私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 / テーマ別まとめ

適用除外

適用除外の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

独占禁止法21条から23条は、他の法律で認められた権利の行使や、一定の要件を満たす組合の共同行為、公正取引委員会が指定する商品・著作物の再販売価格維持行為について、独占禁止法の規定を適用しないことを定めています。実務担当者は、自社の行為がこれらの適用除外の要件と例外(ただし書き)のどちらに当たるかを条文に沿って確認する必要があります。

適用除外
条文対象となる行為主な要件独禁法が適用される場合
21条著作権・特許等の権利行使権利の行使と認められる行為定めなし
22条組合(組合連合会)の行為四要件を満たす組合不公正な取引方法・対価引上げ
23条再販売価格の維持行為指定商品又は著作物+正当な行為消費者利益を不当に害する場合等
  • 22条の組合が利益分配を行う場合は、その限度を法令・定款で定めておく必要がある
  • 23条の商品指定は公正取引委員会の告示による
  • 23条の指定対象は、一般消費者が日常使用し自由な競争が行われている商品に限られる
  • 23条5項に列挙された法律に基づく団体は、原則として「相手方たる事業者」に含まれない
  • 23条の再販売価格維持契約は、公正取引委員会規則で定める場合を除き届出が必要
  • 22条・23条の適用除外は、不公正な取引方法を用いる場合には及ばない
1

適用除外

適用除外について、条文は何を定めているか。

第21条著作権や特許権等の行使には独禁法を適用しない1項判例なし
  • 著作権法・特許法・実用新案法・意匠法・商標法が対象
  • 権利の行使と認められる行為のみ独禁法の対象外
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第22条四要件を満たす組合の行為は適用除外1項・4号判例なし
  • 小規模事業者・消費者の相互扶助を目的とする組合
  • 加入・脱退が任意で、議決権は組合員平等、利益分配に上限
  • 不公正な取引方法や対価の不当な引上げは対象外
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第23条指定商品・著作物の再販売価格維持は適用除外6項・15号判例なし
  • 対象は公取委指定の商品または著作物
  • 消費者の利益を不当に害する場合は対象外
  • 契約成立から30日以内に公取委へ届出が必要
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 第21条 詳細ページ
第二十一条この法律の規定は、著作権法、特許法、実用新案法、意匠法又は商標法による権利の行使と認められる行為にはこれを適用しない。
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 第22条 詳細ページ
第二十二条この法律の規定は、次の各号に掲げる要件を備え、かつ、法律の規定に基づいて設立された組合(組合の連合会を含む。)の行為には、これを適用しない。ただし、不公正な取引方法を用いる場合又は一定の取引分野における競争を実質的に制限することにより不当に対価を引き上げることとなる場合は、この限りでない。
一小規模の事業者又は消費者の相互扶助を目的とすること。
二任意に設立され、かつ、組合員が任意に加入し、又は脱退することができること。
三各組合員が平等の議決権を有すること。
四組合員に対して利益分配を行う場合には、その限度が法令又は定款に定められていること。
私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律 第23条 詳細ページ
第二十三条この法律の規定は、公正取引委員会の指定する商品であつて、その品質が一様であることを容易に識別することができるものを生産し、又は販売する事業者が、当該商品の販売の相手方たる事業者とその商品の再販売価格(その相手方たる事業者又はその相手方たる事業者の販売する当該商品を買い受けて販売する事業者がその商品を販売する価格をいう。以下同じ。)を決定し、これを維持するためにする正当な行為については、これを適用しない。ただし、当該行為が一般消費者の利益を不当に害することとなる場合及びその商品を販売する事業者がする行為にあつてはその商品を生産する事業者の意に反してする場合は、この限りでない。
2公正取引委員会は、次の各号に該当する場合でなければ、前項の規定による指定をしてはならない。
一当該商品が一般消費者により日常使用されるものであること。
二当該商品について自由な競争が行われていること。
3第一項の規定による指定は、告示によつてこれを行う。
4著作物を発行する事業者又はその発行する物を販売する事業者が、その物の販売の相手方たる事業者とその物の再販売価格を決定し、これを維持するためにする正当な行為についても、第一項と同様とする。
5第一項又は前項に規定する販売の相手方たる事業者には、次に掲げる法律の規定に基づいて設立された団体を含まないものとする。ただし、第七号及び第十号に掲げる法律の規定に基づいて設立された団体にあつては、事業協同組合、事業協同小組合、協同組合連合会、商工組合又は商工組合連合会が当該事業協同組合、協同組合連合会、商工組合又は商工組合連合会を直接又は間接に構成する者の消費の用に供する第二項に規定する商品又は前項に規定する物を買い受ける場合に限る。
一国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)
二農業協同組合法(昭和二十二年法律第百三十二号)
三消費生活協同組合法(昭和二十三年法律第二百号)
四水産業協同組合法(昭和二十三年法律第二百四十二号)
五行政執行法人の労働関係に関する法律(昭和二十三年法律第二百五十七号)
六労働組合法(昭和二十四年法律第百七十四号)
七中小企業等協同組合法(昭和二十四年法律第百八十一号)
八地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)
九地方公営企業等の労働関係に関する法律(昭和二十七年法律第二百八十九号)
十中小企業団体の組織に関する法律(昭和三十二年法律第百八十五号)
十一国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)
十二地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)
十三森林組合法(昭和五十三年法律第三十六号)
6第一項に規定する事業者は、同項に規定する再販売価格を決定し、これを維持するための契約をしたときは、公正取引委員会規則の定めるところにより、その契約の成立の日から三十日以内に、その旨を公正取引委員会に届け出なければならない。ただし、公正取引委員会規則の定める場合は、この限りでない。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。