労働安全衛生法 / テーマ別まとめ

監督等

監督等の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

労働安全衛生法の「監督等」は、危険な機械等の設置や大規模な工事について事業者に事前の計画届出・審査を義務付ける仕組みと、労働基準監督署長・労働基準監督官・専門官等が事業場に立ち入り検査や是正命令を行う権限を定めた規定群です。あわせて、労働者からの違反申告の保護、違反時の使用停止命令・応急措置命令、講習受講の指示、報告徴収など、行政が労働災害を防止するために用いる監督手段を整理しています。

監督等
制度主体要件・時期内容
計画届出(機械等)労働基準監督署長工事開始30日前まで危険な機械等の設置・移転等の計画届出
計画届出(大規模建設)厚生労働大臣仕事開始30日前まで重大災害のおそれある大規模仕事
計画届出(建設業等)労働基準監督署長仕事開始14日前まで建設業等一定業種の仕事
厚労大臣の審査厚生労働大臣高度な技術的検討を要する計画学識経験者の意見を聴取
労働局長の審査都道府県労働局長高度検討に準ずる計画同等検討済みは審査省略
計画変更命令等労基署長・厚労大臣届出内容が法令違反の場合工事・仕事の差止めや計画変更命令
立入検査(監督官)労働基準監督官法施行に必要なとき質問・帳簿検査・作業環境測定・収去
立入検査(専門官)産業安全・労働衛生専門官事務遂行に必要なとき質問・帳簿検査・作業環境測定・収去
立入検査(大臣・局長)厚生労働大臣・都道府県労働局長型式検定・コンサル業務等機械等・帳簿書類の検査
機構による調査独立行政法人労働者健康安全機構規模等から必要なとき労働災害の原因調査・立入検査
申告作業従事者違反事実がある場合是正を求め申告、不利益取扱い禁止
使用停止命令労働局長・労基署長違反事実がある場合作業・建設物等の使用停止等を命令
応急措置命令労働局長・労基署長急迫した危険と緊急の必要作業等の一時停止を命令
講習の指示都道府県労働局長労働災害の再発防止のため安全衛生管理者等に受講を指示
報告等厚労大臣・局長・署長・監督官法施行に必要なとき事業者等に報告・出頭を命令
  • 計画届出は、一定の措置を講じ労基署長の認定を受けた事業者には適用されない
  • 数次請負の場合、届出義務は発注者以外の事業者または元請負人以外の事業者には適用されない
  • 計画変更命令等をした場合、大臣・署長は仕事の発注者(自ら仕事を行う者を除く)に勧告・要請ができる
  • 審査に関与した学識経験者は、計画に関して知り得た秘密を漏らしてはならない
  • 使用停止命令等では、注文者に対する労働災害防止のための勧告・要請も行われうる
  • 申告を理由とする不利益取扱いは、事業者だけでなく注文者・機械等貸与者等の契約相手方にも禁止される
1

監督等

監督等について、条文は何を定めているか。

第88条計画の届出等危険な機械等の設置計画を事前届出7項判例なし
  • 危険な機械等の設置・移転等は工事開始30日前までに労基署長へ届出
  • 建設業等の仕事は14日前、重大災害のおそれある大規模仕事は30日前に届出
  • 計画作成には厚生労働省令で定める資格者を参画させる
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第89条厚生労働大臣の審査等厚労大臣が高度な計画を審査5項判例なし
  • 高度な技術的検討を要する届出計画を厚労大臣が審査できる
  • 審査には学識経験者の意見を聴かなければならない
  • 必要なら事業者へ勧告・要請ができ、事前に事業者の意見も聴く
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第89_2条都道府県労働局長の審査等都道府県労働局長も一定の計画を審査2項判例なし
  • 89条〈厚生労働大臣の審査等〉の審査に準ずる計画を都道府県労働局長が審査できる
  • 同等の検討済みと認められる計画は審査を行わない
  • 学識経験者の意見聴取など89条〈厚生労働大臣の審査等〉2〜5項の規定を準用
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第90条労働基準監督署長及び労働基準監督官労基署長・監督官が法施行事務を担当1項判例なし
  • 労働基準監督署長・労働基準監督官が法律の施行事務をつかさどる
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第91条労働基準監督官の権限監督官の立入検査・質問権限4項判例 1件
  • 事業場への立入り、質問、帳簿検査、作業環境測定、収去ができる
  • 医師である監督官は第68条〈病者の就業禁止〉の疾病の疑いがある労働者を検診できる
  • 証票の携帯・提示が必要で、犯罪捜査のための権限ではない
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第92条監督官は違反の罪で司法警察員1項判例なし
