会社法 / テーマ別まとめ

総則/清算の開始

清算の開始の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

株式会社は一定の事由が生じると清算手続に入り、法人格は清算の目的の範囲内でのみ存続します。ここでは、どのような場合に清算が始まるか、清算中の会社にどこまでの権利義務が認められるかを整理しています。

清算の開始
区分内容
解散による場合解散時に清算開始(一部除外あり)
設立無効判決無効判決の確定で清算開始
株式移転無効判決無効判決の確定で清算開始
清算中の会社の権利能力清算目的の範囲内でのみ存続
  • 解散事由のうち合併による解散、破産手続開始決定による解散(破産手続終了前)は清算開始事由から除かれる。
  • 清算をする株式会社を条文上「清算株式会社」という。
  • 清算株式会社は清算が結了するまで存続するものとみなされる。
1

清算の開始

清算の開始について、条文は何を定めているか。

第475条清算の開始原因清算に入る場合を定める1項・3号判例 1件
  • 解散した場合に清算に入る(合併による解散、破産手続開始決定による解散で破産手続が終了していない場合を除く)
  • 設立無効の訴えの認容判決が確定した場合も清算に入る
  • 株式移転無効の訴えの認容判決が確定した場合も清算に入る
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第476条清算株式会社の能力清算中の会社の権利能力の範囲を定める1項判例 1件
  • 清算をする株式会社は「清算株式会社」と呼ばれる
  • 清算株式会社は清算の目的の範囲内でのみ権利能力を持つ
  • 清算が結了するまでは会社として存続するものとみなされる
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第475条会社法

1 破産手続開始の決定を受けた株式会社を被告人とする刑事事件が係属している場合における破産手続の終了と刑訴法339条1項4号にいう「被告人たる法人が存続しなくなつたとき」
2 破産手続開始当時の会社を代表する権限を有する取締役と当該会社を被告人とする刑事事件に係る訴訟手続についての代表権の有無
3 破産手続開始の決定を受けた株式会社を被告人とする刑事事件が係属している場合における破産手続の終了と当該刑事事件に係る訴訟手続についての取締役の代表権の消長
4 汚水を下水道に放流する行為が下水道法(令和3年法律第31号による改正前のもの)の罰則の対象となり得ることと廃棄物の処理及び清掃に関する法律(令和4年法律第68号による改正前のもの)16条〈通知義務〉違反の罪の成否

裁判要旨1 破産手続開始の決定を受けた株式会社を被告人とする刑事事件が係属している場合には、破産手続が終了したとしても、刑訴法339条1項4号にいう「被告人たる法人が存続しなくなつたとき」に当たらない。
2 破産手続開始当時の会社を代表する権限を有する取締役は、破産手続開始によりその地位を当然には失わず、破産手続が終了するまでの間、当該会社を被告人とする刑事事件に係る訴訟手続について当該会社を代表する。
3 破産手続開始の決定を受けた株式会社を被告人とする刑事事件に係る訴訟手続について当該会社を代表する取締役は、会社法478条1項2号〈清算人の就任 定款で定める者〉又は3号に掲げる者がある場合を除き、破産手続の終了後は、当該刑事事件に係る訴訟手続について清算人の立場で当該会社を代表する。
4 汚水を下水道に放流する行為は、下水道法(令和3年法律第31号による改正前のもの)によって基準に適合しない下水の排除として規制され、同法の罰則の対象となり得るとしても、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(令和4年法律第68号による改正前のもの)16条〈通知義務〉違反の罪が成立し得る。
裁判
最高裁判所第三小法廷 令和8年4月7日 令和6(あ)1479
登載
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参照法条
(1、3につき)会社法475条1号、会社法476条、会社法481条1号 (1につき)刑訴法339条1項4号 (2、3につき)刑訴法27条1項 (2につき)会社法330条、会社法349条1項、民法653条2号、破産法78条1項 (3につき)会社法478条1項、会社法483条1項 (4につき)廃棄物の処理及び清掃に関する法律(令和4年法律第68号による改正前のもの)1条、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(令和4年法律第68号による改正前のもの)16条、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(令和4年法律第68号による改正前のもの)25条1項14号、廃棄物の処理及び清掃に関する法律(令和4年法律第68号による改正前のもの)32条1項、下水道法(令和3年法律第31号による改正前のもの)1条、下水道法(令和3年法律第31号による改正前のもの)12条の2第1項、下水道法(令和3年法律第31号による改正前のもの)38条1項1号、下水道法(令和3年法律第31号による改正前のもの)45条、下水道法(令和3年法律第31号による改正前のもの)46条1項1号
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

会社法 第475条(清算の開始原因) 詳細ページ
(清算の開始原因)
第四百七十五条株式会社は、次に掲げる場合には、この章の定めるところにより、清算をしなければならない。
一解散した場合(第四百七十一条第四号に掲げる事由によって解散した場合及び破産手続開始の決定により解散した場合であって当該破産手続が終了していない場合を除く。)
二設立の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合
三株式移転の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合
会社法 第476条(清算株式会社の能力) 詳細ページ
(清算株式会社の能力)
第四百七十六条前条の規定により清算をする株式会社(以下「清算株式会社」という。)は、清算の目的の範囲内において、清算が結了するまではなお存続するものとみなす。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。