法人税法 / テーマ別まとめ

総則/法人課税信託

法人課税信託の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

法人課税信託は、信託でありながら法人税法上は独立した法人(受託法人)が存在するものとみなして課税する制度です。受託者は信託資産等と固有資産等を別々の者として扱い、受託法人には内国法人・外国法人や会社に関する規定が準用されます。受託者が複数いる場合の申告・納税義務者の扱いもあわせて整理しています。

法人課税信託
場面扱い
国内に営業所がある場合受託法人は内国法人
国内に営業所がない場合受託法人は外国法人
受託法人が会社でない場合会社とみなす
信託の併合合併とみなす
信託の分割分割型分割とみなす
受益権株式・出資とみなす
効力発生日設立日とみなす
信託の終了・受益者存在解散とみなす
資産の信託・該当時出資とみなす
収益の分配資本減少を伴わない配当
元本の払戻し資本減少を伴う配当
  • 信託資産等と固有資産等を別の者とみなす扱いは、納税地・罰則等の規定には及ばない
  • 受託法人とは、信託資産等が帰属する者としてこの法律を適用する場合の受託者をいう
  • 受託者である法人自身の株式・出資は、受託法人の株式・出資とはみなされない
  • 信託の終了等による解散みなしは、一定の信託(2条29号の2イ・ハ)には適用されない
  • 資産の信託による出資みなしは、一定の信託(2条29号の2ロ)には適用されない
  • 受託者が二以上いる場合は、信託事務を主宰する受託者が法人税の納税義務者となる
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法人課税信託

法人課税信託について、条文は何を定めているか。

第4_2条法人課税信託の受託者に関するこの法律の適用信託財産と固有財産を別人とみなす2項判例なし
  • 信託資産等ごとに別の者とみなして法人税法を適用する
  • 固有資産等とは分けてそれぞれに法律を適用する
  • 納税地や罰則の規定はこの区分の対象外
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第4_3条受託法人等に関するこの法律の適用受託法人・受益者に会社並みのみなし規定1項・11号判例 1件
  • 国内に営業所があれば内国法人、なければ外国法人
  • 受益権は株式・出資、受益者は株主等とみなす
  • 信託の併合・分割は合併・分割型分割とみなす
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第4_4条受託者が二以上ある法人課税信託受託者が複数でも信託資産等は一体扱い2項判例なし
  • 各受託者の信託資産等は一の者のものとみなす
  • 信託事務を主宰する受託者が法人税を納める
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第4_3条法人税法

一 法人税法第四八条第一項〈保険差益等に係る特別勘定の金額の損金算入〉の逋脱罪の既遂時期。
二 法人税法第四八条第一項の逋脱罪の成立と修正申告の効果。
三 法人税法第四三条の二の重加算税のほかに刑罰を科することは、憲法第三九条後段に違反するか。

裁判要旨一 法人税法第四八条第一項〈保険差益等に係る特別勘定の金額の損金算入〉の逋脱罪は納期の経過により既遂となる。
二 法人税法第四八条第一項の逋脱罪成立後に修正申告をしてこれによる増加税額を納付しても逋脱罪の成立を妨げない。
三 同一の行為について法人税法第四三条の二の重加算税のほかに刑罰を科しても憲法第三九条後段に違反しない。
裁判
最高裁判所第一小法廷 昭和36年7月6日 昭和35(あ)1352
登載
刑集 第15巻7号1054頁
参照法条
法人税法48条,法人税法24条,法人税法43条の2,憲法39条
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

