一 所得税に関する調査等をする職務を有する収税官吏が、所得税法
第六三条〈事業を廃止した場合の必要経費の特例〉により帳簿書類等の検査をするにあたつて、法定の検査章を携帯していなかつたとしても、納税義務者等において右検査章の不携帯を理由として右収税官吏の検査を拒んだような事実のない以上、これに対して暴行又は脅迫を加えたときは公務執行妨害罪を構成する。
二 収税官吏が所得税法第六三条により帳簿書類等の検査をするにあたり、これに対して暴行脅迫を加えてその検査を妨げた場合には、公務執行妨害罪のみが成立し、所得税法
第七〇条〈純損失の繰越控除〉の別罪を構成するものではない。