一 所得税法二三四条一項は、同法
二四二条八号〈次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の拘禁刑又は五十万円以下の罰金に処する。ただし、第三号の規定に該当する者が同号… 正当な理由がないのに第二百二十五条第三項ただし書、第二百二十六条第四項ただし書若しくは第二百三十一条第二項ただし書の規定による請求を拒み、又は第二百二十五条第三項ただし書に規定する通知書、第二百二十六条第四項ただし書に規定する源泉徴収票若しくは第二百三十一条第二項ただし書に規定する支払明細書に偽りの記載をしてこれらの規定に規定する支払を受ける者に交付した者〉の罪の構成要件の規定として、その意義が明確を欠くものではない。
二 所得税法二三四条一項にいう「納税義務がある者」とは、課税要件がみたされて客観的に納税義務が成立し、いまだ最終的に適正な税額の納付を終了していない者および当該課税年が開始して課税の基礎となる収入の発生があり、将来終局的に納税義務を負担するにいたるべき者をいい、「納税義務があると認められる者」とは、税務職員の判断によつて右の納税義務がある者に該当すると合理的に推認される者をいう。
三 所得税法二三四条一項の質問検査において、その理由および必要性を相手方に告知することは、法律上の要件ではない。