  • 法律違反の罪について司法警察員の職務を行う
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第93条産業安全専門官及び労働衛生専門官産業安全専門官・労働衛生専門官を設置4項判例なし
  • 厚労省・都道府県労働局・労基署に置かれる
  • 産業安全専門官は許可・改善計画・届出等の安全事務や指導援助を行う
  • 労働衛生専門官は許可・勧告・指示・作業環境測定等の衛生事務や指導援助を行う
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第94条産業安全専門官及び労働衛生専門官の権限専門官も立入検査・質問ができる2項判例 1件
  • 事業場への立入り、質問、帳簿検査、作業環境測定、収去ができる
  • 証票の携帯・提示や捜査目的でない旨の規定を準用
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第95条労働衛生指導医都道府県労働局に労働衛生指導医4項判例なし
  • 第65条5項〈作業環境測定〉・第66条4項〈健康診断〉の指示等、衛生に関する事務に参画する
  • 労働衛生に学識経験のある医師のうちから厚労大臣が任命する
  • 非常勤である
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第96条厚生労働大臣等の権限厚労大臣・局長による立入検査権限5項判例なし
  • 型式検定合格機械等の構造や製造・検査設備を検査できる
  • コンサルタントの事務所や登録機関等の帳簿・書類を検査できる
  • 労働衛生指導医も局長の指示で事業場に立入り検査できる
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第96_2条機構による労働災害の原因の調査等の実施機構に労働災害原因調査を行わせる5項判例なし
  • 規模等から必要なときは機構に原因調査を行わせることができる
  • 機構に立入検査を行わせる場合は場所等を指示する
  • 機構は立入検査の結果を厚労大臣に報告しなければならない
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第96_3条機構に対する命令機構への業務命令1項判例なし
  • 調査・立入検査業務の適正な実施のため必要な命令ができる
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第97条申告労働者は違反を申告できる3項判例なし
  • 違反事実を都道府県労働局長等に申告し是正を求められる
  • 申告を理由とする解雇その他不利益取扱いは禁止
  • 注文者等も申告を理由に取引停止等の不利益取扱いをしてはならない
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第98条使用停止命令等違反があれば作業停止等を命令4項判例なし
  • 第20〜25条〈事業者は、労働災害発生の急迫した危険があるときは、直ちに作業を中止し、労働者を作業場から退避させる等必要な措置を講じなけ…〉等の違反があれば作業停止や建設物使用停止等を命じられる
  • 作業従事者・請負人等にも必要な事項を命じられる
  • 労働者に急迫した危険があれば監督官が即時に権限を行使できる
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第99条急迫した危険には応急措置を命令2項判例なし
  • 労働災害の急迫した危険と緊急の必要があれば応急措置を命じられる
  • 作業従事者にも必要な事項を命じられる
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第99_2条講習の指示再発防止のため講習受講を指示3項判例なし
  • 災害再発防止のため期間を定め講習受講を指示できる
  • 指示を受けた事業者は対象者に講習を受けさせなければならない
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第99_3条有資格業務者にも講習指示2項判例なし
  • 第61条1項〈就業制限〉の業務従事者が違反して災害を発生させた場合、講習受講を指示できる
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第100条報告等報告徴収・出頭命令ができる3項判例 1件
  • 事業者・労働者等に必要事項の報告や出頭を命じられる
  • 登録設計審査等機関等にも必要事項を報告させることができる
  • 監督官も事業者・労働者に報告・出頭を命じられる
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第91条労働安全衛生法

