所得税法 / テーマ別まとめ

必要経費等の計算/資産の評価及び償却費

資産の評価及び償却費の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

必要経費の計算にあたり、棚卸資産・有価証券・暗号資産の年末時点の評価額と、減価償却資産・繰延資産の償却費をどう計算するかを定めています。いずれも納税者本人が選んだ評価方法・償却方法により算定し、方法を選ばなかった場合や選定した方法によらなかった場合は政令で定める方法によります。具体的な選定手続や計算方法の細部は政令(施行令)に委任されています。

資産の評価及び償却費
資産の種類評価・償却の方法方法を選ばなかった場合根拠条文
棚卸資産選定した評価方法で評価政令で定める方法で評価47条
有価証券選定した評価方法で評価政令で定める方法で評価48条
暗号資産選定した評価方法で評価政令で定める方法で評価48条の2
減価償却資産選定した償却方法で計算政令で定める方法で計算49条
繰延資産支出効果の及ぶ期間で計算選定制度なし50条
  • 棚卸資産の評価基準日は12月31日(死亡・出国の場合はその死亡・出国の時)
  • 有価証券を同一銘柄で複数回取得した場合、それぞれの取得価額を基礎に評価する
  • 減価償却資産の償却方法は、取得日と資産の種類の区分に応じて選べる方法が異なる
  • 減価償却資産について、使用可能期間を延長させる部分等に対応する支出は取得価額に算入する特例がある
  • 評価方法・償却方法の選定手続や取得価額の計算基礎など、詳細は政令(施行令)で定められている
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資産の評価及び償却費

資産の評価及び償却費について、条文は何を定めているか。

第47条棚卸資産の売上原価等の計算及びその評価の方法棚卸資産は選んだ方法で年末に評価する2項判例なし
  • 12月31日(死亡・出国時はその時)時点の棚卸資産を評価する
  • 評価方法を選ばなかった場合や選定どおり評価しなかった場合は政令で定める方法による
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第48条有価証券の譲渡原価等の計算及びその評価の方法有価証券も選んだ方法で年末に評価する3項判例 1件
  • 12月31日時点で有する有価証券を選定した方法で評価する
  • 選定なし・方法違反の場合は政令で定める方法で評価する
  • 同一銘柄を2回以上取得した場合はそれぞれの取得価額を基礎に評価する
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第48_2条暗号資産の譲渡原価等の計算及びその評価の方法暗号資産も選んだ方法で年末に評価する2項判例なし
  • 12月31日時点で有する暗号資産を選定した方法で評価する
  • 選定なし・方法違反の場合は政令で定める方法で評価する
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第49条減価償却資産の償却費の計算及びその償却の方法減価償却資産は選んだ償却方法で費用化する2項判例 1件
  • 取得日と資産の種類の区分に応じて選べる償却方法が決まる
  • 償却費が毎年同一となる方法、毎年一定割合で逓減する方法などから選定する
  • 選定しなかった場合は政令で定める償却方法による
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第50条繰延資産の償却費の計算及びその償却の方法繰延資産は支出効果が及ぶ期間で償却する2項判例なし
  • 支出の効果が及ぶ期間を基礎に政令で定めるところにより計算する
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論

主要な論点と判例

原文ママ

論点の見出しと結論は、裁判所が付した判示事項・裁判要旨をそのまま転記しています。文中の〈 〉内は条文の見出しを当サイトが補ったものです。

論点1第48条所得税法

一 所得金額更正に関する審査請求の却下決定が違法な場合における右更正処分の取消を求める訴の適否。
二 所得金額更正に対する審査請求書に証拠書類の添付がない場合の補正要求とこれに応じない場合の請求却下の適否。

裁判要旨一 所得金額更正に関する審査請求の却下決定があつた場合でも、右却下が違法である場合には、右更正処分の取消を求める訴は審査の決定を経たものとして適法である。
二 審査請求書に証拠書類の添付がなく、これに対し補正を求めたにかかわらず補正をしなかつたからといつて、審査請求を却下することは違法である。
裁判
最高裁判所第二小法廷 昭和36年7月21日 昭和34(オ)973
登載
民集 第15巻7号1966頁
参照法条
所得税法51条1項,所得税法49条5項,所得税法49条6項,所得税法48条4項,行政事件訴訟特例法2条,所得税法施行規則48条

