所得税法施行令 / テーマ別まとめ

各種所得の金額の計算/給与所得

給与所得の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

ここでは、会社が退職金・年金制度のために支払う掛金等が、従業員个人の給与所得の収入金額に含まれるかどうかを整理しています。確定給付企業年金や企業型DCなど一定の適格な制度に基づく事業主負担分は給与に含めず、これに該当しない不適格な制度の掛金は給与所得として扱われます。

給与所得
制度・契約の種類収入金額への扱い根拠
中退共・特退共の掛金含まれない施行令64条1項1号
確定給付企業年金の掛金(事業主負担分)含まれない施行令64条1項2号
適格退職年金契約の掛金・保険料含まれない施行令64条1項3号
企業型DCの事業主掛金含まれない施行令64条1項4号
個人型DC(中小事業主掛金)含まれない施行令64条1項5号
財形給付金信託の信託金等含まれない施行令64条1項6号
不適格な退職金共済契約等の掛金含まれる施行令65条1号
不適格な年金・保険契約の掛金等含まれる施行令65条2号
  • 従業員本人が負担した部分や本人のための掛金は、いずれも対象から除かれる
  • 事業を営む個人が支出した場合、その支出額は必要経費に算入する(64条2項)
  • 株式で拠出した場合は、その時点の株式の価額で必要経費に算入する(64条2項)
  • 承認取消しを受けた団体・失効した団体については、取消し・失効後に支出した掛金が対象(65条1号)
  • 承認取消しを受けた信託会社等については、取消し後に支出した掛金・保険料が対象(65条2号)
1

給与所得

給与所得について、条文は何を定めているか。

第64条確定給付企業年金規約等に基づく掛金等の取扱い事業主負担の退職給付掛金は給与に含めない2項・6号判例なし
  • 中退共・確定給付企業年金・適格退職年金・企業型/個人型DC・財形給付金信託の事業主負担分が対象
  • 対象となる掛金等は、被共済者・加入者等の給与所得の収入金額に含まれない
  • 個人事業主が支出した場合、その支出日の属する年分の必要経費に算入する
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
第65条不適格退職金共済契約等に基づく掛金の取扱い不適格な制度の掛金は給与所得として扱う1項・2号判例なし
  • 64条〈確定給付企業年金規約等に基づく掛金等の取扱い〉の要件に該当しない退職金共済契約・生命保険契約等に基づく掛金が対象
  • 本人のための掛金や本人が負担した部分は除かれる
  • 制度の承認取消し・失効後に支出した掛金も対象に含まれる
条文原文を見るこの条文の詳細ページ
原

