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棚卸資産の評価/棚卸資産の評価の方法

棚卸資産の評価の方法の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

棚卸資産の評価額は、その年12月31日(居住者が年の中途で死亡・出国した場合はその時点)に有する棚卸資産をいくらと見積もるかを決める計算です。所得税法施行令第99条が選べる評価方法(原価法の6方式と低価法)を定め、第100条・第101条・第102条が方法の選定・変更・未選定時の扱いを定めています。第99条の2は、これら以外の独自の評価方法を使いたい場合の承認手続を定めています。

棚卸資産の評価の方法
区分方法評価額の考え方
原価法個別法個々の取得価額をそのまま使う
原価法先入先出法直近取得分から構成すると仮定
原価法総平均法年間取得総額を総数量で割る
原価法移動平均法取得の都度平均単価を改定
原価法最終仕入原価法年末に最も近い仕入単価を使う
原価法売価還元法販売価額に原価の率を乗じる
低価法―原価法評価額と年末価額の低い方
  • 青色申告の承認を受けていない場合は最終仕入原価法(原価法)しか選べない
  • 個別法(原価法)は、通常大量に取得され規格で価格が決まる棚卸資産には選定できない
  • 売価還元法を基礎とする低価法は、種類等または通常の差益の率ごとに区分する
  • 評価方法を選定・届出しなかった場合、または選定した方法で評価しなかった場合は最終仕入原価法による
  • 通常の評価方法以外を使うには納税地の所轄税務署長の承認が必要
  • 評価方法の変更には納税地の所轄税務署長の承認が必要
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棚卸資産の評価の方法

棚卸資産の評価の方法について、条文は何を定めているか。

第99条棚卸資産の評価の方法評価方法の種類を定める2項・2号判例なし
  • 原価法6種類(個別法・先入先出法・総平均法・移動平均法・最終仕入原価法・売価還元法)と低価法から選べる
  • 青色申告の承認がない場合は最終仕入原価法(原価法)だけ選べる
  • 個別法は大量取得かつ規格で価格が決まる棚卸資産には使えない
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第99_2条棚卸資産の特別な評価の方法7項判例なし
第100条棚卸資産の評価の方法の選定評価方法は事業の種類・資産区分ごとに選ぶ2項・2号判例なし
  • 事業の種類ごと、商品・半製品・仕掛品等の区分ごとに選定
  • 新たに事業を開始した日等の属する年分の確定申告期限までに届出
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第101条棚卸資産の評価の方法の変更手続評価方法の変更には税務署長の承認が必要5項判例なし
  • 変更する年の3月15日までに申請書を提出
  • 採用から日が浅い等の場合は申請を却下されることがある
  • 年12月31日までに処分がなければ承認したものとみなす
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第102条棚卸資産の法定評価方法選定・届出をしないと最終仕入原価法になる2項判例なし
  • 評価方法を選定しなかった場合は最終仕入原価法(原価法)による
  • 選定した方法で評価しなかった場合も同様に扱われる
  • 行った評価方法が適正と認められれば、それを基に更正・決定も可
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関連する会計・監査の基準