1 民訴法220条4号ロにいう「公務員の職務上の秘密」と公務員が職務上知ることができた私人の秘密
2 民訴法220条4号ロにいう「その提出により公共の利益を害し,又は公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれがある」 の意義
3 いわゆる災害調査復命書のうち行政内部の意思形成過程に関する情報に係る部分は民訴法220条4号ロ所定の文書に該当するが労働基準監督官等の調査担当者が職務上知ることができた事業者にとっての私的な情報に係る部分は同号ロ所定の文書に該当しないとされた事例

裁判要旨1 民訴法220条4号ロにいう「公務員の職務上の秘密」には,公務員が職務を遂行する上で知ることができた私人の秘密であって,それが本案事件において公にされることにより,私人との信頼関係が損なわれ,公務の公正かつ円滑な運営に支障を来すこととなるものも含まれる。
2 民訴法220条4号ロにいう「その提出により公共の利益を害し,又は公務の遂行に著しい支障を生ずるおそれがある」とは,単に文書の性格から公共の利益を害し,又は公務の遂行に著しい支障を生ずる抽象的なおそれがあることが認められるだけでは足りず,その文書の記載内容からみてそのおそれの存在することが具体的に認められることが必要である。
3 労働災害が発生した際に労働基準監督官等の調査担当者が労働災害の発生原因を究明し同種災害の再発防止策等を策定するために調査結果等を踏まえた所見を取りまとめて作成した災害調査復命書に,(1)当該調査担当者が事業者や労働者らから聴取した内容,事業者から提供を受けた関係資料,当該事業場内での計測,見分等に基づいて推測,評価,分析した事項という当該調査担当者が職務上知ることができた当該事業者にとっての私的な情報のほか,(2)再発防止策,行政指導の措置内容についての当該調査担当者の意見,署長判決及び意見等の行政内部の意思形成過程に関する情報が記載されていること,(1)の情報に係る部分の中には,上記聴取内容がそのまま記載されたり,引用されたりしている部分はなく,当該調査担当者において,他の調査結果を総合し,その判断により上記聴取内容を取捨選択して,その分析評価と一体化させたものが記載されていること,調査担当者には,事業場に立ち入り,関係者に質問し,帳簿,書類その他の物件を検査するなどの権限があることなど判示の事情の下においては,上記災害調査復命書のうち,(2)の情報に係る部分は民訴法220条4号ロ所定の文書に該当しないとはいえないが,(1)の情報に係る部分は同号ロ所定の文書に該当しない。
裁判
最高裁判所第三小法廷 平成17年10月14日 平成17(許)11
登載
民集 第59巻8号2265頁
参照法条
民訴法220条4号ロ,労働安全衛生法91条,労働安全衛生法94条,労働安全衛生法100条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

労働安全衛生法 第88条(計画の届出等) 詳細ページ
(計画の届出等)
第八十八条事業者は、機械等で、危険若しくは有害な作業を必要とするもの、危険な場所において使用するもの又は危険若しくは健康障害を防止するため使用するもののうち、厚生労働省令で定めるものを設置し、若しくは移転し、又はこれらの主要構造部分を変更しようとするときは、その計画を当該工事の開始の日の三十日前までに、厚生労働省令で定めるところにより、労働基準監督署長に届け出なければならない。ただし、第二十八条の二第一項に規定する措置その他の厚生労働省令で定める措置を講じているものとして、厚生労働省令で定めるところにより労働基準監督署長が認定した事業者については、この限りでない。
2事業者は、建設業に属する事業の仕事のうち重大な労働災害を生ずるおそれがある特に大規模な仕事で、厚生労働省令で定めるものを開始しようとするときは、その計画を当該仕事の開始の日の三十日前までに、厚生労働省令で定めるところにより、厚生労働大臣に届け出なければならない。
3事業者は、建設業その他政令で定める業種に属する事業の仕事(建設業に属する事業にあつては、前項の厚生労働省令で定める仕事を除く。)で、厚生労働省令で定めるものを開始しようとするときは、その計画を当該仕事の開始の日の十四日前までに、厚生労働省令で定めるところにより、労働基準監督署長に届け出なければならない。
4事業者は、第一項の規定による届出に係る工事のうち厚生労働省令で定める工事の計画、第二項の厚生労働省令で定める仕事の計画又は前項の規定による届出に係る仕事のうち厚生労働省令で定める仕事の計画を作成するときは、当該工事に係る建設物若しくは機械等又は当該仕事から生ずる労働災害の防止を図るため、厚生労働省令で定める資格を有する者を参画させなければならない。
5前三項の規定(前項の規定のうち、第一項の規定による届出に係る部分を除く。)は、当該仕事が数次の請負契約によつて行われる場合において、当該仕事を自ら行う発注者がいるときは当該発注者以外の事業者、当該仕事を自ら行う発注者がいないときは元請負人以外の事業者については、適用しない。
