所得税法 / テーマ別まとめ

確定申告並びにこれに伴う納付及び還付/死亡又は出国の場合の確定申告

死亡又は出国の場合の確定申告の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

所得税法124条から127条は、確定申告書を提出すべき者が申告をしないまま死亡した場合や出国する場合に、誰が・いつまでに申告書を提出する(または提出できる)かを定めています。死亡の場合は相続人が、出国の場合は本人が、通常の確定申告とは異なる期限で手続を行う仕組みです。前年分の申告がまだの場合と、年の中途で死亡・出国した場合とで、適用条文と期限の考え方が分かれています。

死亡又は出国の場合の確定申告
場面根拠主体義務/任意提出期限
死亡・前年分未提出(義務)124条1項相続人義務知った日翌日から4月経過日前日
死亡・前年分(任意)124条2項相続人任意知った日翌日から4月経過日前日
死亡・年途中(義務)125条1項相続人義務知った日翌日から4月経過日前日
死亡・年途中(還付任意)125条2項相続人任意政令に委任(期限の定めなし)
死亡・年途中(損失任意)125条3項相続人任意知った日翌日から4月経過日前日
出国・前年分未提出(義務)126条1項本人義務出国の時まで
出国・前年分(損失任意)126条2項本人任意1/1~2/15の間の出国時
出国・年途中(義務)127条1項本人義務出国の時まで
出国・年途中(還付任意)127条2項本人任意出国の時まで
出国・年途中(損失任意)127条3項本人任意出国の時まで
  • 124条1項・125条1項の期限は、その前日より前に相続人自身が出国する場合はその出国の時になる
  • 126条2項の任意申告は、出国が1月1日から2月15日までの間である場合に限られる
  • 125条2項の申告には条文上、具体的な提出期限の定めがない(政令に委任)
  • 125条4項・127条4項により、120条の記載事項規定や添付書類等の手続規定が準用される
  • 125条5項は、124条1項・2項の申告書を期限前に相続人自身が死亡した場合に準用される
  • 127条3項の損失申告は前年以前3年内が対象だが、特定非常災害の特例適用時は前年以前5年内となる
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死亡又は出国の場合の確定申告

死亡又は出国の場合の確定申告について、条文は何を定めているか。

第124条確定申告書を提出すべき者等が死亡した場合の確定申告確定申告前に死亡→相続人が申告2項判例なし
  • 120条1項〈確定所得申告〉の申告書を出さずに死亡→相続人が代わりに提出(義務,1項)
  • 期限は相続開始を知った日の翌日から4月経過日の前日(出国時はその時)
  • 123条1項〈確定損失申告〉の損失申告ができた人が死亡→相続人が任意で提出可(2項)
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第125条年の中途で死亡した場合の確定申告年の中途で死亡した場合の申告5項判例なし
  • 死亡年の120条1項〈確定所得申告〉要件に該当→相続人が同期限までに提出(義務,1項)
  • 122条1項〈還付等を受けるための申告〉・2項の還付等申告に該当→相続人が任意で提出可(2項)
  • 123条1項〈確定損失申告〉の損失申告に該当→相続人が同期限までに任意提出可(3項)
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第126条確定申告書を提出すべき者等が出国をする場合の確定申告前年分の申告前に出国する場合2項判例なし
  • 120条1項〈確定所得申告〉の申告書を出す前に出国→出国の時までに提出(義務,1項)
  • 123条1項〈確定損失申告〉の損失申告ができる人は1/1~2/15の出国時に任意提出可(2項)
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第127条年の中途で出国をする場合の確定申告年の中途で出国する場合の申告4項判例なし
  • 出国までの所得が120条1項〈確定所得申告〉要件に該当→出国の時までに提出(義務,1項)
  • 122条1項〈還付等を受けるための申告〉の還付等申告に該当→出国の時までに任意提出可(2項)
  • 123条1項〈確定損失申告〉の損失申告も出国時まで任意提出可(前年以前3年内等)(3項)
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