関連する会計・監査の基準

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原

条文原文

原文ママ

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所得税法 第47条(棚卸資産の売上原価等の計算及びその評価の方法) 詳細ページ
(棚卸資産の売上原価等の計算及びその評価の方法)
第四十七条居住者の棚卸資産につき第三十七条第一項(必要経費)の規定によりその者の事業所得の金額の計算上必要経費に算入する金額を算定する場合におけるその算定の基礎となるその年十二月三十一日(その者が年の中途において死亡し又は出国をした場合には、その死亡又は出国の時。以下この条から第五十条までにおいて同じ。)において有する棚卸資産(以下この項において「期末棚卸資産」という。)の価額は、棚卸資産の取得価額の平均額をもつてその年十二月三十一日において有する棚卸資産の評価額とする方法その他の政令で定める評価の方法のうちからその者が当該期末棚卸資産について選定した評価の方法により評価した金額(評価の方法を選定しなかつた場合又は選定した評価の方法により評価しなかつた場合には、評価の方法のうち政令で定める方法により評価した金額)とする。
2前項の選定をすることができる評価の方法の特例、評価の方法の選定の手続、棚卸資産の評価額の計算の基礎となる棚卸資産の取得価額その他棚卸資産の評価に関し必要な事項は、政令で定める。
所得税法 第48条(有価証券の譲渡原価等の計算及びその評価の方法) 詳細ページ
(有価証券の譲渡原価等の計算及びその評価の方法)
第四十八条居住者の有価証券につき第三十七条第一項(必要経費)の規定によりその者の事業所得の金額の計算上必要経費に算入する金額を算定する場合におけるその算定の基礎となるその年十二月三十一日において有する有価証券の価額は、その者が有価証券について選定した評価の方法により評価した金額(評価の方法を選定しなかつた場合又は選定した評価の方法により評価しなかつた場合には、評価の方法のうち政令で定める方法により評価した金額)とする。
2前項の選定をすることができる評価の方法の種類、その選定の手続その他有価証券の評価に関し必要な事項は、政令で定める。
3居住者が二回以上にわたつて取得した同一銘柄の有価証券につき第三十七条第一項の規定によりその者の雑所得の金額の計算上必要経費に算入する金額又は第三十八条第一項(譲渡所得の金額の計算上控除する取得費)の規定によりその者の譲渡所得の金額の計算上取得費に算入する金額は、政令で定めるところにより、それぞれの取得に要した金額を基礎として第一項の規定に準じて評価した金額とする。
所得税法 第48_2条(暗号資産の譲渡原価等の計算及びその評価の方法) 詳細ページ
(暗号資産の譲渡原価等の計算及びその評価の方法)
第四十八条の二居住者の暗号資産(資金決済に関する法律(平成二十一年法律第五十九号)第二条第十四項(定義)に規定する暗号資産をいう。以下この条において同じ。)につき第三十七条第一項(必要経費)の規定によりその者の事業所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費に算入する金額を算定する場合におけるその算定の基礎となるその年十二月三十一日において有する暗号資産の価額は、その者が暗号資産について選定した評価の方法により評価した金額(評価の方法を選定しなかつた場合又は選定した評価の方法により評価しなかつた場合には、評価の方法のうち政令で定める方法により評価した金額)とする。
2前項の選定をすることができる評価の方法の種類、その選定の手続その他暗号資産の評価に関し必要な事項は、政令で定める。
所得税法 第49条(減価償却資産の償却費の計算及びその償却の方法) 詳細ページ
(減価償却資産の償却費の計算及びその償却の方法)
第四十九条居住者のその年十二月三十一日において有する減価償却資産につきその償却費として第三十七条(必要経費)の規定によりその者の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費に算入する金額は、その取得をした日及びその種類の区分に応じ、償却費が毎年同一となる償却の方法、償却費が毎年一定の割合で逓減する償却の方法その他の政令で定める償却の方法の中からその者が当該資産について選定した償却の方法(償却の方法を選定しなかつた場合には、償却の方法のうち政令で定める方法)に基づき政令で定めるところにより計算した金額とする。
2前項の選定をすることができる償却の方法の特例、償却の方法の選定の手続、償却費の計算の基礎となる減価償却資産の取得価額、減価償却資産について支出する金額のうち使用可能期間を延長させる部分等に対応する金額を減価償却資産の取得価額とする特例その他減価償却資産の償却に関し必要な事項は、政令で定める。
所得税法 第50条(繰延資産の償却費の計算及びその償却の方法) 詳細ページ
(繰延資産の償却費の計算及びその償却の方法)
第五十条居住者のその年十二月三十一日における繰延資産につきその償却費として第三十七条(必要経費)の規定によりその者の不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額又は雑所得の金額の計算上必要経費に算入する金額は、その繰延資産に係る支出の効果の及ぶ期間を基礎として政令で定めるところにより計算した金額とする。
2前項に定めるもののほか、繰延資産の償却に関し必要な事項は、政令で定める。
出

一次情報

原文ママ

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