行政不服審査法 / テーマ別まとめ

審査請求/審査請求の手続

審査請求の手続の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

審査請求ができる期間、審査請求書の提出方法・記載事項、処分庁等を経由する場合の扱い、誤った教示があった場合の救済、不備の補正から却下裁決、執行停止、取下げまでの手続を条文に沿って整理しています。実務担当者が審査請求を行う・受ける際に、期限や書式面で押さえるべきルールの確認を目的としています。

審査請求の手続
区分内容期限・要件
審査請求期間(知った日)処分を知った日の翌日起算原則3か月以内
審査請求期間(知らない場合)処分があった日の翌日起算原則1年以内
提出方法書面(審査請求書)が原則口頭可の定めがあれば口頭可
記載事項氏名・住所、処分内容など不備は補正命令の対象
経由審査請求処分庁等を経由して提出可提出時に審査請求ありとみなす
誤った教示への救済誤った行政庁でも救済あり送付・通知で審査庁に届く
審査請求書の補正不備があれば補正を命令相当の期間内に補正
却下裁決不備放置・不適法明白審理手続なしで却下可
執行停止効力等の停止措置原則は停止せず申立て等で可
取下げ裁決前ならいつでも可能書面での提出が必要
  • 正当な理由があれば、3か月・1年の期間経過後でも審査請求ができる(18条)
  • 再調査の請求をした場合は、決定を知った日の翌日から1月、決定日の翌日から1年が基準になる(18条)
  • 審査請求書を信書便で提出した場合、送付に要した日数は期間計算に算入しない(18条3項)
  • 処分庁の上級行政庁でも処分庁でもない審査庁が執行停止する場合は、処分庁の意見聴取が必要で、効力停止以外の措置に限られる(25条3項)
  • 重大な損害を避ける緊急の必要があるときは審査庁は執行停止をしなければならないが、公共の福祉への重大な影響のおそれがある場合等は除く(25条4項)
  • 執行停止後に公共の福祉への重大な影響が明らかになった等の事情変更があれば、審査庁は執行停止を取り消せる(26条)
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審査請求の手続

審査請求の手続について、条文は何を定めているか。

第18条審査請求期間審査請求できる期間には期限がある3項判例なし
  • 処分を知った日の翌日から起算して3か月以内(原則)
  • 知らなくても処分があった日の翌日から1年で不可
  • 正当な理由があれば期間経過後も審査請求できる
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第19条審査請求書の提出審査請求は書面(審査請求書)提出が原則5項・12号判例なし
  • 口頭でできる定めがある場合を除き書面で提出
  • 氏名・住所、処分内容、知った年月日等を記載
  • 代理人等がいる場合はその氏名・住所も記載
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第20条口頭による審査請求口頭の場合は陳述内容を録取し確認する1項判例なし
  • 口頭請求では19条2項〈審査請求書の提出〉〜5項の事項を陳述する
  • 行政庁は陳述を録取し陳述人に読み聞かせて確認
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第21条処分庁等を経由する審査請求処分庁等を経由して審査請求書を提出できる3項判例なし
  • 審査庁と処分庁等が異なるとき経由提出が可能
  • 処分庁等は直ちに審査庁となるべき行政庁へ送付
  • 提出・陳述の時点で審査請求があったとみなす
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第22条誤った教示をした場合の救済誤った教示でも審査請求は救済される5項判例なし
  • 誤った行政庁に出しても速やかに正しい庁へ送付
  • 送付されたときは審査請求人に通知される
  • 送付時から審査庁に審査請求があったとみなす
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第23条審査請求書の補正不備があれば審査庁が補正を命じる1項判例なし
  • 19条〈審査請求書の提出〉の記載事項に違反する不備は補正を命令
  • 相当の期間を定めて補正を求める
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第24条審理手続を経ないでする却下裁決補正しない場合等は審理せず却下できる2項判例なし
  • 補正命令の期間内に補正しないと審理手続なしで却下可
  • 補正できないほど不適法なことが明らかな場合も同様
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第25条執行停止審査請求だけでは処分は止まらず、別途執行停止が必要7項判例なし
  • 審査請求だけでは処分の効力・執行・手続の続行は止まらない
  • 上級庁等は申立てまたは職権で執行停止できる
  • 重大な損害を避ける緊急の必要があれば執行停止の義務あり
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第26条執行停止の取消し事情が変われば執行停止を取り消せる1項判例なし
  • 公共の福祉に重大な影響が明らかになった等の事情変更で取消し可
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第27条審査請求の取下げ審査請求は裁決前ならいつでも取り下げられる2項判例なし
  • 裁決があるまではいつでも取下げが可能
  • 取下げは書面で行う
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