所得税法 第124条(確定申告書を提出すべき者等が死亡した場合の確定申告) 詳細ページ
(確定申告書を提出すべき者等が死亡した場合の確定申告)
第百二十四条第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書を提出すべき居住者がその年の翌年一月一日から当該申告書の提出期限までの間に当該申告書を提出しないで死亡した場合には、その相続人は、次項の規定による申告書を提出する場合を除き、政令で定めるところにより、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から四月を経過した日の前日(同日前に当該相続人が出国をする場合には、その出国の時。以下この条において同じ。)までに、税務署長に対し、当該申告書を提出しなければならない。
2前条第一項の規定による申告書を提出することができる居住者がその年の翌年一月一日から当該申告書の提出期限までの間に当該申告書を提出しないで死亡した場合には、その相続人は、政令で定めるところにより、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から四月を経過した日の前日までに、税務署長に対し、当該申告書を提出することができる。
所得税法 第125条(年の中途で死亡した場合の確定申告) 詳細ページ
(年の中途で死亡した場合の確定申告)
第百二十五条居住者が年の中途において死亡した場合において、その者のその年分の所得税について第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書を提出しなければならない場合に該当するときは、その相続人は、第三項の規定による申告書を提出する場合を除き、政令で定めるところにより、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から四月を経過した日の前日(同日前に当該相続人が出国をする場合には、その出国の時。以下この条において同じ。)までに、税務署長に対し、当該所得税について第百二十条第一項各号に掲げる事項その他の事項を記載した申告書を提出しなければならない。
2居住者が年の中途において死亡した場合において、その者のその年分の所得税について第百二十二条第一項又は第二項(還付等を受けるための申告)の規定による申告書を提出することができる場合に該当するときは、その相続人は、次項の規定による申告書を提出することができる場合を除き、政令で定めるところにより、税務署長に対し、当該所得税について第百二十条第一項各号及び第百二十二条第一項各号に掲げる事項その他の事項を記載した申告書を提出することができる。
3居住者が年の中途において死亡した場合において、その者のその年分の所得税について第百二十三条第一項(確定損失申告)の規定による申告書を提出することができる場合に該当するときは、その相続人は、政令で定めるところにより、その相続の開始があつたことを知つた日の翌日から四月を経過した日の前日までに、税務署長に対し、当該所得税について同条第二項各号に掲げる事項その他の事項を記載した申告書を提出することができる。
4第百二十条第一項後段の規定は第一項又は第二項の規定による申告書の記載事項について、同条第三項から第七項までの規定は前三項の規定による申告書の提出について、それぞれ準用する。この場合において、同条第五項中「確定申告期限」とあるのは「確定申告期限(当該申告書が国税通則法第六十一条第一項第二号(延滞税の額の計算の基礎となる期間の特例)に規定する還付請求申告書である場合には、当該申告書の提出があつた日)」と、「国税通則法」とあるのは「同法」と読み替えるものとする。
5前条第一項又は第二項の規定は、第一項の規定による申告書を提出すべき者又は第三項の規定による申告書を提出することができる者がこれらの申告書の提出期限前にこれらの申告書を提出しないで死亡した場合についてそれぞれ準用する。
所得税法 第126条(確定申告書を提出すべき者等が出国をする場合の確定申告) 詳細ページ
(確定申告書を提出すべき者等が出国をする場合の確定申告)
第百二十六条第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書を提出すべき居住者は、その年の翌年一月一日から当該申告書の提出期限までの間に出国をする場合には、第百二十三条第一項(確定損失申告)の規定による申告書を提出する場合を除き、その出国の時までに、税務署長に対し、当該申告書を提出しなければならない。
2第百二十三条第一項の規定による申告書を提出することができる居住者は、その年の翌年一月一日から二月十五日までの間に出国をする場合には、当該期間内においても、税務署長に対し、当該申告書を提出することができる。
所得税法 第127条(年の中途で出国をする場合の確定申告) 詳細ページ
(年の中途で出国をする場合の確定申告)
第百二十七条居住者は、年の中途において出国をする場合において、その年一月一日からその出国の時までの間における総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額について、第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書を提出しなければならない場合に該当するときは、第三項の規定による申告書を提出する場合を除き、その出国の時までに、税務署長に対し、その時の現況により同条第一項各号に掲げる事項を記載した申告書を提出しなければならない。
2居住者は、年の中途において出国をする場合において、その年一月一日からその出国の時までの間における総所得金額、退職所得金額及び山林所得金額について、第百二十二条第一項(還付等を受けるための申告)の規定による申告書を提出することができる場合に該当するときは、次項の規定による申告書を提出することができる場合を除き、税務署長に対し、その時の現況により第百二十条第一項各号及び第百二十二条第一項各号に掲げる事項を記載した申告書を提出することができる。
3居住者は、年の中途において出国をする場合において、その年一月一日からその出国の時までの間における純損失の金額若しくは雑損失の金額又はその年の前年以前三年内(第七十条の二第一項から第三項まで(特定非常災害に係る純損失の繰越控除の特例)又は第七十一条の二第一項(特定非常災害に係る雑損失の繰越控除の特例)の規定の適用がある場合には、前年以前五年内)の各年において生じたこれらの金額について、第百二十三条第一項(確定損失申告)の規定による申告書を提出することができる場合に該当するときは、その出国の時までに、税務署長に対し、その時の現況により同条第二項各号に掲げる事項を記載した申告書を提出することができる。
4第百二十条第一項後段の規定は第一項又は第二項の規定による申告書の記載事項について、同条第三項から第七項までの規定は前三項の規定による申告書の提出について、それぞれ準用する。この場合において、同条第五項中「確定申告期限」とあるのは「確定申告期限(当該申告書が国税通則法第六十一条第一項第二号(延滞税の額の計算の基礎となる期間の特例)に規定する還付請求申告書である場合には、当該申告書の提出があつた日)」と、「国税通則法」とあるのは「同法」と読み替えるものとする。
出

一次情報

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条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。