会社法 平成十七年法律第八十六号 現行施行 2026-08-12 条文取得 2026-09-05

第710条社債管理者の責任

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原文整理テーマ別まとめ
社債管理者と社債管理補助者ステップ 3 / 3 責任と辞任善管注意義務・損害賠償・辞任社債/社債管理者ステップ 1 / 1 社債管理者社債管理者について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 社債管理者は、この法律又は社債権者集会の決議に違反する行為をしたときは、社債権者に対し連帯して損害賠償責任を負う。
  • 社債管理者は、社債発行会社が社債の償還若しくは利息の支払を怠り、若しくは支払の停止があった後又はその前三箇月以内に、一定の自己利益的行為をしたときも、社債権者に対し損害賠償責任を負う。
  • その責任原因となる行為は、自己の債権に係る担保供与・債務消滅行為を受けること、特別の関係がある者への債権譲渡、相殺目的の契約締結とこれによる相殺、及び債権譲受けによる相殺の四類型である。
  • ただし、当該社債管理者が誠実にすべき社債の管理を怠らなかったこと、又は当該損害が当該行為によって生じたものでないことを証明したときは、この限りでない。

第710条 社債管理者の責任の要件

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項・号責任原因となる行為時期的要件責任の性質免責事由(社債管理者が証明)
第1項この法律又は社債権者集会の決議に違反する行為をしたこと定めなし社債権者に対し、連帯して、これによって生じた損害を賠償する責任定めなし
第2項柱書次の各号に掲げる行為をしたこと社債発行会社が社債の償還若しくは利息の支払を怠り、若しくは社債発行会社について支払の停止があった後又はその前三箇月以内社債権者に対し損害を賠償する責任当該社債管理者が誠実にすべき社債の管理を怠らなかったこと、又は当該損害が当該行為によって生じたものでないことを証明したとき
第2項第一号当該社債管理者の債権に係る債務について社債発行会社から担保の供与又は債務の消滅に関する行為を受けること同上同上同上
第2項第二号当該社債管理者と法務省令で定める特別の関係がある者に対して当該社債管理者の債権を譲り渡すこと(当該特別の関係がある者が当該債権に係る債務について社債発行会社から担保の供与又は債務の消滅に関する行為を受けた場合に限る。)同上同上同上
第2項第三号契約によって負担する債務を専ら当該債権をもってする相殺に供する目的で社債発行会社の財産の処分を内容とする契約を社債発行会社との間で締結し、又は社債発行会社に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結し、かつ、これにより社債発行会社に対し負担した債務と当該債権とを相殺すること同上同上同上
第2項第四号社債発行会社に対する債権を譲り受け、かつ、当該債務と当該債権とを相殺すること同上同上同上

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
本条を直接の参照法条とする登載判例はありません※最高裁判所ウェブサイトの判例検索データベースに、本条を直接の参照法条とする登載判例はありません(条文通りの実務運用)。裁判例検索で自分で確かめる

実務注記

原文解釈
  1. 第1項は連帯責任第1項の損害賠償責任は「社債権者に対し、連帯して」と規定されており、第2項の責任(連帯の定めなし)と責任の性質が異なる。
  2. 第2項は時期的要件が前提第2項各号の行為は「社債発行会社が社債の償還若しくは利息の支払を怠り、若しくは社債発行会社について支払の停止があった後又はその前三箇月以内」に行われたことが要件となる。
  3. 免責の証明責任は社債管理者側第2項ただし書により、社債管理者が「誠実にすべき社債の管理を怠らなかったこと」又は「当該損害が当該行為によって生じたものでないこと」を証明したときに限り免責される。
  4. 特別関係者への譲渡は条件付き第2項第二号は、譲渡先が「法務省令で定める特別の関係がある者」であり、かつその者が担保供与又は債務消滅行為を受けた場合に限り対象行為となる。
  5. 相殺類型は複数要件の重畳第2項第三号・第四号は、契約締結又は債権譲受けと、それによる相殺の実行という複数の行為要素がいずれも充足される必要がある。

条文原文

原文ママ
会社法 第710条(社債管理者の責任)
(社債管理者の責任)
第七百十条社債管理者は、この法律又は社債権者集会の決議に違反する行為をしたときは、社債権者に対し、連帯して、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
2社債管理者は、社債発行会社が社債の償還若しくは利息の支払を怠り、若しくは社債発行会社について支払の停止があった後又はその前三箇月以内に、次に掲げる行為をしたときは、社債権者に対し、損害を賠償する責任を負う。ただし、当該社債管理者が誠実にすべき社債の管理を怠らなかったこと又は当該損害が当該行為によって生じたものでないことを証明したときは、この限りでない。
一当該社債管理者の債権に係る債務について社債発行会社から担保の供与又は債務の消滅に関する行為を受けること。
二当該社債管理者と法務省令で定める特別の関係がある者に対して当該社債管理者の債権を譲り渡すこと(当該特別の関係がある者が当該債権に係る債務について社債発行会社から担保の供与又は債務の消滅に関する行為を受けた場合に限る。)。
三当該社債管理者が社債発行会社に対する債権を有する場合において、契約によって負担する債務を専ら当該債権をもってする相殺に供する目的で社債発行会社の財産の処分を内容とする契約を社債発行会社との間で締結し、又は社債発行会社に対して債務を負担する者の債務を引き受けることを内容とする契約を締結し、かつ、これにより社債発行会社に対し負担した債務と当該債権とを相殺すること。
四当該社債管理者が社債発行会社に対して債務を負担する場合において、社債発行会社に対する債権を譲り受け、かつ、当該債務と当該債権とを相殺すること。

一次情報