法人税法 / テーマ別まとめ

完全支配関係がある法人の間の損益通算及び欠損金の通算/損益通算及び欠損金の通算のための承認

損益通算及び欠損金の通算のための承認の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

完全支配関係がある内国法人グループが損益通算及び欠損金の通算(グループ通算制度)の適用を受けるには、親法人と全ての子法人が連名で国税庁長官の承認(通算承認)を受ける必要があります。承認の取得には申請期限やみなし承認の仕組みが定められており、いったん承認を受けた後も、やむを得ない事情による任意の取りやめ申請や、解散・完全支配関係の喪失など一定の事実の発生により承認が失効する場合があります。

損益通算及び欠損金の通算のための承認
区分申請者・対象提出先期限・要件効力発生日
通算承認の申請親法人と全ての子法人(連名)親法人所轄税務署長経由で国税庁長官最初の事業年度開始日の3月前まで承認日または開始日(みなし承認あり)
通算制度の取りやめ通算法人全て(連名)通算親法人所轄税務署長経由で国税庁長官定めなし(やむを得ない事情が必要)承認日の属する事業年度終了日の翌日
自動失効(一定の事実発生)-(法人の意思によらない)-青色申告取消し通知・親法人解散等通知日または事実発生日から失効
  • 却下事由(64条の9第3項):所得計算の適正性、帳簿書類要件、隠蔽仮装、税負担の不当減少のいずれかに該当するとき
  • 設立事業年度等の場合は申請期限が別途定められる特例がある(64条の9第7項・第8項)
  • 特例(64条の9第7項)の適用を受けた申請は、申請書提出日から2月を経過する日にみなし承認となる(同条第9項)
  • 取りやめの申請も、やむを得ない事情がないと国税庁長官に認められると却下される(64条の10第3項)
  • 自動失効事由は64条の10第6項各号に列挙(親法人解散、公益法人等該当、完全支配関係の変動等)
  • 青色申告の承認取消しの通知を受けた場合、その通知を受けた日から通算承認は失効する(64条の10第5項)
1

損益通算及び欠損金の通算のための承認

損益通算及び欠損金の通算のための承認について、条文は何を定めているか。

第64_9条通算承認親法人と全子法人が連名で承認を得る13項・17号判例なし
  • 対象は親法人と完全支配関係のある内国法人の全て
  • 申請は親法人の最初の事業年度開始日の3月前までに提出
  • 開始日前日まで処分がなければ承認があったものとみなす
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第64_10条通算制度の取りやめ等やむを得ない事情で取りやめを申請できる7項・7号判例なし
  • 通算法人全員の連名で申請書を提出する
  • 承認を受けた日の属する事業年度終了日の翌日から失効
  • 親法人の解散など一定の事実でも承認は自動的に失効する
条文原文を見るこの条文の詳細ページ

