国税徴収法 / テーマ別まとめ

財産の差押/動産又は有価証券の差押

動産又は有価証券の差押の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

動産又は有価証券の差押は、徴収職員がその財産を占有することで効力が生じ、金銭を差し押えた場合や有価証券に係る債権を取り立てた場合はその額だけ国税を徴収したものとみなされます。滞納者以外の第三者が占有している場合の引渡命令の手続や、差押後に滞納者・第三者へ保管させる場合の効力発生時期、保管者による使用収益の可否についても定められています。

動産又は有価証券の差押
区分要件効力発生時期
通常の差押(滞納者占有)徴収職員がその財産を占有占有した時
第三者占有・引渡に応じる場合徴収職員が占有占有した時
第三者占有・引渡拒否の場合引渡命令→引渡又は期限徒過徴収職員が占有した時
差押後に保管させる場合封印・公示書等で表示表示した時
  • 引渡命令は、滞納者に他に換価容易でその国税全額を徴収できる財産がない場合に限られる
  • 引渡命令をした税務署長は、その旨を滞納者に通知しなければならない
  • 第三者に保管させる場合、運搬が困難なときを除きその者の同意が必要
  • 賃貸借契約を解除した第三者は、差押後の期間分の借賃相当額(3月分が上限)につき売却代金から配当請求でき、滞納処分費の次、留置権担保債権の次に優先して配当を受けられる
  • 引渡を拒まなかった第三者についても引渡命令を受けた第三者の権利保護規定が準用される
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動産又は有価証券の差押

動産又は有価証券の差押について、条文は何を定めているか。

第56条差押の手続及び効力発生時期等占有した時に差押の効力が生じる3項判例なし
  • 動産・有価証券の差押は徴収職員がその財産を占有して行う
  • 差押の効力は徴収職員が占有した時に発生する
  • 金銭を差し押えたときはその限度で国税を徴収したとみなす
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第57条有価証券に係る債権の取立差し押えた有価証券の債権を取り立てられる2項判例なし
  • 有価証券を差し押えたら徴収職員はその金銭債権を取り立てられる
  • 取り立てた金銭の限度で国税を徴収したものとみなす
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第58条第三者が占有する動産等の差押手続第三者占有物は引渡命令を経て差押へ3項判例なし
  • 親族等以外の第三者が占有し引渡を拒む動産等は原則差押できない
  • 滞納者に他に換価容易な財産がない場合、税務署長が期限を指定し引渡を書面で命令できる
  • 引渡があった時、又は期限までに引渡がない時は徴収職員が差押できる
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第59条引渡命令を受けた第三者等の権利の保護引渡命令を受けた第三者の権利を保護4項判例なし
  • 賃借権等に基づき占有する第三者は占有目的を達せなくなれば契約を解除できる
  • 解除で生じる損害賠償請求権は動産の売却代金の残余から配当を受けられる
  • 賃貸借契約の第三者は請求により契約期間内(差押日から3月経過日まで)使用収益できる
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第60条差し押えた動産等の保管保管させても差押表示で効力が生じる2項判例なし
  • 必要と認めるとき滞納者や第三者に差し押えた動産等を保管させられる
  • 第三者に保管させる場合は運搬困難な場合を除き同意が必要
  • 保管させた場合は封印・公示書等で差押を明白にした時に効力が生じる
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第61条差し押えた動産の使用収益保管者に動産の使用収益を許可できる2項判例なし
  • 滞納者に保管させた動産は徴収上支障がなければ使用収益を許可できる
  • 使用収益権を有する第三者に保管させる場合も同様に許可できる
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関連する会計・監査の基準

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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