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原

条文原文

原文ママ

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所得税法施行令 第99条(棚卸資産の評価の方法) 詳細ページ
(棚卸資産の評価の方法)
第九十九条法第四十七条第一項(棚卸資産の売上原価等の計算及びその評価の方法)の規定によるその年十二月三十一日(同項の居住者が年の中途において死亡し又は出国をした場合には、その死亡又は出国の時。以下この款において同じ。)において有する棚卸資産の評価額の計算上選定をすることができる同項に規定する政令で定める評価の方法は、次に掲げる方法(その年分の所得税について青色申告書を提出することにつき税務署長の承認を受けていない場合には、第一号に掲げる方法)とする。
一原価法(その年十二月三十一日において有する棚卸資産(以下この項において「期末棚卸資産」という。)につき次に掲げる方法のうちいずれかの方法によつてその取得価額を算出し、その算出した取得価額をもつて当該期末棚卸資産の評価額とする方法をいう。)
イ個別法(期末棚卸資産の全部について、その個々の取得価額をその取得価額とする方法をいう。)
ロ先入先出法(期末棚卸資産をその種類、品質及び型(以下この項において「種類等」という。)の異なるごとに区別し、その種類等の同じものについて、当該期末棚卸資産をその年十二月三十一日から最も近い日において取得した種類等を同じくする棚卸資産から順次成るものとみなし、そのみなされた棚卸資産の取得価額をその取得価額とする方法をいう。)
ハ総平均法(棚卸資産をその種類等の異なるごとに区別し、その種類等の同じものについて、その年一月一日において有していた種類等を同じくする棚卸資産の取得価額の総額とその年中に取得した種類等を同じくする棚卸資産の取得価額の総額との合計額をこれらの棚卸資産の総数量で除して計算した価額をその一単位当たりの取得価額とする方法をいう。)
ニ移動平均法(棚卸資産をその種類等の異なるごとに区別し、その種類等の同じものについて、当初の一単位当たりの取得価額が、再び種類等を同じくする棚卸資産を取得した場合にはその取得の時において有する当該棚卸資産とその取得した棚卸資産との数量及び取得価額を基礎として算出した平均単価によつて改定されたものとみなし、以後種類等を同じくする棚卸資産を取得する都度同様の方法により一単位当たりの取得価額が改定されたものとみなし、その年十二月三十一日から最も近い日において改定されたものとみなされた一単位当たりの取得価額をその一単位当たりの取得価額とする方法をいう。)
ホ最終仕入原価法(期末棚卸資産をその種類等の異なるごとに区別し、その種類等の同じものについて、その年十二月三十一日から最も近い日において取得したものの一単位当たりの取得価額をその一単位当たりの取得価額とする方法をいう。)
ヘ売価還元法(期末棚卸資産をその種類等又は通常の差益の率(棚卸資産の通常の販売価額のうちに当該通常の販売価額から当該棚卸資産を取得するために通常要する価額を控除した金額の占める割合をいう。以下この項において同じ。)の異なるごとに区別し、その種類等又は通常の差益の率の同じものについて、その年十二月三十一日における種類等又は通常の差益の率を同じくする棚卸資産の通常の販売価額の総額に原価の率(当該通常の販売価額の総額とその年中に販売した当該棚卸資産の対価の総額との合計額のうちにその年一月一日における当該棚卸資産の取得価額の総額とその年中に取得した当該棚卸資産の取得価額の総額との合計額の占める割合をいう。)を乗じて計算した金額をその取得価額とする方法をいう。)
二低価法(期末棚卸資産をその種類等(前号ヘに掲げる売価還元法により算出した取得価額による原価法により計算した価額を基礎とするものにあつては、種類等又は通常の差益の率。以下この号において同じ。)の異なるごとに区別し、その種類等の同じものについて、前号に掲げる方法のうちいずれかの方法により算出した取得価額による原価法により評価した価額とその年十二月三十一日における価額とのうちいずれか低い価額をもつてその評価額とする方法をいう。)
2前項第一号イに掲げる個別法により算出した取得価額による原価法(当該原価法により評価した価額を基礎とする同項第二号に掲げる低価法を含む。)は、棚卸資産のうち通常一の取引によつて大量に取得され、かつ、規格に応じて価格が定められているものについては、同項の規定にかかわらず、選定することができない。
所得税法施行令 第99_2条(棚卸資産の特別な評価の方法) 詳細ページ
(棚卸資産の特別な評価の方法)
第九十九条の二居住者は、その有する棚卸資産の評価額を前条第一項に規定する評価の方法に代え当該評価の方法以外の評価の方法により計算することについて納税地の所轄税務署長の承認を受けた場合には、当該資産のその承認を受けた日の属する年分以後の各年分の評価額の計算については、その承認を受けた評価の方法を選定することができる。
