この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 現物出資財産を給付する者を除く募集株式の引受人は、第199条第1項第4号の期日又は同号の期間内に、株式会社が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所において、それぞれの募集株式の払込金額の全額を払い込まなければならない。
- 現物出資財産を給付する者である募集株式の引受人は、同期日又は同期間内に、それぞれの募集株式の払込金額の全額に相当する現物出資財産を給付しなければならない。
- 募集株式の引受人は、出資の履行をする債務と株式会社に対する債権とを相殺することができない。
- 出資の履行をすることにより募集株式の株主となる権利の譲渡は、株式会社に対抗することができない。
- 募集株式の引受人は、出資の履行をしないときは、当該出資の履行をすることにより募集株式の株主となる権利を失う。
出資の履行の内容
原文解釈横スクロールできます| 区分 | 対象となる引受人 | 履行の内容 | 履行の場所・方法 | 履行の時期 |
|---|---|---|---|---|
| 金銭出資 | 募集株式の引受人(現物出資財産を給付する者を除く。) | それぞれの募集株式の払込金額の全額の払込み | 株式会社が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所 | 第199条第1項第4号の期日又は同号の期間内 |
| 現物出資 | 募集株式の引受人(現物出資財産を給付する者に限る。) | それぞれの募集株式の払込金額の全額に相当する現物出資財産の給付 | (本条に規定なし) | 第199条第1項第4号の期日又は同号の期間内 |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定本条を直接の参照法条とする登載判例がないため、裁判所が付した参照法条に基づき旧法下の裁判例を掲載しています。現行法との対応関係についての評価は加えていません。
旧商法下の裁判例株主代位請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和48(オ)198
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和50年4月8日 棄却
- 登載
- 民集 第29巻4号350頁
- 参照法条
- 商法280条ノ2第2項,商法280条ノ11第1項
- 判示事項
- 株主以外の第三者に対する株式のいわゆる時価発行における発行価額が「著シク不公正ナル発行価額」にあたらない場合
裁判要旨普通株式を発行しその株式が証券取引所に上場されている株式会社において額面普通株式を株主以外の第三者に対していわゆる時価発行をする場合の発行価額が価額決定直前の株価より低額であつても、価額決定にあたつて発行価額決定前の当該会社の株価、右株価の騰落習性、売買出来高の実績、会社の資産状態、収益状態、配当状況、発行ずみ株式数、新たに発行される株式数、株式市況の動向、これらから予測される新株の消化可能性等の諸事情が客観的資料に基づいて斟酌され、価額決定のためにとられた算定方法が合理的であるということができ、かつ、発行価額が価額決定直前の株価に近接している場合は、右価額は、特別の事情がないかぎり、商法二八〇条の一一第一項に定める「著シク不公正ナル発行価額」にあたらない。
旧商法下の裁判例損害賠償請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和45(オ)71
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 昭和45年11月12日 棄却
- 登載
- 民集 第24巻12号1901頁
- 参照法条
- 商法280条ノ2,商法280条ノ4,商法280条ノ5,商法280条ノ7,商法280条ノ9
- 判示事項
- 取締役会の決議により株主に新株引受権を付与するにあたり株式申込の際に払込金額と同額の申込証拠金を添えることを要する等の条件を定めることは許されるか
裁判要旨株式会社が、取締役会の決議により株主に新株引受権を付与するにあたり、株主が新株引受権を行使する条件として、右会社の資金計画を予定どおり達成するための手続を行なうに必要最少限度の期間を見込み、払込期日よりも若干前の日を申込期間の末日としたうえ、株式申込の際に払込金額と同額の申込証拠金を添えることを要することと定め、かつ、その申込証拠金が払込期日に払込金に充当されるまでの期間中これに利息をつけない旨を定めることは許される。
実務注記
原文解釈- 払込場所は株式会社が定めた銀行等金銭出資の場合の払込みは、株式会社が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所において行う必要がある(第1項)。
- 履行時期は第199条第1項第4号の期日・期間払込み・現物出資財産の給付とも、第199条第1項第4号の期日又は同号の期間内に行う必要がある(第1項・第2項)。
- 相殺による出資履行は不可募集株式の引受人は、出資の履行をする債務と株式会社に対する債権とを相殺することができない(第3項)。
- 株主となる権利の譲渡は会社に対抗不可出資の履行により生じる募集株式の株主となる権利の譲渡は、株式会社に対抗することができない(第4項)。
- 出資の履行を怠った場合は失権出資の履行をしないときは、当該出資の履行をすることにより募集株式の株主となる権利を失う(第5項)。
条文原文
原文ママ会社法 第208条(出資の履行)
(出資の履行)
第二百八条募集株式の引受人(現物出資財産を給付する者を除く。)は、第百九十九条第一項第四号の期日又は同号の期間内に、株式会社が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所において、それぞれの募集株式の払込金額の全額を払い込まなければならない。
2募集株式の引受人(現物出資財産を給付する者に限る。)は、第百九十九条第一項第四号の期日又は同号の期間内に、それぞれの募集株式の払込金額の全額に相当する現物出資財産を給付しなければならない。
3募集株式の引受人は、第一項の規定による払込み又は前項の規定による給付(以下この款において「出資の履行」という。)をする債務と株式会社に対する債権とを相殺することができない。
4出資の履行をすることにより募集株式の株主となる権利の譲渡は、株式会社に対抗することができない。
5募集株式の引受人は、出資の履行をしないときは、当該出資の履行をすることにより募集株式の株主となる権利を失う。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 会社法 第208条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。