実用新案法 / テーマ別まとめ

実用新案権

実用新案権の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

実用新案権は、実用新案登録出願について設定の登録がされることで発生し、出願の日から10年間存続します。権利者は業として登録実用新案を独占的に実施でき、専用実施権・通常実施権の設定や、不実施・利用抵触・公共の利益を理由とする裁定による通常実施権など、実施権をめぐる各種の制度が定められています。あわせて、明細書等の訂正手続や、特許法の準用による効力の及ぶ範囲・共有関係なども規定されています。

実用新案権
項目内容
発生設定の登録により発生する
存続期間出願の日から10年
効力業として独占的に実施できる
他人の権利との関係抵触時は実施できない
専用実施権設定範囲内で独占的に実施
通常実施権許諾範囲内で実施できる
裁定による通常実施権不実施・利用抵触・公益で発生
質権別段の定めがない限り実施不可
  • 明細書等の訂正は原則一回のみで、期間や訂正目的に制限がある(14条の2)
  • 訂正書の記載に不備があると、特許庁長官が補正を命じることがある(14条の3)
  • 専用実施権・通常実施権には特許法の各規定が多数準用される(18条・19条)
  • 無効審判請求登録前の実施による通常実施権(20条)は相当の対価の支払いを伴う
  • 通常実施権の移転は、事業とともにする場合など一定の場合に限られる(24条)
  • 実用新案権には特許法の効力の及ばない範囲や共有等の規定も準用される(26条)
1

実用新案権

実用新案権について、条文は何を定めているか。

第14条実用新案権の設定の登録登録により発生し、公報に事項掲載4項・7号判例なし
  • 実用新案権は設定の登録で発生する
  • 出願放棄・取下げ・却下でなければ登録される
  • 権利者名や考案者名等を実用新案公報に掲載する
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第14_2条明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正明細書等の訂正は原則1回のみ可能13項・6号判例なし
  • 訂正できるのは一定の期間内で、内容も減縮・誤記訂正等に限る
  • 出願時の記載範囲内で、範囲の拡張・変更は不可
  • 請求項の削除のみが目的なら別途訂正できる
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第14_3条訂正に係る補正命令訂正内容に問題があれば補正命令1項・4号判例なし
  • 訂正後の請求範囲が物品の形状等に係らないと補正命令の対象
  • 実体的な登録要件を満たさない訂正も補正命令の対象
  • 記載が不足・著しく不明確な場合も補正命令の対象
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第15条存続期間存続期間は出願日から10年1項判例なし
  • 実用新案権の存続期間は出願の日から10年で終了する
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第16条実用新案権の効力業として独占的に実施できる権利1項判例なし
  • 実用新案権者は業として登録実用新案を実施する権利を専有する
  • 専用実施権を設定した範囲は専用実施権者が専有する
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第17条他人の登録実用新案等との関係他人の先願権利と抵触時は実施不可1項判例なし
  • 出願日前の他人の登録実用新案・特許発明・登録意匠等を利用する場合
  • 他人の意匠権・商標権と抵触する場合も業として実施できない
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第17_2条実用新案権の移転の特例一定要件で登録の移転を請求できる3項判例なし
  • 一定の要件に該当すれば登録を受ける権利者が移転を請求できる
  • 移転登録があれば、初めから移転先に帰属していたとみなす
  • 共有持分の移転には特許法73条1項の準用規定は適用されない
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第18条専用実施権専用実施権は範囲内で独占的に実施3項判例なし
  • 実用新案権者は専用実施権を設定できる
  • 専用実施権者は設定範囲内で業として独占的に実施する
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第19条通常実施権通常実施権は許諾範囲内で実施可能3項判例なし
  • 実用新案権者は他人に通常実施権を許諾できる
  • 通常実施権者は法律または設定行為の範囲内で実施できる
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第20条無効審判の請求登録前の実施による通常実施権無効審判請求登録前の実施で法定の通常実施権2項・3号判例なし
  • 要件不知のまま実施・準備していた者に通常実施権が発生する
  • 実施・準備していた発明・事業の目的範囲内に限られる
  • 実用新案権者等は相当の対価を受ける権利がある
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第21条不実施の場合の通常実施権の設定の裁定不実施が続けば裁定で通常実施権3項判例なし
  • 3年以上国内で適当に実施されていないと協議を求められる
  • 出願日から4年経過前は協議を求められない
  • 協議不成立なら特許庁長官の裁定を請求できる
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第22条自己の登録実用新案の実施をするための通常実施権の設定の裁定利用・抵触関係の解消へ裁定を請求可7項判例なし
  • 17条〈他人の登録実用新案等との関係〉に該当する場合、他人に協議を求められる
  • 協議不成立なら特許庁長官の裁定を請求できる
  • 不当に利益を害するときは裁定できない
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第23条公共の利益のための通常実施権の設定の裁定公共の利益のためなら裁定で実施可3項判例なし
  • 公共の利益のため特に必要なら協議を求められる
  • 協議不成立なら経済産業大臣の裁定を請求できる
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第24条通常実施権の移転等通常実施権の移転・質権設定には制限5項判例なし
  • 原則、事業とともにする場合等でなければ移転できない
  • 質権設定も実用新案権者等の承諾が必要
  • 裁定による通常実施権は移転・消滅の扱いが個別に定まる
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第25条質権質権者は原則、実施できない3項判例なし
  • 契約で別段の定めがなければ質権者は実施できない
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第26条特許法の準用特許法の多数の規定を準用1項判例 6件
  • 効力の及ばない範囲や技術的範囲などを準用する
  • 共有・先使用・相続人不存在時の消滅なども準用する
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第26条実用新案法

