この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 発起人は定款を発起人が定めた場所に備え置かなければならず、株式会社の成立後はその本店及び支店に備え置かなければならない。
- 発起人又は株式会社の成立後はその株主及び債権者は、発起人が定めた時間内又は株式会社の営業時間内はいつでも、定款の閲覧、謄本・抄本の交付、電磁的記録の表示物の閲覧、電磁的方法による提供若しくは書面交付を請求できる。
- 謄本又は抄本の交付の請求及び電磁的方法による提供・書面交付の請求をするには、発起人又は株式会社の定めた費用を支払わなければならない。
- 株式会社の成立後、親会社社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該株式会社の定款について同様の請求をすることができ、費用が必要な請求については当該株式会社の定めた費用を支払わなければならない。
- 定款が電磁的記録をもって作成され、支店における謄本等の請求に応じるための法務省令で定める措置をとっている株式会社については、定款の備置場所は本店のみで足りる。
定款の備置き・閲覧等請求の要件
原文解釈横スクロールできます| 区分 | 請求権者 | 備置場所 | 請求できる時間 | 費用の要否 |
|---|---|---|---|---|
| 株式会社の成立前 | 発起人 | 発起人が定めた場所 | 発起人が定めた時間内 | 第二号又は第四号の請求は発起人の定めた費用が必要 |
| 株式会社の成立後(原則) | 株主及び債権者 | 本店及び支店 | 営業時間内 | 第二号又は第四号の請求は当該株式会社の定めた費用が必要 |
| 株式会社の成立後(電磁的記録の定款+支店対応措置を講じた会社) | 株主及び債権者 | 本店(支店を除く) | 営業時間内 | 第二号又は第四号の請求は当該株式会社の定めた費用が必要 |
| 株式会社の成立後(親会社社員) | 親会社社員(裁判所の許可を得た者) | ―(定款の備置場所の定めなし) | ―(時間の定めなし。裁判所の許可を要する) | 第二号又は第四号の請求は当該株式会社の定めた費用が必要 |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定本条を直接の参照法条とする登載判例はありません※最高裁判所ウェブサイトの判例検索データベースに、本条を直接の参照法条とする登載判例はありません(条文通りの実務運用)。裁判例検索で自分で確かめる
実務注記
原文解釈- 本店のみの備置きで足りる特例定款が電磁的記録をもって作成されている場合であって、支店における謄本・抄本の交付請求や電磁的方法による提供請求に応じることを可能とする法務省令で定める措置をとっている株式会社は、定款を本店にのみ備え置けば足り、支店に備え置く必要はない。
- 費用が必要な請求の範囲定款の閲覧請求(書面の閲覧、電磁的記録の表示物の閲覧)には費用の定めはないが、書面の謄本・抄本の交付請求及び電磁的記録に記録された事項の電磁的方法による提供又は書面交付の請求には、発起人又は株式会社の定めた費用の支払いが必要となる。
- 請求できる時間の限定株式会社の成立前は発起人が定めた時間内、成立後は当該株式会社の営業時間内に限り、定款に関する各請求をすることができる。
- 親会社社員による請求の要件親会社社員が株式会社の定款について閲覧等の請求をするには、その権利を行使するため必要があること、かつ裁判所の許可を得ることの両方が必要である。
- 請求権者の範囲の変化株式会社の成立前は請求権者が発起人に限られるが、成立後は株主及び債権者に、また裁判所の許可を得た親会社社員にも請求権が認められる。
条文原文
原文ママ会社法 第31条(定款の備置き及び閲覧等)
(定款の備置き及び閲覧等)
第三十一条発起人(株式会社の成立後にあっては、当該株式会社)は、定款を発起人が定めた場所(株式会社の成立後にあっては、その本店及び支店)に備え置かなければならない。
2発起人(株式会社の成立後にあっては、その株主及び債権者)は、発起人が定めた時間(株式会社の成立後にあっては、その営業時間)内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、発起人(株式会社の成立後にあっては、当該株式会社)の定めた費用を支払わなければならない。
一定款が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧の請求
二前号の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三定款が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって発起人(株式会社の成立後にあっては、当該株式会社)の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3株式会社の成立後において、当該株式会社の親会社社員(親会社の株主その他の社員をいう。以下同じ。)がその権利を行使するため必要があるときは、当該親会社社員は、裁判所の許可を得て、当該株式会社の定款について前項各号に掲げる請求をすることができる。ただし、同項第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該株式会社の定めた費用を支払わなければならない。
4定款が電磁的記録をもって作成されている場合であって、支店における第二項第三号及び第四号に掲げる請求に応じることを可能とするための措置として法務省令で定めるものをとっている株式会社についての第一項の規定の適用については、同項中「本店及び支店」とあるのは、「本店」とする。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 会社法 第31条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。