著作権法 / テーマ別まとめ

貸与権

公的資料に現れる論点です。条文と判例から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

貸与権は、著作物・実演・レコードを複製物の貸与という形で公衆に提供することについて、著作者・実演家・レコード製作者に認められる権利です。実演家とレコード製作者については、発売から一定期間を過ぎた商業用レコード(期間経過商業用レコード)の貸与には貸与権自体は及ばず、代わりに貸レコード業者から報酬を受ける権利に切り替わる仕組みになっています。

貸与権
主体対象期間経過後の扱い権利者への報酬
著作者著作物の複製物(映画を除く)常に許諾権(期間経過規定なし)なし(許諾権のみ)
実演家商業用レコードに録音された実演貸与権及ばず、報酬請求権に相当な額の報酬(貸レコード業者へ)
レコード製作者レコードが複製された商業用レコード貸与権及ばず、報酬請求権に相当な額の報酬(貸レコード業者へ)
  • 「期間経過商業用レコード」は、最初に販売された日から一月以上十二月を超えない範囲で政令が定める期間を経過した商業用レコード。
  • 著作者の貸与権は映画の著作物には及ばず、映画に複製されている著作物の複製物も対象外。
  • 期間経過商業用レコードの貸与で報酬を支払う義務を負うのは、貸与を営業として行う貸レコード業者。
  • 実演家・レコード製作者の許諾に係る使用料を受ける権利は、指定団体を通じて行使できる。
  • 報酬・使用料の行使に関する規定は著作権法95条の一部を準用し、用語の読み替えがある。
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貸与権

貸与権について、条文は何を定めているか。

第26_3条貸与権著作物の複製物の貸与を許諾する権利1項判例なし
  • 映画の著作物には貸与権が及ばない
  • 映画に複製されている著作物の複製物も対象外
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第95_3条貸与権等実演家に貸与権、期間経過後は報酬請求権6項判例なし
  • 商業用レコードに録音された実演の貸与を許諾できる
  • 一月以上十二月以内の政令で定める期間経過後は貸与権は及ばない
  • 期間経過後は貸レコード業者が相当な額の報酬を支払う
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第97_3条貸与権等レコード製作者にも貸与権と報酬請求権7項判例なし
  • レコードが複製された商業用レコードの貸与を許諾できる
  • 期間経過商業用レコードの貸与には貸与権が及ばない
  • 期間経過後は貸レコード業者がレコード製作者に相当な額の報酬を支払う
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

著作権法 第26_3条(貸与権) 詳細ページ
(貸与権)
第二十六条の三著作者は、その著作物(映画の著作物を除く。)をその複製物(映画の著作物において複製されている著作物にあつては、当該映画の著作物の複製物を除く。)の貸与により公衆に提供する権利を専有する。
著作権法 第95_3条(貸与権等) 詳細ページ
(貸与権等)
第九十五条の三実演家は、その実演をそれが録音されている商業用レコードの貸与により公衆に提供する権利を専有する。
2前項の規定は、最初に販売された日から起算して一月以上十二月を超えない範囲内において政令で定める期間を経過した商業用レコード(複製されているレコードのすべてが当該商業用レコードと同一であるものを含む。以下「期間経過商業用レコード」という。)の貸与による場合には、適用しない。
3商業用レコードの公衆への貸与を営業として行う者(以下「貸レコード業者」という。)は、期間経過商業用レコードの貸与により実演を公衆に提供した場合には、当該実演(著作隣接権の存続期間内のものに限る。)に係る実演家に相当な額の報酬を支払わなければならない。
4第九十五条第五項から第十四項までの規定は、前項の報酬を受ける権利について準用する。この場合において、同条第十項中「放送事業者等」とあり、及び同条第十二項中「第九十五条第一項の放送事業者等」とあるのは、「第九十五条の三第三項の貸レコード業者」と読み替えるものとする。
5第一項に規定する権利を有する者の許諾に係る使用料を受ける権利は、前項において準用する第九十五条第五項の団体によつて行使することができる。
6第九十五条第七項から第十四項までの規定は、前項の場合について準用する。この場合においては、第四項後段の規定を準用する。
著作権法 第97_3条(貸与権等) 詳細ページ
(貸与権等)
第九十七条の三レコード製作者は、そのレコードをそれが複製されている商業用レコードの貸与により公衆に提供する権利を専有する。
2前項の規定は、期間経過商業用レコードの貸与による場合には、適用しない。
3貸レコード業者は、期間経過商業用レコードの貸与によりレコードを公衆に提供した場合には、当該レコード(著作隣接権の存続期間内のものに限る。)に係るレコード製作者に相当な額の報酬を支払わなければならない。
4第九十七条第三項の規定は、前項の報酬を受ける権利の行使について準用する。
5第九十五条第六項から第十四項までの規定は、第三項の報酬及び前項において準用する第九十七条第三項に規定する団体について準用する。この場合においては、第九十五条の三第四項後段の規定を準用する。
6第一項に規定する権利を有する者の許諾に係る使用料を受ける権利は、第四項において準用する第九十七条第三項の団体によつて行使することができる。
7第五項の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、第五項中「第九十五条第六項」とあるのは、「第九十五条第七項」と読み替えるものとする。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。