考案の技術的範囲に属するか否かの判断に当たり製造方法の相違を考慮することの可否

裁判要旨考案の技術的範囲に属するか否かの判断に当たつて製造方法の相違を考慮の中に入れることはできない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和56年6月30日 昭和54(オ)336
登載
民集 第35巻4号848頁
参照法条
実用新案法1条,実用新案法3条,実用新案法26条,特許法70条
論点2第26条実用新案法

実用新案の技術的範囲の認定

裁判要旨実用新案の明細書により当該実用新案の技術的範囲を確定するにあたつては、明細書中の「登録請求の範囲」の項記載の意味内容を具体的、正確に判断する資料として、右明細書の他の部分に記載された考案の構造及び作用効果を考慮することができる。
裁判
最高裁判所第三小法廷 昭和50年5月27日 昭和50(オ)54
登載
集民 第115号1頁
参照法条
実用新案法26条,実用新案法施行規則1条,実用新案法施行規則2条,実用新案法施行規則3条,特許法70条
論点3第26条実用新案法

イ号物件が登録実用新案の技術的範囲に属するとした判断に経験則違反又は理由不備の違法があるとされた事例

裁判要旨判文参照
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和50年10月9日 昭和49(オ)175
登載
集民 第116号259頁
参照法条
実用新案法26条,特許法70条
論点4第26条実用新案法

一、特許発明または実用新案の技術的範囲についての判定の性質
二、右判定は行政不服審査の対象となるか

裁判要旨一、特許発明または実用新案の技術的範囲についての判定は、特許庁のたんなる意見の表明であつて、鑑定的性質を有するにとどまる。
二、右判定は行政不服審査の対象となりえない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和43年4月18日 昭和42(行ツ)47
登載
民集 第22巻4号936頁
参照法条
(1・2項につき),特許法71条,実用新案法26条,(2項につき),行政不服審査法2条1項,行政不服審査法4条1項
論点5第26条実用新案法

