この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。
- 相手方が正当な理由なく意思表示の通知が到達することを妨げたときは、その通知は、通常到達すべきであった時に到達したものとみなされる。
- 意思表示は、表意者が通知を発した後に死亡し、意思能力を喪失し、又は行為能力の制限を受けたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。
第97条の規律一覧
原文解釈横スクロールできます| 項 | 場面 | 要件 | 効果 |
|---|---|---|---|
| 第1項 | 意思表示一般 | その通知が相手方に到達したこと | その通知が到達した時から効力を生ずる |
| 第2項 | 相手方による到達妨害 | 相手方が正当な理由なく意思表示の通知が到達することを妨げたこと | その通知は、通常到達すべきであった時に到達したものとみなす |
| 第3項 | 発信後の表意者の事情変化 | 表意者が通知を発した後に死亡し、意思能力を喪失し、又は行為能力の制限を受けたこと | そのためにその効力を妨げられない |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定民法電話料金請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和41(オ)743
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 昭和43年12月17日 棄却
- 登載
- 民集 第22巻13号2998頁
- 参照法条
- 民法97条1項
- 判示事項
- 日本電信電話公社の加入電話加入者に対する加入電話加入契約上の意思表示の到達が認められた事例
裁判要旨電話加入権の譲渡承認をえて加入電話加入者となつた者が、右譲渡承認の請求に際し譲受人の住所として特定の場所を表示して右承認をえ、右場所に設置された電話機を、同所に営業所を設けて営業を営む第三者に使用させている場合には、加入電話加入者みずからは同所に居住していなくても、同所に居住する者によつて、日本電信電話公社より加入電話加入者に対する加入電話加入契約上の意思表示を記載した書面が受領されたときは、右意思表示が到達したものと認めるべきである。
民法登記抹消請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 民集登載
- 事件番号
- 昭和36(オ)1174
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 昭和37年4月26日 棄却
- 登載
- 民集 第16巻4号992頁
- 参照法条
- 民法97条ノ21項3項,民訴法第2編第3章1節(257条の前)
- 判示事項
- 民法第九七条ノ二第三項但書の過失の主張立証責任
裁判要旨民法第九七条ノ二第三項但書の主張立証責任は、公示による意思表示到達の無効を主張する者にある。
実務注記
原文解釈- 効力発生の基準時は「到達時」意思表示は通知が相手方に到達した時から効力を生ずる。発信時ではない点に留意する。
- 到達妨害の擬制到達は「正当な理由なく」妨げた場合に限る相手方が正当な理由なく到達を妨げたときに限り、通常到達すべきであった時に到達したものとみなされる。正当な理由がある場合は本項の対象外。
- 擬制到達時は「通常到達すべきであった時」到達を妨げられた場合にみなされる到達時は、現実の発信時や妨害時ではなく「通常到達すべきであった時」である。
- 発信後の表意者の死亡・意思能力喪失・行為能力制限は効力に影響しない表意者が通知発信後に死亡し、意思能力を喪失し、又は行為能力の制限を受けても、そのために意思表示の効力は妨げられない。
- 第3項の対象事由は3類型に限定条文が定める事由は「死亡」「意思能力の喪失」「行為能力の制限」の3つであり、これら以外の事情は条文上規定されていない。
条文原文
原文ママ民法 第97条(意思表示の効力発生時期等)
(意思表示の効力発生時期等)
第九十七条意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる。
2相手方が正当な理由なく意思表示の通知が到達することを妨げたときは、その通知は、通常到達すべきであった時に到達したものとみなす。
3意思表示は、表意者が通知を発した後に死亡し、意思能力を喪失し、又は行為能力の制限を受けたときであっても、そのためにその効力を妨げられない。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 民法 第97条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。