会社法 / テーマ別まとめ

株主総会及び種類株主総会等/電子提供措置

電子提供措置の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

電子提供措置は、取締役が株主総会・種類株主総会を招集する際に、株主総会参考書類等をウェブサイト等で継続的に閲覧できる状態に置くことで、株主への書面送付に代える制度である。導入には定款の定めが必要で、電子提供措置開始日から総会後3か月を経過する日までの間、対象事項を継続して開示し続けなければならない。あわせて招集通知の記載事項の特則、書面交付を求める株主への対応、中断が生じた場合の効力維持の要件などが定められている。

電子提供措置
項目内容
導入方法定款に電子提供措置をとる旨を定める
開始日総会3週間前か招集通知発送日の早い方
終了日総会の日から3か月後まで継続掲載
対象資料参考書類・行使書面・計算書類等
書面交付請求電子提供に同意していない株主が請求可
中断の許容範囲合計時間が期間の10分の1以内なら有効
種類株主総会への準用同様の規定が準用される
  • 議決権行使書面を招集通知時に交付する場合、その事項は電子提供措置の対象外
  • 有価証券報告書を開示用電子情報処理組織で提出した事項は電子提供措置の対象外(定時総会分)
  • 書面交付請求により交付する書面のうち法務省令で定める事項は、定款で記載省略が可能
  • 書面交付請求は、請求後1年経過すれば会社が終了通知・催告(1か月以上)をして失効させられる
  • 種類株主総会への準用では、325条の3第1項5号・6号・3項や325条の5の一部規定は除外される
  • 定時総会での計算書類・連結計算書類の電子提供は取締役会設置会社・会計監査人設置会社が対象
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電子提供措置

電子提供措置について、条文は何を定めているか。

第325_2条電子提供措置をとる旨の定款の定め定款で電子提供措置の導入を定める1項・4号判例なし
  • 対象は参考書類・行使書面・計算書類・連結計算書類の4種類
  • 定款には電子提供措置をとる旨のみ定めればよい
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第325_3条電子提供措置電子提供措置開始日から総会後3か月間開示3項・7号判例なし
  • 開始日は総会3週間前か招集通知発送日のうち早い方
  • 議決権行使書面を交付する場合その事項は電子提供不要
  • 有報を開示用電子情報処理組織で提出した事項は電子提供不要
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第325_4条株主総会の招集の通知等の特則招集通知の記載事項と発送期限の特則4項・3号判例なし
  • 電子提供する場合、非公開会社でも招集通知は総会2週間前
  • 招集通知には計算書類等の内容記載は不要、電子提供の旨等を記載
  • 株主総会参考書類等の交付・提供は不要
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第325_5条書面交付請求株主は書面交付を請求できる5項判例なし
  • 電子提供に同意していない株主が書面交付を請求できる
  • 会社は請求した株主に招集通知時に書面を交付する義務がある
  • 請求後1年経過で会社は終了通知・催告ができる(催告期間1か月以上)
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第325_6条電子提供措置の中断電子提供措置の中断があっても効力維持の要件1項・4号判例なし
  • 会社に過失なし等かつ中断時間が期間の10分の1以内なら有効
  • 総会前の中断はその期間中も10分の1以内である必要
  • 中断を知った後速やかに中断の事実等を付記して開示
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第325_7条株主総会に関する規定の準用種類株主総会にも電子提供措置の規定を準用1項判例なし
  • 325条の3〈電子提供措置〉から325条の6〈電子提供措置の中断〉までの規定が種類株主総会に準用される
  • 準用にあたり一部の号・項は除外される
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関連する会計・監査の基準

