所得税法施行令 / テーマ別まとめ

各種所得の金額の計算/山林所得

山林所得の条文と、裁判所が付した判示事項から整理しています。

原文解釈このページは論点を軸に条文と判例を横断して整理したものです。論点の名称と構成は当サイトの整理であり、条文上の区分ではありません。リード文・要点・比較表も当サイトによる解釈です。条文原文と判例の判示事項・裁判要旨は転記です。

山林所得は山林の伐採または譲渡による所得ですが、分収造林契約・分収育林契約のように複数の当事者が収益を一定割合で分け合う場合、誰が受け取る金額が山林所得になり、誰が受け取る金額が事業所得・雑所得になるかは所得税法施行令第78条から第78条の3で個別に定められています。契約上の権利や山林の持分を譲渡した場合の対価についても、取得からの経過期間などによって所得区分が変わります。実務担当者は、伐採・譲渡の前後や「権利(山林)取得後5年以内」かどうかを基準に区分を確認する必要があります。

山林所得の区分(分収造林・育林契約)
ケース要件所得区分
収益分収(原則)伐採・譲渡による収益の分収山林所得
収益分収(例外)伐採等前・地代等相当・5年以内の分収山林所得以外(事業/雑)
権利の譲渡(所有者・造林者等)契約上の権利を譲渡山林所得(5年以内は事業/雑)
権利の譲渡(費用負担者)契約上の権利を譲渡事業所得又は雑所得
育林契約の持分対価(所有者受領)他の当事者から対価を受領山林所得(5年以内は事業/雑)
持分対価(勧誘した負担者受領)新規加入者から対価を受領山林所得(5年以内は事業/雑)
  • 分収造林契約・分収育林契約は、土地所有者、造林(育林)を行う者、費用負担者の三者またはいずれか二者が締結し、収益を一定割合で分収する約定がある契約をいう。
  • 78条の2の「収益」には、山林の伐採・譲渡による収益のほか、山林所得の収入金額とされる保険金等(94条1項各号)を含む。
  • 費用負担者が受け取る権利の譲渡収入金額は、78条の3第4項本文の適用を受けるものを除き、事業所得または雑所得となる。
  • 78条の3第4項は、不特定の者に費用負担者となる勧誘を行った当事者が、新たに権利を取得した者から支払を受ける持分対価に適用される。
  • 「5年以内」の起算点は、いずれも権利または山林の取得の日である。
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山林所得

山林所得について、条文は何を定めているか。

第78条用語の意義分収造林・育林契約の用語を定義する1項・2号判例なし
  • 分収造林契約は、土地所有者・造林者・費用負担者が収益を一定割合で分ける契約
  • 分収育林契約は、同様に育林による収益を一定割合で分ける契約
  • 当事者は三者、またはいずれか二者でも成立する
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第78_2条分収造林契約又は分収育林契約の収益収益の分収金は原則山林所得となる3項・3号判例なし
  • 伐採・譲渡による収益の分収金は山林所得の収入金額になる
  • 伐採等前の分収や地代等相当の分収は山林所得以外の収入になる
  • 権利取得の日から5年以内の分収も山林所得以外の収入になる
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第78_3条分収造林契約又は分収育林契約に係る権利の譲渡等による所得権利の譲渡・持分の対価の所得区分を定める4項・2号判例なし
  • 権利の譲渡による収入は原則山林所得だが、取得後5年以内は事業・雑所得
  • 費用負担者の譲渡収入は事業所得または雑所得になる(4項本文適用分は除く)
  • 持分の対価は山林所得だが、山林・権利取得後5年以内は事業・雑所得
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関連する会計・監査の基準