国税徴収法 第56条(差押の手続及び効力発生時期等) 詳細ページ
(差押の手続及び効力発生時期等)
第五十六条動産又は有価証券の差押は、徴収職員がその財産を占有して行う。
2前項の差押の効力は、徴収職員がその財産を占有した時に生ずる。
3徴収職員が金銭を差し押えたときは、その限度において、滞納者から差押に係る国税を徴収したものとみなす。
国税徴収法 第57条(有価証券に係る債権の取立) 詳細ページ
(有価証券に係る債権の取立)
第五十七条有価証券を差し押えたときは、徴収職員は、その有価証券に係る金銭債権の取立をすることができる。
2徴収職員が前項の規定により金銭を取り立てたときは、その限度において、滞納者から差押に係る国税を徴収したものとみなす。
国税徴収法 第58条(第三者が占有する動産等の差押手続) 詳細ページ
(第三者が占有する動産等の差押手続)
第五十八条滞納者の動産又は有価証券でその親族その他の特殊関係者以外の第三者が占有しているものは、その第三者が引渡を拒むときは、差し押えることができない。
2前項の動産又は有価証券がある場合において、同項の第三者がその引渡を拒むときは、滞納者が他に換価が容易であり、かつ、その滞納に係る国税の全額を徴収することができる財産を有しないと認められるときに限り、税務署長は、同項の第三者に対し、期限を指定して、当該動産又は有価証券を徴収職員に引き渡すべきことを書面により命ずることができる。この場合において、その命令をした税務署長は、その旨を滞納者に通知しなければならない。
3前項の命令に係る動産若しくは有価証券が徴収職員に引き渡されたとき、又は同項の命令を受けた第三者が指定された期限までに徴収職員にその引渡をしないときは、徴収職員は、第一項の規定にかかわらず、その動産又は有価証券を差し押えることができる。
国税徴収法 第59条(引渡命令を受けた第三者等の権利の保護) 詳細ページ
(引渡命令を受けた第三者等の権利の保護)
第五十九条前条第二項の規定により動産の引渡を命ぜられた第三者が、滞納者との契約による賃借権、使用貸借権その他動産の使用又は収益をする権利に基きその命令に係る動産を占有している場合において、その引渡をすることにより占有の目的を達することができなくなるときは、その第三者は、その占有の基礎となつている契約を解除することができる。この場合において、その第三者は、当該契約の解除により滞納者に対して取得する損害賠償請求権については、その動産の売却代金の残余のうちから配当を受けることができる。
2徴収職員は、前条第二項の規定により動産の引渡を命ぜられた第三者の請求がある場合には、その第三者が前項前段の規定により契約を解除したときを除き、その動産の占有の基礎となつている契約の期間内(その期限がその動産を差し押えた日から三月を経過した日より遅いときは、その日まで)は、その第三者にその使用又は収益をさせなければならない。
3前条第二項の規定により動産の引渡を命ぜられた第三者が賃貸借契約に基きこれを占有している場合において、第一項前段の規定によりその契約を解除し、かつ、前条第二項の命令があつた時前にその後の期間分の借賃を支払つているときは、その第三者は、税務署長に対し、その動産の売却代金のうちから、その借賃に相当する金額で同条第三項の規定による差押の日後の期間に係るもの(その金額が三月分に相当する金額をこえるときは、当該金額)の配当を請求することができる。この場合において、その請求があつた金額は、第八条(国税優先の原則)の規定にかかわらず、その滞納処分に係る滞納処分費に次ぎ、かつ、その動産上の留置権により担保されていた債権に次ぐものとして、配当することができる。
4前三項の規定は、前条第一項に規定する動産の引渡を拒まなかつた同項に規定する第三者について準用する。
国税徴収法 第60条(差し押えた動産等の保管) 詳細ページ
(差し押えた動産等の保管)
第六十条徴収職員は、必要があると認めるときは、差し押えた動産又は有価証券を滞納者又はその財産を占有する第三者に保管させることができる。ただし、その第三者に保管させる場合には、その運搬が困難であるときを除き、その者の同意を受けなければならない。
2前項の規定により滞納者又は第三者に保管させたときは、第五十六条第二項(動産等の差押の効力発生時期)の規定にかかわらず、封印、公示書その他差押を明白にする方法により差し押えた旨を表示した時に、差押の効力が生ずる。
国税徴収法 第61条(差し押えた動産の使用収益) 詳細ページ
(差し押えた動産の使用収益)
第六十一条徴収職員は、前条第一項の規定により滞納者に差し押えた動産を保管させる場合において、国税の徴収上支障がないと認めるときは、その使用又は収益を許可することができる。
2前項の規定は、差し押えた動産につき使用又は収益をする権利を有する第三者にその動産を保管させる場合について準用する。
出

一次情報

原文ママ

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