所得税法施行令 / テーマ別まとめ

必要経費等の計算/資産損失

資産損失の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

所得税法51条に基づき資産損失を必要経費に算入する際の、対象資産の範囲・損失の原因・損失額の算定方法を政令(施行令140条〜143条)としてまとめています。固定資産・山林・繰延資産ごとに、損失額の計算基礎となる資産の価額の求め方が定められ、昭和27年12月31日以前から引き続き所有していた資産には別途の特例があります。

資産損失
資産の種類損失額の算定方法根拠条文
固定資産譲渡があったとみなした場合の取得費相当額142条一号
山林植林費・取得費・管理費等の育成費の支出額142条二号
繰延資産取得費から償却済み累積額を控除した額142条三号
固定資産(昭和27年以前取得)旧取得費規定による取得費相当額143条一号
山林(昭和27年以前取得)昭和28年1月1日時点価額に育成費を加算143条二号
  • 143条の特例は昭和27年12月31日以前から引き続き所有していた資産に限る
  • 142条三号の償却累積額は所得税法50条により計算した額
  • 141条の事由(返品値引き・求償権不行使・無効行為等)は損失額算定でなく必要経費算入の対象事由
  • 140条の対象は不動産所得・事業所得・山林所得を生ずべき事業に係る繰延資産のみ
1

資産損失

資産損失について、条文は何を定めているか。

第140条固定資産に準ずる資産の範囲繰延資産の未償却部分も対象資産に含む1項判例なし
  • 対象は不動産所得・事業所得・山林所得を生む事業の繰延資産
  • 繰延資産のうちまだ必要経費に算入されていない部分が対象
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第141条必要経費に算入される損失の生ずる事由必要経費算入が認められる損失の事由を3つ定める1項・3号判例なし
  • 商品の返品・値引きなどで収入金額が減少した場合
  • 保証債務の履行による求償権の全部又は一部が行使できない場合
  • 無効な行為の経済的成果が失われた、又は取消しうる行為が取り消された場合
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第142条必要経費に算入される資産損失の金額損失額の計算基礎となる資産価額を資産別に定める1項・3号判例なし
  • 固定資産は譲渡があったとみなした場合の取得費相当額
  • 山林は植林費・取得費・管理費など育成に要した費用の額
  • 繰延資産は取得費から償却済み累積額を控除した額
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第143条昭和二十七年十二月三十一日以前に取得した資産の損失の金額の特例昭和27年以前取得の資産は旧規定で価額を計算1項・2号判例なし
  • 固定資産は旧61条〈所有株式に対応する資本金等の額の計算方法等〉の規定による取得費相当額を用いる
  • 山林は昭和28年1月1日時点の価額に育成費を加算した額
条文原文を見るこの条文の詳細ページ

関連する会計・監査の基準

原文整理本文は各団体のサイトで確認してください

これらの基準は著作権者が転載に許諾を求めているため、当サイトは基準名・番号・公表日とリンクのみを掲載しています(原文・要約は置いていません)。

原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

所得税法施行令 第140条(固定資産に準ずる資産の範囲) 詳細ページ
(固定資産に準ずる資産の範囲)
第百四十条法第五十一条第一項(資産損失の必要経費算入)に規定する政令で定める資産は、不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業に係る繰延資産のうちまだ必要経費に算入されていない部分とする。
所得税法施行令 第141条(必要経費に算入される損失の生ずる事由) 詳細ページ
(必要経費に算入される損失の生ずる事由)
第百四十一条法第五十一条第二項(資産損失の必要経費算入)に規定する政令で定める事由は、次に掲げる事由で不動産所得、事業所得又は山林所得を生ずべき事業の遂行上生じたものとする。
一販売した商品の返戻又は値引き(これらに類する行為を含む。)により収入金額が減少することとなつたこと。
二保証債務の履行に伴う求償権の全部又は一部を行使することができないこととなつたこと。
三不動産所得の金額、事業所得の金額若しくは山林所得の金額の計算の基礎となつた事実のうちに含まれていた無効な行為により生じた経済的成果がその行為の無効であることに基因して失われ、又はその事実のうちに含まれていた取り消すことのできる行為が取り消されたこと。
所得税法施行令 第142条(必要経費に算入される資産損失の金額) 詳細ページ
(必要経費に算入される資産損失の金額)
第百四十二条次の各号に掲げる資産について生じた法第五十一条第一項、第三項又は第四項(資産損失の必要経費算入)に規定する損失の金額の計算の基礎となるその資産の価額は、当該各号に掲げる金額とする。
一固定資産当該損失の生じた日にその資産の譲渡があつたものとみなして法第三十八条第一項又は第二項(譲渡所得の金額の計算上控除する取得費)の規定を適用した場合にその資産の取得費とされる金額に相当する金額
二山林当該損失の生じた日までに支出したその山林の植林費、取得に要した費用、管理費その他その山林の育成に要した費用の額
三繰延資産その繰延資産の額からその償却費として法第五十条(繰延資産の償却費の計算及びその償却の方法)の規定により当該損失の生じた日の属する年分以前の各年分の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費に算入される金額の累積額を控除した金額
所得税法施行令 第143条(昭和二十七年十二月三十一日以前に取得した資産の損失の金額の特例) 詳細ページ
(昭和二十七年十二月三十一日以前に取得した資産の損失の金額の特例)
第百四十三条次の各号に掲げる資産について生じた法第五十一条第一項、第三項又は第四項(資産損失の必要経費算入)に規定する損失の金額の計算の基礎となるその資産の価額は、前条第一号及び第二号の規定にかかわらず、当該各号に掲げる金額とする。
一昭和二十七年十二月三十一日以前から引き続き所有していた固定資産当該損失の生じた日にその資産の譲渡があつたものとみなして法第六十一条第二項又は第三項(昭和二十七年十二月三十一日以前に取得した資産の取得費)の規定を適用した場合にその資産の取得費とされる金額に相当する金額
二昭和二十七年十二月三十一日以前から引き続き所有していた山林第百七十一条(昭和二十七年十二月三十一日以前に取得した山林の取得費)の規定により計算したその山林の昭和二十八年一月一日における価額に相当する金額と同日から当該損失の生じた日までの間に支出した管理費その他その山林の育成に要した費用の額との合計額
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。