法の適用に関する通則法 / テーマ別まとめ

準拠法に関する通則/法律行為

法律行為の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

法律行為の成立や効力にどの地の法(準拠法)を適用するかを定めた通則法上のルールをまとめています。当事者が自ら選んだ地の法によるのが原則で、選択がない場合の決め方、消費者契約・労働契約での特例、法律行為の方式(様式)に関するルールも扱います。

法律行為
場面選択がある場合選択がない場合方式
一般の法律行為当事者が選んだ地の法最も密接な関係がある地の法成立に適用する法による
消費者契約選択可(強行規定の上乗せあり)消費者の常居所地法消費者の常居所地法が原則
労働契約選択可(強行規定の上乗せあり)労務提供地の法(推定)規定なし
  • 特徴的給付を一方のみが行う場合、その当事者の常居所地法(事業所があれば事業所所在地法)を密接関係地と推定(8条2項)
  • 不動産を目的物とする法律行為は不動産所在地法を密接関係地と推定(8条3項)
  • 準拠法は事後に変更できるが、第三者の権利を害する変更はその第三者に対抗できない(9条)
  • 方式は行為地法に適合すれば有効。隔地者間の意思表示は通知発信地を行為地とみなす(10条2・3項)
  • 隔地者間の契約の方式は申込み・承諾いずれかの発信地法に適合すれば有効。動産・不動産の物権設定等の方式には適用しない(10条4・5項)
  • 消費者契約の方式は、消費者の意思表示により常居所地法の強行規定や常居所地法のみによらせることができる場合がある(11条3〜5項)、ただし一定の場合はこれらの特例規定が適用されない(11条6項)
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法律行為

法律行為について、条文は何を定めているか。

第7条当事者による準拠法の選択当事者が選んだ地の法が適用される1項判例なし
  • 法律行為の成立・効力は、当事者が行為当時に選択した地の法による
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第8条当事者による準拠法の選択がない場合選択がなければ最も密接な地の法による3項判例なし
  • 選択がない場合は、行為当時に最も密接な関係がある地の法による
  • 給付を一方のみが行う場合はその当事者の常居所地法(事業所があれば事業所所在地法)を密接関係地と推定
  • 不動産が目的物の法律行為は不動産所在地法を密接関係地と推定
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第9条当事者による準拠法の変更準拠法は後から変更できる1項判例なし
  • 当事者は適用すべき法を変更できる
  • 第三者の権利を害する変更は、その第三者に対抗できない
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第10条法律行為の方式方式は成立に適用する法か行為地法による5項判例なし
  • 方式は成立に適用する法による(変更後は変更前の法)
  • 行為地法に適合する方式も有効。隔地者間は発信地を行為地とみなす
  • 動産・不動産の物権設定等の方式には適用しない
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第11条消費者契約の特例消費者契約は消費者保護のため特例がある6項・4号判例なし
  • 消費者が意思表示すれば常居所地法の強行規定も適用される(1項)
  • 選択がなければ消費者の常居所地法による(8条〈当事者による準拠法の選択がない場合〉によらない)(2項)
  • 方式も消費者の意思表示で常居所地法の強行規定や専属適用となり得る(3〜5項)
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第12条労働契約の特例労働契約は労働者保護のため特例がある3項判例なし
  • 労働者が意思表示すれば密接関係地の強行規定も適用される(1項)
  • 労務提供地の法(特定不可なら雇入れ事業所の法)を密接関係地と推定(2項)
  • 選択がないときも労務提供地の法を密接関係地と推定(3項)
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

