民法 明治二十九年法律第八十九号 現行施行 2026-06-24 条文取得 2026-09-05

第98条公示による意思表示

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原文整理テーマ別まとめ
法律行為/意思表示ステップ 1 / 1 意思表示意思表示について、条文は何を定めているか。

概要

原文解釈
  • 表意者が相手方を知ることができない場合又はその所在を知ることができない場合には、意思表示を公示の方法によってすることができる。
  • 公示は、公示送達に関する民事訴訟法の規定に従い裁判所の掲示場に掲示し、かつその掲示があったことを官報に少なくとも一回掲載して行うが、裁判所が相当と認めるときは官報掲載に代えて市役所、区役所、町村役場又はこれらに準ずる施設の掲示場への掲示を命ずることができる。
  • 公示による意思表示は、最後に官報に掲載した日又はその掲載に代わる掲示を始めた日から二週間を経過した時に相手方に到達したものとみなされる。
  • ただし、表意者が相手方を知らないこと又はその所在を知らないことについて過失があったときは、到達の効力を生じない。
  • 公示に関する手続は相手方を知ることができない場合は表意者の住所地、相手方の所在を知ることができない場合は相手方の最後の住所地の簡易裁判所の管轄に属し、裁判所は表意者に公示に関する費用を予納させなければならない。

公示による意思表示(民法第98条)の要件一覧

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項区分内容
1項公示による意思表示ができる場合表意者が相手方を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき
2項本文公示の方法(原則)公示送達に関する民事訴訟法の規定に従い、裁判所の掲示場に掲示し、かつ、その掲示があったことを官報に少なくとも一回掲載して行う
2項但書公示の方法(例外)裁判所は、相当と認めるときは、官報への掲載に代えて、市役所、区役所、町村役場又はこれらに準ずる施設の掲示場に掲示すべきことを命ずることができる
3項本文到達の擬制最後に官報に掲載した日又はその掲載に代わる掲示を始めた日から二週間を経過した時に、相手方に到達したものとみなす
3項但書到達の効力が生じない場合表意者が相手方を知らないこと又はその所在を知らないことについて過失があったとき
4項管轄相手方を知ることができない場合は表意者の住所地の、相手方の所在を知ることができない場合は相手方の最後の住所地の簡易裁判所の管轄に属する
5項費用の予納裁判所は、表意者に、公示に関する費用を予納させなければならない

主要な判例

原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定
本条を直接の参照法条とする登載判例はありません※最高裁判所ウェブサイトの判例検索データベースに、本条を直接の参照法条とする登載判例はありません(条文通りの実務運用)。裁判例検索で自分で確かめる

実務注記

原文解釈
  1. 「相手方を知ることができない」場合と「所在を知ることができない」場合の区別1項はこの二つの場合を要件として挙げており、4項ではこの区別に応じて管轄裁判所(表意者の住所地か相手方の最後の住所地か)が異なる。
  2. 公示方法は官報掲載が原則、市役所等の掲示場への掲示は例外2項本文は裁判所掲示場への掲示及び官報への少なくとも一回の掲載を原則とし、2項但書は裁判所が相当と認めるときに限り官報掲載に代えて市役所、区役所、町村役場又はこれらに準ずる施設の掲示場への掲示を命じ得るとしている。
  3. 到達擬制の起算点は「最後に」官報掲載又は掲示を始めた日3項本文は「最後に官報に掲載した日又はその掲載に代わる掲示を始めた日」から二週間の経過をもって到達を擬制すると定めている。
  4. 表意者に過失があれば到達の効力は生じない3項但書により、表意者が相手方を知らないこと又はその所在を知らないことについて過失があったときは、二週間経過による到達の効力は生じない。
  5. 公示に関する費用の予納は裁判所の義務5項は「裁判所は…予納させなければならない」と定めており、表意者による予納は必須の手続として位置づけられている。

条文原文

原文ママ
民法 第98条(公示による意思表示)
(公示による意思表示)
第九十八条意思表示は、表意者が相手方を知ることができず、又はその所在を知ることができないときは、公示の方法によってすることができる。
2前項の公示は、公示送達に関する民事訴訟法(平成八年法律第百九号)の規定に従い、裁判所の掲示場に掲示し、かつ、その掲示があったことを官報に少なくとも一回掲載して行う。ただし、裁判所は、相当と認めるときは、官報への掲載に代えて、市役所、区役所、町村役場又はこれらに準ずる施設の掲示場に掲示すべきことを命ずることができる。
3公示による意思表示は、最後に官報に掲載した日又はその掲載に代わる掲示を始めた日から二週間を経過した時に、相手方に到達したものとみなす。ただし、表意者が相手方を知らないこと又はその所在を知らないことについて過失があったときは、到達の効力を生じない。
4公示に関する手続は、相手方を知ることができない場合には表意者の住所地の、相手方の所在を知ることができない場合には相手方の最後の住所地の簡易裁判所の管轄に属する。
5裁判所は、表意者に、公示に関する費用を予納させなければならない。

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