行政不服審査法 第18条(審査請求期間) 詳細ページ
(審査請求期間)
第十八条処分についての審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して三月(当該処分について再調査の請求をしたときは、当該再調査の請求についての決定があったことを知った日の翌日から起算して一月)を経過したときは、することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
2処分についての審査請求は、処分(当該処分について再調査の請求をしたときは、当該再調査の請求についての決定)があった日の翌日から起算して一年を経過したときは、することができない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
3次条に規定する審査請求書を郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成十四年法律第九十九号)第二条第六項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第九項に規定する特定信書便事業者による同条第二項に規定する信書便で提出した場合における前二項に規定する期間(以下「審査請求期間」という。)の計算については、送付に要した日数は、算入しない。
行政不服審査法 第19条(審査請求書の提出) 詳細ページ
(審査請求書の提出)
第十九条審査請求は、他の法律(条例に基づく処分については、条例)に口頭ですることができる旨の定めがある場合を除き、政令で定めるところにより、審査請求書を提出してしなければならない。
2処分についての審査請求書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一審査請求人の氏名又は名称及び住所又は居所
二審査請求に係る処分の内容
三審査請求に係る処分(当該処分について再調査の請求についての決定を経たときは、当該決定)があったことを知った年月日
四審査請求の趣旨及び理由
五処分庁の教示の有無及びその内容
六審査請求の年月日
3不作為についての審査請求書には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
一審査請求人の氏名又は名称及び住所又は居所
二当該不作為に係る処分についての申請の内容及び年月日
三審査請求の年月日
4審査請求人が、法人その他の社団若しくは財団である場合、総代を互選した場合又は代理人によって審査請求をする場合には、審査請求書には、第二項各号又は前項各号に掲げる事項のほか、その代表者若しくは管理人、総代又は代理人の氏名及び住所又は居所を記載しなければならない。
5処分についての審査請求書には、第二項及び前項に規定する事項のほか、次の各号に掲げる場合においては、当該各号に定める事項を記載しなければならない。
一第五条第二項第一号の規定により再調査の請求についての決定を経ないで審査請求をする場合再調査の請求をした年月日
二第五条第二項第二号の規定により再調査の請求についての決定を経ないで審査請求をする場合その決定を経ないことについての正当な理由
三審査請求期間の経過後において審査請求をする場合前条第一項ただし書又は第二項ただし書に規定する正当な理由
行政不服審査法 第20条(口頭による審査請求) 詳細ページ
(口頭による審査請求)
第二十条口頭で審査請求をする場合には、前条第二項から第五項までに規定する事項を陳述しなければならない。この場合において、陳述を受けた行政庁は、その陳述の内容を録取し、これを陳述人に読み聞かせて誤りのないことを確認しなければならない。
行政不服審査法 第21条(処分庁等を経由する審査請求) 詳細ページ
(処分庁等を経由する審査請求)
第二十一条審査請求をすべき行政庁が処分庁等と異なる場合における審査請求は、処分庁等を経由してすることができる。この場合において、審査請求人は、処分庁等に審査請求書を提出し、又は処分庁等に対し第十九条第二項から第五項までに規定する事項を陳述するものとする。
2前項の場合には、処分庁等は、直ちに、審査請求書又は審査請求録取書(前条後段の規定により陳述の内容を録取した書面をいう。第二十九条第一項及び第五十五条において同じ。)を審査庁となるべき行政庁に送付しなければならない。
3第一項の場合における審査請求期間の計算については、処分庁に審査請求書を提出し、又は処分庁に対し当該事項を陳述した時に、処分についての審査請求があったものとみなす。
行政不服審査法 第22条(誤った教示をした場合の救済) 詳細ページ
(誤った教示をした場合の救済)
第二十二条審査請求をすることができる処分につき、処分庁が誤って審査請求をすべき行政庁でない行政庁を審査請求をすべき行政庁として教示した場合において、その教示された行政庁に書面で審査請求がされたときは、当該行政庁は、速やかに、審査請求書を処分庁又は審査庁となるべき行政庁に送付し、かつ、その旨を審査請求人に通知しなければならない。
