商標法 / テーマ別まとめ

マドリッド協定の議定書に基づく特例/商標登録出願等の特例

商標登録出願等の特例の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

マドリッド協定議定書に基づく国際登録が事後に一部・全部取り消された場合や、名義人が議定書上の国際出願をする資格を失った場合に、もとの名義人が改めて商標登録出願をするための特例をまとめています。再出願については、もとの国際登録の日への遡及、優先権の維持、拒絶理由・登録異議・無効審判・設定登録・存続期間に関する特則が定められています。

商標登録出願等の特例
条特例内容対象場面期限効果
68条の32取消し後の再出願国際登録の一部・全部取消し取消し日から3月以内もとの国際登録日にしたとみなす
68条の33廃棄後の再出願出願資格の喪失廃棄の効力発生から2年以内68の32を準用し同様に扱う
68条の34拒絶理由の特例再出願(一部は旧権利再出願)―要件違反等を拒絶理由に追加
68条の35設定登録の特例再出願国際登録日から10年以内に査定等10年経過後でも設定登録できる
68条の36存続期間の特例再出願による商標権―国際登録日から10年で満了
68条の37登録異議の特例旧国際登録に係る商標権の再出願―もとの登録に異議なければ不可
68条の38無効理由の特例再出願に係る商標登録―要件違反も無効理由に追加
68条の39除斥期間の特例旧国際登録に係る商標権の再出願―もとの登録が除斥期間超過なら不可
  • 68条の32第2項の遡及効は、期間内出願・商標が同一・指定商品役務が範囲内の3要件すべてを満たす場合に限る
  • 3月の出願期間に間に合わなくても、帰責事由がなければ理由消滅後14日(在外者2月)以内かつ期間経過後6月以内なら出願できる
  • パリ条約上の優先権や特許法43条の3第2項の優先権は、再出願にも引き継がれる
  • 出願の分割(10条1項)は、もとの国際登録で指定されていた商品・役務の範囲内に限られる
  • 存続期間の更新の可否を定める19条1項は、この特例による存続期間には適用されない
  • 68条の34第2項・68条の37・68条の39は「旧国際登録に係る商標権の再出願」に限られる特例
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商標登録出願等の特例

商標登録出願等の特例について、条文は何を定めているか。

第68_32条国際登録の取消し後の商標登録出願の特例国際登録取消し後に出願し直せる7項・3号判例なし
  • 取消しから3月以内の出願ならもとの国際登録日にしたとみなす
  • 商標が同一で指定商品・役務が旧登録の範囲内であることが条件
  • 理由消滅後14日(在外者2月)以内かつ6月以内なら出願可(帰責事由なき場合)
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第68_33条議定書の廃棄後の商標登録出願の特例議定書廃棄で資格喪失後も出願し直せる2項判例なし
  • 廃棄の効力発生から2年以内の出願が対象
  • 68条の32第2項〈国際登録の取消し後の商標登録出願の特例〉〜第7項の規定を準用する
  • 期間は3月ではなく2年に読み替えられる
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第68_34条拒絶理由の特例再出願特有の拒絶理由を追加する2項判例なし
  • 68条の32〈国際登録の取消し後の商標登録出願の特例〉・33や68条の32第2項各号の要件を満たさない出願は拒絶理由になる
  • 旧国際登録に係る商標権の再出願には15条1号〈拒絶の査定 その商標登録出願に係る商標が第三条、第四条第一項、第七条の二第一項、第八条第二項若しくは第五項、第五十一条第二項(第五十二条の二第二項において準用する場合を含む。)、第五十三条第二項又は第七十七条第三項において準用する特許法第二十五条の規定により商標登録をすることができないものであるとき。〉・2号は適用されない
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第68_35条商標権の設定の登録の特例10年以内の査定・審決なら設定登録できる1項判例なし
  • 国際登録日(更新時は直近更新日)から10年以内が基準
  • 18条2項〈商標権の設定の登録〉にかかわらず商標権の設定登録をする
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第68_36条存続期間の特例存続期間は国際登録日から10年で満了2項判例なし
  • 更新があれば直近更新日を起点に10年
  • 存続期間の更新を定める19条1項〈存続期間〉は適用されない
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第68_37条登録異議の申立ての特例旧登録に異議がなければ再出願にも異議不可1項判例なし
  • もとの国際登録に係る商標登録に、期間内に異議申立てがなければ対象
  • 対象となる再出願の商標登録には登録異議を申し立てられない
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第68_38条商標登録の無効の審判の特例再出願特有の無効理由を追加する1項判例なし
  • 68条の32〈国際登録の取消し後の商標登録出願の特例〉・33や68条の32第2項各号の規定違反も無効理由になる
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第68_39条もとの登録の除斥期間超過は再出願にも及ぶ1項判例なし
  • 設定登録から5年経過前でも、もとの登録が除斥期間超過なら請求不可
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