「椅子用座席」の表張りに関する実用新案権の権利範囲に関する認定事例

裁判要旨原審の確定した本件実用新案の目的、作用効果および椅子の構造上被布をもつて緩衝体を被蓋してこれを固着する必要ある部分の範囲とを合せ考えれば、本件実用新案公報記載の「座席枠体」に椅子の背当部分も含まれるものと解するのが相当である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和42年12月22日 昭和42(オ)804
登載
集民 第89号589頁
参照法条
実用新案法26条,特許法70条
論点6第26条実用新案法

実用新案法第二六条〈特許法の準用〉の法意

裁判要旨実用新案法第二六条〈特許法の準用〉は特許法第七〇条を準用しているから、実用新案の技術的範囲、したがつてまたその権利の範囲は、登録請求の願書添付の明細書にある登録請求の範囲の記載に基づいて定められなければならないが、右範囲の記載の意味内容をより具体的に正確に判断する資料として、右明細書の他の部分に記載されている考案の作用効果を考慮することはなんら差し支えない。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和41年11月18日 昭和39(オ)1469
登載
集民 第85号167頁
参照法条
実用新案法26条,特許法70条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

実用新案法 第14条(実用新案権の設定の登録) 詳細ページ
(実用新案権の設定の登録)
第十四条実用新案権は、設定の登録により発生する。
2実用新案登録出願があつたときは、その実用新案登録出願が放棄され、取り下げられ、又は却下された場合を除き、実用新案権の設定の登録をする。
3前項の登録があつたときは、次に掲げる事項を実用新案公報に掲載しなければならない。
一実用新案権者の氏名又は名称及び住所又は居所
二実用新案登録出願の番号及び年月日
三考案者の氏名及び住所又は居所
四願書に添付した明細書及び実用新案登録請求の範囲に記載した事項並びに図面の内容
五願書に添付した要約書に記載した事項
六登録番号及び設定の登録の年月日
七前各号に掲げるもののほか、必要な事項
4特許法第六十四条第三項の規定は、前項の規定により同項第五号の要約書に記載した事項を実用新案公報に掲載する場合に準用する。
実用新案法 第14_2条(明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正) 詳細ページ
(明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正)
第十四条の二実用新案権者は、次に掲げる場合を除き、願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正を一回に限りすることができる。
一第十三条第三項の規定による最初の実用新案技術評価書の謄本の送達があつた日から二月を経過したとき。
二実用新案登録無効審判について、第三十九条第一項の規定により最初に指定された期間を経過したとき。
2前項の訂正は、次に掲げる事項を目的とするものに限る。
一実用新案登録請求の範囲の減縮
二誤記の訂正
三明瞭でない記載の釈明
四他の請求項の記載を引用する請求項の記載を当該他の請求項の記載を引用しないものとすること。
3第一項の訂正は、願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面(前項第二号に掲げる事項を目的とする訂正の場合にあつては、願書に最初に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面)に記載した事項の範囲内においてしなければならない。
4第一項の訂正は、実質上実用新案登録請求の範囲を拡張し、又は変更するものであつてはならない。
5特許法第四条の規定は、第一項第一号に規定する期間に準用する。
6第一項の訂正をする者がその責めに帰することができない理由により同項第一号に規定する期間を経過するまでにその訂正をすることができないときは、同号の規定にかかわらず、その理由がなくなつた日から十四日(在外者にあつては、二月)以内でその期間の経過後六月以内にその訂正をすることができる。