6労働基準監督署長は第一項又は第三項の規定による届出があつた場合において、厚生労働大臣は第二項の規定による届出があつた場合において、それぞれ当該届出に係る事項がこの法律又はこれに基づく命令の規定に違反すると認めるときは、当該届出をした事業者に対し、その届出に係る工事若しくは仕事の開始を差し止め、又は当該計画を変更すべきことを命ずることができる。
7厚生労働大臣又は労働基準監督署長は、前項の規定による命令(第二項又は第三項の規定による届出をした事業者に対するものに限る。)をした場合において、必要があると認めるときは、当該命令に係る仕事の発注者(当該仕事を自ら行う者を除く。)に対し、労働災害の防止に関する事項について必要な勧告又は要請を行うことができる。
労働安全衛生法 第89条(厚生労働大臣の審査等) 詳細ページ
(厚生労働大臣の審査等)
第八十九条厚生労働大臣は、前条第一項から第三項までの規定による届出(次条を除き、以下「届出」という。)があつた計画のうち、高度の技術的検討を要するものについて審査をすることができる。
2厚生労働大臣は、前項の審査を行なうに当たつては、厚生労働省令で定めるところにより、学識経験者の意見をきかなければならない。
3厚生労働大臣は、第一項の審査の結果必要があると認めるときは、届出をした事業者に対し、労働災害の防止に関する事項について必要な勧告又は要請をすることができる。
4厚生労働大臣は、前項の勧告又は要請をするに当たつては、あらかじめ、当該届出をした事業者の意見をきかなければならない。
5第二項の規定により第一項の計画に関してその意見を求められた学識経験者は、当該計画に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。
労働安全衛生法 第89_2条(都道府県労働局長の審査等) 詳細ページ
(都道府県労働局長の審査等)
第八十九条の二都道府県労働局長は、第八十八条第一項又は第三項の規定による届出があつた計画のうち、前条第一項の高度の技術的検討を要するものに準ずるものとして当該計画に係る建設物若しくは機械等又は仕事の規模その他の事項を勘案して厚生労働省令で定めるものについて審査をすることができる。ただし、当該計画のうち、当該審査と同等の技術的検討を行つたと認められるものとして厚生労働省令で定めるものについては、当該審査を行わないものとする。
2前条第二項から第五項までの規定は、前項の審査について準用する。
労働安全衛生法 第90条(労働基準監督署長及び労働基準監督官) 詳細ページ
(労働基準監督署長及び労働基準監督官)
第九十条労働基準監督署長及び労働基準監督官は、厚生労働省令で定めるところにより、この法律の施行に関する事務をつかさどる。
労働安全衛生法 第91条(労働基準監督官の権限) 詳細ページ
(労働基準監督官の権限)
第九十一条労働基準監督官は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、事業場に立ち入り、関係者に質問し、帳簿、書類その他の物件を検査し、若しくは作業環境測定を行い、又は検査に必要な限度において無償で製品、原材料若しくは器具を収去することができる。
2医師である労働基準監督官は、第六十八条の疾病にかかつた疑いのある労働者の検診を行なうことができる。
3前二項の場合において、労働基準監督官は、その身分を示す証票を携帯し、関係者に提示しなければならない。
4第一項の規定による立入検査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。
労働安全衛生法 第92条 詳細ページ
第九十二条労働基準監督官は、この法律の規定に違反する罪について、刑事訴訟法(昭和二十三年法律第百三十一号)の規定による司法警察員の職務を行なう。
労働安全衛生法 第93条(産業安全専門官及び労働衛生専門官) 詳細ページ
(産業安全専門官及び労働衛生専門官)
第九十三条厚生労働省、都道府県労働局及び労働基準監督署に、産業安全専門官及び労働衛生専門官を置く。
2産業安全専門官は、第三十七条第一項の許可、特別安全衛生改善計画、安全衛生改善計画及び届出に関する事務並びに労働災害の原因の調査その他特に専門的知識を必要とする事務で、安全に係るものをつかさどるほか、事業者、労働者その他の関係者に対し、労働者の危険を防止するため必要な事項について指導及び援助を行う。
3労働衛生専門官は、第五十六条第一項の許可、第五十七条の四第四項の規定による勧告、第五十七条の五第一項の規定による指示、第六十五条の規定による作業環境測定についての専門技術的事項、特別安全衛生改善計画、安全衛生改善計画及び届出に関する事務並びに労働災害の原因の調査その他特に専門的知識を必要とする事務で、衛生に係るものをつかさどるほか、事業者、労働者その他の関係者に対し、労働者の健康障害を防止するため必要な事項及び労働者の健康の保持増進を図るため必要な事項について指導及び援助を行う。
