労働安全衛生法 / テーマ別まとめ

事業場の安全又は衛生に関する改善措置等/特別安全衛生改善計画及び安全衛生改善計画

特別安全衛生改善計画及び安全衛生改善計画の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

事業場で重大な労働災害が発生した場合や、施設等について総合的な改善措置が必要な場合に、事業者へ安全衛生に関する改善計画の作成を求める仕組みです。重大な労働災害への対応は厚生労働大臣が、それ以外の総合的な改善は都道府県労働局長が指示するという役割分担があり、いずれも計画作成前の労働者側への意見聴取と、作成後の計画順守が求められます。専門家による診断を受けるよう勧奨されることもあります。

特別安全衛生改善計画及び安全衛生改善計画
項目特別安全衛生改善計画安全衛生改善計画
指示する主体厚生労働大臣都道府県労働局長
対象となる場面重大な労働災害の発生時総合的な改善措置が必要な時
意見聴取過半数組合か過半数代表者同左(準用)
計画の遵守義務事業者と労働者にあり事業者と労働者にあり(準用)
内容が不適切な場合変更指示ができる規定なし
指示違反時の勧告できる規定なし
勧告不服従の公表できる規定なし
安全衛生診断の勧奨あり(80条1項)あり(80条2項準用)
  • 79条の指示は、78条1項の厚生労働省令で定める場合に該当するときを除く
  • 意見聴取・計画順守の規定(78条2項・3項)は79条2項で準用されている
  • 78条5項の勧告は、指示違反又は計画不遵守により重大災害再発のおそれがある場合に限る
  • 78条6項の公表は、5項の勧告に従わなかった場合に限る
  • 80条の診断勧奨は、厚生労働大臣等が専門的な助言が必要と認めるときに限る
  • 79条の指示に対する診断勧奨(80条2項)は計画の「作成」についてのみ準用される
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特別安全衛生改善計画及び安全衛生改善計画

特別安全衛生改善計画及び安全衛生改善計画について、条文は何を定めているか。

第78条特別安全衛生改善計画重大災害の再発防止へ厚労大臣が計画作成を指示6項判例なし
  • 重大な労働災害の再発防止に必要な場合、事業者に特別安全衛生改善計画の作成・提出を指示できる
  • 作成前に過半数組合(なければ過半数代表者)の意見を聴かなければならない
  • 事業者と労働者は計画を守る義務があり、内容が不適切なら変更指示、従わなければ勧告・公表もありうる
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第79条安全衛生改善計画都道府県労働局長が総合的な改善計画を指示2項判例なし
  • 78条1項〈特別安全衛生改善計画〉の場合を除き、総合的な改善措置が必要なときに計画作成を指示できる
  • 意見聴取と計画順守の義務は78条2項〈特別安全衛生改善計画〉・3項が準用され、同様に適用される
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第80条安全衛生診断専門家による診断・意見聴取を勧奨できる2項判例なし
  • 78条〈特別安全衛生改善計画〉の指示をした場合、労働安全コンサルタント等の診断を受けるよう勧奨できる
  • 都道府県労働局長が79条〈安全衛生改善計画〉の指示をした場合も、計画作成について同様に準用される
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

労働安全衛生法 第78条(特別安全衛生改善計画) 詳細ページ
(特別安全衛生改善計画)
第七十八条厚生労働大臣は、重大な労働災害として厚生労働省令で定めるもの(以下この条において「重大な労働災害」という。)が発生した場合において、重大な労働災害の再発を防止するため必要がある場合として厚生労働省令で定める場合に該当すると認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、事業者に対し、その事業場の安全又は衛生に関する改善計画(以下「特別安全衛生改善計画」という。)を作成し、これを厚生労働大臣に提出すべきことを指示することができる。
2事業者は、特別安全衛生改善計画を作成しようとする場合には、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合があるときにおいてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときにおいては労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。
3第一項の事業者及びその労働者は、特別安全衛生改善計画を守らなければならない。
4厚生労働大臣は、特別安全衛生改善計画が重大な労働災害の再発の防止を図る上で適切でないと認めるときは、厚生労働省令で定めるところにより、事業者に対し、当該特別安全衛生改善計画を変更すべきことを指示することができる。
5厚生労働大臣は、第一項若しくは前項の規定による指示を受けた事業者がその指示に従わなかつた場合又は特別安全衛生改善計画を作成した事業者が当該特別安全衛生改善計画を守つていないと認める場合において、重大な労働災害が再発するおそれがあると認めるときは、当該事業者に対し、重大な労働災害の再発の防止に関し必要な措置をとるべきことを勧告することができる。
6厚生労働大臣は、前項の規定による勧告を受けた事業者がこれに従わなかつたときは、その旨を公表することができる。
労働安全衛生法 第79条(安全衛生改善計画) 詳細ページ
(安全衛生改善計画)
第七十九条都道府県労働局長は、事業場の施設その他の事項について、労働災害の防止を図るため総合的な改善措置を講ずる必要があると認めるとき(前条第一項の規定により厚生労働大臣が同項の厚生労働省令で定める場合に該当すると認めるときを除く。)は、厚生労働省令で定めるところにより、事業者に対し、当該事業場の安全又は衛生に関する改善計画(以下「安全衛生改善計画」という。)を作成すべきことを指示することができる。
2前条第二項及び第三項の規定は、安全衛生改善計画について準用する。この場合において、同項中「第一項」とあるのは、「次条第一項」と読み替えるものとする。
労働安全衛生法 第80条(安全衛生診断) 詳細ページ
(安全衛生診断)
第八十条厚生労働大臣は、第七十八条第一項又は第四項の規定による指示をした場合において、専門的な助言を必要とすると認めるときは、当該事業者に対し、労働安全コンサルタント又は労働衛生コンサルタントによる安全又は衛生に係る診断を受け、かつ、特別安全衛生改善計画の作成又は変更について、これらの者の意見を聴くべきことを勧奨することができる。
2前項の規定は、都道府県労働局長が前条第一項の規定による指示をした場合について準用する。この場合において、前項中「作成又は変更」とあるのは、「作成」と読み替えるものとする。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。