条文原文

原文ママ

e-Gov法令検索から取得した原文を、号・イロハまで省略せずに掲載しています。

所得税法施行令 第64条(確定給付企業年金規約等に基づく掛金等の取扱い) 詳細ページ
(確定給付企業年金規約等に基づく掛金等の取扱い)
第六十四条事業を営む個人又は法人が支出した次の各号に掲げる掛金、保険料、事業主掛金又は信託金等は、当該各号に規定する被共済者、加入者、受益者等、企業型年金加入者、個人型年金加入者又は信託の受益者等に対する給与所得に係る収入金額に含まれないものとする。
一独立行政法人勤労者退職金共済機構又は第七十四条第五項(特定退職金共済団体の承認)に規定する特定退職金共済団体が行う退職金共済に関する制度に基づいてその被共済者のために支出した掛金(第七十六条第一項第二号ロからヘまで(退職金共済制度等に基づく一時金で退職手当等とみなさないもの)に掲げる掛金を除くものとし、中小企業退職金共済法(昭和三十四年法律第百六十号)第五十三条(従前の積立事業についての取扱い)の規定により独立行政法人勤労者退職金共済機構に納付した金額を含む。)
二確定給付企業年金法(平成十三年法律第五十号)第三条第一項(確定給付企業年金の実施)に規定する確定給付企業年金に係る規約に基づいて同法第二十五条第一項(加入者)に規定する加入者のために支出した同法第五十五条第一項(掛金)の掛金(同法第六十三条(積立不足に伴う掛金の拠出)、第七十八条第三項(実施事業所の増減)、第七十八条の二第三号(確定給付企業年金を実施している事業主が二以上である場合等の実施事業所の減少の特例)及び第八十七条(終了時の掛金の一括拠出)の掛金並びにこれに類する掛金で財務省令で定めるものを含む。)のうち当該加入者が負担した金額以外の部分
三法人税法附則第二十条第三項(退職年金等積立金に対する法人税の特例)に規定する適格退職年金契約に基づいて法人税法施行令附則第十六条第一項第二号(適格退職年金契約の要件等)に規定する受益者等のために支出した掛金又は保険料(第七十六条第二項第二号に規定する受益者等とされた者に係る掛金及び保険料を除く。)のうち当該受益者等が負担した金額以外の部分
四確定拠出年金法(平成十三年法律第八十八号)第四条第三項(承認の基準等)に規定する企業型年金規約に基づいて同法第二条第八項(定義)に規定する企業型年金加入者のために支出した同法第三条第三項第七号(規約の承認)に規定する事業主掛金(同法第五十四条第一項(他の制度の資産の移換)の規定により移換した確定拠出年金法施行令(平成十三年政令第二百四十八号)第二十二条第一項第五号(他の制度の資産の移換の基準)に掲げる資産を含む。)
五確定拠出年金法第五十六条第三項(承認の基準等)に規定する個人型年金規約に基づいて同法第六十八条の二第一項(中小事業主掛金)の個人型年金加入者のために支出した同項の掛金
六勤労者財産形成促進法第六条の二第一項(勤労者財産形成給付金契約等)に規定する勤労者財産形成給付金契約に基づいて同項第二号に規定する信託の受益者等のために支出した同項第一号に規定する信託金等
2事業を営む個人が、前項各号に掲げる掛金、保険料、事業主掛金又は信託金等を支出した場合には、その支出した金額(確定給付企業年金法第五十六条第二項(掛金の納付)又は法人税法施行令附則第十六条第二項の規定に基づき、前項第二号に掲げる掛金又は同項第三号に掲げる掛金若しくは保険料の支出を金銭に代えて同法第五十六条第二項に規定する株式又は同令附則第十六条第二項に規定する株式をもつて行つた場合には、その時におけるこれらの株式の価額)は、その支出した日の属する年分の当該事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額又は山林所得の金額の計算上、必要経費に算入する。
所得税法施行令 第65条(不適格退職金共済契約等に基づく掛金の取扱い) 詳細ページ
(不適格退職金共済契約等に基づく掛金の取扱い)
第六十五条事業を営む個人又は法人が支出した次の各号に掲げる掛金(当該個人のための掛金及び当該各号に規定する者が負担した金額に相当する部分の掛金を除く。)で、当該個人のその事業に係る不動産所得の金額、事業所得の金額若しくは山林所得の金額又は当該法人の各事業年度の所得の金額の計算上必要経費又は損金の額に算入されるものは、当該各号に規定する者に対する給与所得に係る収入金額に含まれるものとする。
一前条第一項第一号に規定する制度に該当しない第七十三条第一項第一号(特定退職金共済団体の要件)に規定する退職金共済契約(以下この号において「退職金共済契約」という。)又はこれに類する契約に基づいて被共済者又はこれに類する者のために支出した掛金(第七十五条第一項(特定退職金共済団体の承認の取消し等)の規定による承認の取消しを受けた団体に対しその取消しに係る退職金共済契約に基づき支出し、又は同条第三項の規定により承認が失効をした団体に対しその失効に係る退職金共済契約に基づき支出した掛金については、その取消しの時又はその失効後に支出した掛金)及び第七十六条第一項第二号ロからヘまで(退職金共済制度等に基づく一時金で退職手当等とみなさないもの)に掲げる掛金
二前条第一項第三号に規定する適格退職年金契約に該当しない第百八十三条第三項第三号(生命保険契約等に基づく年金に係る雑所得の金額の計算上控除する保険料等)に掲げる契約に基づいてその受益者、保険金受取人又は共済金受取人とされた使用人(法人の役員を含む。)のために支出した掛金又は保険料(法人税法施行令附則第十八条第一項(適格退職年金契約の承認の取消し)の規定による承認の取消しを受けた第七十六条第二項第一号に規定する信託会社等に対しその取消しに係る同号に規定する契約に基づき支出した掛金又は保険料については、その取消しの時以後に支出した掛金又は保険料)及び第七十六条第二項第二号に規定する受益者等とされた者に係る掛金又は保険料
出

一次情報

原文ママ

条文は e-Gov法令検索、判例は裁判所ウェブサイトから取得しています。