7実用新案権者は、第一項の訂正をする場合のほか、請求項の削除を目的とするものに限り、願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正をすることができる。ただし、実用新案登録無効審判が特許庁に係属している場合において第四十一条において準用する特許法第百五十六条第一項の規定による通知があつた後(同条第三項の規定による審理の再開がされた場合にあつては、その後更に同条第一項の規定による通知があつた後)は、願書に添付した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の訂正をすることができない。
8第一項及び前項の訂正は、実用新案権の消滅後においても、することができる。ただし、実用新案登録無効審判により無効にされた後は、この限りでない。
9第一項又は第七項の訂正をするには、訂正書を提出しなければならない。
10第一項の訂正をするときは、訂正書に訂正した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面を添付しなければならない。
11第一項又は第七項の訂正があつたときは、その訂正後における明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面により実用新案登録出願及び実用新案権の設定の登録がされたものとみなす。
12第一項又は第七項の訂正があつたときは、第一項の訂正にあつては訂正した明細書及び実用新案登録請求の範囲に記載した事項並びに図面の内容を、第七項の訂正にあつてはその旨を、実用新案公報に掲載しなければならない。
13特許法第百二十七条及び第百三十二条第三項の規定は、第一項及び第七項の場合に準用する。
実用新案法 第14_3条(訂正に係る補正命令) 詳細ページ
(訂正に係る補正命令)
第十四条の三特許庁長官は、訂正書(前条第一項の訂正に係るものに限る。)の提出があつた場合において、その訂正書に添付した訂正した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の記載が次の各号のいずれかに該当するときは、相当の期間を指定して、その訂正書に添付した訂正した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面について補正をすべきことを命ずることができる。
一その訂正書に添付した訂正した実用新案登録請求の範囲に記載されている事項により特定される考案が物品の形状、構造又は組合せに係るものでないとき。
二その訂正書に添付した訂正した実用新案登録請求の範囲に記載されている事項により特定される考案が第四条の規定により実用新案登録をすることができないものであるとき。
三その訂正書に添付した訂正した明細書、実用新案登録請求の範囲又は図面の記載が第五条第六項第四号又は第六条に規定する要件を満たしていないとき。
四その訂正書に添付した訂正した明細書、実用新案登録請求の範囲若しくは図面に必要な事項が記載されておらず、又はその記載が著しく不明確であるとき。
実用新案法 第15条(存続期間) 詳細ページ
(存続期間)
第十五条実用新案権の存続期間は、実用新案登録出願の日から十年をもつて終了する。
実用新案法 第16条(実用新案権の効力) 詳細ページ
(実用新案権の効力)
第十六条実用新案権者は、業として登録実用新案の実施をする権利を専有する。ただし、その実用新案権について専用実施権を設定したときは、専用実施権者がその登録実用新案の実施をする権利を専有する範囲については、この限りでない。
実用新案法 第17条(他人の登録実用新案等との関係) 詳細ページ
(他人の登録実用新案等との関係)
第十七条実用新案権者、専用実施権者又は通常実施権者は、その登録実用新案がその実用新案登録出願の日前の出願に係る他人の登録実用新案、特許発明若しくは登録意匠若しくはこれに類似する意匠を利用するものであるとき、又はその実用新案権がその実用新案登録出願の日前の出願に係る他人の意匠権若しくは商標権と抵触するときは、業としてその登録実用新案の実施をすることができない。
実用新案法 第17_2条(実用新案権の移転の特例) 詳細ページ
(実用新案権の移転の特例)
第十七条の二実用新案登録が第三十七条第一項第二号に規定する要件に該当するとき(その実用新案登録が第十一条第一項において準用する特許法第三十八条の規定に違反してされたときに限る。)又は第三十七条第一項第五号に規定する要件に該当するときは、当該実用新案登録に係る考案について実用新案登録を受ける権利を有する者は、経済産業省令で定めるところにより、その実用新案権者に対し、当該実用新案権の移転を請求することができる。
