国税通則法 / テーマ別まとめ

国税の更正、決定、徴収、還付等の期間制限/国税の徴収権の消滅時効

国税の徴収権の消滅時効の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

国税を徴収する国の権利(国税の徴収権)は、法定納期限などを起算日として5年間行使しないと時効によって消滅します。更正・決定や納税の告知、督促、交付要求などがあると時効の完成猶予・更新が生じ、偽りその他不正の行為による場合や延納・納税の猶予がされている期間は時効の進行が止まります。ここでは国税通則法第72条・第73条の条文と、裁判所が付した判示事項をもとに整理しています。

国税の徴収権の消滅時効
区分事由内容
基本消滅時効の期間5年
起算日原則法定納期限
起算日更正等があった場合更正等があった日
起算日還付金額の過大等・滞納処分費徴収権を行使できる日
起算日過怠税納税義務の成立の日
完成猶予・更新更正・決定納期限までの期間
完成猶予・更新加算税の賦課決定納期限までの期間
完成猶予・更新納税の告知指定期限までの期間
完成猶予・更新督促発した日から10日経過日まで
完成猶予・更新交付要求交付要求している期間
進行停止偽り不正行為等法定納期限から2年間
進行停止延納・納税の猶予等猶予されている期間
  • 時効の援用は不要で、利益の放棄もできない
  • この節に定めがない事項には民法の規定を準用する
  • 交付要求に係る強制換価手続が取り消されても、完成猶予・更新の効力は妨げられない
  • 偽り不正行為による場合、法定納期限から2年以内に申告書提出や更正決定等があると、その翌日から進行停止期間の起算がずれる
  • 延納・猶予等に係る部分の国税は、その延納・猶予がされている期間は時効が進行しない
  • 延滞税・利子税の時効は、本体の国税の時効の完成猶予・更新や進行開始に連動する
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国税の徴収権の消滅時効

国税の徴収権の消滅時効について、条文は何を定めているか。

第72条国税の徴収権の消滅時効国税の徴収権は5年で時効消滅する3項判例なし
  • 起算日は原則として法定納期限
  • 更正等があった国税は、その更正等があった日から起算
  • 時効の援用は不要で、利益の放棄もできない
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第73条時効の完成猶予及び更新時効の完成猶予・更新事由を定める6項・9号判例なし
  • 更正・決定、告知、督促、交付要求などで時効が完成猶予・更新される
  • 偽り不正行為による場合は法定納期限から2年間、時効が進行しない
  • 延納や納税の猶予等がされている期間は時効が進行しない
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

国税通則法 第72条(国税の徴収権の消滅時効) 詳細ページ
(国税の徴収権の消滅時効)
第七十二条国税の徴収を目的とする国の権利(以下この節において「国税の徴収権」という。)は、その国税の法定納期限(第七十条第三項(国税の更正、決定等の期間制限)の規定による更正若しくは賦課決定、同条第四項の規定による賦課決定、前条第一項第一号の規定による更正決定等、同項第三号の規定による更正若しくは賦課決定又は同項第四号の規定による更正決定等により納付すべきものについては、第七十条第三項若しくは前条第一項第一号若しくは第三号に規定する更正、第七十条第四項に規定する賦課決定、前条第一項第一号に規定する裁決等又は同項第四号に規定する更正決定等があつた日とし、還付請求申告書に係る還付金の額に相当する税額が過大であることにより納付すべきもの及び国税の滞納処分費については、これらにつき徴収権を行使することができる日とし、過怠税については、その納税義務の成立の日とする。次条第三項において同じ。)から五年間行使しないことによつて、時効により消滅する。
2国税の徴収権の時効については、その援用を要せず、また、その利益を放棄することができないものとする。
3国税の徴収権の時効については、この節に別段の定めがあるものを除き、民法の規定を準用する。
国税通則法 第73条(時効の完成猶予及び更新) 詳細ページ
(時効の完成猶予及び更新)
第七十三条国税の徴収権の時効は、次の各号に掲げる処分に係る部分の国税については、当該各号に定める期間は完成せず、その期間を経過した時から新たにその進行を始める。
一更正又は決定その更正又は決定により納付すべき国税の第三十五条第二項第二号(申告納税方式による国税等の納付)の規定による納期限までの期間
二過少申告加算税、無申告加算税又は重加算税(第六十八条第一項、第二項又は第四項(同条第一項又は第二項の重加算税に係る部分に限る。)(重加算税)の重加算税に限る。)に係る賦課決定その賦課決定により納付すべきこれらの国税の第三十五条第三項の規定による納期限までの期間
三納税に関する告知その告知に指定された納付に関する期限までの期間
四督促督促状又は督促のための納付催告書を発した日から起算して十日を経過した日(同日前に国税徴収法第四十七条第二項(差押えの要件)の規定により差押えがされた場合には、そのされた日)までの期間
五交付要求その交付要求がされている期間(国税徴収法第八十二条第二項(交付要求の手続)の通知がされていない期間があるときは、その期間を除く。)
2前項第五号の交付要求に係る強制換価手続が取り消された場合においても、同項の規定による時効の完成猶予及び更新は、その効力を妨げられない。
3国税の徴収権で、偽りその他不正の行為によりその全部若しくは一部の税額を免れ、若しくはその全部若しくは一部の税額の還付を受けた国税又は国外転出等特例の適用がある場合の所得税に係るものの時効は、当該国税の法定納期限から二年間は、進行しない。ただし、当該法定納期限の翌日から同日以後二年を経過する日までの期間内に次の各号に掲げる行為又は処分があつた場合においては当該各号に掲げる行為又は処分の区分に応じ当該行為又は処分に係る部分の国税ごとに当該各号に定める日の翌日から、当該法定納期限までに当該行為又は処分があつた場合においては当該行為又は処分に係る部分の国税ごとに当該法定納期限の翌日から進行する。
一納税申告書の提出当該申告書が提出された日
二更正決定等(加算税に係る賦課決定を除く。)当該更正決定等に係る更正通知書若しくは決定通知書又は賦課決定通知書が発せられた日(当該更正決定等に係る賦課決定通知書の送達に代え、口頭で賦課決定の通知がされた場合には、当該賦課決定の通知がされた日)
三納税に関する告知(賦課決定通知書が発せられた国税に係るもの(賦課決定通知書の送達に代え、口頭で賦課決定の通知がされた国税に係るものを含む。)を除く。)当該告知に係る納税告知書が発せられた日(当該告知が当該告知書の送達に代え、口頭でされた場合には、当該告知がされた日)
四納税の告知を受けることなくされた源泉徴収等による国税の納付当該納付の日
4国税の徴収権の時効は、延納、納税の猶予又は徴収若しくは滞納処分に関する猶予に係る部分の国税(当該部分の国税に併せて納付すべき延滞税及び利子税を含む。)につき、その延納又は猶予がされている期間内は、進行しない。
5国税(附帯税、過怠税及び国税の滞納処分費を除く。)についての国税の徴収権の時効が完成せず、又は新たにその進行を始めるときは、その完成せず、又は新たにその進行を始める部分の国税に係る延滞税又は利子税についての国税の徴収権の時効は、完成せず、又は新たにその進行を始める。
6国税(附帯税、過怠税及び国税の滞納処分費を除く。)が納付されたときは、その納付された部分の国税に係る延滞税又は利子税についての国税の徴収権の時効は、その納付の時から新たにその進行を始める。
出

一次情報

原文ママ

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