4前三項に定めるもののほか、産業安全専門官及び労働衛生専門官について必要な事項は、厚生労働省令で定める。
労働安全衛生法 第94条(産業安全専門官及び労働衛生専門官の権限) 詳細ページ
(産業安全専門官及び労働衛生専門官の権限)
第九十四条産業安全専門官又は労働衛生専門官は、前条第二項又は第三項の規定による事務を行うため必要があると認めるときは、事業場に立ち入り、関係者に質問し、帳簿、書類その他の物件を検査し、若しくは作業環境測定を行い、又は検査に必要な限度において無償で製品、原材料若しくは器具を収去することができる。
2第九十一条第三項及び第四項の規定は、前項の規定による立入検査について準用する。
労働安全衛生法 第95条(労働衛生指導医) 詳細ページ
(労働衛生指導医)
第九十五条都道府県労働局に、労働衛生指導医を置く。
2労働衛生指導医は、第六十五条第五項又は第六十六条第四項の規定による指示に関する事務その他労働者の衛生に関する事務に参画する。
3労働衛生指導医は、労働衛生に関し学識経験を有する医師のうちから、厚生労働大臣が任命する。
4労働衛生指導医は、非常勤とする。
労働安全衛生法 第96条(厚生労働大臣等の権限) 詳細ページ
(厚生労働大臣等の権限)
第九十六条厚生労働大臣は、型式検定に合格した型式の機械等の構造並びに当該機械等を製造し、及び検査する設備等に関し労働者の安全と健康を確保するため必要があると認めるときは、その職員をして当該型式検定を受けた者の事業場又は当該型式検定に係る機械等若しくは設備等の所在すると認める場所に立ち入り、関係者に質問させ、又は当該機械等若しくは設備等その他の物件を検査させることができる。
2厚生労働大臣は、コンサルタントの業務の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、その職員をしてコンサルタントの事務所に立ち入り、関係者に質問させ、又はその業務に関係のある帳簿若しくは書類(その作成、備付け又は保存に代えて電磁的記録の作成、備付け又は保存がされている場合における当該電磁的記録を含む。)を検査させることができる。
3厚生労働大臣又は都道府県労働局長は、登録設計審査等機関、登録性能検査機関、登録個別検定機関、登録型式検定機関、検査業者、指定試験機関、登録教習機関、指定コンサルタント試験機関又は指定登録機関(外国登録設計審査等機関、外国登録性能検査機関、外国登録個別検定機関及び外国登録型式検定機関(第百二十三条第一号において「外国登録設計審査等機関等」という。)を除く。)(以下「登録設計審査等機関等」という。)の業務の適正な運営を確保するため必要があると認めるときは、その職員をしてこれらの事務所に立ち入り、関係者に質問させ、又はその業務に関係のある帳簿、書類その他の物件を検査させることができる。
4都道府県労働局長は、労働衛生指導医を前条第二項の規定による事務に参画させるため必要があると認めるときは、当該労働衛生指導医をして事業場に立ち入り、関係者に質問させ、又は作業環境測定若しくは健康診断の結果の記録その他の物件を検査させることができる。
5第九十一条第三項及び第四項の規定は、前各項の規定による立入検査について準用する。
労働安全衛生法 第96_2条(機構による労働災害の原因の調査等の実施) 詳細ページ
(機構による労働災害の原因の調査等の実施)
第九十六条の二厚生労働大臣は、第九十三条第二項又は第三項の規定による労働災害の原因の調査が行われる場合において、当該労働災害の規模その他の状況から判断して必要があると認めるときは、独立行政法人労働者健康安全機構(以下「機構」という。)に、当該調査を行わせることができる。
2厚生労働大臣は、必要があると認めるときは、機構に、第九十四条第一項の規定による立入検査(前項に規定する調査に係るものに限る。)を行わせることができる。
3厚生労働大臣は、前項の規定により機構に立入検査を行わせる場合には、機構に対し、当該立入検査の場所その他必要な事項を示してこれを実施すべきことを指示するものとする。
4機構は、前項の指示に従つて立入検査を行つたときは、その結果を厚生労働大臣に報告しなければならない。
5第九十一条第三項及び第四項の規定は、第二項の規定による立入検査について準用する。この場合において、同条第三項中「労働基準監督官」とあるのは、「独立行政法人労働者健康安全機構の職員」と読み替えるものとする。
労働安全衛生法 第96_3条(機構に対する命令) 詳細ページ
(機構に対する命令)
第九十六条の三厚生労働大臣は、前条第一項に規定する調査に係る業務及び同条第二項に規定する立入検査の業務の適正な実施を確保するため必要があると認めるときは、機構に対し、これらの業務に関し必要な命令をすることができる。
労働安全衛生法 第97条(申告) 詳細ページ
(申告)