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原

条文原文

原文ママ

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会社法 第325_2条(電子提供措置をとる旨の定款の定め) 詳細ページ
(電子提供措置をとる旨の定款の定め)
第三百二十五条の二株式会社は、取締役が株主総会(種類株主総会を含む。)の招集の手続を行うときは、次に掲げる資料(以下この款において「株主総会参考書類等」という。)の内容である情報について、電子提供措置(電磁的方法により株主(種類株主総会を招集する場合にあっては、ある種類の株主に限る。)が情報の提供を受けることができる状態に置く措置であって、法務省令で定めるものをいう。以下この款、第九百十一条第三項第十二号の二及び第九百七十六条第十九号において同じ。)をとる旨を定款で定めることができる。この場合において、その定款には、電子提供措置をとる旨を定めれば足りる。
一株主総会参考書類
二議決権行使書面
三第四百三十七条の計算書類及び事業報告
四第四百四十四条第六項の連結計算書類
会社法 第325_3条(電子提供措置) 詳細ページ
(電子提供措置)
第三百二十五条の三電子提供措置をとる旨の定款の定めがある株式会社の取締役は、第二百九十九条第二項各号に掲げる場合には、株主総会の日の三週間前の日又は同条第一項の通知を発した日のいずれか早い日(以下この款において「電子提供措置開始日」という。)から株主総会の日後三箇月を経過する日までの間(以下この款において「電子提供措置期間」という。)、次に掲げる事項に係る情報について継続して電子提供措置をとらなければならない。
一第二百九十八条第一項各号に掲げる事項
二第三百一条第一項に規定する場合には、株主総会参考書類及び議決権行使書面に記載すべき事項
三第三百二条第一項に規定する場合には、株主総会参考書類に記載すべき事項
四第三百五条第一項の規定による請求があった場合には、同項の議案の要領
五株式会社が取締役会設置会社である場合において、取締役が定時株主総会を招集するときは、第四百三十七条の計算書類及び事業報告に記載され、又は記録された事項
六株式会社が会計監査人設置会社(取締役会設置会社に限る。)である場合において、取締役が定時株主総会を招集するときは、第四百四十四条第六項の連結計算書類に記載され、又は記録された事項
七前各号に掲げる事項を修正したときは、その旨及び修正前の事項
2前項の規定にかかわらず、取締役が第二百九十九条第一項の通知に際して株主に対し議決権行使書面を交付するときは、議決権行使書面に記載すべき事項に係る情報については、前項の規定により電子提供措置をとることを要しない。
3第一項の規定にかかわらず、金融商品取引法第二十四条第一項の規定によりその発行する株式について有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならない株式会社が、電子提供措置開始日までに第一項各号に掲げる事項(定時株主総会に係るものに限り、議決権行使書面に記載すべき事項を除く。)を記載した有価証券報告書(添付書類及びこれらの訂正報告書を含む。)の提出の手続を同法第二十七条の三十の二に規定する開示用電子情報処理組織(以下この款において単に「開示用電子情報処理組織」という。)を使用して行う場合には、当該事項に係る情報については、同項の規定により電子提供措置をとることを要しない。
会社法 第325_4条(株主総会の招集の通知等の特則) 詳細ページ
(株主総会の招集の通知等の特則)
第三百二十五条の四前条第一項の規定により電子提供措置をとる場合における第二百九十九条第一項の規定の適用については、同項中「二週間(前条第一項第三号又は第四号に掲げる事項を定めたときを除き、公開会社でない株式会社にあっては、一週間(当該株式会社が取締役会設置会社以外の株式会社である場合において、これを下回る期間を定款で定めた場合にあっては、その期間))」とあるのは、「二週間」とする。
2第二百九十九条第四項の規定にかかわらず、前条第一項の規定により電子提供措置をとる場合には、第二百九十九条第二項又は第三項の通知には、第二百九十八条第一項第五号に掲げる事項を記載し、又は記録することを要しない。この場合において、当該通知には、同項第一号から第四号までに掲げる事項のほか、次に掲げる事項を記載し、又は記録しなければならない。
一電子提供措置をとっているときは、その旨
二前条第三項の手続を開示用電子情報処理組織を使用して行ったときは、その旨
三前二号に掲げるもののほか、法務省令で定める事項
3第三百一条第一項、第三百二条第一項、第四百三十七条及び第四百四十四条第六項の規定にかかわらず、電子提供措置をとる旨の定款の定めがある株式会社においては、取締役は、第二百九十九条第一項の通知に際して、株主に対し、株主総会参考書類等を交付し、又は提供することを要しない。
4電子提供措置をとる旨の定款の定めがある株式会社における第三百五条第一項の規定の適用については、同項中「その通知に記載し、又は記録する」とあるのは、「当該議案の要領について第三百二十五条の二に規定する電子提供措置をとる」とする。
会社法 第325_5条(書面交付請求) 詳細ページ