関連する会計・監査の基準

原文整理本文は各団体のサイトで確認してください

これらの基準は著作権者が転載に許諾を求めているため、当サイトは基準名・番号・公表日とリンクのみを掲載しています(原文・要約は置いていません)。

原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

法人税法 第64_9条(通算承認) 詳細ページ
(通算承認)
第六十四条の九内国法人が前目の規定の適用を受けようとする場合には、当該内国法人及び当該内国法人との間に完全支配関係がある他の内国法人の全て(親法人(内国法人である普通法人又は協同組合等のうち、第一号から第七号までに掲げる法人及び第六号又は第七号に掲げる法人に類する法人として政令で定める法人のいずれにも該当しない法人をいう。以下この項において同じ。)及び当該親法人との間に当該親法人による完全支配関係(第三号から第十号までに掲げる法人及び外国法人が介在しないものとして政令で定める関係に限る。以下この目において同じ。)がある他の内国法人(第三号から第十号までに掲げる法人を除く。次項において同じ。)に限る。)が、国税庁長官の承認を受けなければならない。
一清算中の法人
二普通法人(外国法人を除く。)又は協同組合等との間に当該普通法人又は協同組合等による完全支配関係がある法人
三次条第一項の承認を受けた法人でその承認を受けた日の属する事業年度終了の日の翌日から同日以後五年を経過する日の属する事業年度終了の日までの期間を経過していないもの
四第百二十七条第二項(青色申告の承認の取消し)の規定による通知を受けた法人でその通知を受けた日から同日以後五年を経過する日の属する事業年度終了の日までの期間を経過していないもの
五第百二十八条(青色申告の取りやめ)に規定する届出書の提出をした法人でその届出書を提出した日から同日以後一年を経過する日の属する事業年度終了の日までの期間を経過していないもの
六投資法人
七特定目的会社
八普通法人以外の法人
九破産手続開始の決定を受けた法人
十その他政令で定める法人
2内国法人(前項に規定する親法人及び当該親法人との間に当該親法人による完全支配関係がある他の内国法人に限る。)は、同項の規定による承認(以下この目及び次目において「通算承認」という。)を受けようとする場合には、当該親法人の前目の規定の適用を受けようとする最初の事業年度開始の日の三月前の日までに、当該親法人及び他の内国法人の全ての連名で、当該開始の日その他財務省令で定める事項を記載した申請書を当該親法人の納税地の所轄税務署長を経由して、国税庁長官に提出しなければならない。
3国税庁長官は、前項の申請書の提出があつた場合において、次の各号のいずれかに該当する事実があるときは、その申請を却下することができる。
一通算予定法人(第一項に規定する親法人又は前項に規定する他の内国法人をいう。以下この項において同じ。)のいずれかがその申請を行つていないこと。
二その申請を行つている法人に通算予定法人以外の法人が含まれていること。
三その申請を行つている通算予定法人につき次のいずれかに該当する事実があること。
イ所得の金額又は欠損金額及び法人税の額の計算が適正に行われ難いと認められること。
ロ前目の規定の適用を受けようとする事業年度において、帳簿書類の備付け、記録又は保存が第百二十六条第一項(青色申告法人の帳簿書類)に規定する財務省令で定めるところに従つて行われることが見込まれないこと。
ハその備え付ける帳簿書類に取引の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装して記載し、又は記録していることその他不実の記載又は記録があると認められる相当の理由があること。
ニ法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められること。
4第二項の申請につき第一項に規定する親法人に対して通算承認の処分があつた場合には、第二項に規定する他の内国法人(同項に規定する最初の事業年度開始の時に当該親法人との間に完全支配関係があるものに限る。次項及び第六項において同じ。)の全てにつき、その通算承認があつたものとみなす。
5第二項の申請書の提出があつた場合(第七項の規定の適用を受けて当該申請書の提出があつた場合を除く。)において、第二項に規定する最初の事業年度開始の日の前日までにその申請につき通算承認又は却下の処分がなかつたときは、第一項に規定する親法人及び第二項に規定する他の内国法人の全てにつき、その開始の日においてその通算承認があつたものとみなす。
6前二項の場合において、通算承認は、第一項に規定する親法人及び第二項に規定する他の内国法人の全てにつき、同項に規定する最初の事業年度開始の日から、その効力を生ずる。
7第一項に規定する親法人の前目の規定の適用を受けようとする最初の事業年度が設立事業年度(設立の日の属する事業年度をいう。以下この項及び第九項において同じ。)である場合にあつては第二項に規定する三月前の日を当該親法人の設立事業年度開始の日から一月を経過する日と当該設立事業年度終了の日から二月前の日とのいずれか早い日(次項において「設立年度申請期限」という。)とし、第一項に規定する親法人(設立事業年度終了の時に第六十四条の十一第一項(通算制度の開始に伴う資産の時価評価損益)に規定する時価評価資産その他の政令で定めるものを有するもの(同項第一号に掲げるものを除く。)を除く。)の同目の規定の適用を受けようとする最初の事業年度が設立事業年度の翌事業年度である場合(当該設立事業年度が三月に満たない場合に限る。)にあつては第二項に規定する三月前の日を当該親法人の設立事業年度終了の日と当該設立事業年度の翌事業年度終了の日から二月前の日とのいずれか早い日(次項において「設立翌年度申請期限」という。)として、第二項の規定を適用する。
8前項の規定は、第一項に規定する親法人が、設立年度申請期限又は設立翌年度申請期限までに前項の規定の適用を受ける旨その他財務省令で定める事項を記載した書類を当該親法人の納税地の所轄税務署長を経由して国税庁長官に提出した場合に限り、適用する。