第九十七条作業従事者は、事業場にこの法律又はこれに基づく命令の規定に違反する事実があるときは、その事実を都道府県労働局長、労働基準監督署長又は労働基準監督官に申告して是正のため適当な措置をとるように求めることができる。
2事業者は、前項の申告をしたことを理由として、労働者に対し、解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。
3注文者、機械等貸与者その他第一項の作業従事者に係る事業を行う者の契約の相手方は、同項の申告をしたことを理由として、当該事業を行う者に対し、取引の停止その他の不利益な取扱いをしてはならない。
労働安全衛生法 第98条(使用停止命令等) 詳細ページ
(使用停止命令等)
第九十八条都道府県労働局長又は労働基準監督署長は、第二十条から第二十五条まで、第二十五条の二第一項、第三十条の三第一項若しくは第四項、第三十一条第一項、第三十一条の二、第三十三条第一項又は第三十四条の規定に違反する事実があるときは、その違反した事業者、注文者、機械等貸与者又は建築物貸与者に対し、作業の全部又は一部の停止、建設物等の全部又は一部の使用の停止又は変更その他労働災害を防止するため必要な事項を命ずることができる。
2都道府県労働局長又は労働基準監督署長は、前項の規定により命じた事項について必要な事項を作業従事者、請負人又は機械等若しくは建築物の貸与を受けている者に命ずることができる。
3労働基準監督官は、前二項の場合において、労働者に急迫した危険があるときは、これらの項の都道府県労働局長又は労働基準監督署長の権限を即時に行うことができる。
4都道府県労働局長又は労働基準監督署長は、請負契約によつて行われる仕事について第一項の規定による命令をした場合において、必要があると認めるときは、当該仕事の注文者(当該仕事が数次の請負契約によつて行われるときは、当該注文者の請負契約の先次のすべての請負契約の当事者である注文者を含み、当該命令を受けた注文者を除く。)に対し、当該違反する事実に関して、労働災害を防止するため必要な事項について勧告又は要請を行うことができる。
労働安全衛生法 第99条 詳細ページ
第九十九条都道府県労働局長又は労働基準監督署長は、前条第一項の場合以外の場合において、労働災害発生の急迫した危険があり、かつ、緊急の必要があるときは、必要な限度において、事業を行う者に対し、作業の全部又は一部の一時停止、建設物等の全部又は一部の使用の一時停止その他当該労働災害を防止するため必要な応急の措置を講ずることを命ずることができる。
2都道府県労働局長又は労働基準監督署長は、前項の規定により命じた事項について必要な事項を作業従事者に命ずることができる。
労働安全衛生法 第99_2条(講習の指示) 詳細ページ
(講習の指示)
第九十九条の二都道府県労働局長は、労働災害が発生した場合において、その再発を防止するため必要があると認めるときは、当該労働災害に係る事業者に対し、期間を定めて、当該労働災害が発生した事業場の総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、統括安全衛生責任者その他労働災害の防止のための業務に従事する者(次項において「労働災害防止業務従事者」という。)に都道府県労働局長の指定する者が行う講習を受けさせるよう指示することができる。
2前項の規定による指示を受けた事業者は、労働災害防止業務従事者に同項の講習を受けさせなければならない。
3前二項に定めるもののほか、講習の科目その他第一項の講習について必要な事項は、厚生労働省令で定める。
労働安全衛生法 第99_3条 詳細ページ
第九十九条の三都道府県労働局長は、第六十一条第一項の規定により同項に規定する業務に就くことができる者が、当該業務について、この法律又はこれに基づく命令の規定に違反して労働災害を発生させた場合において、その再発を防止するため必要があると認めるときは、その者に対し、期間を定めて、都道府県労働局長の指定する者が行う講習を受けるよう指示することができる。
2前条第三項の規定は、前項の講習について準用する。
労働安全衛生法 第100条(報告等) 詳細ページ
(報告等)
第百条厚生労働大臣、都道府県労働局長又は労働基準監督署長は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、事業者、労働者、機械等貸与者、建築物貸与者、通知対象物譲渡者等又はコンサルタントに対し、必要な事項を報告させ、又は出頭を命ずることができる。
2厚生労働大臣、都道府県労働局長又は労働基準監督署長は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、登録設計審査等機関等に対し、必要な事項を報告させることができる。
3労働基準監督官は、この法律を施行するため必要があると認めるときは、事業者又は労働者に対し、必要な事項を報告させ、又は出頭を命ずることができる。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。