著作権法 / テーマ別まとめ

著作者の権利/補償金等

補償金等の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

著作権法上の裁定制度に伴う補償金の額の決定と、それをめぐる不服申立て・供託の手続を定めています。文化庁長官が補償金の額や算出方法を定める際の諮問、額に不服がある当事者による訴え、審査請求における主張の制限、支払うべき補償金の供託義務について、それぞれの要件と期限を整理しています。

補償金等
手続対象となる補償金期限・要件備考
文化審議会への諮問算出方法・補償金額の決定定める前に諮問文化庁長官が行う
補償金額の訴え裁定に係る補償金額裁定を知った日から6月以内著作権者⇔利用者が被告
審査請求の制限裁定・裁定をしない処分額の不服は理由にできない著作権者不明等なら例外あり
補償金等の供託支払うべき補償金受領拒否・不能・不知等著作権者住所地の供託所へ
  • 74条1項の供託事由は、受領拒否・受領不能・著作権者不知(過失があるときを除く)・72条1項の訴え提起・質権設定(質権者の承諾を得た場合を除く)の5つ
  • 74条2項は訴え提起時のみ適用され、著作権者の請求があれば見積金額を支払い、裁定に係る額との差額を供託する
  • 74条3項の供託先は、著作権者の住所・居所が国内で知れている場合はその最寄りの供託所、それ以外は供託者の住所・居所の最寄りの供託所
  • 74条4項の通知義務は、著作権者の不明その他の理由により通知できない場合は適用されない
  • 73条ただし書は、67条1項又は67条の3第1項の裁定等について、著作権者の不明その他これに準ずる理由で72条1項の訴えを提起できない場合に限り適用される
  • 71条の諮問対象は、33条2項等の算出方法(一号)と67条1項等の補償金の額(二号)の両方
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補償金等

補償金等について、条文は何を定めているか。

第71条文化審議会への諮問補償金の額や算出方法は諮問が必要1項・2号判例なし
  • 文化庁長官が算出方法や補償金額を定める際は文化審議会に諮問する
  • 対象は33条2項〈教科用図書等への掲載〉等の算出方法と67条1項〈著作権者不明等の場合における著作物の利用〉等の補償金額
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第72条補償金の額についての訴え補償金額に不服なら訴えで増減を求める2項判例なし
  • 裁定があったことを知った日から6月以内に訴えを提起できる
  • 67条の2第5項〈裁定申請中の著作物の利用〉又は6項は裁定をしない処分が対象になる
  • 利用者が原告なら著作権者、著作権者が原告なら利用者が被告
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第73条補償金の額についての審査請求の制限審査請求では補償金額の不服は言えない1項判例なし
  • 裁定・裁定をしない処分への審査請求で額の不当を理由にできない
  • 著作権者不明等で訴えを提起できない場合は例外的に主張できる
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第74条補償金等の供託受領拒否や著作権者不明なら供託する4項・5号判例なし
  • 受領拒否・受領不能・著作権者不知・訴え提起・質権設定時に供託する
  • 訴え提起時は著作権者の請求で見積額を支払い差額を供託
  • 供託後は著作権者へ通知(不明等の場合を除く)
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

著作権法 第71条(文化審議会への諮問) 詳細ページ
(文化審議会への諮問)
第七十一条文化庁長官は、次に掲げる事項を定める場合には、文化審議会に諮問しなければならない。
一第三十三条第二項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三十三条の二第二項又は第三十三条の三第二項の算出方法
著作権法 第72条(補償金の額についての訴え) 詳細ページ
(補償金の額についての訴え)
第七十二条第六十七条第一項、第六十七条の二第五項若しくは第六項、第六十七条の三第一項、第六十八条第一項又は第六十九条第一項の規定に基づき定められた補償金の額について不服がある当事者は、これらの規定による裁定(第六十七条の二第五項又は第六項に係る場合にあつては、第六十七条第一項の裁定をしない処分)があつたことを知つた日から六月以内に、訴えを提起してその額の増減を求めることができる。
2前項の訴えにおいては、訴えを提起する者が著作物を利用する者であるときは著作権者を、著作権者であるときは著作物を利用する者を、それぞれ被告としなければならない。
著作権法 第73条(補償金の額についての審査請求の制限) 詳細ページ
(補償金の額についての審査請求の制限)
第七十三条第六十七条第一項、第六十七条の三第一項、第六十八条第一項又は第六十九条第一項の裁定又は裁定をしない処分についての審査請求においては、その裁定又は裁定をしない処分に係る補償金の額についての不服をその裁定又は裁定をしない処分についての不服の理由とすることができない。ただし、第六十七条第一項又は第六十七条の三第一項の裁定又は裁定をしない処分を受けた者が著作権者の不明その他これに準ずる理由により前条第一項の訴えを提起することができない場合は、この限りでない。
著作権法 第74条(補償金等の供託) 詳細ページ
(補償金等の供託)
第七十四条第三十三条第二項(同条第四項において準用する場合を含む。)、第三十三条の二第二項、第三十三条の三第二項、第六十八条第一項又は第六十九条第一項の補償金を支払うべき者は、次に掲げる場合には、その補償金の支払に代えてその補償金を供託しなければならない。
一補償金の提供をした場合において、著作権者がその受領を拒んだとき。
二著作権者が補償金を受領することができないとき。
三その者が著作権者を確知することができないとき(その者に過失があるときを除く。)。
四その者がその補償金の額について第七十二条第一項の訴えを提起したとき。
五当該著作権を目的とする質権が設定されているとき(当該質権を有する者の承諾を得た場合を除く。)。
2前項第四号の場合において、著作権者の請求があるときは、当該補償金を支払うべき者は、自己の見積金額を支払い、裁定に係る補償金の額との差額を供託しなければならない。
3第六十七条第一項、第六十七条の二第五項、第六十七条の三第一項若しくは前二項の規定による補償金の供託又は第六十七条の二第一項の規定による担保金の供託は、著作権者が国内に住所又は居所で知れているものを有する場合にあつては当該住所又は居所の最寄りの供託所に、その他の場合にあつては供託をする者の住所又は居所の最寄りの供託所に、それぞれするものとする。
4前項の供託をした者は、すみやかにその旨を著作権者に通知しなければならない。ただし、著作権者の不明その他の理由により著作権者に通知することができない場合は、この限りでない。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。