所得税法 / テーマ別まとめ

法人の納税義務/外国法人の納税義務

外国法人の納税義務の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

外国法人に課される所得税は、支払を受ける国内源泉所得の種類に応じて課税標準(178条)と税率(179条)が定められている。恒久的施設(PE)を有する外国法人については、税務署長の証明書提示により一定の国内源泉所得が課税対象から外れる特例(180条)があり、外国法人である信託会社が扱う信託財産の利子等についても別途の課税除外や税額控除の特例(180条の2)が置かれている。

外国法人の納税義務
区分(国内源泉所得)税率根拠条文
原則(178条に規定する所得)20%179条1号
161条1項5号の所得10%179条2号
161条1項8号・15号の所得15%179条3号
PE帰属所得+証明書提示時課税除外180条
信託財産の利子等(要件充足時)課税除外180条の2
  • 178条の課税標準は161条1項4号〜11号・13号〜16号の国内源泉所得(政令で定めるものを除く)が対象
  • 169条1号・2号・4号・5号に該当する国内源泉所得は、それぞれの規定に定める金額による
  • 180条の課税除外は、恒久的施設を有し政令で定める要件を備えた外国法人が証明書を支払者に提示した場合に限る
  • 180条の証明書は、税務署長が定めた有効期限の経過または公示があったときに効力を失う
  • 180条の2の課税除外は、公社債等が信託財産に属する旨等を支払者の帳簿に登載させている期間に限る
  • 180条の2第3項〜5項の控除・加算の具体的な計算方法は政令で定められる
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外国法人の納税義務

外国法人の納税義務について、条文は何を定めているか。

第178条外国法人に係る所得税の課税標準外国法人の課税標準となる所得を定める1項判例なし
  • 161条1項4号〈国内源泉所得 民法第六百六十七条第一項(組合契約)に規定する組合契約(これに類するものとして政令で定める契約を含む。以下この号において同じ。)に基づいて恒久的施設を通じて行う事業から生ずる利益で当該組合契約に基づいて配分を受けるもののうち政令で定めるもの〉〜11号・13号〜16号の国内源泉所得が対象(政令で除くものあり)
  • 169条1号〈分離課税に係る所得税の課税標準 第百六十一条第一項第八号(国内源泉所得)に掲げる利子等のうち無記名の公社債の利子又は無記名の貸付信託、公社債投資信託若しくは公募公社債等運用投資信託の受益証券に係る収益の分配その支払を受けた金額〉・2号・4号・5号の所得は各規定に定める金額による
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第179条外国法人に係る所得税の税率所得の種類ごとに税率を定める1項・3号判例なし
  • 原則は20%(179条1号)
  • 161条1項5号〈国内源泉所得 国内にある土地若しくは土地の上に存する権利又は建物及びその附属設備若しくは構築物の譲渡による対価(政令で定めるものを除く。)〉の所得は10%(179条2号)
  • 161条1項8号〈国内源泉所得 第二十三条第一項(利子所得)に規定する利子等のうち次に掲げるもの〉・15号の所得は15%(179条3号)
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第180条恒久的施設を有する外国法人の受ける国内源泉所得に係る課税の特例PEがあり証明書提示なら課税除外される場合がある6項・2号判例なし
  • 恒久的施設(PE)があり政令の要件を満たす外国法人が対象
  • 税務署長の証明書を支払者に提示すれば適用除外になる
  • 要件非該当やPE喪失時は遅滞なく税務署長へ届出が必要
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第180_2条信託財産に係る利子等の課税の特例信託財産の利子等に課税除外の特例がある5項判例なし
  • 外国信託会社が特定の公社債等を帳簿に登載させれば適用除外(1項・2項)
  • 集団投資信託で納付した所得税額は収益分配の所得税額から控除(3項)
  • 控除する所得税額は収益分配額に加算して計算(4項)
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