2前項の規定による請求に基づく実用新案権の移転の登録があつたときは、その実用新案権は、初めから当該登録を受けた者に帰属していたものとみなす。
3共有に係る実用新案権について第一項の規定による請求に基づきその持分を移転する場合においては、第二十六条において準用する特許法第七十三条第一項の規定は、適用しない。
実用新案法 第18条(専用実施権) 詳細ページ
(専用実施権)
第十八条実用新案権者は、その実用新案権について専用実施権を設定することができる。
2専用実施権者は、設定行為で定めた範囲内において、業としてその登録実用新案の実施をする権利を専有する。
3特許法第七十七条第三項から第五項まで(移転等)、第九十七条第二項(放棄)並びに第九十八条第一項第二号及び第二項(登録の効果)の規定は、専用実施権に準用する。
実用新案法 第19条(通常実施権) 詳細ページ
(通常実施権)
第十九条実用新案権者は、その実用新案権について他人に通常実施権を許諾することができる。
2通常実施権者は、この法律の規定により又は設定行為で定めた範囲内において、業としてその登録実用新案の実施をする権利を有する。
3特許法第七十三条第一項(共有)、第九十七条第三項(放棄)及び第九十九条(通常実施権の対抗力)の規定は、通常実施権に準用する。
実用新案法 第20条(無効審判の請求登録前の実施による通常実施権) 詳細ページ
(無効審判の請求登録前の実施による通常実施権)
第二十条次の各号のいずれかに該当する者であつて、特許法第百二十三条第一項の特許無効審判(以下この項において単に「特許無効審判」という。)の請求の登録前に、特許が同条第一項各号のいずれかに規定する要件に該当することを知らないで、日本国内において当該発明の実施である事業をしているもの又はその事業の準備をしているものは、その実施又は準備をしている発明及び事業の目的の範囲内において、その特許を無効にした場合における実用新案権又はその際現に存する専用実施権について通常実施権を有する。
一実用新案登録に係る考案と特許に係る発明とが同一である場合において、特許を無効にした場合における原特許権者
二特許を無効にしてその発明と同一の考案について正当権利者に実用新案登録をした場合における原特許権者
三前二号に掲げる場合において、特許無効審判の請求の登録の際現にその無効にした特許に係る特許権についての専用実施権又はその特許権若しくは専用実施権についての通常実施権を有する者
2当該実用新案権者又は専用実施権者は、前項の規定により通常実施権を有する者から相当の対価を受ける権利を有する。
実用新案法 第21条(不実施の場合の通常実施権の設定の裁定) 詳細ページ
(不実施の場合の通常実施権の設定の裁定)
第二十一条登録実用新案の実施が継続して三年以上日本国内において適当にされていないときは、その登録実用新案の実施をしようとする者は、実用新案権者又は専用実施権者に対し通常実施権の許諾について協議を求めることができる。ただし、その登録実用新案に係る実用新案登録出願の日から四年を経過していないときは、この限りでない。
2前項の協議が成立せず、又は協議をすることができないときは、その登録実用新案の実施をしようとする者は、特許庁長官の裁定を請求することができる。
3特許法第八十四条から第九十一条の二まで(裁定の手続等)の規定は、前項の裁定に準用する。
実用新案法 第22条(自己の登録実用新案の実施をするための通常実施権の設定の裁定) 詳細ページ
(自己の登録実用新案の実施をするための通常実施権の設定の裁定)
第二十二条実用新案権者又は専用実施権者は、その登録実用新案が第十七条に規定する場合に該当するときは、同条の他人に対しその登録実用新案の実施をするための通常実施権又は特許権若しくは意匠権についての通常実施権の許諾について協議を求めることができる。
2前項の協議を求められた第十七条の他人は、その協議を求めた実用新案権者又は専用実施権者に対し、これらの者がその協議により通常実施権又は特許権若しくは意匠権についての通常実施権の許諾を受けて実施をしようとする登録実用新案の範囲内において、通常実施権の許諾について協議を求めることができる。
3第一項の協議が成立せず、又は協議をすることができないときは、実用新案権者又は専用実施権者は、特許庁長官の裁定を請求することができる。