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原

条文原文

原文ママ

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所得税法施行令 第78条(用語の意義) 詳細ページ
(用語の意義)
第七十八条この款において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
一分収造林契約分収林特別措置法(昭和三十三年法律第五十七号)第二条第一項(定義)に規定する分収造林契約その他一定の土地についての造林に関し、その土地の所有者、当該土地の所有者以外の者でその土地につき造林を行うもの及びこれらの者以外の者でその造林に関する費用の全部若しくは一部を負担するものの三者又はこれらの者のうちのいずれか二者が当事者となつて締結する契約で、その契約条項中において、当該契約の当事者が当該契約に係る造林による収益を一定の割合により分収することを約定しているものをいう。
二分収育林契約分収林特別措置法第二条第二項に規定する分収育林契約その他一定の土地に生育する山林の保育及び管理(以下この款において「育林」という。)に関し、その土地の所有者、当該土地の所有者以外の者でその山林につき育林を行うもの及びこれらの者以外の者でその育林に関する費用の全部若しくは一部を負担するものの三者又はこれらの者のうちのいずれか二者が当事者となつて締結する契約で、その契約条項中において、当該契約の当事者が当該契約に係る育林による収益を一定の割合により分収することを約定しているものをいう。
所得税法施行令 第78_2条(分収造林契約又は分収育林契約の収益) 詳細ページ
(分収造林契約又は分収育林契約の収益)
第七十八条の二分収造林契約の当事者が当該契約に基づきその契約の目的となつた山林の造林による収益のうち当該山林の伐採又は譲渡による収益(第九十四条第一項各号(山林所得の収入金額とされる保険金等)に掲げるものを含む。次項において同じ。)を当該契約に定める一定の割合により分収する金額は、第三項に定めがあるものを除き、山林所得に係る収入金額とする。
2分収育林契約の当事者が当該契約に基づきその契約の目的となつた山林の育林による収益のうち当該山林の伐採又は譲渡による収益を当該契約に定める一定の割合により分収する金額は、次項に定めがあるものを除き、山林所得に係る収入金額とする。
3分収造林契約又は分収育林契約の当事者がその契約に基づき分収する金額で次の各号に掲げる金額のいずれかに該当するものは、山林所得以外の各種所得に係る収入金額とする。
一分収造林契約又は分収育林契約の目的となつた山林の伐採又は譲渡前にその契約に定める一定の割合により分収する金額(第九十四条第一項各号に掲げるものを除く。)
二分収造林契約又は分収育林契約の締結の期間中引き続きその契約に係る地代、利息その他の対価(当該契約に基づく造林又は育林に係るものを除く。)に相当する金額の支払を受ける者が当該契約に定める一定の割合により分収する金額
三分収造林契約又は分収育林契約に係る権利を取得した日以後五年以内にその契約に定める一定の割合により分収する金額
所得税法施行令 第78_3条(分収造林契約又は分収育林契約に係る権利の譲渡等による所得) 詳細ページ
(分収造林契約又は分収育林契約に係る権利の譲渡等による所得)
第七十八条の三分収造林契約又は分収育林契約に係る権利の譲渡による収入金額は、次項に定めがあるものを除き、山林所得に係る収入金額とする。
2次の各号に掲げる分収造林契約又は分収育林契約の当事者の当該各号に掲げる収入金額は、事業所得又は雑所得に係る収入金額とする。
一分収造林契約の当事者である土地の所有者若しくは造林者(当該土地の所有者以外の者で当該契約の目的となつた土地につき造林を行うものをいう。以下この項において同じ。)又は分収育林契約の当事者である土地の所有者若しくは育林者(当該土地の所有者以外の者で当該契約の目的となつた山林の育林を行うものをいう。以下この項において同じ。)その契約に係る権利の取得の日以後五年以内にした当該権利の譲渡による収入金額
二分収造林契約の当事者である造林費負担者(当該契約に係る土地の所有者及び造林者以外の者でその造林に関する費用の全部又は一部を負担するものをいう。第四項において同じ。)又は分収育林契約の当事者である育林費負担者(当該契約に係る土地の所有者及び育林者以外の者でその育林に関する費用の全部又は一部を負担するものをいう。第四項において同じ。)その契約に係る権利の譲渡による収入金額(第四項本文の規定の適用を受けるものを除く。)
3山林の所有者が当該山林につき分収育林契約を締結することにより、当該契約を締結する他の者から支払を受ける当該契約の目的となつた山林の持分の対価の額は、山林所得に係る収入金額とする。ただし、当該山林の取得の日以後五年以内に支払を受ける当該持分の対価の額は、事業所得又は雑所得に係る収入金額とする。
4分収造林契約又は分収育林契約の当事者が、不特定の者に対しその契約の造林費負担者又は育林費負担者として権利を取得し義務を負うこととなるための申込みを勧誘したことにより、新たに当該権利を取得し義務を負うこととなつた者から支払を受ける持分の対価の額は、山林所得に係る収入金額とする。ただし、当該当事者が当該契約に係る権利の取得の日以後五年以内に支払を受ける当該持分の対価の額は、事業所得又は雑所得に係る収入金額とする。
出

一次情報

原文ママ

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