所得税法施行令 / テーマ別まとめ

給与所得に係る源泉徴収/年末調整

年末調整の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

このページは、所得税法施行令が定める年末調整に関する実務手続を整理したものです。具体的には、再就職者等の年末調整対象となる給与の範囲、過納額の還付方法と還付しきれない場合の処理、不足額の月割計算と徴収猶予の申請手続を扱っています。年末調整の事務フローを条文の順にたどれるようまとめています。

年末調整
場面処理内容根拠条文
対象給与の範囲年初〜転職確定日までの給与令311条
過納額の還付方法納付税額から控除して還付令312条
還付できない場合税務署長が本人へ還付令313条
不足額の月割計算月割額で不足額を算定令315条
不足額の徴収猶予7割未満なら承認必須令316条
  • 令311条:主たる給与の支払者でなくなる日が年中に2回以上ある場合は最後の日を基準とする
  • 令312条:控除対象は源泉徴収義務・年末調整・不足額徴収・退職所得源泉徴収・報酬料金等源泉徴収・納期特例の各納付額
  • 令313条:還付すべき日の翌月1日から2月経過してもなお還付しきれない場合も税務署長還付の対象となる
  • 令313条2項:適用を受けるには該当事由を記載した書面と各人別の明細書の提出が必要
  • 令316条:承認申請は給与等の支払者を経由し、その年最後の給与支払日の前日までに提出する
  • 令316条3項:承認する場合、税務署長は支払者を経由して申請者に書面で通知する
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年末調整

年末調整について、条文は何を定めているか。

第311条再就職者等の年末調整の対象となる給与等再就職者の年末調整対象は転職確定分まで1項判例なし
  • その年1月1日から主たる給与の支払者でなくなる日までに支払確定した給与等が対象
  • 主たる支払者でなくなる日が年中に2回以上あれば最後の日を基準にする
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第312条年末調整による過納額の還付の方法過納額の還付は納付税額からの控除で行う1項判例なし
  • 還付額は源泉徴収義務・年末調整・不足額徴収などの各納付額から控除する
  • 退職所得や報酬料金等の源泉徴収税額からも控除できる
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第313条給与等の支払者が還付できなかつた場合の処理控除しきれない還付額は税務署長が本人へ還付2項・2号判例なし
  • 支払者でなくなった、または納付すべき所得税額がなくなった場合に適用
  • 還付すべき日の翌月1日から2月経過してもなお全額還付できない場合も対象
  • 適用には該当事由を記載した書面と各人別の明細書の提出が必要
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第314条1項判例なし
第315条税引給与等の月割額の計算月割額は年間支給額から逆算して算定する1項判例なし
  • 1月から最終支払月の前月までの受給額から源泉徴収税額を控除した残額を算出
  • その残額を1月から最終支払月前月までの月数で割って月割額とする
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第316条年末調整の不足額の徴収猶予を受けるための手続徴収猶予には期限内の申請書提出が必要3項・6号判例なし
  • 最後の給与支払日の前日までに支払者経由で税務署長へ申請書を提出
  • 申請書記載の給与総額が控除後残額の10分の7未満なら承認される
  • 承認時は税務署長が支払者経由で書面により通知する
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