商標法 第68_32条(国際登録の取消し後の商標登録出願の特例) 詳細ページ
(国際登録の取消し後の商標登録出願の特例)
第六十八条の三十二議定書第六条(4)の規定により日本国を指定する国際登録の対象であつた商標について、当該国際登録において指定されていた商品又は役務の全部又は一部について当該国際登録が取り消されたときは、当該国際登録の名義人であつた者は、当該商品又は役務の全部又は一部について商標登録出願をすることができる。
2前項の規定による商標登録出願は、次の各号のいずれにも該当するときは、同項の国際登録の国際登録の日(同項の国際登録が事後指定に係るものである場合は当該国際登録に係る事後指定の日)にされたものとみなす。
一前項の商標登録出願が同項の国際登録が取り消された日から三月以内にされたものであること。
二商標登録を受けようとする商標が前項の国際登録の対象であつた商標と同一であること。
三前項の商標登録出願に係る指定商品又は指定役務が同項の国際登録において指定されていた商品又は役務の範囲に含まれていること。
3第一項の国際登録に係る国際商標登録出願についてパリ条約第四条の規定による優先権が認められていたときは、同項の規定による商標登録出願に当該優先権が認められる。
4第一項の国際登録に係る国際商標登録出願について第九条の三又は第十三条第一項において読み替えて準用する特許法第四十三条の三第二項の規定による優先権が認められていたときも、前項と同様とする。
5第一項の規定による商標登録出願についての第十条第一項の規定の適用については、同項中「商標登録出願の一部」とあるのは、「商標登録出願の一部(第六十八条の三十二第一項の国際登録において指定されていた商品又は役務の範囲に含まれているものに限る。)」とする。
6第一項の規定による商標登録出願をする者がその責めに帰することができない理由により第二項第一号に規定する期間内にその出願をすることができないときは、同号の規定にかかわらず、その理由がなくなつた日から十四日(在外者にあつては、二月)以内でその期間の経過後六月以内にその出願をすることができる。
7前項の規定によりされた商標登録出願は、第二項第一号に規定する期間が満了する時にされたものとみなす。
商標法 第68_33条(議定書の廃棄後の商標登録出願の特例) 詳細ページ
(議定書の廃棄後の商標登録出願の特例)
第六十八条の三十三議定書第十五条(5)(b)の規定により、日本国を指定する国際登録の名義人が議定書第二条(1)の規定に基づく国際出願をする資格を有する者でなくなつたときは、当該国際登録の名義人であつた者は、当該国際登録において指定されていた商品又は役務について商標登録出願をすることができる。
2前条第二項から第七項までの規定は、前項の規定による商標登録出願に準用する。この場合において、同条第二項第一号中「同項の国際登録が取り消された日から三月以内」とあるのは、「議定書第十五条(3)の規定による廃棄の効力が生じた日から二年以内」と読み替えるものとする。
商標法 第68_34条(拒絶理由の特例) 詳細ページ
(拒絶理由の特例)
第六十八条の三十四第六十八条の三十二第一項又は前条第一項の規定による商標登録出願についての第十五条の規定の適用については、同条中「次の各号のいずれかに該当するとき」とあるのは、「次の各号のいずれかに該当するとき又は第六十八条の三十二第一項若しくは第六十八条の三十三第一項の規定による商標登録出願が第六十八条の三十二第一項若しくは第六十八条の三十三第一項若しくは第六十八条の三十二第二項各号(第六十八条の三十三第二項において読み替えて準用する場合を含む。)に規定する要件を満たしていないとき」とする。
2国際登録に係る商標権であつたものについての第六十八条の三十二第一項又は前条第一項の規定による商標登録出願(第六十八条の三十七及び第六十八条の三十九において「旧国際登録に係る商標権の再出願」という。)については、第十五条(第一号及び第二号に係る部分に限る。)の規定は、適用しない。
商標法 第68_35条(商標権の設定の登録の特例) 詳細ページ
(商標権の設定の登録の特例)
第六十八条の三十五第六十八条の三十二第一項又は第六十八条の三十三第一項の規定による商標登録出願については、当該出願に係る国際登録の国際登録の日(国際登録の存続期間の更新がされているときは、直近の更新の日)から十年以内に商標登録をすべき旨の査定又は審決があつたときは、第十八条第二項の規定にかかわらず、商標権の設定の登録をする。
商標法 第68_36条(存続期間の特例) 詳細ページ
(存続期間の特例)
第六十八条の三十六前条に規定する商標権の存続期間は、当該出願に係る国際登録の国際登録の日(当該国際登録の存続期間の更新がされているときは、直近の更新の日)から十年をもつて終了する。
2前項に規定する商標権の存続期間については、第十九条第一項の規定は、適用しない。
商標法 第68_37条(登録異議の申立ての特例) 詳細ページ
(登録異議の申立ての特例)
第六十八条の三十七旧国際登録に係る商標権の再出願に係る商標登録についての第四十三条の二の規定の適用については、同条中「、商標登録」とあるのは、「、商標登録(旧国際登録に係る商標権の再出願に係る商標登録にあつては、もとの国際登録に係る商標登録について登録異議の申立てがされることなくこの条に規定する期間を経過したものを除く。)」とする。
商標法 第68_38条(商標登録の無効の審判の特例) 詳細ページ
(商標登録の無効の審判の特例)
第六十八条の三十八第六十八条の三十二第一項又は第六十八条の三十三第一項の規定による商標登録出願に係る商標登録についての第四十六条第一項の審判については、同項中「次の各号のいずれかに該当するとき」とあるのは、「次の各号のいずれかに該当するとき又は第六十八条の三十二第一項若しくは第六十八条の三十三第一項若しくは第六十八条の三十二第二項各号(第六十八条の三十三第二項において読み替えて準用する場合を含む。)の規定に違反してされたとき」とする。
商標法 第68_39条 詳細ページ
第六十八条の三十九旧国際登録に係る商標権の再出願に係る商標登録についての第四十七条の規定の適用については、同条中「請求することができない。」とあるのは、「請求することができない。商標権の設定の登録の日から五年を経過する前であつても、旧国際登録に係る商標権の再出願に係る商標登録については、もとの国際登録に係る商標登録について本条の規定により第四十六条第一項の審判の請求ができなくなつているときも、同様とする。」とする。
出

一次情報

原文ママ

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