(書面交付請求)
第三百二十五条の五電子提供措置をとる旨の定款の定めがある株式会社の株主(第二百九十九条第三項(第三百二十五条において準用する場合を含む。)の承諾をした株主を除く。)は、株式会社に対し、第三百二十五条の三第一項各号(第三百二十五条の七において準用する場合を含む。)に掲げる事項(以下この条において「電子提供措置事項」という。)を記載した書面の交付を請求することができる。
2取締役は、第三百二十五条の三第一項の規定により電子提供措置をとる場合には、第二百九十九条第一項の通知に際して、前項の規定による請求(以下この条において「書面交付請求」という。)をした株主(当該株主総会において議決権を行使することができる者を定めるための基準日(第百二十四条第一項に規定する基準日をいう。)を定めた場合にあっては、当該基準日までに書面交付請求をした者に限る。)に対し、当該株主総会に係る電子提供措置事項を記載した書面を交付しなければならない。
3株式会社は、電子提供措置事項のうち法務省令で定めるものの全部又は一部については、前項の規定により交付する書面に記載することを要しない旨を定款で定めることができる。
4書面交付請求をした株主がある場合において、その書面交付請求の日(当該株主が次項ただし書の規定により異議を述べた場合にあっては、当該異議を述べた日)から一年を経過したときは、株式会社は、当該株主に対し、第二項の規定による書面の交付を終了する旨を通知し、かつ、これに異議のある場合には一定の期間(以下この条において「催告期間」という。)内に異議を述べるべき旨を催告することができる。ただし、催告期間は、一箇月を下ることができない。
5前項の規定による通知及び催告を受けた株主がした書面交付請求は、催告期間を経過した時にその効力を失う。ただし、当該株主が催告期間内に異議を述べたときは、この限りでない。
会社法 第325_6条(電子提供措置の中断) 詳細ページ
(電子提供措置の中断)
第三百二十五条の六第三百二十五条の三第一項の規定にかかわらず、電子提供措置期間中に電子提供措置の中断(株主が提供を受けることができる状態に置かれた情報がその状態に置かれないこととなったこと又は当該情報がその状態に置かれた後改変されたこと(同項第七号の規定により修正されたことを除く。)をいう。以下この条において同じ。)が生じた場合において、次の各号のいずれにも該当するときは、その電子提供措置の中断は、当該電子提供措置の効力に影響を及ぼさない。
一電子提供措置の中断が生ずることにつき株式会社が善意でかつ重大な過失がないこと又は株式会社に正当な事由があること。
二電子提供措置の中断が生じた時間の合計が電子提供措置期間の十分の一を超えないこと。
三電子提供措置開始日から株主総会の日までの期間中に電子提供措置の中断が生じたときは、当該期間中に電子提供措置の中断が生じた時間の合計が当該期間の十分の一を超えないこと。
四株式会社が電子提供措置の中断が生じたことを知った後速やかにその旨、電子提供措置の中断が生じた時間及び電子提供措置の中断の内容について当該電子提供措置に付して電子提供措置をとったこと。
会社法 第325_7条(株主総会に関する規定の準用) 詳細ページ
(株主総会に関する規定の準用)
第三百二十五条の七第三百二十五条の三から前条まで(第三百二十五条の三第一項(第五号及び第六号に係る部分に限る。)及び第三項並びに第三百二十五条の五第一項及び第三項から第五項までを除く。)の規定は、種類株主総会について準用する。この場合において、第三百二十五条の三第一項中「第二百九十九条第二項各号」とあるのは「第三百二十五条において準用する第二百九十九条第二項各号」と、「同条第一項」とあるのは「同条第一項(第三百二十五条において準用する場合に限る。次項、次条及び第三百二十五条の五において同じ。)」と、「第二百九十八条第一項各号」とあるのは「第二百九十八条第一項各号(第三百二十五条において準用する場合に限る。)」と、「第三百一条第一項」とあるのは「第三百二十五条において準用する第三百一条第一項」と、「第三百二条第一項」とあるのは「第三百二十五条において準用する第三百二条第一項」と、「第三百五条第一項」とあるのは「第三百五条第一項(第三百二十五条において準用する場合に限る。次条第四項において同じ。)」と、同条第二項中「株主」とあるのは「株主(ある種類の株式の株主に限る。次条から第三百二十五条の六までにおいて同じ。)」と、第三百二十五条の四第二項中「第二百九十九条第四項」とあるのは「第三百二十五条において準用する第二百九十九条第四項」と、「第二百九十九条第二項」とあるのは「第三百二十五条において準用する第二百九十九条第二項」と、「第二百九十八条第一項第五号」とあるのは「第三百二十五条において準用する第二百九十八条第一項第五号」と、「同項第一号から第四号まで」とあるのは「第三百二十五条において準用する同項第一号から第四号まで」と、同条第三項中「第三百一条第一項、第三百二条第一項、第四百三十七条及び第四百四十四条第六項」とあるのは「第三百二十五条において準用する第三百一条第一項及び第三百二条第一項」と読み替えるものとする。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。