この条文が出てくる場面
原文整理テーマ別まとめ概要
原文解釈- 法律行為に始期を付したときは、期限が到来するまでその履行を請求することができない。
- 法律行為に終期を付したときは、期限が到来した時にその法律行為の効力が消滅する。
- 始期は履行請求権の発生時期を制限するものである。
- 終期は法律行為の効力そのものの消滅時期を定めるものである。
期限の種類と効果
原文解釈横スクロールできます| 区分 | 対象 | 期限到来前の状態 | 期限到来時の効果 |
|---|---|---|---|
| 始期 | 法律行為の履行 | その履行を請求することができない | (規定なし。履行の請求が可能となる) |
| 終期 | 法律行為の効力 | (規定なし) | その法律行為の効力が消滅する |
主要な判例
原文ママ裁判所が付した参照法条による機械照合で選定民法所有権移転登記手続本訴、同反訴請求
- 位置づけ
- 最高裁 / 裁判集登載
- 事件番号
- 昭和43(オ)356
- 裁判
- 最高裁判所第二小法廷 昭和43年9月20日 棄却
- 登載
- 集民 第92号343頁
- 参照法条
- 民法135条
- 判示事項
- 一、売買代金の支払時期について不確定な期限を定めたものと認められた事例 二、実体上の権利関係と異なる仮登記が有効とされた事例
裁判要旨一、土地の売買契約締結に際して、目的土地の一部を第三者が占有している場合に、売主が、右第三者の占有は権原に基づかないもので少なくとも一年位のうち明渡を受けて買主に目的土地を明け渡す旨言明したため、買主においてこれを信用し、右第三者使用部分の明渡が完了すると同時に残代金を支払うことを約したときには、右残代金の支払時期について不確定な期限を定めたものと解すべきである。
二、売買契約は成立したが未だ買主に目的不動産の所有権は移転していない時機において、右売買を原因とする買主のための所有権移転仮登記は有効である。
二、売買契約は成立したが未だ買主に目的不動産の所有権は移転していない時機において、右売買を原因とする買主のための所有権移転仮登記は有効である。
民法請負代金請求事件
- 位置づけ
- 最高裁 / 裁判集登載
- 事件番号
- 平成21(受)309
- 裁判
- 最高裁判所第三小法廷 平成22年7月20日 破棄差戻
- 登載
- 集民 第234号323頁
- 参照法条
- 民法127条1項,民法135条1項,民法632条,民訴法247条
- 判示事項
- 請負人の製造した目的物が,注文者から別会社を介してユーザーとリース契約を締結したリース会社に転売されることを予定して請負契約が締結され,目的物がユーザーに引き渡された場合において,注文書に「ユーザーがリース会社と契約完了し入金後払い」等の記載があったとしても,上記請負契約は上記リース契約の締結を停止条件とするものとはいえず,上記リース契約が締結されないことになった時点で請負代金の支払期限が到来するとされた事例
裁判要旨請負人の製造した目的物が,注文者から別会社を介してユーザーとリース契約を締結したリース会社に転売されることを予定して請負契約が締結され,目的物がユーザーに引き渡された場合において,注文者が請負人に交付した注文書に「支払いについて,ユーザーがリース会社と契約完了し入金後払いといたします。手形は,リース会社からの廻し手形とします。」との記載があったとしても,次の(1),(2)など判示の事実関係の下においては,上記請負契約は,上記リース契約が締結されることを停止条件とするものとはいえず,上記リース契約が締結されないことになった時点で,請負代金の支払期限が到来する。
(1)上記リース契約は,上記ユーザーに目的物の代金支払につき金融の便宜を付与することを目的とするものであった。
(2) 上記請負人が,請負代金の支払確保のため,あえて信用のある会社を取引に介在させることを求めた結果,上記注文者との間で上記請負契約が締結された。
(1)上記リース契約は,上記ユーザーに目的物の代金支払につき金融の便宜を付与することを目的とするものであった。
(2) 上記請負人が,請負代金の支払確保のため,あえて信用のある会社を取引に介在させることを求めた結果,上記注文者との間で上記請負契約が締結された。
民法請負代金請求事件
- 位置づけ
- 最高裁 / 裁判集登載
- 事件番号
- 平成21(受)976
- 裁判
- 最高裁判所第一小法廷 平成22年10月14日 破棄差戻
- 登載
- 集民 第235号21頁
- 参照法条
- 民法127条1項,民法135条1項,民法632条
- 判示事項
- 数社を介在させて順次発注された工事の最終の受注者XとXに対する発注者Yとの間におけるYが請負代金の支払を受けた後にXに対して請負代金を支払う旨の合意が,Xに対する請負代金の支払につき,Yが請負代金の支払を受けることを停止条件とする旨を定めたものとはいえず,Yが上記支払を受けた時点又はその見込みがなくなった時点で支払期限が到来する旨を定めたものと解された事例
裁判要旨数社を介在させて順次発注された工事の最終の受注者XとXに対する発注者Yとの間におけるYが請負代金の支払を受けた後にXに対して請負代金を支払う旨の合意は,上記工事が一部事務組合から発注された公共事業に係るものであって,同組合からの請負代金の支払は確実であったなど判示の事情の下においては,Xに対する請負代金の支払につき,Yが請負代金の支払を受けることを停止条件とする旨を定めたものとはいえず,Yが上記支払を受けた時点又はその見込みがなくなった時点で支払期限が到来する旨を定めたものと解すべきである。
実務注記
原文解釈- 始期付き法律行為は履行請求不可始期を付した法律行為は、期限が到来するまで履行の請求をすることができない。
- 終期到来は効力消滅の効果のみ終期を付した法律行為は、期限が到来した時に効力が消滅する。
- 始期と終期で対象が異なる始期は「履行」の請求可否に関する規定であり、終期は「効力」の消滅に関する規定であって、条文上区別されている。
条文原文
原文ママ民法 第135条(期限の到来の効果)
(期限の到来の効果)
第百三十五条法律行為に始期を付したときは、その法律行為の履行は、期限が到来するまで、これを請求することができない。
2法律行為に終期を付したときは、その法律行為の効力は、期限が到来した時に消滅する。
一次情報
- 条文e-Gov法令検索 民法 第135条
- 判例裁判所ウェブサイト 裁判例検索
- 注記法令は改正されます。実務判断の際は上記リンクで最新の条文を再確認してください。