4第二項の協議が成立せず、又は協議をすることができない場合において、前項の裁定の請求があつたときは、第十七条の他人は、第七項において準用する特許法第八十四条の規定によりその者が答弁書を提出すべき期間として特許庁長官が指定した期間内に限り、特許庁長官の裁定を請求することができる。
5特許庁長官は、第三項又は前項の場合において、当該通常実施権を設定することが第十七条の他人又は実用新案権者若しくは専用実施権者の利益を不当に害することとなるときは、当該通常実施権を設定すべき旨の裁定をすることができない。
6特許庁長官は、前項に規定する場合のほか、第四項の場合において、第三項の裁定の請求について通常実施権を設定すべき旨の裁定をしないときは、当該通常実施権を設定すべき旨の裁定をすることができない。
7特許法第八十四条、第八十四条の二、第八十五条第一項及び第八十六条から第九十一条の二まで(裁定の手続等)の規定は、第三項又は第四項の裁定に準用する。
実用新案法 第23条(公共の利益のための通常実施権の設定の裁定) 詳細ページ
(公共の利益のための通常実施権の設定の裁定)
第二十三条登録実用新案の実施が公共の利益のため特に必要であるときは、その登録実用新案の実施をしようとする者は、実用新案権者又は専用実施権者に対し通常実施権の許諾について協議を求めることができる。
2前項の協議が成立せず、又は協議をすることができないときは、その登録実用新案の実施をしようとする者は、経済産業大臣の裁定を請求することができる。
3特許法第八十四条、第八十四条の二、第八十五条第一項及び第八十六条から第九十一条の二まで(裁定の手続等)の規定は、前項の裁定に準用する。
実用新案法 第24条(通常実施権の移転等) 詳細ページ
(通常実施権の移転等)
第二十四条通常実施権は、第二十一条第二項、第二十二条第三項若しくは第四項若しくは前条第二項、特許法第九十二条第三項又は意匠法第三十三条第三項の裁定による通常実施権を除き、実施の事業とともにする場合、実用新案権者(専用実施権についての通常実施権にあつては、実用新案権者及び専用実施権者)の承諾を得た場合及び相続その他の一般承継の場合に限り、移転することができる。
2通常実施権者は、第二十一条第二項、第二十二条第三項若しくは第四項若しくは前条第二項、特許法第九十二条第三項又は意匠法第三十三条第三項の裁定による通常実施権を除き、実用新案権者(専用実施権についての通常実施権にあつては、実用新案権者及び専用実施権者)の承諾を得た場合に限り、その通常実施権について質権を設定することができる。
3第二十一条第二項又は前条第二項の裁定による通常実施権は、実施の事業とともにする場合に限り、移転することができる。
4第二十二条第三項、特許法第九十二条第三項又は意匠法第三十三条第三項の裁定による通常実施権は、その通常実施権者の当該実用新案権、特許権又は意匠権が実施の事業とともに移転したときはこれらに従つて移転し、その実用新案権、特許権又は意匠権が実施の事業と分離して移転したとき、又は消滅したときは消滅する。
5第二十二条第四項の裁定による通常実施権は、その通常実施権者の当該実用新案権、特許権又は意匠権に従つて移転し、その実用新案権、特許権又は意匠権が消滅したときは消滅する。
実用新案法 第25条(質権) 詳細ページ
(質権)
第二十五条実用新案権、専用実施権又は通常実施権を目的として質権を設定したときは、質権者は、契約で別段の定をした場合を除き、当該登録実用新案の実施をすることができない。
2特許法第九十六条(物上代位)の規定は、実用新案権、専用実施権又は通常実施権を目的とする質権に準用する。
3特許法第九十八条第一項第三号及び第二項(登録の効果)の規定は、実用新案権又は専用実施権を目的とする質権に準用する。
実用新案法 第26条(特許法の準用) 詳細ページ
(特許法の準用)
第二十六条特許法第六十九条第一項及び第二項、第七十条から第七十一条の二まで(特許権の効力が及ばない範囲及び特許発明の技術的範囲)、第七十三条(共有)、第七十六条(相続人がない場合の特許権の消滅)、第七十九条(先使用による通常実施権)、第七十九条の二(特許権の移転の登録前の実施による通常実施権)、第八十一条、第八十二条(意匠権の存続期間満了後の通常実施権)、第九十七条第一項(放棄)並びに第九十八条第一項第一号及び第二項(登録の効果)の規定は、実用新案権に準用する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。