9第七項の規定の適用を受けて第二項の申請書の提出があつた場合において、当該申請書を提出した日から二月を経過する日までにその申請につき通算承認又は却下の処分がなかつたときは、第一項に規定する親法人及び第二項に規定する他の内国法人(当該申請に係る申請特例年度(第七項の規定の適用を受けて通算承認を受けて前目の規定の適用を受けようとする最初の事業年度をいう。以下この条において同じ。)開始の時に当該親法人との間に完全支配関係があるものに限る。次項において同じ。)の全てにつき、当該二月を経過する日(当該親法人の設立事業年度の翌事業年度が当該申請特例年度であり、かつ、当該翌事業年度開始の日が当該二月を経過する日後である場合には、当該開始の日)においてその通算承認があつたものとみなす。
10第七項の規定の適用を受けて行つた第二項の申請につき通算承認を受けた場合には、その通算承認は、第六項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる法人の区分に応じ当該各号に定める日から、その効力を生ずる。
一申請特例年度開始の日の前日の属する事業年度終了の時に第六十四条の十一第一項に規定する時価評価資産その他の政令で定めるものを有する第二項に規定する他の内国法人(同条第一項第二号に掲げるものを除く。以下この号において「時価評価法人」という。)及び当該時価評価法人が発行済株式又は出資を直接又は間接に保有する第二項に規定する他の内国法人当該申請特例年度終了の日の翌日
二第一項に規定する親法人及び第二項に規定する他の内国法人のうち、前号に掲げる法人以外の法人申請特例年度開始の日
11第二項に規定する他の内国法人が通算親法人との間に当該通算親法人による完全支配関係を有することとなつた場合(第十四条第八項(第二号に係る部分に限る。)(事業年度の特例)の規定の適用を受ける場合を除く。)には、当該他の内国法人については、当該完全支配関係を有することとなつた日(同条第八項(第一号に係る部分に限る。次項各号において同じ。)の規定の適用を受ける場合にあつては、同日の前日の属する同条第八項第一号に規定する特例決算期間の末日の翌日。以下この項において同じ。)において通算承認があつたものとみなす。この場合において、その通算承認は、当該完全支配関係を有することとなつた日から、その効力を生ずるものとする。
12第二項に規定する他の内国法人が申請特例年度において第七項の規定の適用を受けて通算承認を受ける第一項に規定する親法人との間に当該親法人による完全支配関係を有することとなつた場合(第十四条第八項(第二号に係る部分に限る。)の規定の適用を受ける場合を除く。)には、前項の規定にかかわらず、次の各号に掲げる法人の区分に応じ当該各号に定める日においてその通算承認があつたものとみなす。この場合において、その通算承認は、当該各号に定める日から、その効力を生ずるものとする。
一当該完全支配関係を有することとなつた日の前日の属する事業年度終了の時に第六十四条の十二第一項(通算制度への加入に伴う資産の時価評価損益)に規定する時価評価資産その他の政令で定めるものを有する当該他の内国法人(同項各号に掲げるものを除く。以下この号において「時価評価法人」という。)及び当該時価評価法人又は第十項第一号に規定する時価評価法人が発行済株式又は出資を直接又は間接に保有する第二項に規定する他の内国法人当該申請特例年度終了の日の翌日(第十四条第八項の規定の適用を受ける場合にあつては、当該翌日と当該前日の属する同項第一号に規定する特例決算期間の末日の翌日とのうちいずれか遅い日)
二第二項に規定する他の内国法人のうち、前号に掲げる法人以外の法人当該完全支配関係を有することとなつた日(第十四条第八項の規定の適用を受ける場合にあつては、同日の前日の属する同項第一号に規定する特例決算期間の末日の翌日)
13第二項の申請につき通算承認又は却下の処分をする場合の手続その他前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
法人税法 第64_10条(通算制度の取りやめ等) 詳細ページ
(通算制度の取りやめ等)
第六十四条の十通算法人は、やむを得ない事情があるときは、国税庁長官の承認を受けて前目の規定の適用を受けることをやめることができる。
2通算法人は、前項の承認を受けようとするときは、通算法人の全ての連名で、その理由その他財務省令で定める事項を記載した申請書を通算親法人の納税地の所轄税務署長を経由して、国税庁長官に提出しなければならない。
3国税庁長官は、前項の申請書の提出があつた場合において、前目の規定の適用を受けることをやめることにつきやむを得ない事情がないと認めるときは、その申請を却下する。
4通算法人が第一項の承認を受けた場合には、通算承認は、その承認を受けた日の属する事業年度終了の日の翌日から、その効力を失うものとする。
5通算法人が第百二十七条第二項(青色申告の承認の取消し)の規定による通知を受けた場合には、当該通算法人については、通算承認は、その通知を受けた日から、その効力を失うものとする。
6次の各号に掲げる事実が生じた場合には、通算法人(第一号から第四号までにあつてはこれらの号に規定する通算親法人及び他の通算法人の全てとし、第五号及び第六号にあつてはこれらの号に規定する通算子法人とし、第七号にあつては同号に規定する通算親法人とする。)については、通算承認は、当該各号に定める日から、その効力を失うものとする。
一通算親法人の解散その解散の日の翌日(合併による解散の場合には、その合併の日)
二通算親法人が公益法人等に該当することとなつたことその該当することとなつた日
三通算親法人と内国法人(普通法人又は協同組合等に限る。)との間に当該内国法人による完全支配関係が生じたことその生じた日
四通算親法人と内国法人(公共法人又は公益法人等に限る。)との間に当該内国法人による完全支配関係がある場合において、当該内国法人が普通法人又は協同組合等に該当することとなつたことその該当することとなつた日
五通算子法人の解散(合併又は破産手続開始の決定による解散に限る。)又は残余財産の確定その解散の日の翌日(合併による解散の場合には、その合併の日)又はその残余財産の確定の日の翌日
六通算子法人が通算親法人との間に当該通算親法人による通算完全支配関係を有しなくなつたこと(前各号に掲げる事実に基因するものを除く。)その有しなくなつた日
七前二号に掲げる事実又は通算子法人について前項の規定により通算承認が効力を失つたことに基因して通算法人が通算親法人のみとなつたことそのなつた日
7第一項の承認の手続その他前各項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。