会社法 平成十七年法律第八十六号 現行施行 2026-08-12 条文取得 2026-09-04

第105条株主の権利

原文解釈概要・一覧表・実務注記は当サイトによる解釈です。条文原文と判例は転記です。

この条文が出てくる場面

原文整理テーマ別まとめ
株式/総則ステップ 1 / 1 総則総則について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 株主は、その有する株式について、剰余金の配当を受ける権利、残余財産の分配を受ける権利、株主総会における議決権その他会社法の規定により認められた権利を有する。
  • 第1項は、これら三つの権利のほか、会社法の規定により認められたその他の権利も株主の権利に含まれるとする。
  • 定款で、剰余金の配当を受ける権利及び残余財産の分配を受ける権利の全部を株主に与えない旨を定めても、その定款の定めは効力を有しない。
  • 第2項による効力否定の対象は第1項第一号及び第二号の権利に限られ、第1項第三号の株主総会における議決権への言及はない。

第105条第1項各号の権利と定款による制限の可否

原文解釈横スクロールできます
号権利の内容定款で全部を与えない旨を定めた場合の効力
一剰余金の配当を受ける権利効力を有しない(第2項)
二残余財産の分配を受ける権利効力を有しない(第2項)
三株主総会における議決権条文上の言及なし
(柱書その他)この法律の規定により認められた権利条文上の言及なし

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
会社法株主総会決議取消請求事件
位置づけ
最高裁 / 民集登載
事件番号
平成25(受)650
裁判
最高裁判所第一小法廷 平成27年2月19日 棄却
登載
民集 第69巻1号25頁
参照法条
(1,2につき)民法264条 (1につき)会社法106条 (2につき)会社法105条1項3号,民法251条,民法252条
判示事項
1 共有に属する株式について会社法106条本文の規定に基づく指定及び通知を欠いたまま権利が行使された場合における同条ただし書の株式会社の同意の効果 2 共有に属する株式についての議決権の行使の決定方法
裁判要旨1 共有に属する株式について会社法106条本文の規定に基づく指定及び通知を欠いたまま当該株式についての権利が行使された場合において,当該権利の行使が民法の共有に関する規定に従ったものでないときは,株式会社が同条ただし書の同意をしても,当該権利の行使は,適法となるものではない。
2 共有に属する株式についての議決権の行使は,当該議決権の行使をもって直ちに株式を処分し,又は株式の内容を変更することになるなど特段の事情のない限り,株式の管理に関する行為として,民法252条本文により,各共有者の持分の価格に従い,その過半数で決せられる。

実務注記

原文解釈
  1. 剰余金配当・残余財産分配請求権の全部剥奪は無効株主に第1項第一号(剰余金の配当を受ける権利)及び第二号(残余財産の分配を受ける権利)の全部を与えない旨の定款の定めは、その効力を有しない(第2項)。
  2. 議決権は第2項の適用対象外第2項は第1項第一号及び第二号のみを対象としており、第1項第三号の株主総会における議決権については、第2項による言及がない。
  3. 「全部」を与えない定めが対象第2項が無効とするのは、第一号及び第二号の権利の「全部」を与えない旨の定款の定めである。
  4. 列挙された権利以外の権利の存在第1項は、列挙された三つの権利のほか、この法律の規定により認められたその他の権利も株主が有するとしている。

条文原文

原文ママ
会社法 第105条(株主の権利)
(株主の権利)
第百五条株主は、その有する株式につき次に掲げる権利その他この法律の規定により認められた権利を有する。
一剰余金の配当を受ける権利
二残余財産の分配を受ける権利
三株主総会における議決権
2株主に前項第一号及び第二号に掲げる権利の全部を与えない旨の定款の定めは、その効力を有しない。

一次情報