特許権侵害差止等請求事件

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事件番号
令和5(受)14
裁判年月日
令和7年3月3日
裁判所
最高裁判所第二小法廷
裁判種別
判決
結果
棄却
判例集等
民集 第79巻3号681頁
原審
知的財産高等裁判所
原審事件番号
平成30(ネ)10077

判示事項

1 動画共有サービスを提供するため、米国所在のサーバからインターネットを通じてユーザが使用する我が国所在の端末にプログラムを配信することが、特許法2条3項1号〈定義 物(プログラム等を含む。以下同じ。)の発明にあつては、その物の生産、使用、譲渡等(譲渡及び貸渡しをいい、その物がプログラム等である場合には、電気通信回線を通じた提供を含む。以下同じ。)、輸出若しくは輸入又は譲渡等の申出(譲渡等のための展示を含む。以下同じ。)をする行為〉にいう「電気通信回線を通じた提供」に当たるとされた事例
2 動画共有サービスを提供するため、米国所在のサーバからインターネットを通じてユーザが使用する我が国所在の端末にプログラムを配信することが、特許法101条1号〈侵害とみなす行為 特許が物の発明についてされている場合において、業として、その物の生産にのみ用いる物の生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為〉にいう「譲渡等」に当たるとされた事例

裁判要旨

1 Yらが、動画共有サービスを提供するため、米国所在のサーバから、インターネットを通じ、ユーザが使用する我が国所在の端末に対し、Xの有する特許権に係るプログラムの発明の技術的範囲に属するプログラムを配信することは、次の⑴~⑶など判示の事情の下では、特許法2条3項1号〈定義 物(プログラム等を含む。以下同じ。)の発明にあつては、その物の生産、使用、譲渡等(譲渡及び貸渡しをいい、その物がプログラム等である場合には、電気通信回線を通じた提供を含む。以下同じ。)、輸出若しくは輸入又は譲渡等の申出(譲渡等のための展示を含む。以下同じ。)をする行為〉にいう「電気通信回線を通じた提供」に当たる。
⑴ 上記の配信は、上記端末を使用するユーザが、上記サービスの提供を受けるために、上記サービスに係る動画を視聴するためのウェブページにアクセスすると当然に行われる。
⑵ 上記発明は、動画とコメントの表示範囲を調整等することにより、コメントの読みにくさを低減させるという効果を奏するものであるところ、上記サービスは、上記の配信により上記端末にインストールされた上記プログラムを利用することにより、我が国において、上記の調整等がされた動画をユーザに視聴させるものである。
⑶ Xが上記特許権を有することとの関係で、上記の配信が、Xに経済的な影響を及ぼさないというべき事情はうかがわれない。
2 Yらが、動画共有サービスを提供するため、米国所在のサーバから、インターネットを通じ、ユーザが使用する我が国所在の端末に対し、Xの有する特許権に係る装置の発明の技術的範囲に属する装置の生産にのみ用いるプログラムを配信することは、次の⑴~⑶など判示の事情の下では、特許法101条1号〈侵害とみなす行為 特許が物の発明についてされている場合において、業として、その物の生産にのみ用いる物の生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為〉にいう「譲渡等」に当たる。
⑴ 上記の配信は、上記端末を使用するユーザが、上記サービスの提供を受けるために、上記サービスに係る動画を視聴するためのウェブページにアクセスすると当然に行われる。
⑵ 上記発明は、動画とコメントの表示範囲を調整等することにより、コメントの読みにくさを低減させるという効果を奏するものであるところ、上記サービスは、上記の配信及びそれに引き続く上記プログラムの上記端末へのインストールによって、上記装置が我が国の領域内で生産され、それが使用されるようにし、我が国において、上記の調整等がされた動画をユーザに視聴させるものである。
⑶ Xが上記特許権を有することとの関係で、上記の配信が、Xに経済的な影響を及ぼさないというべき事情はうかがわれない。

参照法条

(1、2につき)特許法68条〈特許権の効力〉、特許法第4章第2節 権利侵害 (1につき)特許法2条3項1号〈定義 物(プログラム等を含む。以下同じ。)の発明にあつては、その物の生産、使用、譲渡等(譲渡及び貸渡しをいい、その物がプログラム等である場合には、電気通信回線を通じた提供を含む。以下同じ。)、輸出若しくは輸入又は譲渡等の申出(譲渡等のための展示を含む。以下同じ。)をする行為〉 (2につき)特許法101条1号〈侵害とみなす行為 特許が物の発明についてされている場合において、業として、その物の生産にのみ用いる物の生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をする行為〉

この裁判例が参照する条文の解説

一次情報

判示事項・裁判要旨・参照法条は、裁判所ウェブサイトの記載を そのまま転記しています。要約や論評は加えていません。文中の〈 〉内は、条文の見出しを 当サイトが補ったものです。 取得日 2026-09-07