所得税法施行令 第311条(再就職者等の年末調整の対象となる給与等) 詳細ページ
(再就職者等の年末調整の対象となる給与等)
第三百十一条法第百九十条第一号(年末調整)に規定する政令で定める給与等は、同号に規定する他の給与等の支払者が同号に規定する居住者に対して支払うべき給与等のうちその年一月一日から当該支払者が法第百九十四条第一項(給与所得者の扶養控除等申告書)に規定する主たる給与等の支払者でなくなる日(当該支払者がその年中において当該主たる給与等の支払者でなくなる日が二以上ある場合には、最後に主たる給与等の支払者でなくなる日)までの間に支払うべきことが確定した給与等とする。
所得税法施行令 第312条(年末調整による過納額の還付の方法) 詳細ページ
(年末調整による過納額の還付の方法)
第三百十二条法第百九十一条(過納額の還付)の規定により還付をする場合には、その還付をすべき金額に相当する金額は、同条に規定する給与等の支払者が法第百八十三条(源泉徴収義務)、第百九十条(年末調整)、第百九十二条(不足額の徴収)、第百九十九条(退職所得に係る源泉徴収義務)、第二百四条第一項第二号(報酬、料金等に係る源泉徴収義務)又は第二百十六条(源泉徴収に係る所得税の納期の特例)の規定により納付すべき金額から控除する。
所得税法施行令 第313条(給与等の支払者が還付できなかつた場合の処理) 詳細ページ
(給与等の支払者が還付できなかつた場合の処理)
第三百十三条前条の規定を適用する場合において、同条に規定する給与等の支払者が次の各号のいずれかに該当することとなつたときは、当該給与等に係る所得税の法第十七条(源泉徴収に係る所得税の納税地)の規定による納税地(法第十八条第二項(納税地の指定)の規定による指定があつた場合には、その指定をされた納税地)の所轄税務署長は、法第百九十一条(過納額の還付)の規定により還付すべき金額のうちまだ還付されていない金額を同条に規定する居住者に還付する。
一法第百八十三条(給与所得に係る源泉徴収義務)若しくは第百九十条(年末調整)に規定する給与等の支払者若しくは法第百九十九条(退職所得に係る源泉徴収義務)に規定する退職手当等の支払者でなくなつたこと又はこれらの規定若しくは法第百九十二条(不足額の徴収)若しくは第二百四条第一項第二号(報酬、料金等に係る源泉徴収義務)の規定により徴収して納付すべき所得税の額がなくなつたことにより法第百九十一条の規定による還付をすべき金額の全部又は一部を還付することができないこととなつた場合
二法第百九十一条の規定による還付をすべきこととなつた日の属する月の翌月一日から起算して二月を経過した後において、なお当該還付をすべき金額の全部を還付するに至らない場合
2前項の規定の適用を受けようとする支払者は、同項各号のいずれかに該当することとなつた旨を記載した書面に、各人別の法第百九十一条の規定による還付をすべき金額及び当該金額のうちまだ還付をされていない部分の金額その他必要な事項を記載した明細書を添附して、これを同項の税務署長に提出しなければならない。
所得税法施行令 第314条 詳細ページ
第三百十四条削除
所得税法施行令 第315条(税引給与等の月割額の計算) 詳細ページ
(税引給与等の月割額の計算)
第三百十五条法第百九十二条第二項第二号(不足額の徴収)に規定する月割額として政令で定めるところにより計算した金額は、その年一月からその年最後に給与等の支払を受ける日の属する月(以下この条において「給与の最終支払月」という。)の前月までの間に同号に規定する給与等の支払者から支払を受けた給与等の金額の総額から当該給与等につき法第百八十三条第一項(源泉徴収義務)の規定により徴収された又はされるべき所得税の額の合計額を控除した残額を、その年一月(その年の中途において当該支払者から給与等の支払を受けることとなつた場合には、最初に当該給与等の支払を受けた日の属する月)から給与の最終支払月の前月までの月数で除して計算した金額とする。
所得税法施行令 第316条(年末調整の不足額の徴収猶予を受けるための手続) 詳細ページ
(年末調整の不足額の徴収猶予を受けるための手続)
第三百十六条法第百九十二条第二項(不足額の徴収)の税務署長の承認を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を、同項に規定する給与等の支払者を経由して、その年最後に給与等の支払を受ける日の前日までに、当該税務署長に提出しなければならない。この場合において、当該申請書を受理した当該給与等の支払者は、当該申請書に、当該給与等の支払者の個人番号又は法人番号を付記するものとする。
一申請者の氏名及び住所(国内に住所がないときは、居所)
二当該支払者の氏名又は名称
三前条に規定する給与の最終支払月中に当該支払者から支払を受ける給与等の金額の総額から、当該給与等につき法第百八十三条第一項(源泉徴収義務)及び第百九十条(年末調整)の規定により徴収された又は徴収されるべき所得税の額を控除した残額に相当する金額
四前条に定める金額
五法第百九十条に規定する不足額及びそのうち法第百九十二条第二項の承認を受けようとする金額
六その他参考となるべき事項
2前項の申請書の提出があつた場合において、同項第三号に掲げる金額が同項第四号に掲げる金額の十分の七に相当する金額に満たないときは、税務署長は、法第百九十二条第二項の承認をしなければならない。
3税務署長は、法第百九十二条第二項の承認をする場合には、第一項の給与等の支払者を経由して、申請者に対し、書面によりその旨を通知する。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。