所得税法 第178条(外国法人に係る所得税の課税標準) 詳細ページ
(外国法人に係る所得税の課税標準)
第百七十八条外国法人に対して課する所得税の課税標準は、その外国法人が支払を受けるべき第百六十一条第一項第四号から第十一号まで及び第十三号から第十六号まで(国内源泉所得)に掲げる国内源泉所得(政令で定めるものを除く。)の金額(第百六十九条第一号、第二号、第四号及び第五号(分離課税に係る所得税の課税標準)に掲げる国内源泉所得については、これらの規定に定める金額)とする。
所得税法 第179条(外国法人に係る所得税の税率) 詳細ページ
(外国法人に係る所得税の税率)
第百七十九条外国法人に対して課する所得税の額は、次の各号の区分に応じ当該各号に定める金額とする。
一前条に規定する国内源泉所得(次号及び第三号に掲げるものを除く。)その金額(第百六十九条第二号、第四号及び第五号(分離課税に係る所得税の課税標準)に掲げる国内源泉所得については、これらの規定に定める金額)に百分の二十の税率を乗じて計算した金額
二第百六十一条第一項第五号(国内源泉所得)に掲げる国内源泉所得その金額に百分の十の税率を乗じて計算した金額
三第百六十一条第一項第八号及び第十五号に掲げる国内源泉所得その金額(第百六十九条第一号に掲げる国内源泉所得については、同号に定める金額)に百分の十五の税率を乗じて計算した金額
所得税法 第180条(恒久的施設を有する外国法人の受ける国内源泉所得に係る課税の特例) 詳細ページ
(恒久的施設を有する外国法人の受ける国内源泉所得に係る課税の特例)
第百八十条第七条第一項第五号(外国法人の課税所得の範囲)及び前二条の規定は、恒久的施設を有する外国法人で政令で定める要件を備えているもののうち第百六十一条第一項第四号から第七号まで、第十号、第十一号、第十三号又は第十四号(国内源泉所得)に掲げる国内源泉所得(同項第五号に規定する対価にあつては、第十三条第一項ただし書(信託財産に属する資産及び負債並びに信託財産に帰せられる収益及び費用の帰属)に規定する信託で国内にある営業所に信託されたものの信託財産に帰せられるものに係るものに限る。)でその外国法人の恒久的施設に帰せられるもの(第百六十一条第一項第四号に掲げる国内源泉所得にあつては、同号に規定する事業に係る恒久的施設以外の恒久的施設に帰せられるものに限る。以下この項において「対象国内源泉所得」という。)の支払を受けるものが、政令で定めるところにより、当該支払を受けるものが当該要件を備えていること及びその支払を受けることとなる国内源泉所得が対象国内源泉所得に該当することにつきその法人税の納税地の所轄税務署長(以下この条において「所轄税務署長」という。)の証明書の交付を受け、その証明書を当該国内源泉所得の支払をする者に提示した場合には、その証明書が効力を有している間に支払を受ける当該国内源泉所得については、適用しない。
2前項に規定する外国法人で同項に規定する証明書の交付を受けたものが、その交付を受けた後、同項に規定する要件に該当しないこととなり、又は恒久的施設を有しないこととなつた場合には、その該当しないこととなつた日又は有しないこととなつた日以後遅滞なく、政令で定めるところにより、その旨を所轄税務署長に届け出るとともに、その証明書の提示先にその旨を通知しなければならない。
3所轄税務署長は、第一項に規定する外国法人で同項に規定する証明書の交付を受けたものが、その交付を受けた後、同項に規定する要件に該当しないこととなり、又は恒久的施設を有しないこととなつたと認める場合には、当該証明書の交付を受けたものに対し、書面によりその旨を通知するものとする。
4前項の場合において、同項に規定する通知を受けた者は、当該通知を受けた日以後遅滞なく、第一項に規定する証明書の提示先に当該通知を受けた旨を通知しなければならない。
5所轄税務署長は、第二項の規定による届出があつた場合又は第三項の規定により通知をした場合には、財務省令で定めるところにより、当該届出をした者又は当該通知を受けた者の名称その他の財務省令で定める事項を公示するものとする。
6第一項に規定する証明書は、次に掲げる場合には、その効力を失う。
一当該証明書につき所轄税務署長が定めた有効期限を経過したとき。
二前項の規定による公示があつたとき。
所得税法 第180_2条(信託財産に係る利子等の課税の特例) 詳細ページ
(信託財産に係る利子等の課税の特例)
第百八十条の二第七条第一項第五号(外国法人の課税所得の範囲)、第百七十八条(外国法人に係る所得税の課税標準)及び第百七十九条(外国法人に係る所得税の税率)の規定は、外国法人である信託会社(金融機関の信託業務の兼営等に関する法律により同法第一条第一項(兼営の認可)に規定する信託業務を営む同項に規定する金融機関を含む。次項において「外国信託会社」という。)が、その引き受けた第百七十六条第一項(信託財産に係る利子等の課税の特例)に規定する証券投資信託の信託財産に属する同項に規定する公社債等につき第百六十一条第一項第八号(同号ハを除く。)又は第九号(国内源泉所得)に掲げる国内源泉所得の支払をする者の備え付ける帳簿に、当該公社債等が当該信託財産に属する旨その他財務省令で定める事項の登載を受けている場合には、当該公社債等についてその登載を受けている期間内に支払われる当該国内源泉所得については、適用しない。
2第七条第一項第五号、第百七十八条及び第百七十九条の規定は、外国信託会社が、その引き受けた第百七十六条第二項に規定する退職年金等信託の信託財産に属する同項に規定する公社債等につき第百六十一条第一項第八号(同号ハを除く。)、第九号又は第十六号に掲げる国内源泉所得の支払をする者の備え付ける帳簿に、当該公社債等が当該信託財産に属する旨その他財務省令で定める事項の登載を受けている場合には、当該公社債等についてその登載を受けている期間内に支払われる当該国内源泉所得については、適用しない。
3外国法人がその引き受けた集団投資信託(第百七十六条第三項に規定する集団投資信託をいう。以下この条において同じ。)の信託財産について納付した所得税(当該所得税の課せられた収益を分配するとしたならば当該収益の分配につき次条又は第二百十二条(源泉徴収義務)の規定により所得税を徴収されるべきこととなるものに対応する部分(第九条第一項第十一号(非課税所得)に掲げるもののみに対応する部分を除く。)に限り、第百七十六条第三項に規定する外国の法令により課される所得税に相当する税で政令で定めるものを含む。次項において同じ。)の額は、政令で定めるところにより、当該集団投資信託の収益の分配に係る所得税の額から控除する。
4前項の規定により控除すべき集団投資信託の信託財産について納付した所得税の額は、当該集団投資信託の収益の分配の額の計算上、当該収益の分配の額に加算する。
5前項に定めるもののほか、第三項の外国法人が集団投資信託の収益の分配の支払を受ける者に行う通知に関する事項、その者が第百二十条第一項(確定所得申告)の規定による申告書に記載する同項第三号に掲げる所得税の額から控除する同項第四号に規定する源泉徴収税額に関する事項その他第三項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
出

一次情報

原文ママ

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