法人税法 第4_2条(法人課税信託の受託者に関するこの法律の適用) 詳細ページ
(法人課税信託の受託者に関するこの法律の適用)
第四条の二法人課税信託の受託者は、各法人課税信託の信託資産等(信託財産に属する資産及び負債並びに当該信託財産に帰せられる収益及び費用をいう。以下この章において同じ。)及び固有資産等(法人課税信託の信託資産等以外の資産及び負債並びに収益及び費用をいう。次項において同じ。)ごとに、それぞれ別の者とみなして、この法律(第二条第二十九号の二(定義)、前条及び第十二条(信託財産に属する資産及び負債並びに信託財産に帰せられる収益及び費用の帰属)並びに第六章(納税地)並びに第五編(罰則)を除く。以下この章において同じ。)の規定を適用する。
2前項の場合において、各法人課税信託の信託資産等及び固有資産等は、同項の規定によりみなされた各別の者にそれぞれ帰属するものとする。
法人税法 第4_3条(受託法人等に関するこの法律の適用) 詳細ページ
(受託法人等に関するこの法律の適用)
第四条の三受託法人(法人課税信託の受託者である法人(その受託者が個人である場合にあつては、当該受託者である個人)について、前条の規定により、当該法人課税信託に係る信託資産等が帰属する者としてこの法律の規定を適用する場合における当該受託者である法人をいう。以下この条において同じ。)又は法人課税信託の受益者についてこの法律の規定を適用する場合には、次に定めるところによる。
一法人課税信託の信託された営業所、事務所その他これらに準ずるもの(次号において「営業所」という。)が国内にある場合には、当該法人課税信託に係る受託法人は、内国法人とする。
二法人課税信託の信託された営業所が国内にない場合には、当該法人課税信託に係る受託法人は、外国法人とする。
三受託法人(会社でないものに限る。)は、会社とみなす。
四信託の併合は合併とみなし、信託の併合に係る従前の信託である法人課税信託に係る受託法人は被合併法人に含まれるものと、信託の併合に係る新たな信託である法人課税信託に係る受託法人は合併法人に含まれるものとする。
五信託の分割は分割型分割に含まれるものとし、信託の分割によりその信託財産の一部を受託者を同一とする他の信託又は新たな信託の信託財産として移転する法人課税信託に係る受託法人は分割法人に含まれるものと、信託の分割により受託者を同一とする他の信託からその信託財産の一部の移転を受ける法人課税信託に係る受託法人は分割承継法人に含まれるものとする。
六法人課税信託の受益権は株式又は出資とみなし、法人課税信託の受益者は株主等に含まれるものとする。この場合において、その法人課税信託の受託者である法人の株式又は出資は当該法人課税信託に係る受託法人の株式又は出資でないものとみなし、当該受託者である法人の株主等は当該受託法人の株主等でないものとする。
七受託法人は、当該受託法人に係る法人課税信託の効力が生ずる日(一の約款に基づき複数の信託契約が締結されるものである場合にはその最初の契約が締結された日とし、法人課税信託以外の信託が法人課税信託に該当することとなつた場合にはその該当することとなつた日とする。)に設立されたものとする。
八法人課税信託について信託の終了があつた場合又は法人課税信託(第二条第二十九号の二ロ(定義)に掲げる信託に限る。)に第十二条第一項(信託財産に属する資産及び負債並びに信託財産に帰せられる収益及び費用の帰属)に規定する受益者(同条第二項の規定により同条第一項に規定する受益者とみなされる者を含む。次号において「受益者等」という。)が存することとなつた場合(第二条第二十九号の二イ又はハに掲げる信託に該当する場合を除く。)には、これらの法人課税信託に係る受託法人の解散があつたものとする。
九法人課税信託(第二条第二十九号の二ロに掲げる信託を除く。以下この号において同じ。)の委託者がその有する資産の信託をした場合又は第十二条第一項の規定により受益者等がその信託財産に属する資産及び負債を有するものとみなされる信託が法人課税信託に該当することとなつた場合には、これらの法人課税信託に係る受託法人に対する出資があつたものとみなす。
十法人課税信託の収益の分配は資本剰余金の減少に伴わない剰余金の配当と、法人課税信託の元本の払戻しは資本剰余金の減少に伴う剰余金の配当とみなす。
十一前各号に定めるもののほか、受託法人又は法人課税信託の受益者についてのこの法律の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
法人税法 第4_4条(受託者が二以上ある法人課税信託) 詳細ページ
(受託者が二以上ある法人課税信託)
第四条の四一の法人課税信託の受託者が二以上ある場合には、各受託者の当該法人課税信託に係る信託資産等は、一の者の信託資産等とみなして、この法律の規定を適用する。
2前項に規定する場合には、同項の各受託者は、同項の法人課税信託の信託事務を主宰する受託者を納税義務者として当該法人課税信託に係る法人税を納めるものとする。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。