会社法 / テーマ別まとめ

総則/財産目録等

財産目録等の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

清算株式会社の清算人は、清算開始時に作る財産目録・貸借対照表(財産目録等)と、清算事務年度ごとに作る貸借対照表・事務報告(貸借対照表等)を、それぞれ清算人会や監査役の確認を経て株主総会の承認を受ける必要があります。貸借対照表等はさらに本店への備置きと株主・債権者への閲覧対応が必要です。また、訴訟では裁判所がこれらの書類の提出を命じることができます。

財産目録等
書類作成時期清算人会の承認監査役の監査株主総会の扱い
財産目録等(492条)就任後遅滞なく清算人会設置会社は必要規定なし承認を受ける
貸借対照表・事務報告等(494条)各清算事務年度ごと清算人会設置会社は必要監査役設置会社は必要定時総会で承認・報告
  • 財産目録等には備置き・閲覧の規定はなく、清算結了登記まで保存する義務のみ(492条4項)。
  • 各清算事務年度の貸借対照表等は、定時株主総会の日の1週間前(319条1項の提案があった場合は提案日)から本店に備え置く(496条1項)。
  • 株主・債権者は営業時間内いつでも閲覧等を請求でき、謄本交付等には清算株式会社が定めた費用がかかる(496条2項)。
  • 親会社社員は権利行使に必要なときは裁判所の許可を得て閲覧等を請求できる(496条3項)。
  • 裁判所は申立て又は職権で、訴訟当事者に財産目録等(493条)又は貸借対照表・附属明細書(498条)の提出を命じることができる。
  • 監査役設置会社には、監査役の監査範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む(495条1項)。
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財産目録等

