法人税法施行令 / テーマ別まとめ

損金の額の計算/資産の評価損

資産の評価損の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

法人が保有する資産の帳簿価額を減額して損金にできるのは、災害による著しい損傷や著しい陳腐化など、施行令が資産の種類ごとに定める特定の事実が生じ、実際に資産の価額が帳簿価額を下回った場合に限られます。更生・再生手続に準じる特別な事実が生じたときは、評定の方法や評価損として損金算入できる金額の計算方法が別途定められています。また、清算中の法人など特定の発行法人の株式等については、この評価損の計上自体が認められません。

資産の評価損
資産区分評価損の計上ができる事実
棚卸資産災害による著しい損傷
棚卸資産著しい陳腐化
棚卸資産上記に準ずる特別の事実
有価証券価額の著しい低下
有価証券発行法人の資産状態の著しい悪化
有価証券上記に準ずる特別の事実
固定資産災害による著しい損傷
固定資産1年以上の遊休状態
固定資産本来の用途に使用できず転用
固定資産所在場所の状況の著しい変化
固定資産上記に準ずる特別の事実
繰延資産対象固定資産に固定資産と同様の事実
繰延資産上記に準ずる特別の事実
  • 評価損の対象となるのは、事実が生じたことで資産の価額が帳簿価額を下回ることとなった場合に限る
  • 売買目的有価証券については、価額低下の事由のうち発行法人の資産状態悪化型のみが対象となる(時価評価対象の有価証券は対象外)
  • 評価換えをする事業年度に法的整理の評定(33条4項)の適用を受けるときは、一定の場合に33条2項は適用されない
  • 法的整理の事実による評価損の額は、直前の帳簿価額と評定後の価額(貸借対照表計上額等)との差額
  • 33条4項の適用を受けた資産は、別段の定めがある場合を除き、事実が生じた日に帳簿価額が減額されたものとして扱われる
  • 清算中の内国法人、解散(合併によるものを除く)が見込まれる法人、完全支配関係のある他の内国法人との適格合併が見込まれる法人が発行した株式等は評価損の計上ができない
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資産の評価損

資産の評価損について、条文は何を定めているか。

第68条資産の評価損の計上ができる事実評価損を計上できる事実を資産ごとに列挙2項・4号判例なし
  • 棚卸資産は災害による著しい損傷や著しい陳腐化などが対象
  • 有価証券は価額の著しい低下や発行法人の資産状態の著しい悪化が対象
  • 固定資産は災害損傷、1年以上の遊休、転用、立地の著しい変化が対象
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第68_2条再生計画認可の決定に準ずる事実等再生計画認可等が生じたときの評価と評価損の額5項・4号判例なし
  • 対象となる事実は再生計画認可の決定またはこれに準ずる特別の事実
  • 評価損の額は事実発生時の直前帳簿価額と評定後の価額との差額
  • 損金算入を受けた資産は事実が生じた日に帳簿価額が減額されたものとして扱う
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第68_3条資産の評価損の計上ができない株式の発行法人等株式の評価損が認められない発行法人の範囲2項・3号判例なし
  • 清算中の内国法人が発行した株式は評価損の対象外
  • 合併以外の事由で解散が見込まれる法人の株式も対象外
  • 完全支配関係のある内国法人と適格合併が見込まれる法人の株式も対象外
  • 初年度離脱通算子法人も33条5項〈棚卸資産の取得価額の特例〉の政令で定める法人として扱われる
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原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