2前項の規定により処分庁に審査請求書が送付されたときは、処分庁は、速やかに、これを審査庁となるべき行政庁に送付し、かつ、その旨を審査請求人に通知しなければならない。
3第一項の処分のうち、再調査の請求をすることができない処分につき、処分庁が誤って再調査の請求をすることができる旨を教示した場合において、当該処分庁に再調査の請求がされたときは、処分庁は、速やかに、再調査の請求書(第六十一条において読み替えて準用する第十九条に規定する再調査の請求書をいう。以下この条において同じ。)又は再調査の請求録取書(第六十一条において準用する第二十条後段の規定により陳述の内容を録取した書面をいう。以下この条において同じ。)を審査庁となるべき行政庁に送付し、かつ、その旨を再調査の請求人に通知しなければならない。
4再調査の請求をすることができる処分につき、処分庁が誤って審査請求をすることができる旨を教示しなかった場合において、当該処分庁に再調査の請求がされた場合であって、再調査の請求人から申立てがあったときは、処分庁は、速やかに、再調査の請求書又は再調査の請求録取書及び関係書類その他の物件を審査庁となるべき行政庁に送付しなければならない。この場合において、その送付を受けた行政庁は、速やかに、その旨を再調査の請求人及び第六十一条において読み替えて準用する第十三条第一項又は第二項の規定により当該再調査の請求に参加する者に通知しなければならない。
5前各項の規定により審査請求書又は再調査の請求書若しくは再調査の請求録取書が審査庁となるべき行政庁に送付されたときは、初めから審査庁となるべき行政庁に審査請求がされたものとみなす。
行政不服審査法 第23条(審査請求書の補正) 詳細ページ
(審査請求書の補正)
第二十三条審査請求書が第十九条の規定に違反する場合には、審査庁は、相当の期間を定め、その期間内に不備を補正すべきことを命じなければならない。
行政不服審査法 第24条(審理手続を経ないでする却下裁決) 詳細ページ
(審理手続を経ないでする却下裁決)
第二十四条前条の場合において、審査請求人が同条の期間内に不備を補正しないときは、審査庁は、次節に規定する審理手続を経ないで、第四十五条第一項又は第四十九条第一項の規定に基づき、裁決で、当該審査請求を却下することができる。
2審査請求が不適法であって補正することができないことが明らかなときも、前項と同様とする。
行政不服審査法 第25条(執行停止) 詳細ページ
(執行停止)
第二十五条審査請求は、処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない。
2処分庁の上級行政庁又は処分庁である審査庁は、必要があると認める場合には、審査請求人の申立てにより又は職権で、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止その他の措置(以下「執行停止」という。)をとることができる。
3処分庁の上級行政庁又は処分庁のいずれでもない審査庁は、必要があると認める場合には、審査請求人の申立てにより、処分庁の意見を聴取した上、執行停止をすることができる。ただし、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止以外の措置をとることはできない。
4前二項の規定による審査請求人の申立てがあった場合において、処分、処分の執行又は手続の続行により生ずる重大な損害を避けるために緊急の必要があると認めるときは、審査庁は、執行停止をしなければならない。ただし、公共の福祉に重大な影響を及ぼすおそれがあるとき、又は本案について理由がないとみえるときは、この限りでない。
5審査庁は、前項に規定する重大な損害を生ずるか否かを判断するに当たっては、損害の回復の困難の程度を考慮するものとし、損害の性質及び程度並びに処分の内容及び性質をも勘案するものとする。
6第二項から第四項までの場合において、処分の効力の停止は、処分の効力の停止以外の措置によって目的を達することができるときは、することができない。
7執行停止の申立てがあったとき、又は審理員から第四十条に規定する執行停止をすべき旨の意見書が提出されたときは、審査庁は、速やかに、執行停止をするかどうかを決定しなければならない。
行政不服審査法 第26条(執行停止の取消し) 詳細ページ
(執行停止の取消し)
第二十六条執行停止をした後において、執行停止が公共の福祉に重大な影響を及ぼすことが明らかとなったとき、その他事情が変更したときは、審査庁は、その執行停止を取り消すことができる。
行政不服審査法 第27条(審査請求の取下げ) 詳細ページ
(審査請求の取下げ)
第二十七条審査請求人は、裁決があるまでは、いつでも審査請求を取り下げることができる。
2審査請求の取下げは、書面でしなければならない。
出

一次情報

原文ママ

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