株式交換等完全子会社をいう。次項第三号において同じ。)の取締役、執行役(執行役であった者を含む。以下この条において同じ。)又は清算人(清算人であった者を含む。以下この条において同じ。)の責任(第八百四十七条の二第一項各号に掲げる行為の効力が生じた時までにその原因となった事実が生じたものに限る。)を追及する訴えを提起する場合
三最終完全親会社等(第八百四十七条の三第一項に規定する最終完全親会社等をいう。次項第四号において同じ。)である監査役設置会社がその完全子会社等(同条第二項第二号に規定する完全子会社等をいい、同条第三項の規定により当該完全子会社等とみなされるものを含む。次項第四号において同じ。)である株式会社の取締役、執行役又は清算人に対して特定責任追及の訴え(同条第一項に規定する特定責任追及の訴えをいう。)を提起する場合
2第三百四十九条第四項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、監査役が監査役設置会社を代表する。
一監査役設置会社が第八百四十七条第一項、第八百四十七条の二第一項若しくは第三項(同条第四項及び第五項において準用する場合を含む。)又は第八百四十七条の三第一項の規定による請求(取締役の責任を追及する訴えの提起の請求に限る。)を受ける場合
二監査役設置会社が第八百四十九条第四項の訴訟告知(取締役の責任を追及する訴えに係るものに限る。)並びに第八百五十条第二項の規定による通知及び催告(取締役の責任を追及する訴えに係る訴訟における和解に関するものに限る。)を受ける場合
三株式交換等完全親会社である監査役設置会社が第八百四十七条第一項の規定による請求(前項第二号に規定する訴えの提起の請求に限る。)をする場合又は第八百四十九条第六項の規定による通知(その株式交換等完全子会社の取締役、執行役又は清算人の責任を追及する訴えに係るものに限る。)を受ける場合
四最終完全親会社等である監査役設置会社が第八百四十七条第一項の規定による請求(前項第三号に規定する特定責任追及の訴えの提起の請求に限る。)をする場合又は第八百四十九条第七項の規定による通知(その完全子会社等である株式会社の取締役、執行役又は清算人の責任を追及する訴えに係るものに限る。)を受ける場合
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 会社法 第386条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。