法人税法施行令 第68条(資産の評価損の計上ができる事実) 詳細ページ
(資産の評価損の計上ができる事実)
第六十八条法第三十三条第二項(資産の評価損の損金不算入等)に規定する政令で定める事実は、物損等の事実(次の各号に掲げる資産の区分に応じ当該各号に定める事実であつて、当該事実が生じたことにより当該資産の価額がその帳簿価額を下回ることとなつたものをいう。)及び法的整理の事実(更生手続における評定が行われることに準ずる特別の事実をいう。)とする。
一棚卸資産次に掲げる事実
イ当該資産が災害により著しく損傷したこと。
ロ当該資産が著しく陳腐化したこと。
ハイ又はロに準ずる特別の事実
二有価証券次に掲げる事実(法第六十一条の三第一項第一号(売買目的有価証券の評価益又は評価損の益金又は損金算入等)に規定する売買目的有価証券にあつては、ロ又はハに掲げる事実)
イ第百十九条の十三第一項第一号から第四号まで(売買目的有価証券の時価評価金額)に掲げる有価証券(第百十九条の二第二項第二号(有価証券の一単位当たりの帳簿価額の算出の方法)に掲げる株式又は出資に該当するものを除く。)の価額が著しく低下したこと。
ロイに規定する有価証券以外の有価証券について、その有価証券を発行する法人の資産状態が著しく悪化したため、その価額が著しく低下したこと。
ハロに準ずる特別の事実
三固定資産次に掲げる事実
イ当該資産が災害により著しく損傷したこと。
ロ当該資産が一年以上にわたり遊休状態にあること。
ハ当該資産がその本来の用途に使用することができないため他の用途に使用されたこと。
ニ当該資産の所在する場所の状況が著しく変化したこと。
ホイからニまでに準ずる特別の事実
四繰延資産(第十四条第一項第六号(繰延資産の範囲)に掲げるもののうち他の者の有する固定資産を利用するために支出されたものに限る。)次に掲げる事実
イその繰延資産となる費用の支出の対象となつた固定資産につき前号イからニまでに掲げる事実が生じたこと。
ロイに準ずる特別の事実
2内国法人の有する資産について法第三十三条第二項に規定する政令で定める事実が生じ、かつ、当該内国法人が当該資産の評価換えをして損金経理によりその帳簿価額を減額する場合において、当該内国法人が当該評価換えをする事業年度につき同条第四項の規定の適用を受けるとき(当該事実が生じた日後に当該適用に係る次条第二項各号に定める評定が行われるときに限る。)は、当該評価換えについては、法第三十三条第二項の規定は、適用しない。この場合において、当該資産(同条第四項に規定する資産に該当しないものに限る。)は、同条第四項に規定する資産とみなす。
法人税法施行令 第68_2条(再生計画認可の決定に準ずる事実等) 詳細ページ
(再生計画認可の決定に準ずる事実等)
第六十八条の二法第三十三条第四項(資産の評価損の損金不算入等)に規定する政令で定める事実は、第二十四条の二第一項(再生計画認可の決定に準ずる事実等)に規定する事実とする。
2法第三十三条第四項に規定する政令で定める評定は、次の各号に掲げる事実の区分に応じ当該各号に定める評定とする。
一再生計画認可の決定があつたこと内国法人がその有する法第三十三条第四項に規定する資産の価額につき当該再生計画認可の決定があつた時の価額により行う評定
二法第三十三条第四項に規定する政令で定める事実内国法人が第二十四条の二第一項第一号イに規定する事項に従つて行う同項第二号の資産評定
3法第三十三条第四項に規定する政令で定める資産は、第二十四条の二第四項各号に掲げる資産とする。
4法第三十三条第四項に規定する政令で定める金額は、次の各号に掲げる事実の区分に応じ当該各号に定める金額とする。
一再生計画認可の決定があつたこと法第三十三条第四項に規定する資産の当該再生計画認可の決定があつた時の直前の帳簿価額が当該再生計画認可の決定があつた時の価額を超える場合のその超える部分の金額
二法第三十三条第四項に規定する政令で定める事実同項に規定する資産の当該事実が生じた時の直前のその帳簿価額が第二十四条の二第一項第二号の貸借対照表に計上されている価額を超える場合のその超える部分の金額
5法第三十三条第四項の規定の適用を受けた場合において、同項に規定する評価損の額として政令で定める金額を損金の額に算入された資産については、同項の規定の適用を受けた事業年度以後の各事業年度の所得の金額の計算上、当該資産の帳簿価額は、別段の定めがあるものを除き、当該適用に係る同項に規定する事実が生じた日において、当該損金の額に算入された金額に相当する金額の減額がされたものとする。
法人税法施行令 第68_3条(資産の評価損の計上ができない株式の発行法人等) 詳細ページ
(資産の評価損の計上ができない株式の発行法人等)
第六十八条の三法第三十三条第五項(資産の評価損)に規定する政令で定めるものは、次に掲げる法人とする。
一清算中の内国法人
二解散(合併による解散を除く。)をすることが見込まれる内国法人
三内国法人で当該内国法人との間に完全支配関係がある他の内国法人との間で適格合併を行うことが見込まれるもの
2法第三十三条第五項に規定する政令で定める法人は、第二十四条の三(資産の評価益の計上ができない株式の発行法人等から除外される通算法人)に規定する初年度離脱通算子法人とする。
出

一次情報

原文ママ

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