2前項の承認を受けようとする居住者は、その採用しようとする評価の方法の内容、その方法を採用しようとする理由、その方法により評価額の計算をしようとする次条第一項に規定する事業の種類及び資産の区分その他財務省令で定める事項を記載した申請書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
3税務署長は、前項の申請書の提出があつた場合には、遅滞なく、これを審査し、その申請に係る評価の方法並びに次条第一項に規定する事業の種類及び資産の区分を承認し、又はその申請に係る評価の方法によつてはその居住者の各年分の事業所得の金額の計算が適正に行われ難いと認めるときは、その申請を却下する。
4税務署長は、第一項の承認をした後、その承認に係る評価の方法によりその承認に係る棚卸資産の評価額の計算をすることを不適当とする特別の事情が生じたと認める場合には、その承認を取り消すことができる。
5税務署長は、前二項の処分をするときは、その処分に係る居住者に対し、書面によりその旨を通知する。
6第四項の処分があつた場合には、その処分のあつた日の属する年分以後の各年分の事業所得の金額を計算する場合のその処分に係る棚卸資産の評価額の計算についてその処分の効果が生ずるものとする。
7居住者は、第四項の処分を受けた場合には、その処分を受けた日の属する年分の所得税に係る確定申告期限までに、その処分に係る棚卸資産につき、次条第一項に規定する事業の種類及び資産の区分ごとに、前条第一項に規定する評価の方法のうちそのよるべき方法を書面により納税地の所轄税務署長に届け出なければならない。
所得税法施行令 第100条(棚卸資産の評価の方法の選定) 詳細ページ
(棚卸資産の評価の方法の選定)
第百条第九十九条第一項(棚卸資産の評価の方法)に規定する棚卸資産の評価の方法は、居住者の営む事業の種類ごとに、かつ、商品又は製品(副産物及び作業くずを除く。)、半製品、仕掛品(半成工事を含む。)、主要原材料及び補助原材料その他の棚卸資産の区分ごとに選定しなければならない。
2居住者は、次の各号に掲げる者の区分に応じ当該各号に掲げる日の属する年分の所得税に係る確定申告期限までに、棚卸資産につき、前項に規定する事業の種類及び資産の区分ごとに、第九十九条第一項に規定する評価の方法のうちそのよるべき方法を書面により納税地の所轄税務署長に届け出なければならない。
一新たに事業所得を生ずべき事業を開始した居住者当該事業を開始した日
二前号の事業を開始した後新たに他の種類の事業を開始し又は事業の種類を変更した居住者当該他の種類の事業を開始し又は事業の種類を変更した日
所得税法施行令 第101条(棚卸資産の評価の方法の変更手続) 詳細ページ
(棚卸資産の評価の方法の変更手続)
第百一条居住者は、棚卸資産につき選定した評価の方法(その評価の方法を届け出なかつた者がよるべきこととされている次条第一項に規定する評価の方法を含む。)を変更しようとするときは、納税地の所轄税務署長の承認を受けなければならない。
2前項の承認を受けようとする居住者は、その新たな評価の方法を採用しようとする年の三月十五日までに、その旨、変更しようとする理由その他財務省令で定める事項を記載した申請書を納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
3税務署長は、前項の申請書の提出があつた場合において、その申請書を提出した居住者が現によつている評価の方法を採用してから相当期間を経過していないとき、又は変更しようとする評価の方法によつてはその者の各年分の事業所得の金額の計算が適正に行われ難いと認めるときは、その申請を却下することができる。
4税務署長は、第二項の申請書の提出があつた場合において、その申請につき承認又は却下の処分をするときは、その申請をした居住者に対し、書面によりその旨を通知する。
5第二項の申請書の提出があつた場合において、その年十二月三十一日までにその申請につき承認又は却下の処分がなかつたときは、同日においてその承認があつたものとみなす。
所得税法施行令 第102条(棚卸資産の法定評価方法) 詳細ページ
(棚卸資産の法定評価方法)
第百二条法第四十七条第一項(棚卸資産の売上原価等の計算及びその評価の方法)に規定する評価の方法を選定しなかつた場合又は選定した方法により評価しなかつた場合における政令で定める方法は、第九十九条第一項第一号ホ(棚卸資産の評価の方法)に掲げる最終仕入原価法により算出した取得価額による原価法とする。
2税務署長は、居住者が棚卸資産につき選定した評価の方法(評価の方法を届け出なかつた居住者がよるべきこととされている前項に規定する評価の方法を含む。)により評価しなかつた場合において、その居住者が行つた評価の方法が第九十九条第一項に規定する評価の方法のうちいずれかの方法に該当し、かつ、その行つた評価の方法によつてもその居住者の各年分の事業所得の金額の計算を適正に行うことができると認めるときは、その行つた評価の方法により計算した各年分の事業所得の金額を基礎として更正又は決定をすることができる。
出

一次情報

原文ママ

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