法の適用に関する通則法 第7条(当事者による準拠法の選択) 詳細ページ
(当事者による準拠法の選択)
第七条法律行為の成立及び効力は、当事者が当該法律行為の当時に選択した地の法による。
法の適用に関する通則法 第8条(当事者による準拠法の選択がない場合) 詳細ページ
(当事者による準拠法の選択がない場合)
第八条前条の規定による選択がないときは、法律行為の成立及び効力は、当該法律行為の当時において当該法律行為に最も密接な関係がある地の法による。
2前項の場合において、法律行為において特徴的な給付を当事者の一方のみが行うものであるときは、その給付を行う当事者の常居所地法(その当事者が当該法律行為に関係する事業所を有する場合にあっては当該事業所の所在地の法、その当事者が当該法律行為に関係する二以上の事業所で法を異にする地に所在するものを有する場合にあってはその主たる事業所の所在地の法)を当該法律行為に最も密接な関係がある地の法と推定する。
3第一項の場合において、不動産を目的物とする法律行為については、前項の規定にかかわらず、その不動産の所在地法を当該法律行為に最も密接な関係がある地の法と推定する。
法の適用に関する通則法 第9条(当事者による準拠法の変更) 詳細ページ
(当事者による準拠法の変更)
第九条当事者は、法律行為の成立及び効力について適用すべき法を変更することができる。ただし、第三者の権利を害することとなるときは、その変更をその第三者に対抗することができない。
法の適用に関する通則法 第10条(法律行為の方式) 詳細ページ
(法律行為の方式)
第十条法律行為の方式は、当該法律行為の成立について適用すべき法(当該法律行為の後に前条の規定による変更がされた場合にあっては、その変更前の法)による。
2前項の規定にかかわらず、行為地法に適合する方式は、有効とする。
3法を異にする地に在る者に対してされた意思表示については、前項の規定の適用に当たっては、その通知を発した地を行為地とみなす。
4法を異にする地に在る者の間で締結された契約の方式については、前二項の規定は、適用しない。この場合においては、第一項の規定にかかわらず、申込みの通知を発した地の法又は承諾の通知を発した地の法のいずれかに適合する契約の方式は、有効とする。
5前三項の規定は、動産又は不動産に関する物権及びその他の登記をすべき権利を設定し又は処分する法律行為の方式については、適用しない。
法の適用に関する通則法 第11条(消費者契約の特例) 詳細ページ
(消費者契約の特例)
第十一条消費者(個人(事業として又は事業のために契約の当事者となる場合におけるものを除く。)をいう。以下この条において同じ。)と事業者(法人その他の社団又は財団及び事業として又は事業のために契約の当事者となる場合における個人をいう。以下この条において同じ。)との間で締結される契約(労働契約を除く。以下この条において「消費者契約」という。)の成立及び効力について第七条又は第九条の規定による選択又は変更により適用すべき法が消費者の常居所地法以外の法である場合であっても、消費者がその常居所地法中の特定の強行規定を適用すべき旨の意思を事業者に対し表示したときは、当該消費者契約の成立及び効力に関しその強行規定の定める事項については、その強行規定をも適用する。
2消費者契約の成立及び効力について第七条の規定による選択がないときは、第八条の規定にかかわらず、当該消費者契約の成立及び効力は、消費者の常居所地法による。
3消費者契約の成立について第七条の規定により消費者の常居所地法以外の法が選択された場合であっても、当該消費者契約の方式について消費者がその常居所地法中の特定の強行規定を適用すべき旨の意思を事業者に対し表示したときは、前条第一項、第二項及び第四項の規定にかかわらず、当該消費者契約の方式に関しその強行規定の定める事項については、専らその強行規定を適用する。
4消費者契約の成立について第七条の規定により消費者の常居所地法が選択された場合において、当該消費者契約の方式について消費者が専らその常居所地法によるべき旨の意思を事業者に対し表示したときは、前条第二項及び第四項の規定にかかわらず、当該消費者契約の方式は、専ら消費者の常居所地法による。
5消費者契約の成立について第七条の規定による選択がないときは、前条第一項、第二項及び第四項の規定にかかわらず、当該消費者契約の方式は、消費者の常居所地法による。
6前各項の規定は、次のいずれかに該当する場合には、適用しない。
一事業者の事業所で消費者契約に関係するものが消費者の常居所地と法を異にする地に所在した場合であって、消費者が当該事業所の所在地と法を同じくする地に赴いて当該消費者契約を締結したとき。ただし、消費者が、当該事業者から、当該事業所の所在地と法を同じくする地において消費者契約を締結することについての勧誘をその常居所地において受けていたときを除く。
二事業者の事業所で消費者契約に関係するものが消費者の常居所地と法を異にする地に所在した場合であって、消費者が当該事業所の所在地と法を同じくする地において当該消費者契約に基づく債務の全部の履行を受けたとき、又は受けることとされていたとき。ただし、消費者が、当該事業者から、当該事業所の所在地と法を同じくする地において債務の全部の履行を受けることについての勧誘をその常居所地において受けていたときを除く。
三消費者契約の締結の当時、事業者が、消費者の常居所を知らず、かつ、知らなかったことについて相当の理由があるとき。
四消費者契約の締結の当時、事業者が、その相手方が消費者でないと誤認し、かつ、誤認したことについて相当の理由があるとき。
法の適用に関する通則法 第12条(労働契約の特例) 詳細ページ
(労働契約の特例)
第十二条労働契約の成立及び効力について第七条又は第九条の規定による選択又は変更により適用すべき法が当該労働契約に最も密接な関係がある地の法以外の法である場合であっても、労働者が当該労働契約に最も密接な関係がある地の法中の特定の強行規定を適用すべき旨の意思を使用者に対し表示したときは、当該労働契約の成立及び効力に関しその強行規定の定める事項については、その強行規定をも適用する。
2前項の規定の適用に当たっては、当該労働契約において労務を提供すべき地の法(その労務を提供すべき地を特定することができない場合にあっては、当該労働者を雇い入れた事業所の所在地の法。次項において同じ。)を当該労働契約に最も密接な関係がある地の法と推定する。
3労働契約の成立及び効力について第七条の規定による選択がないときは、当該労働契約の成立及び効力については、第八条第二項の規定にかかわらず、当該労働契約において労務を提供すべき地の法を当該労働契約に最も密接な関係がある地の法と推定する。
出

一次情報

原文ママ

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