財産目録等について、条文は何を定めているか。

第492条財産目録等の作成等財産目録等は就任後すぐ作成し承認を得る4項判例なし
  • 就任後遅滞なく、清算開始原因に該当した日の財産目録・貸借対照表を作る(1項)
  • 清算人会設置会社は清算人会の承認、その後株主総会の承認を受ける(2項・3項)
  • 作成時から本店所在地の清算結了登記まで保存する(4項)
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第493条財産目録等の提出命令裁判所は財産目録等の提出を命じられる1項判例なし
  • 裁判所は申立てまたは職権で、訴訟当事者に財産目録等の提出を命じられる
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第494条貸借対照表等の作成及び保存清算事務年度ごとに貸借対照表等を作る3項判例なし
  • 清算開始原因該当日の翌日等から始まる1年ごとの清算事務年度に係る書類を作る(1項)
  • 貸借対照表・事務報告・附属明細書は電磁的記録で作成できる(2項)
  • 貸借対照表を作成した時から清算結了登記まで、貸借対照表と附属明細書を保存する(3項)
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第495条貸借対照表等の監査等監査役設置会社は貸借対照表等の監査を受ける2項判例なし
  • 監査役設置会社(会計限定の定款も含む)は貸借対照表・事務報告等の監査を受ける(1項)
  • 清算人会設置会社は、監査を受けた貸借対照表等について清算人会の承認を受ける(2項)
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第496条貸借対照表等の備置き及び閲覧等貸借対照表等を本店に備え置き閲覧させる3項・4号判例なし
  • 定時株主総会の1週間前の日から清算結了登記まで、貸借対照表等を本店に備え置く(1項)
  • 株主・債権者は営業時間内いつでも閲覧等を請求でき、一部は費用が必要(2項)
  • 親会社社員は裁判所の許可を得て同様の請求ができる(3項)
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第497条貸借対照表等の定時株主総会への提出等定時株主総会に貸借対照表等を提出し承認を得る3項・3号判例なし
  • 監査役設置会社は監査済み、清算人会設置会社は承認済みの貸借対照表等を提出(1項)
  • 提出・提供された貸借対照表は定時株主総会の承認を受ける(2項)
  • 事務報告の内容は定時株主総会に報告する(3項)
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第498条貸借対照表等の提出命令裁判所は貸借対照表等の提出を命じられる1項判例なし
  • 裁判所は申立てまたは職権で、貸借対照表・附属明細書の提出を命じられる
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第492条(財産目録等の作成等) 詳細ページ
(財産目録等の作成等)
第四百九十二条清算人(清算人会設置会社にあっては、第四百八十九条第七項各号に掲げる清算人)は、その就任後遅滞なく、清算株式会社の財産の現況を調査し、法務省令で定めるところにより、第四百七十五条各号に掲げる場合に該当することとなった日における財産目録及び貸借対照表(以下この条及び次条において「財産目録等」という。)を作成しなければならない。
2清算人会設置会社においては、財産目録等は、清算人会の承認を受けなければならない。
3清算人は、財産目録等(前項の規定の適用がある場合にあっては、同項の承認を受けたもの)を株主総会に提出し、又は提供し、その承認を受けなければならない。
4清算株式会社は、財産目録等を作成した時からその本店の所在地における清算結了の登記の時までの間、当該財産目録等を保存しなければならない。
会社法 第493条(財産目録等の提出命令) 詳細ページ
(財産目録等の提出命令)
第四百九十三条裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、財産目録等の全部又は一部の提出を命ずることができる。
会社法 第494条(貸借対照表等の作成及び保存) 詳細ページ
(貸借対照表等の作成及び保存)
第四百九十四条清算株式会社は、法務省令で定めるところにより、各清算事務年度(第四百七十五条各号に掲げる場合に該当することとなった日の翌日又はその後毎年その日に応当する日(応当する日がない場合にあっては、その前日)から始まる各一年の期間をいう。)に係る貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。
2前項の貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書は、電磁的記録をもって作成することができる。
3清算株式会社は、第一項の貸借対照表を作成した時からその本店の所在地における清算結了の登記の時までの間、当該貸借対照表及びその附属明細書を保存しなければならない。
会社法 第495条(貸借対照表等の監査等) 詳細ページ
(貸借対照表等の監査等)
第四百九十五条監査役設置会社(監査役の監査の範囲を会計に関するものに限定する旨の定款の定めがある株式会社を含む。)においては、前条第一項の貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書は、法務省令で定めるところにより、監査役の監査を受けなければならない。
2清算人会設置会社においては、前条第一項の貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書(前項の規定の適用がある場合にあっては、同項の監査を受けたもの)は、清算人会の承認を受けなければならない。
会社法 第496条(貸借対照表等の備置き及び閲覧等) 詳細ページ
(貸借対照表等の備置き及び閲覧等)
第四百九十六条清算株式会社は、第四百九十四条第一項に規定する各清算事務年度に係る貸借対照表及び事務報告並びにこれらの附属明細書(前条第一項の規定の適用がある場合にあっては、監査報告を含む。以下この条において「貸借対照表等」という。)を、定時株主総会の日の一週間前の日(第三百十九条第一項の場合にあっては、同項の提案があった日)からその本店の所在地における清算結了の登記の時までの間、その本店に備え置かなければならない。
2株主及び債権者は、清算株式会社の営業時間内は、いつでも、次に掲げる請求をすることができる。ただし、第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該清算株式会社の定めた費用を支払わなければならない。
一貸借対照表等が書面をもって作成されているときは、当該書面の閲覧の請求
二前号の書面の謄本又は抄本の交付の請求
三貸借対照表等が電磁的記録をもって作成されているときは、当該電磁的記録に記録された事項を法務省令で定める方法により表示したものの閲覧の請求
四前号の電磁的記録に記録された事項を電磁的方法であって清算株式会社の定めたものにより提供することの請求又はその事項を記載した書面の交付の請求
3清算株式会社の親会社社員は、その権利を行使するため必要があるときは、裁判所の許可を得て、当該清算株式会社の貸借対照表等について前項各号に掲げる請求をすることができる。ただし、同項第二号又は第四号に掲げる請求をするには、当該清算株式会社の定めた費用を支払わなければならない。
会社法 第497条(貸借対照表等の定時株主総会への提出等) 詳細ページ
(貸借対照表等の定時株主総会への提出等)
第四百九十七条次の各号に掲げる清算株式会社においては、清算人は、当該各号に定める貸借対照表及び事務報告を定時株主総会に提出し、又は提供しなければならない。
一第四百九十五条第一項に規定する監査役設置会社(清算人会設置会社を除く。)同項の監査を受けた貸借対照表及び事務報告
二清算人会設置会社第四百九十五条第二項の承認を受けた貸借対照表及び事務報告
三前二号に掲げるもの以外の清算株式会社第四百九十四条第一項の貸借対照表及び事務報告
2前項の規定により提出され、又は提供された貸借対照表は、定時株主総会の承認を受けなければならない。
3清算人は、第一項の規定により提出され、又は提供された事務報告の内容を定時株主総会に報告しなければならない。
会社法 第498条(貸借対照表等の提出命令) 詳細ページ
(貸借対照表等の提出命令)
第四百九十八条裁判所は、申立てにより又は職権で、訴訟の当事者に対し、第四百九十四条第一項の貸借対照表及びその附属明細書の全部又は一部の提出を命ずることができる。
出

一次情報

原文ママ

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